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半歩ずつの勇気 [アイス ひばり]

アイスさんが入室しました
アイス : (―――フォーデン寄港某日。
アイス : (大会としては、5日目。1回戦の4試合を終え、インターバルにあたる日。
アイス : (王神帝協業特設施設 フォーデンズ・ホロセウム傍の高級ホテル。大会期間中、クルーズ一行は全員ここに宿泊しているとか。
アイス : (そんな前置きはさておき、時刻は夜。
ひばりさんが入室しました
ひばり : (ふぁ……と欠伸隠しながらラウンジを歩いてくる人影
アイス : (同じくラウンジにて
アイス : (よくあるふかふかの椅子に腰掛けて、何やら考え込んでいた様子だが…
アイス : …ん、(人の気配に視線を向ける
ひばり : (行動力の鬼(ヒメ)の誘いで夜中に飛び出すこと向かうは……24時間営業のスーパーやらデパートやら。
ひばり : (ボディガードなんて難癖つけてロゼさんまで巻き込んで買い出しを終えて
ひばり : (キッチンスタジオまで借りてチョコ作成に取り掛かったは良いが……既に夜深し!
ひばり : (訳合って外の空気を吸いに来たのだが――
アイス : ……、(ばったりというか何というか、とにかく視線が合って
ひばり : ―――
ひばり : ぅ”ゎ”。
ひばり : (出た一声が、それだった――
アイス : … ――は?(どう声掛けたもんかと迷ってた所で あんまりな声音に
アイス : な、何だよ、その…、何だよ!?(思わず立ち上がってひばりに歩み寄る
ひばり : ぁ”、いやー……その………(額に手を当て視線を外して
ひばり : ……、……。(辺りをチラチラと。 深夜帯なので人は殆ど居ない。
アイス : ぇ………?(怪訝
ひばり : (……ドッキリとかでもなさそうだ。 
ひばり : ぁー、ぃぇ  何ぞやより奇なりってこの事だなって……ぁあ、こっちの話、ですけど(はは…、と苦笑いで
アイス : ……?(一層怪訝な顔をしたあと)……、まぁ、いいけどさ…、
アイス : ……お前、今、ちょっと話せるか?
ひばり : 、……(露骨に眉潜めて
ひばり : …、良いですけど……(一体全体何を?とでも言うような
アイス : 、………
アイス : …そんな顔して承諾するなよ…、 ……否、でも、
アイス : …ちょっと、確認しときたい事があって、な…。(どこか気まずげに、様子を窺うような
ひばり : ……、(何か厄介事なのかと思ったが―― なんだろう、という表情で
アイス : ……、 (ふ、と息を吐いて
アイス : ……次の、試合の話なんだけどさ。
ひばり : ………。
アイス : 会議は色々迷走したけど…結局僕とお前でまたダブルスって事になりそうだよな。
ひばり : そう……ですね、それは、うん。
アイス : (話し合いはなかなかまとまらず、「搦め手」の単語に約二名の頭がぐるぐるし始め、比較的(そう比較的)冷静そうな2人がどうとか、タッグ慣れがどうとか、なんかそんな流れだ
アイス : ……、それで、あのタチバナ?と、雑用係がタッグなんじゃないかって読みで…、
アイス : ………、
アイス : ……他の2人もいる前じゃ、訊けなかったけど…、
アイス : (明らかに言い淀む 今から言い辛い事を言いますよ、と顔に書いてある
ひばり : …………、、(その抑揚と表情に、目を細める
アイス : ……… 大丈夫なのか。
アイス : …… 船、降りようとするくらいの事が、あったんだろ。
ひばり : ……、
ひばり : ……訊くんですね。それ(伏目がちに
ひばり : 、ぁー… 変な意味じゃなくて、ですよ? 気にかけて貰えてるのは、ありがたいかな、って……
アイス : …… …、内情に立ち入りたい訳じゃ、無いんだけど…
アイス : ……、(ピースを拾ってしまったから、だ。 船を降りようとしていた事、スタッフの女性と何やら揉めたという事。
アイス : ……、無関係じゃ無い所も、あるから…(――それから、「心因性の守護薄弱状態」の事。
ひばり : ……。 そう、ですよね。
ひばり : 試合に響いても、厄介ですからね……(頭ガシガシと
アイス : …(最後のについては本人に秘匿とされているから、理由を口にはできない。
ひばり : そう、だなぁ……(手頃な高さだったからか、ラウンジソファの手すりに腰を下ろす。
ひばり : (彼からすると行儀が悪いかも知れないが、何だか今はそんな気分というか。
アイス : …、別に、さ。 …やり辛いなら、無理に戦う必要も無いんじゃないかと思って。
ひばり : ……それこそ、顔向けできないですよ。
ひばり : ただ……正直言うと、わかんない、かな。 大丈夫か、と言われると、どうにも。
アイス : ……。
ひばり : 今は不思議と落ち着いてるんです。 他にやる事で頭がいっぱいなのもありますけど……
アイス : ……そう、なのか?
ひばり : ……忘れたわけじゃ、ないんですけどね。
ひばり : (それこそ、思い出さない日は無い。
ひばり : (ただ漠然と、事実だけが自分の居場所がそこにない事だけを告げていて。
ひばり : ……(その事実がただひたすらに重い。 石を呑むように、その事実を受け止めきれない自分もいる。
アイス : …………
ひばり : ……誰も悪くないんだけどね……
ひばり : でも……いざってなったら、頭真っ白になっちゃうかもなー……(憂いた横顔で
ひばり : ……でも、でも…… やんないとな、って。
アイス : ……、…。
アイス : (――「……あの2人、ちょっと良い感じっぽくてさ。多分なんだけど。」
アイス : (ピースを拾ってしまった。 …少し、拾い過ぎたかもしれないと思うくらいに。
アイス : (…当て嵌めてしまう事に、少し怯えるくらいに。
アイス : ……なんで、そこまで?
アイス : …ぁ、ぃゃ、変な訊き方だな…(前髪ぐしゃって
ひばり : ……何で、って 言われても、何だか難しいな……
ひばり : ……でも、”頑張る”って、そういうことですよ。きっと。
アイス : …、
アイス : …そう、か…。
アイス : ……そう言ったもんな。(ふ、と息を吐いて
ひばり : ……。
アイス : ……分かった。
アイス : …このままで行こう。お前がそう言うなら。 (瞑目しつつ、胸中の不安を表に出さぬよう
ひばり : ……ありがとう、ございます。 何個も、選択肢をくれてるのに(そんな彼に、申し訳無さそうに
アイス : いや…、僕の方こそ、妙な事聞いて悪かったな。
ひばり : 、いえ。 そんなことは…… うん、、
アイス : ……、 まぁ、話ってのはそれだけだよ。
ひばり : ……
ひばり : いくら広いって言っても、何処にも行けない海の上で、さ。
アイス : … 、…(は、と改めてひばりの方を見て
ひばり : ……目を瞑ったり、距離を置いて、って難しいって思うんです。
ひばり : 何を、どうやったら、何が、どうなる、っていうのは、全然、今は判んないですケド……
ひばり : ……まぁ……薄々は――……(視線を少し落とすが
ひばり : ――、……。 まぁ、それも含めて。
ひばり : やれるだけ、やってみようかな、って。 そんな、感じです。
ひばり : ……。(ふーーっと肩の力を抜いて
ひばり : すみません。 心配掛けるばかりか、何だか巻き込んじゃって。
アイス : ……それは、別に構わないよ。 
アイス : …外から見てるだけは、歯痒いだけだし。(…これまでの自分なら、こんな事言っただろうか。
アイス : …何が出来る、とか、上手くやれる、とか、…解らないけどさ。(自分じゃない誰かが、もっとちゃんとした人間がかかわった方が首尾良く運ぶ。そんな風に思っていた筈だ
アイス : ……お前が頑張るなら、僕も頑張るよ。
ひばり : ――、…… 随分、買いますね?
アイス : ……、 ぃ、言っただろ。
アイス : 「一緒に悩むなら、出来ると思う」 …って。(それは、いちだんと冷え込んだ夜の言葉
ひばり : …(じ、とアイスを見る
アイス : …、な、何。(疑ってる…?とたじろぎ気味
ひばり : …………
ひばり : ……。ま、良いですけど(それ以上は言及しないと言った風に
アイス : ……、???
ひばり : ……そんな一蓮托生みたいに言われても、御眼鏡に適うか判んないですよ…?(頭掻きながら
アイス : …、ぁぁぃゃ、そんな、気負わせたい訳じゃなくて…(視線横に遣りつつ
アイス : ……(言葉を探す。何と表現したものだか。
アイス : (――見てしまった。知ってしまった。 人知れず悩みを抱える姿を。あまりに下手くそな泣き方を。
アイス : (だから――放っておけない? …否、違う。
アイス : (そんな余裕のあるものでも、慈しみに満ちたものでもない。ただ――…
アイス : ………放っておきたくないだけだよ。 …僕が。勝手に。
ひばり : ………、、、、
アイス : ……、ん、?(またジト目されると思いきや
アイス : ―、(ハッと)、っ違、そんな………妙な意味じゃなくて!!(急に慌てて
ひばり : (変な人だな、とは思っていた。
ひばり : (あれだけ上から目線で威圧的な自己紹介をしておいて 他人を拒絶するような言い様で。
ひばり : (差し伸ばした手すらも払って。
ひばり : (すると今度はやけに構って、庇ってきて。 ……一体何が何だか分からない。
ひばり : (……少し、考えた。 あれはどうしてだろう、と。
ひばり : (……少しだけ、判った気がした。 あれは、「弱さ」の為だろうと。
ひばり : (心が弱い訳じゃない。腕っぷしが弱い訳じゃない。
ひばり : (自分や、人の 「弱さ」 に。 ――繊細なんだろうと。
ひばり : (それはある種、彼の個性でもあり、優しさであると
ひばり : (わかっては――) ぁー……うん  わかって……
アイス : ………、ぁ、 あぁ。(ヒートダウンして
ひばり : わかってマス、、、よ……(肩に掛かる髪を掴み、表情を隠して
アイス : ………。。。(こっちはこっちで片手で頬押さえて視線逸らして
ひばり : …………、、  、、、
ひばり : ……そ、そろそろ戻ります、ね。
アイス : ぁ、ああ。うん。そうだな…
ひばり : (ソファの手すりから降りると会釈して
アイス : …(同じく会釈返し まだ手で頬冷やして瞑目気味
ひばり : (おやすみなさい。 ぽそりとそう言うと、踵を返してエレベーターホールの方へ――
ひばり : ―――――
ひばり : ……(ムズ痒い……
アイス : …おやすみ。(短い小声がひばりの背に
ひばり : (熱を払うように髪をぱたぱたさせながら、その場を後にする
ひばりさんが退室しました
アイス : ……――(見送り
アイス : ………
アイス : (――…随分、深入りしてしまっていると思う。 半分は偶然に。半分は、自ら。
アイス : (…… 「雲城ひばりは船を降りようとしている」。
アイス : (「どうやら誰かと揉めた事が原因らしい」
アイス : (「その相手とは、あの自称万能雑用係の女性であるらしい」
アイス : (――程無くして。「雲城ひばりは守護薄弱状態に陥った」。
アイス : (「原因は『心因性』であるらしい」
アイス : (――二つの出来事が、頭の中で結びつくのは自然な事で。
アイス : (――「……あの2人、ちょっと良い感じっぽくてさ。多分なんだけど。」
アイス : (新たなピース。件の雑用係と、「タチバナくん」なる男について。
アイス : (――………
アイス : (………嫌気が差す。断片的な情報を繋げて、実に安直な考えに行きつく事にも。
アイス : (弾き出した答えに、言い知れぬ不快感を覚えている事にも。
アイス : (――……繋げてしまいたくない。 気付いてしまいたく、ない。
アイス : (…………でも、放っておきたくもない。
アイス : ―― ……あぁ、もう、ぐっちゃぐちゃだな…。(頬押さえてた手で頭を冷やす
アイス : (……何ができるだろうか。上手くやれるだろうか。
アイス : (なにか が起こってしまった時、自分はちゃんと、手を伸ばせるだろうか。
アイス : ………わからない。 解んないよな…
アイス : ……でも、
アイス : やんないと、な……。
アイス : (ふらりと歩き出す もう夜も遅い 自室に戻ろうと
アイス : ……
アイス : ……頑張れ。 (誰に向けたものだか、ぽつりと零して
アイス : (去っていく
アイスさんが退室しました

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最終更新:2020年02月24日 07:22