フォーリンスター・イン・ドバイ [アルド 天倪 かすか]

アルドさんが入室しました
アルド : (夜も眠らぬ街、経済特区ココドバイ。
アルド : (賑わい栄える新興都市は、丑三つ時だろうと闇に沈む事は無い
アルド : (……というのは、あくまで鳥瞰してみれば、の話だ。
アルド : (ネオンライトが夜を照らすほどに、その光が強いほどに、暗い影が生まれる。
アルド : (例えば高いビルとビルの間などに。 ――その隙間に差し込むように、懐中電灯の明かりを伸ばすのは
アルド : …(…只の警察官だ。特殊な仕事人でもなんでもない。 ココドバイ市警の制服を身に纏った男。
アルド : …(路地の先には暗闇が広がっている。 何かの気配を感じた気がしたが…
男さんが入室しました
 : (――否、その直感は正しい。 いつからか、最初からか。赤い双眸が路地の薄暗闇からアルドを見据えている。
アルド : ……。
 : 「誰かそこにいるのか」
アルド : …。 はい。ココドバイ市警の者です(テンション低い、割と覇気の無い声。 静寂の中で通る声ではあるが
 : 「すまないが今暫し。そちらの声は聞こえぬ。」
 : (目が慣れてくるにつれて、瓦礫山に腰掛ける男の姿が見えてくる。訝しいが、特に人外じみたシルエットでもない。
アルド : …。(制帽が影を落とす、表情の薄い顔。銀色の髪。翠色の三白眼。
 : 「何か食い物があれば譲ってくれないか。」
アルド : …。(訝しむものの、路地の奥、男の方に歩んで行く。
アルド : (下手な目に遭ったとしても、今は自分一人だし、自分は丈夫だ、と考えて。)…夜食に食いそびれたケバブサンドで良けりゃあ。
 : (薄汚れ、黒い煤にまみれた黒布の男。揺れる前髪の間からアルドを改めて見遣る
アルド : (長い銀髪を括ってバレッタで留めた警察官が歩んでくる。まだ若者と言っていいが、どことなくくたびれた感じもあり。
アルド : (鞄を探り、紙に包まれたケバブサンドを取り出して)…どーぞ。
 : 「……」
 : (相変わらず声は聞こえていないようだが、意図は伝わったのか、包装されたそれを受け取り
 : (ガサリ、と開けるとケバブサンドに齧りつく。一口で半分。 ……腹でも減っているのか?
 : (ガツガツと食べること数秒。あっさり胃に収めてしまうと、すくりと立ち上がる。
アルド : …。(手帳取り出して、空きページにざくざくと筆記)
アルド : (ビ、と破いて、男に見せて)『ココドバイ市警です こちらで何を?』
 : (よく見るとこの男。和装だ。法衣というにはボロボロ過ぎるが、道着というほど形式ばってもいない。
 : うむ。 聞こえる。 仔細良好だ。(食って回復したとでもいうのか。
アルド : …。そーゆー事が… …まァありますか。(案外フランクに納得して
 : 名乗る虞も……いや礼儀の前には言うまい。 字は天倪<あまがつ>。 名を錬<れん>。
男さんが退室しました
天倪さんが入室しました
アルド : ……。 ココドバイ市警、コンフェット巡査であります。
アルド : 只今、夜間巡回を行っている所です。 少々ご協力頂ければと。
天倪 : 巡査……羅卒か。
天倪 : 結論から言うが。一戦交えて居たところ、ここに飛ばされ……いや、飛んだ、が正しいか。
天倪 : 半刻ほど前、俺はキアシスに居た。
アルド : 成程。開幕物騒ですし、遠い
アルド : ッスね。
アルド : …口調乱れましたが、気にせず。 キアシスから此処まで来たんですか。
天倪 : かの魔導都市の屯所にツワモノが居ると聞いたものでな。
天倪 : その術に掛かれば最後。心の臓が爆ぜるという。(目線は壁を向いているが、先の闘いを思い起こすように――
アルド : ……。 何か噂には聞いた事あるよーな… つーか魔導警察攻めたんですか。
天倪 : 然り。手段は考えたが仕合を挑んだ。
天倪 : その実、言の葉に呪いを乗せる男だった。 末恐ろしい術よ。
アルド : (温情与えたが普通にレイダーじゃねェのコイツ……
アルド : … はい。ソレで…?
天倪 : 咄嗟に耳殻を叩き、鼓膜を破ったが……一歩、いや、半歩遅れていれば文字通り爆ぜていただろうな。
アルド : そいつァ災難っしたね……(どっちも
天倪 : 鼓膜はなくとも、肉薄すれば音は骨を伝う。
天倪 : 奴が叫んだのは、そう、 飛んでいけ、といった類であったか。
アルド : …つまり、強制転移魔術的ななにがしで…・
天倪 : うむ。咒いだろう。そうせねばならぬという因果の逆説に近いか。
天倪 : 故に、飛んで、きた。(トントン、と自らの素足で地を叩き。 ……そういえば流星移動するタイプだ
天倪 : 壊すだけが取り柄の俺に対し、無血で場外勝利を収めるとは、一本取られたな。(うむ、と満足そうに
アルド : ……。成程。事情は把握しました…
天倪 : して、コンフェット巡査殿。貴殿も邏卒ということは。
天倪 : 相応の手練ということか。(じ、と赤い瞳が覗く
アルド : …誘いはお受けできかねますね。(ふ、と視線横に流して
アルド : 襲撃者とストリートファイトする程の手練じゃねェすし、そういう文化を楽しめる人間でも無い。
アルド : オレは、「治安の良い新興都市」ココドバイの……只の警察官です。
天倪 : それでは猿(ましら)に劣る。(ふ、と
天倪 : 先の肉。美味であった。 畜生に堕ちたこの身ではあるが、礼儀は弁える。
アルド : …ソレは何よりです。 …
アルド : ストリートファイト…及び仕合の文化はヴァースに深く根付いているもの。手順さえ弁えるのであれば、此方もとやかくは言いません。
アルド : (それだけ襲撃者と一般人は、紙一重の差という事でもあるのだが…)…この街は新たに訪れる方を歓迎しますよ。
天倪 : ……ふむ。そうか。(キアシスでも同じ事を言われたのか、随分と聞き分けが良い
天倪 : では少し見回った後、オクターンの方に出向くとしよう。
天倪 : 何でも港町の屯所には、氣遣いであればその大小に関わらず地を舐めることになる、という手練が居るらしい。
アルド : …… そスか。それも何か噂に聞いた事があるよーな……
天倪 : そうなのか。 ということはやはり、噂に違わぬ腕前ということか(ふむ、と
天倪 : ……コンフェット巡査殿。先の食い物の返礼がまだであったな。 礼を言う。(向き直り
アルド : いやまー、別部署の噂は舞い込んでくるみてーな… …あぁ、いえ。
天倪 : あいにく持ち合わせが無くてな。情けない話だが、一つ貸しということで容赦願いたい。
アルド : 喰うに困るのはしんどいモンスからね…。 …いえ、気にせず。
天倪 : 何か壊すぐらいしか取り柄が無いが…… いや何、貴殿ならそれも、得意と推察するが(うむ、と
天倪 : 世を捨てても腹は減る、まこと情けない話だ。
アルド : …… オレは創る方が好きですよ。(…好きだった、というべきかもしれないが。
天倪 : それは思惑を違えた。創る、か。 機があれば拝まさせてもらおう。
アルド : この瓦礫一つから、飴細工を生み出すような、ね… ま、今や憧れでしか無いですから、きっとご明察ですよ、アンタは。
天倪 : ……。(何かしら抱えるモノが見えるが、今踏み込むも無粋。とあれば。
天倪 : では瓦礫が必要となれば一声かけてくれ。 その飴細工とやらを手掛ける時がくれば、あるいは。
アルド : …… じゃ、その時には是非に。
天倪 : (踵を返し、繁華街通りの方へと。 どう考えても浮きそうな格好なものだが。
天倪 : ―― 。(背を向けたまま、指っ先を斜め下に振り払うように――彼らの文化での、挨拶のようだが。
天倪 : (そのまま人混みに溶けていく
天倪さんが退室しました
アルド : ……(会釈して見送り 
かすかさんが入室しました
アルド : ……(案外と聞き訳が良かった。 …追わなくても大丈夫な手合いだろう、恐らくは。
かすか : (入れ替わりのように、路地裏側からストン、と着地音
アルド : ―― …、(一息吐いた……所で音がして、振り返る
かすか : (路地から現れたわけでも、裏口から出てきたわけでもない。高い商業ビル壁の上から。
かすか : (ジャケットを羽織った黒いセーラー服JK。こんな夜更けに!路地裏に!だ
かすか : (すうっと立ち上がると、先程男が居た辺りに向かって歩いて――
かすか : この辺だったよね。 例の流れ星が落ち―――、(ばたりと、アルドと鉢合わせて
かすか : ――――、ぁ"。(迂闊!
アルド : ………(懐中電灯片手に イカニモ巡回警察官
かすか : …………
アルド : ……ココドバイ市警の者です。(先程と同じ声掛け!
かすか : ぁ、ぁーー こっちじゃ、なかった、なー(回れ右。
かすか : 結構です、、!
アルド : 待ちなさいて。セールスの勧誘と違うんですよ。お分かりスか学生さん。 (歩み寄って
アルド : これは 補導です。(マジトーンで
かすか : ぁ、ぁー アンケートとか、そういうの、いいんで、その、ぁー(超苦しい言い逃れムーブ。そもそもそっちは袋小路なのだ
アルド : そっち行き止まりです(そう、ビルとビルに挟まれた袋小路。 現れるには、上から来るか、影から来るか…
かすか : ぁ、、、ぁー……(しまった、なー、、、
アルド : (とにかく普通では無いのである!)…まー、こんな時間にほっつき歩いてる若者を放置する訳には行かねェワケです。こっちとしても。
アルド : 若い身空で、様々思う事もおありでしょーが…  …何してたんです?(シンプル質問
かすか : …ぇ、、えっと……(まいったな……まだ行く所あるのに。
かすか : ……適当に、、ぶらぶら……?
アルド : …適当に、ぶらぶら。 …上から?(指↑差して
かすか : そんなまさか。
かすか : 迷い込んでただけですよ、迷い込んでただけ……(視線は他所に
アルド : ……。 入口側にはオレがいました。(つまり何処から入り込んでるねん、と
かすか : その前から……、、
アルド : ………(ぇぇ……… って感じの沈黙
かすか : ……、、、
かすか : ま、まっすぐ家に帰ります…!(再び回れ右してメインストリートの方へ向く
アルド : ……… ……アンタ、市立高の学生さんでしょう。(嘆息して、切り口変えたのか
アルド : こんな時間に。 …心配するでしょ、親御さん。(やれやれ気味に
かすか : ――……、
かすか : そー……です、ね。
アルド : ……… 
アルド : …今日は帰んなさい。 …でも、そー何度も見逃せねェですからね。
アルド : …ココドバイは夜も明るいですが、ソレは表通りだけの話です。 ……あんま危ない場所に突っ込まんでくださいよ。
かすか : …、、、はい…(何か思う部分はあるようだが、飲み込んで
かすか : (足早に繁華街の方へ向かうと
かすか : (アルドに一礼して、人混みへと紛れ込んでいく
アルド : ………(背を見送って
かすか : (――シャドウダイバー。 とっ捕まえたあとの犯罪者やお尋ね者に天誅を下した後は、ココドバイ警察に引き渡している事が多い。
かすか : (もっとも、縄でふん縛って、署の前に放置するパターンが殆どだが。
かすか : (そんなわけで、身バレはマズい、マズいのだ……!
かすか : ……!(迂闊だった……気をつけないと……!
かすか : ――――……
かすかさんが退室しました
アルド : ………(片手ハンドポケットで、人混みに姿が溶けるのを見送って
アルド : コレで、大人しくしてくれりゃいーけどな……(きっとそうならないと、半ば解ってるような溜息で
アルド : (自身も大通りに戻っていく
アルドさんが退室しました
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最終更新:2021年02月14日 03:57