カルクさんが入室しました
フィウミさんが入室しました
カルク : (喫茶EM 夜
フィウミ : (注文したコーヒーを飲んでいる
フィウミ : (あれからしばらく経過した。家には、ちらほらと帰っているようだが親との対話は時間を見計らって避けているようだ。
カルク : (サイフォン式ドリップ用の布フィルターを洗い、冷水に浸け、冷暗所に保管
カルク : (フラスコとロート、濾過器、攪拌用の竹箆を洗浄
カルク : (要するに作業中だ カウンター越しにフィウミが見える位置ではある
フィウミ : (時折、ふとした拍子に微妙に視線を感じつつもスルー。のんびりとコーヒーを飲んでいる。
カルク : …。(諸々の洗浄を終え、所定の位置に戻す
カルク : …。(… テーブルは …さっき拭いたな…。
カルク : (やるべき雑務を大体追えてしまった 時刻はピークをとっくに過ぎた夜。客入りも少ない。
カルク : (厨房に戻れば… … 特に無かった気がする。
カルク : …。(それでもまあ、戻って気配を消していた方が、彼女にとってはいいのかもしれない。が…
フィウミ : ………。(魔導書を開いて何やら勉強?をしている。
フィウミ : (喫茶にこうもいるとやることがなくて退屈になってくる。そのために勉強で気を紛らわせることにしたところ成績が上がった最近のフィウミだった。
カルク : …。(流石に勉強の邪魔はしたくないな、と 思うものの…
カルク : (…あぁそういえば、外という手もあったか。
カルク : (半ばやる事探しだが。 テーブルの間を抜け、入口へと
???さんが入室しました
??? : (何軒か離れた建屋の屋根。 空間に静かに亀裂が入り、何者かがせり出てくる
??? : (静かに降り立ったそれはボロの布切れに身を包んだ小柄。
??? : (いや、背が極端に前弯しているのか。
??? : …、……ッ(降り立つと忙しなく、あたりの匂いを嗅ぐように
??? : ……(確かにキアシスだと確認すると、震えながら息を吐く。 …これは怒りだ。
フィウミ : ………。(顔をあげてぼんやりと光景を眺めている、が……
フィウミ : (徐々に光景の異端さに気づいていく
カルク : …、(フィウミにの視線につられるようにそれを見る
??? : (夜ではあるが魔術の都、キアシス―― 暖かな街灯は道行く人達を照らし、街はまだまだ眠っていない
??? : (はためく布切れと、額に張り付く油っぽい頭髪ごしに街を俯瞰する
??? : …… ッハァ…… 今に、見ていろ…… ハァ……ッ(その目は狂気と興奮に染まっている
??? : (裾から蔓まみれの書物を取り出す
フィウミ : (前回の一件がふと頭をよぎり、
フィウミ : (慌ててカルクの方へと走り出す
??? : ――旧き神よ。 我が名はフィッチャー・フォーゲル・シャルル・エルダー・シティカ
???さんが退室しました
フィッチャーさんが入室しました
カルク : 。 委員長?(ハッと
フィッチャー : (本に絡む蔓が血管のように脈打つ
フィウミ : ねぇ!カルク君……!あの人なんか、変じゃない……?(震えながら
フィッチャー : ――、■■■■■■■■■■■(そこから先の詠唱は、人語ではない
カルク : ――… ええ、此処からでははっきりとは見えませんが。何処か異様な…
フィッチャー : (そして響き渡るは――
フィッチャー : ――――――――――――――――――――――――!!!
フィッチャー : ―――――――――――― ―――――――――――― ――――――――――――!!
フィッチャー : (船の汽笛のような低震音が、周囲に響き渡る
フィウミ : っ………!!(咄嗟の轟音に耳を塞ぎながら
カルク : ―――――…!!
フィッチャー : (耳を塞いでも聞こえる謎の怪音――
フィッチャー : 「民は、邸より出ず 見ず 聞かず 一切に触れるな」
カルク : ……は、 何、を………(異音に顔を顰めながら
フィッチャー : (周囲全域に渡る汚染めいた強制暗示。 指示は”建物より出るな”
フィウミ : やだよ……こわいよ……(ガタガタと震えている
フィッチャー : (――精神力A+以上で完全無効化 A以下は対魔力補正をボーナス値として計算し、一定の抵抗、及び軽減が可能
フィッチャー : (――尚、精神力C以下においては抵抗は非常に困難であろう
フィウミ : (フィウミの精神力は一般人レベル。精神汚染をもろに受ける。
フィッチャー : ――――(音は、響き続けている
カルク : (――精神力B+程度 対魔力補正:キアシスでは並以下。
フィウミ : ……はぁ、はぁ………。(なすすべなく地面にへたり込む
カルク : (何らかの身体異常への補正があるようだが――到底無効化には遠いだろう。
フィッチャー : (口を開く。続けての、暗示
カルク : ――、、 っ、委員長。大丈夫ですか(即頭部を片手で押さえながら、へたり込む委員長にしゃがんで
フィウミ : ……––––、
フィウミ : ……助けて、カルクくん……。(涙目で
フィッチャー : 「まぐわり知らぬ若き魂は、表にて集まらん」
フィッチャー : (次いで出る暗示は”若く、情交の経験が無い者たちを表に集める”
フィッチャー : ――――
カルク : ――… …は、?(ついでの指示に妙な声が漏れる
カルク : (何て事言ってんだ、みたいな感情は 彼にもあるようだ 一応
フィッチャー : (少しして。 いくつかの家屋より少年少女、青年や女性が出てくる
フィッチャー : (いずれも虚ろな目。 履物すらせず、ぞろぞろと操り人形のように歩いていく
フィウミ : ……や、やだ……。(意志に反して、フィウミの足は表へと向かう。
カルク : ――、、!(必死に暗示に歯向かうように、委員長の肩を押さえる 行っては駄目だと
フィウミ : (そして徐々に精神も操り人形へと近くなっていく……
カルク : 、 、(が、防げきれる筈も無い ……彼も暗示の対象に他ならない
カルク : ……、く、、(靴がじりじりと床を滑り、無理矢理動かされるように
フィウミ : (無表情で表へと向かう
カルク : (抵抗空しく、2人とも表に出る。虚ろな顔の若者がぞろぞろと集う、異様な光景
フィッチャー : (虚ろな群衆は、街の中央にある時計広場に集められる
フィッチャー : (大きな時計を飾る建屋の上に立つ、ボロ布の影
フィッチャー : …ッヒ…… これだけ……あれば……今に……(興奮に息を荒くしながら見下ろす
フィッチャー : おデは、 おデは永遠に……(指先で空をなぞる
フィッチャー : (広場の一角に暗色の坑が開く。転移ゲートだ。
フィッチャー : (「さぁ、入っていけ」と、暗示を下す――
カルク : ……、…、(瞳が虚ろでない。精神を完全には奪われず、抵抗を抱えたまま此処に来ている。
フィウミ : (眼は虚ろ。完全に術中にはまっているようだ。
フィウミ : (そのまま転移ゲートへとゆっくりと向かう
カルク : …(これは、明らかに、拙い。 だが、自分一人が抜け出せた所で…
フィッチャー : (ゾロゾロと入っていく若者達―― その中で、金切り声が響く
魔術師の娘さんが入室しました
カルク : (何か、 …何か――…(思案しながらも、暗示に足が動かされ
魔術師の娘 : 『イヤ! イヤよ!! 何よこれ…!!!』
魔術師の娘 : (息は荒く、涙と涎を流しながら必死にもがき抵抗している
フィッチャー : ……ハァ……ッ(それを見て、荒い息を一呼吸したのち
フィッチャー : (音もなく、娘の前に降り立ってくる
魔術師の娘 : 『っひ…!!』
魔術師の娘 : 『な、、なによ、、! やめなさいよ…! なによこれ…ッ!』
フィッチャー : (何度も首を傾げ、品定めのように眺めていたが
魔術師の娘 : 『き、気持ち悪い…!!!』
カルク : ―…(エプロンのポケットに片手を入れ) …、(前の方で―何か―
フィッチャー : ――。
フィッチャー : (指先だけを、中空で下になぞる
魔術師の娘 : (グシャリ
魔術師の娘さんが退室しました
フィッチャー : (一瞬でミキサーにでも駆けたように 解け 潰れ 黒い液体となって飛び散る
若い男性さんが入室しました
若い男性 : 『ッ…!!』
若い男性 : (それを間近で見た青年が、慌てて反対側へ走り出す。
若い男性 : (元々抵抗も高く、今のショックで正気に戻ったか――
カルク : ―――。(目を見開く
フィッチャー : ――。(しかし。
若い男性 : ― ―
若い男性 : (グシャリと、デジャヴ
若い男性さんが退室しました
フィッチャー : ………(そっと腕を下ろすと。深く長い溜息
カルク : (続けて 血肉の飛沫が頬に掛かり
フィッチャー : ッハ……ァ…… 可愛ぐない 全ぐもっで。
カルク : (―― これは、これは、 こんな光景は――…
フィッチャー : (一体何の魔術か。強烈な呪いで叩き潰したとでもいうのか。
フィッチャー : (この怪異なる男。魔術師としても――
フィッチャー : ……ハァ……さて……(ゾロゾロと過ぎゆく若者達を尻目に
カルク : ――(足を取られかけていた精神が戻ってくる。 原理など、脅威など、今はさしたる問題ではない
カルク : (これは命の蹂躙だ。――限りある筈の命を、無残に摘み取る暴挙だ。
カルク : ―、(ならば。
カルク : (うつろな人の波を掻き分け、早足で前方へと歩いてゆく 転移ゲートの奥へと
フィウミ : (虚ろな眼で感情なく光景を見ている
フィウミ : (……が、心の奥底の一部分が異変に気づく
フィウミ : ((–––––––カルクくん、カルクくん……いかないで
フィッチャー : ……?(列を乱して進む男が視界に入る
カルク : (人々を奥に押しやるようにフィッチャーの前に現れ
カルク : これは一体どのような趣向ですか。(無表情に問う 白髪の、年若い、背丈の高めな青年。
フィッチャー : (歩き動き、喋る彼を関心するように見定めた後
カルク : (――恐怖は無い。不思議と心が凪いでいる。
フィッチャー : ッン……フフ……ヒヒ…… 動く、動くがぁ。 大したものだな”ァ
カルク : 若者達の品定めですか? まさか?
カルク : そのような見てくれで? (――彼にしては驚くほど、感情――侮蔑の籠もった声で口にする
カルク : (――恐怖は無い。 元々情緒が薄いと言われる。
フィッチャー : お前”も魔術師なら 理解―――ァ”?(侮蔑の言葉に表情を変える
フィウミ : あ、あ………。(強い感情がかろうじて自らの意志で声を出させる
フィッチャー : ――(指先を切る 先ほどと同じ、強烈な魔力と呪いによる汚染解体だ
フィウミ : い、––––嫌…………(こんな光景は
カルク : ―― 解る事は無いでしょう。 (―― ― ― グシャリ
カルク : (カルクの体が一瞬にして赤黒い液体と化す
フィッチャー : (黒い渦となって、先程までカルクだったものが、散る
フィウミ : …………–––––––––(あってはならない。
フィッチャー : ァ―――…… 醜いのはお前”の方だったなァ――(心地よさそうに空を仰ぐ
フィウミ : (悔恨とともに意識が静かに覚醒していく
カルク : ―――
カルク : (フィッチャーの仰いだ夜空が、パッと照らされる
フィッチャー : ――、?
カルク : (カルク―だったもののあった場所が、眩い金色の光を放っている――
フィウミ : どうして………
フィウミ : ((…… 君が、何を、どう考えているにせよ、
フィウミ : ((僕は君の味方をしたい。
カルク : (――9。 (バ ヂィッ
フィウミ : ………殺す(一般人並のフィウミの精神力が極度に上昇する
カルク : (魔術師なれば判るだろう。爆発的な魔力の奔流が、一瞬にしてそこに発生した事を
フィウミ : …………お前を殺した後に、私も死ぬっ!!(ぼこぼこっと大地が揺れて
フィウミ : (巨大なゴーレムが出現する。超質量もろともに振り下ろす右の一撃>フィッチャー
フィッチャー : (空間が撓み、ゴーレムの一撃が止まる ――予め何重にもかかっている防御魔法だ
カルク : ――(――8 ∞=0000000(インフィニット・ミリオンリミット)――!
フィッチャー : (目を細める。 今の魔力の流れは何だ。魔力とは、生命とは、流れる方向は一定である。
フィッチャー : (――あれでは逆巻だ。
カルク : (―――全身が黄金の竜巻を作り上げる いきなりの強烈バフだ。 何せ「死んでしまうほど」のダメージが一度に乗ったのだから。
フィウミ : あ"あ"あ"ぁ"………!!(巨大ゴーレムの全質量が右腕にかけられる。押しつぶす一撃
フィウミ : (半狂乱でなりふり構わず叫んでいる
フィッチャー : (何万トンと荷重をかけようとも、ビクともしない。 これは魔術――
フィッチャー : (排斥し、干渉を隔離すると紡がれた防衛魔術であるからに。
フィッチャー : (それを解くとするか、それこそ想定外の――
カルク : ッ ―――― らぁぁッ (フィッチャーに向け、雷電を帯びた竜巻が迫り来る 突撃だ
フィッチャー : (出力で開闢するに他ならない――!
カルク : ―――ッ !!!(フィッチャーの掛けた強固な魔法に、周囲を吹っ飛ばす生井老いの出鱈目な出力の雷電拳を叩き付ける
フィウミ : …………、カルク、くん……?(一瞬我に帰る
フィッチャー : (幾重にも掛けた防壁を貫通し―― 礼装すらも貫く一撃が周囲を劈く
フィッチャー : ッガ ハッ !?
フィッチャー : (余波で人混みは吹き飛び転がり、その拍子で正気に戻っていく
フィウミ : …………とにかく、
フィウミ : (あいつは悪だ。
カルク : ――― っ、、ふ、(ズザザザと大きく地を滑る
フィウミ : (–––でも、悪だからといって殺してもいいの…?
フィウミ : (一瞬の困惑が頭をよぎりながらも、
フィウミ : (押しつぶす巨大ゴーレムによる超質量の右の一撃
カルク : (2、……1……(未だ視認し難いほどの光を放っているが
フィッチャー : (吹き飛ばされ、土煙の中でよろよろと立つ影
フィッチャー : (ゴーレムの一撃はリプレイじみて止められる。
カルク : ……(0。 光が1ランク落ちる。 とはいえめっちゃ光ってる事には変わりないが
フィッチャー : (周りを巻き込まぬ貫通性が幸いしたか。 穿つも壊すには至らなかった様子。
カルク : (土煙に巻かれながら、周囲を伺う。 人々の多くは無事逃げられたか―…
フィッチャー : ァア……クソ……何だ、こでは……(脇腹を抑えると、手が真っ黒に濡れる
カルク : (…、あのゴーレムは…委員長?
フィウミ : ……、カルクくん…!(カルクの方にだっと駆け出す
フィッチャー : (爪弾きにするよう指先を滑らすと――超重量のゴーレムが暗色に包まれ吹っ飛ぶ
フィッチャー : (――着弾地点は二人!
カルク : …、委員長。(全身がバチバチと凄まじい勢いで帯電している おとなしボブはやや風を受けたように
フィウミ : よかった、死んだかと……思った(にこやかに。飛来するゴーレムは目に映っていない
カルク : いえ、厳密に言うと死にました。 ……ぶっ壊していいですか!(いいつつ既に大ジャンプしてる
フィウミ : …………、あ。(理解が追いつかないが、ここで飛来するゴーレムに気づく。
カルク : (大飛躍、からの、超蹴脚! 属性相性の悪さも構わず、凄まじい勢いでゴーレムを蹴り砕く
フィウミ : (蹴り砕かれるゴーレムを見ている
フィッチャー : (爆砕! 暗色のオーラが飛び散り――砂煙でよく見えないが
フィッチャー : (砂煙が晴れる頃には、二人を覆うドーム状の結界を成形している
カルク : (破片を散らし、着地
カルク : ――…、これは。
フィウミ : 私が死んでも……、(カルクが宙を待っている間、
フィウミ : カルク君を死なせちゃダメだね(気づかれない小さい声でぼそっとつぶやいていた
フィウミ : だって私の味方なんだから(フィッチャーの術式とは無関係の光のない眼で
フィッチャー : …………(ドームに近付いてくる人影
カルク : (フィウミの傍に歩き)…細かい説明は抜きにして、簡潔に話すと、(フィッチャーを警戒しながら、小声でフィウミに
フィッチャー : 死んでも 蘇生する、がぁ…… ァ――……
フィッチャー : お前” ”ぞれ”はどうして、いる”?(指先を向け問いかける
カルク : …そういう事です。(フィッチャーの言葉を聞き、フィウミに
フィウミ : (無言で頷く
フィッチャー : 命の総量は、変わらない”。 魂は、 魔力は、 熱量は。 何処から持っで、 きて る…?
カルク : …(問い掛けられ、どう答えるか、そもそも答えるかを考える)…
フィッチャー : 祝福か? 限りはあるのが? なぁ” なぁ”……(ギラついた双眸で
カルク : 魔術の類ではありません。
カルク : 能力。体質。特技。利点――…何と表現するのが正しいかは分かりませんが。
カルク : 己の持って生まれたもの。天恵と言えるかもしれませんね。
フィッチャー : ――――、
フィッチャー : ッヒ ッハハ ッヒヒ……(自嘲のように嗤い
カルク : ……あぁ、察するに。(フィッチャーの様子を見て
カルク : 『コレ』が欲しくて、貴方はあのような真似をしていたんですか。
フィッチャー : 天恵か。 ぁあ” そうだなァ…… 奇跡に至るなら、、ぞれは、天恵、か――
フィッチャー : ッヒ オで とは、異なる。 『ソレ』は 一度、死んでいる”。
フィッチャー : 死んだ魂の……熱量は、だ、棚上げには……出来ない。
フィッチャー : 限りが、ある筈、だ。 ぞれに、 お前” は呪われる。 必ず、な”(指を指しクツクツと
カルク : …。(限界の存在。態々言う心算は無かったが、察されるのは自然か。熟練の術師なのだろう。
フィッチャー : おデ は 違う。 不朽ども 異なる。 無朽――
カルク : 呪われる、ですか。 …確かにそうかもしれませんね。(何のデメリットも無い事は、確かに理として考え辛い
カルク : (だが、今は関係が無い。誰かが死ぬくらいなら自分が死ぬ。 だって自分は死ねるのだから。
フィウミ : ………カルクくんは、殺させない……。(––––––フィウミはこのとき、過去の遠い記憶を遡っていた。
カルク : (自身の根幹となるその命題が、先程彼を暗示から解き放った。
カルク : ……無朽。
フィウミ : (大学の授業、幼い頃にならった術式。ありとあらゆる記憶を漁っていく。
フィッチャー : ァ、ア”――……見で いるが シュトル、シティカ……(夢想でもしているのかゆらりゆらりと
フィッチャー : オで、は オでの手で、 死から、解放ずる、ぞ
フィウミ : (その中で行き着いた記憶は、祖父が死ぬほんの少し前の光景。
フィウミ : (–––––暖炉で火が揺れている私の家の部屋で、祖父は訪れた旧知の友人と穏やかな談笑をしていた。
フィウミ : (魔術にしか興味のない祖父が友人との最後の会話に選んだテーマは当然魔術だった。
フィウミ : (なんだか眠れなかった私は、小さいのに夜中までその人たちの話を聞いていた。
フィウミ : (そのなかにいた年を取らない魔女に教えてもらったこと。魔法には二つの種類がある。現実と幻想。
フィウミ : (魔法には質量を持たせるだけではなく、たとえば“精霊は肉体が無いから物理攻撃が効かない”、というような
フィウミ : (概念的な効果に特化し、そしてさらにそれを攻撃効果として使用することができる。
フィウミ : (––––––––
フィウミ : (ほかには、たしか大道芸人と結婚して引退した"有翼の魔術師”が
フィウミ : (そして、今は人体実験によって大罪人となったあの老魔術師が、
フィウミ : (いたんだっけ………。
フィッチャー : ァア”……
フィッチャー : ぞれはぞうど
フィッチャー : お前
フィッチャー : が わ い い な ぁ?
フィウミ : …………、(一瞬怖気付くが
フィウミ : 気持ち……、悪い……。(つい心からの一言が
フィッチャー : (疎らで黄ばんだ歯で嗤い、フィウミを見る が
フィッチャー : ――ァ”――(侮蔑は、禁句である
カルク : ―― 、(ばっと動き出し、
カルク : ッ、(フィウミをその場から押し飛ばす
フィッチャー : (しかしこの怨嗟。突き飛ばして庇うには叶わない。
フィッチャー : (場所ではない。彼女の魂に降りかかるものであるからだ――
フィウミ : ぁ………、
フィッチャー : ァア――(指先を 下ろす。
フィッチャー : (凄まじい怨嗟重量 フィウミの体が、地面に縫い付けられる
フィッチャー : (幾分にも、出力が低い――故意か。
フィウミ : (なすすべなく地面に縫い付けられる
カルク : ――ッ、フィウミ!
フィッチャー : (ヘドロのような巨大な暗色の掌が、フィウミを地面に潰している
フィウミ : (–––––記憶が、遠くなっていく
フィッチャー : ッヒヒ ァア――……(これ愉快と言わんばかりに歪んだ表情を
フィウミ : カルクくん、……たすけ………(–––––––––
フィッチャー : お前”ェ そう、お前”だ、お前――(カルクを、見る
カルク : ―― 待 ッ――…(解呪、耐魔の心得は持たない
フィッチャー : こぢらに、来”い。(意味は、わかるな?――とカルクに持ちかける非道の選択肢
カルク : ―――。
カルク : …、、それ、は。 どういう……(提案に身が震える 考えがまとまらない、否、とにかく時間を、――
フィッチャー : 良い、が。 指先を動かせば、殺ず。 抵抗しても、殺ず。瞬きしても、殺ず。
フィッチャー : お前”が潜れば、 ソレは、解放、じてやる…(ゲートに促すように
フィッチャー : (――瞬間的には、かの爆発力が勝る。 殺すは愚策。戦うも愚策。
フィッチャー : (殺さなければ、あの輝きは得られまい―― なればどうするかは必然である
カルク : ―― 約束は、守って頂ますね。(妙に落ち着いた声音で告げる
カルク : (不安は無いわけではない。だが一つだ。彼女が無事に解放されるか、それだけ。
フィウミ : ((だめ………、カルク、くん…………(薄れていく意識のなかで
カルク : (自分の事は別に良い。 自暴自棄ではなく、単純に優先順位が違う。
フィッチャー : ッヒ、ヒヒ お前”の、ような奴ァ この百年余り、見ながっだ。
カルク : …それと、ゲートに向かうには、この結界を解いて頂かないと。
フィッチャー : ――(結界解除
フィッチャー : (再び形を変え、見せしめのように護封剣の如くフィウミの周囲に突き刺さる
カルク : …(転移ゲートへ向かって、迷い無い足取りで歩き出す
カルク : (ゲート手前で立ち止まり)…、委員長。
フィッチャー : ッヒ ヒヒ ッ
フィウミ : ––––––––––––
カルク : …(フィウミに振り返って、やや言葉を選ぶような間の後
カルク : … ずっと応援してます。(笑って
カルク : (転移ゲートの奥に姿が消える
フィウミ : (––––––––––ひどい、そんなの……………
フィウミ : ((––––––––■■、みたい………––––––––––––
フィッチャー : ッヒ これで 確実に オで の ――――
フィッチャー : (転移ゲートが閉じていく
カルク : (ゲートが閉じられ――今度こそ完全に姿が消える
フィッチャー : (そしてフィウミに乗りかかっていた怨嗟が消える――
フィウミ : (解放されると共に、
フィウミ : (後悔が心に重くのしかかる
フィッチャー : (自ら用のゲートを出し、ボロ布が向こうへと消えていく
フィッチャー : ――――――――
フィッチャーさんが退室しました
カルクさんが退室しました
フィウミさんが退室しました
最終更新:2019年03月31日 00:50