GLQ207 [天芲 風谷 海咲 涅根]

アマツさんが入室しました
アマツ : (薄暗い通路にヒールの音が反響する。
アマツ : (ここに一切の日差しは入らない。 魔灯が規則的に並んでいるが昼間の陽光に比べれば心許無さは否めない。
アマツ : (地下世界、といっても遜色無いだろう。実態は異世界であったとしても
アマツ : (ここに陽の光は入らないし、風も入らぬ。打ち寄せる波もなければ耕す土も存在しない。
アマツ : ……。(カツン、と足を止める。目の前には重々しい扉。
アマツ : …(『謁見の間』だとか”奴”は言っていたか。
アマツ : (隔離された”私”や、”我々が” 唯一、誰かと会うことを許された場所。
アマツ : …。(自嘲気味にため息を漏らす。
アマツ : (誰かだと。嗤わせる。
アマツ : ……(――誰かとは即ち、あの男だけであるのに。
アマツ : ……初めて違う意図で使われる訳ね。
アマツ : (軋み音を立てながら、石の扉を押し開ける。
ミサキさんが入室しました
ミサキ : (厳格な部屋作り
アマツ : あら。殊勝ね?(先に入っていたのは彼女。ツカツカと中に入り
ミサキ : (“奴”の座っていた席は自然と避けて、壁の近くに立っている
涅根さんが入室しました
アマツ : 私より先に来るなんて。待ち合わせ時刻よりは幾ばくか早い筈だけれど。
涅根 : (ゴポ、。と、床の一部が液状化したように黒く染まり
ミサキ : 良いじゃない別に。
涅根 : (中から浮き出るように姿を現す。 年若い、幼いと言ってもいい少年。
ミサキ : あの日以来、初めて集まるんだから。
涅根 : …何だ。皆集まり良いじゃない。
アマツ : ええ。初めまして。で良いぐらいよ。
涅根 : カザヤは?(言って、空間を仰ぎ見るように
アマツ : (腕を組んで初めて目線を合わせる。不遜というか、強気というか。
涅根 : …来てないか。まあ、アイツは臆病だからね。もしかしたら遅れてくるかもしれないけど。
アマツ : 来てないものは仕方ないわ。今は1秒でも惜しいし、早くはじめましょ。
ミサキ : 別に良いわ。まだだいぶ早いもの。
ミサキ : 私が、王神帝唯我に、感謝と、挨拶と…それと宣戦布告をしたって話。
涅根 : …あぁ、噂は聞いてるよ。
ミサキ : あなた達はどうなの?
ミサキ : 今の新しい“ジェネシス”とかいう街に、私たちが受け入れられると思う?
アマツ : ……何故?
涅根 : ……(黙って様子を窺う アマツの反応を見ようとしているのか
ミサキ : だって私、あのジジイに忠誠を誓って、
ミサキ : 飯を貰って、住処をもらって、仕事を貰って、
ミサキ : ネシスの人々を苦しめてたのよ。
ミサキ : 私は被害者だけど、加害者じゃない。
アマツ : 同情するわ。私は直接手を汚してないから、共感は難しいけれど(席に付いて
ミサキ : そうね…
涅根 : 加害者っていうなら、オレが最もそうだろうね。もっとも奴等はそんな事は知りもしない訳だけど。
ミサキ : 他所の街と闘ったり、暴走したルーインズや魔物を退治してたのは…ネシスの民を守ったなんて…間接的に言ってくれる人もいるかもしれないものね…
アマツ : ま。それでもルインズベルトだ、ってだけで眉を顰める人は多いんじゃないかしら。
アマツ : 仕方ないことね(ふー、と。
涅根 : どうなの、って聞かれたから答えるけど。オレはまるで信頼しちゃいないよ。
ミサキ : 、そうなの?
涅根 : 民が受け入れる事も、そうだけど。…特に、あの王神帝唯我ってトップはね。
ミサキ : なんで? 私たちを救ってくれたのに。
涅根 : 口だけならでかい事も、優しい事も幾らだって言えるんだ。
涅根 : あのジジイだって最初はそうだった。違う?
涅根 : あいつは突然現れて、突然俺達の上に立って、支配権を得た。 事実だけ抜き出したら。あのジジイと何も変わり無いと思うけど。
ミサキ : …! 本当だわ。(素直に驚いた顔して
アマツ : そうかもしれないわね。
涅根 : …いつ化けの皮が剥がれるかしれないよ。友和なんて最初から、信じてない。
涅根 : …ま、そうは思ってない奴もいるみたいだけどね。(アマツの方を向いて
アマツ : ……。(視線を感じるが、別段気にしてないようで
アマツ : ま。そうね。 奴の……表じゃ神宮寺って名乗ってたって話らしいけど。
アマツ : 街を導く新市長、と鳴り物入りで入ったが最後。
アマツ : 徐々に頭角を現して気付けば支配体制になっていたって話らしいじゃない。
アマツ : ”今回の”新市長……王神帝とかいう男も、腹の底じゃ何考えてるかは判ったもんじゃないわね。
風谷さんが入室しました
風谷 : ……。(ぶおん、と異空間から天井付近に現れ、浮遊している。
風谷 : ……うん。来てたよ。来てたけど、、
風谷 : ボクらってわざわざ待ち合わせするほど仲良かったっけ?(にこり、と笑みを浮かべ
風谷 : (そしてまた、ぶおんと音を立てて消える。
風谷さんが退室しました
涅根 : …ほら、やっぱり見てたね。(そちらを見上げて
風谷さんが入室しました
風谷 : (またぶおんと音がして、入り口から入ってくる。
風谷 : ……。で、誰についての話だったかな?
海咲 : 確かに。仲良く無かったわね。所詮はジジイに選ばれたってだけの共通点だもの。
涅根 : 監視業務お疲れ様。せっかくだし、オマエも海咲の問いに答えたら?
風谷 : ”ジェネシス”って街に受け入れられるのか、だったっけ?(にこにこと
海咲 : そうよ。
海咲 : 私は無理だと思う。
風谷 : うん、別に受け入れられる必要なんてないんじゃない?
風谷 : ボクたちも腹の底を隠してニコニコしてりゃいいさ。
海咲 : っ、無理よ…そんな事。
天芲 : 無理なら、別の町探すしかないわね(頬杖付いて
風谷 : … ふふ。海咲は人間が好きなんだね。
海咲 : …好きよ。悪い?
海咲 : あと…この街、んーん。ルインズベルトも好き。
風谷 : ……。別に?
海咲 : 私たちがどかされるなんて間違ってる。間違ってるもの。
風谷 : ………………………
涅根 : 言えてるな。そこは同意だね。
風谷 : (一瞬、微妙に表情を曇らせるが、
涅根 : そもそもオレ達が「受け入れてもらう」側なの?
海咲 : そう…そうよ!
風谷 : … (何も思わなかったふうににこにこしている。
海咲 : ネシスの民はともかく、唯我…あっちの方が余所者じゃない!
涅根 : あの市長が表の街を救ったからアイツが王だって?……オレ達だって、ずっと此処で生きてきたのに?
海咲 : そう…!絶対そう!
海咲 : そう思ったら、考え出したら、我慢できなかったの。
海咲 : 絶対に私達を知らしめてやって、打ち負かしてやるんだって。
海咲 : 宣戦布告しちゃった。ううん。宣戦布告、したのよ。
風谷 : … へぇ。初耳だね。
海咲 : 唯我を攫って、閉じ込めて、言語を奪って、自己紹介して、目的を離して、襲うって宣言して、解放してあげたの。
涅根 : へぇ、監視役なのに知らなかったの。 ま、あのジジイももう居ないし働く必要無いけどね。(カザヤに
海咲 : ココに招待した覚えまでは無かったんだけど、可哀想な娘が不思議な術で入って来れてね。
風谷 : …… 興味ないだけだよ。この街にも、キミたちにも。
海咲 : っ、興味持ちなさいよっ!
天芲 : …………。
海咲 : もう好きな事考えたって良いんだから! ジジイの鎖に繋がれた生活は終わったんだからっ!
海咲 : 私達だって夢を見ても良いのよ、きっと。そうなんだわ。
風谷 : ……。
涅根 : あぁ。オレ達だって自由になりたい。…なった筈なんだ。
風谷 : … うん、善処、するね。(にこにこと。絶対しないぞという意思を感じさせる笑みだ。
風谷 : …… (夢か。夢なんて、ね。
涅根 : それを、訳分かんない新参者に天井塞がれるなんてやってらんないわけ。
海咲 : そうよ。
海咲 : 天井が無いと、空が見えるのよ?
風谷 : ……そっか。うん。ま、がんばってね。
風谷 : ボクは監視役らしく、様子見と行こうかな?
海咲 : うん…全員を逃走に巻き込むつもりは…無かったわ。
海咲 : ちょっと、(自分の発言を思い出しながら)……
涅根 : 好きにしたらいいよ。そもそも一枚岩じゃないんだからさ。
海咲 : 仰々しく宣言してしまった…かも、しれないけど…
涅根 : 海咲は海咲でなに日和ってるわけ(半目呆れで
海咲 : だって、相手に…ルインズベルトまで追ってこれる能力者がいるなんて思わなかったから…
涅根 : 胸張ってよ。…オレ達、何も間違っちゃいないさ。
風谷 : ………………
海咲 : 私達はともかく、戦う意思の無い人まで、襲われたら…
涅根 : …あぁ、心配してるの。敵が此処まで来るかもしれない、って?
海咲 : そう。
海咲 : 風谷、変な侵入者が来たら教えてくれる?
涅根 : 確かに。……それは本意じゃないね。(うん、と
海咲 : そうなったら絶対私のせいだもの。
風谷 : …… 手助けくらいならするさ。
海咲 : 相手が…唯我達が民間人まで襲う外道だなんて思ってなかったから、
風谷 : (顔色を曇らせる。
海咲 : 涅根に言われて、少し、不安になったの。
風谷 : ……。(そういやつだって、可能性もあるのか。
風谷 : いいさ。ある程度はボクが監視してあげるよ。
涅根 : …ふぅん、様子見って言ってたのにね。(すぐ煽る
風谷 : せっかく自由になったのに、またみんなで辛い思いをしているところを見るのはごめんだからね。
海咲 : ありがとう。風谷。
風谷 : … 別にキミたちのためじゃないよ。ボクが気分よく過ごせるかどうかの問題なんだ。
風谷 : ……っ、(海咲にありがとうと言われ表情を引きつらせる。
涅根 : ……ふーん。
涅根 : ま、いいけどね。役立つ事に変わり無いし、海咲がいいならね。
海咲 : うん。
海咲 : もう誰も、ルインズベルトの誰にも悲しい想いはしてほしくないから。
風谷 : ……はぁ。
風谷 : (… ルインズベルトが好きだなんて、どこを見てそう言えたんだよ。
天芲 : 宣戦布告して早速立場悪化してるけど(どーすんのよ、と
風谷 : (やっぱり、ここに来るとこういう気持ちになるんだな…。
海咲 : 当然、勝つわ。
海咲 : 宣戦布告した以上、もう、それしかないでしょ。
海咲 : 正々堂々。殲滅よ。
涅根 : あぁ。ネシスの民は置いておくとしても、
涅根 : あの統治者気取りの一行にずっと大きな顔されてちゃ堪んないからね。
風谷 : … 争いごとはキラいだから、そういうのはキミたちに任せるよ。(にこにこして
涅根 : でも、まあ、さ。
涅根 : 正々堂々とは言うけど、敵はあのジジイを倒したって事実がある。まるきり正攻法で行けるかは難しいでしょ。
風谷 : … あれ? 意外に冷静なんだね。
海咲 : まるっきり弱いわけではないのは、そうよね。
風谷 : もっと実力差とか考えられないタイプかと思ってた。(にこにこと。さっき煽られた仕返しである。
海咲 : 切り札を切れなかった哀れなジジイは愚かだったけど。
涅根 : …なにアンタ。オレを馬鹿だと思ってんの?
涅根 : 監視役の目もぼやけてるもんだね。
風谷 : (にこにこしている。これは本心からにこにこしている。
涅根 : ま、オレは少し違うアプローチで行かせて貰うって事。
風谷 : … じゃあ、お手並み拝見ってとこかな?
涅根 : はいはい。期待しててよね、監視役改めて見物人さん。
風谷 : … ふふ。見物人として、失敗したとしても拍手は惜しまないからさ。がんばってね。
風谷 : …… というわけで。
風谷 : ボクもボクで、見物させてもらうよ。
海咲 : うん。
海咲 : それが、いいわ。
海咲 : “みんな”の事、見ててね。
天芲 : ……。海咲と涅根は、市長になろうと思ってるってこと?
涅根 : ……ま、そこはちゃんとやって貰わないとね。(カザヤに
海咲 : …、
海咲 : 私は…違うよ。
海咲 : 涅根は?
涅根 : オレも…そうだね。王になりたい、訳じゃない。
海咲 : 天芲はなりたい?
涅根 : ま、上に誰も居ないって事は、実質天辺なのかもしんないけどね。
海咲 : 天辺に居るのと、支配するのは…違うもの。
海咲 : うん。
海咲 : でも、あの日から、初めてこうやって集まって。
天芲 : 市長は倒すけど、支配者になりたいわけじゃない、か。
海咲 : みんなの意見が聞けて良かった。
海咲 : そう。支配されたくないの。私は。
海咲 : だから、唯我を倒す。
涅根 : …オレは、天芲の意見は分かってないけどね。(アマツを見つつ、海咲に
涅根 : ネシスに新たな施設を建てたって聞いたけど。…ソレは、どういう意図があってやった事なわけ。
天芲 : 簡単な話よ。カフェが欲しかったの。
海咲 : かふぇ…
涅根 : や、意味分かんないんだけど。
天芲 : 知ってる?カフェ。 珈琲だとか紅茶だとか軽食だとかありつけて
天芲 : 身分や種族の隔たりなく誰でも入れる飲食店なんですって。
天芲 : ここにも、上にも。 そんな概念は無かったわ。
海咲 : 何よそれ。
海咲 : 
海咲 : 素敵な所ね。
涅根 : …いや、本気で何言ってるか分かんないんだけど。
涅根 : 資材運んで場所誂えただけで、そんな理想郷が突然生まれる訳無いでしょ。
天芲 : そりゃそうよ。まだ場所抑えただけ。
涅根 : 何かの夢物語でも呼んだか、誰かの大言壮語に踊らされた?
風谷 : … 天芲はロマンチストなんだよね?(にこにこと
海咲 : でも…あるんでしょ? そういう場所。
天芲 : フラペチーノって知ってる?フローズン状のアイスコーヒーにクリームのせて、チョコだとかキャラメルソースをかけてる飲み物なんですって。
海咲 : この世界のどこかには。
天芲 : そうね。 青い空に青い海を見ながら、そういうモノ、飲んでみたいわ。
風谷 : …………………
天芲 : それに仕立て屋や衣服の店もろくに無い。私も好きだけど、あんたたちの愛する街、割と地味よ。
風谷 : … うん。カフェか。それはいいね。ぜひ作るべきだ。
天芲 : 他所と比べると地味地味の地味。何も無い。 ……クソジジイがそう仕立て上げたんだろうけど、ね。
風谷 : それじゃあ、またね。(笑顔を作って、こつこつと歩き出す。
風谷 : (ぶおん、と消える。
風谷 : (…………奴隷風情が夢見ちゃってさ。だから来るの嫌だったんだよね。
涅根 : ………(カザヤを視線で見送って
天芲 : (手をひらひらとして送る
風谷 : (……………まあ、ボクも奴隷なんだけどさ。あはは。
風谷さんが退室しました
海咲 : うん。またね。風谷。
天芲 : 涅根の言う通り、水はおろか電気みたいな基礎インフラすら整ってないし。
海咲 : 天芲は、もっと…贅沢な街を作りたいの?
天芲 : 私が店員として働く気なんか無いし。一々カフェから店まで全部作って働いてたら死ぬわ。
天芲 : 端的に言えばそうね!(ふっと笑って
海咲 : そうなんだ。
涅根 : …娯楽、ってやつね。 それ、新たな敵のやり方かもよ。
涅根 : 急に齎された文化なんて、何か裏があるでしょ。甘い汁に群がった所を――…とかね。
天芲 : だから面倒見ながらやるんでしょ(頭掻いて
海咲 : うん。天芲が作っていくんなら、私、大丈夫だと思う。
天芲 : 別に遊楽敷設を建てたいわけじゃないわ。マイナスからゼロに戻したいだけよ。
天芲 : 私達今いくつ? 海咲は18、涅根なんて13よ。
涅根 : ………
海咲 : それが…どうかした?
天芲 : クソジジイに何年使われて、その妄執にあと何年獲られるの?
天芲 : 私はまっぴらごめんよ。天井に穴が空いたなら、自由に生きたいわ。
海咲 : 何よ…私だって同じ…
涅根 : …囚われてない。囚われたくないから、抗おうとしてるんだろ。
海咲 : 天井に穴を開けるために、邪魔な余所者を消すだけ…っ
天芲 : 私も王神帝を信用なんかしてないけど、一々つっかかっても居られないわ。時間が勿体ない。
涅根 : ……アマツとは譲れない所が違うって事だね。オレはあんな馬鹿でかい天井、ぶっ壊さなきゃやってらんないってだけ。
海咲 : 私もそう。
涅根 : ま、話聞くまでは、アンタがネシスに寝返ったと思ってたから、そうじゃないだけ安心したけどね。
海咲 : それにジジイの弔い合戦もしなきゃね。当て付けも。私達切り札を切っていれば勝っていたのにね。って。
天芲 : どーでもいいのよ。
海咲 : (妄執の囚われて生きる海咲
天芲 : 寝返ったとか。信用できないとか。弔いだとか、戦うだとか。
涅根 : ははっ、私はとらわれない広い視野をお持ちですってか。まさに「完璧」らしい発言だね。
天芲 : それが何になるの。一瞬すっとするだけでしょ。
涅根 : ジジイの望み通りのお手本回答じゃん。 皆似たようなモノなんじゃないの。
天芲 : 言うわね涅根。 貴方、人に石投げる暇があったら展望ぐらい語ったらどうなの。
天芲 : ジジイにしろ王神帝にしろ「成功者」が憎いだけでなくて?
海咲 : 
涅根 : はっ、何言ってんの。(まるで的外れだとでも言いたげに
天芲 : 争って誰も傷つかない根拠は? ルインズベルトやネシスの人間が不幸にならずに済む?
天芲 : 無血開城の策でもあるのかしら。
海咲 : ないわよ。
天芲 : ……私、聖戦だとか言って傷つくことを勇敢って言いたくないわよ(海咲に眉潜めて
涅根 : (そんなみみっちい衝動で、オレが動いてるわけ………(そうだよ、この焦燥は、そんなちっぽけな思いじゃない
海咲 : 結果的に…天芲を巻き込んでる事は、私のせいだけど、
海咲 : でも。我慢出来なかったし、今更変えられない。
天芲 : ……。 そこまで言うなら止めないわ。(頬杖で
海咲 : 唯我を倒す。外道からみんなをまもる。天井に穴を開ける。かふぇを創る。
海咲 : 全部やりたいの。
海咲 : 全部。
涅根 : ………(海咲の方を見て
海咲 : だって今まで一つだって、出来なかった。
海咲 : だから、全部やらなくちゃ。
天芲 : ……唯我とか他所者今後、どんどん増えるわよ。
天芲 : そういうの潰すより利用するとか、うまくシナジー出したほうが、美味しいモノとか増えそうだけど。
涅根 : …オレ達は余所者を駆逐したいんじゃない。
涅根 : 支配されたくないだけだよ。……そこは、全然、違う。
天芲 : それは”上に立つ”気概と責任を持ってから言いなさいよ。
天芲 : 首から上すっ飛ばして上手く歩けるわけ無いでしょ、この傀儡街が。
海咲 : じゃあ天芲がやりなよ。市長。
海咲 : かふぇ。作ってくれるんでしょ?
天芲 : 別に私、唯我に不満ないわよ。正確に言えばどうでもいい、だけど。 今んとこはね。
天芲 : カフェ作るために市長の座が必要なら考えるわ(ふふ、と
涅根 : ……ふーん。
天芲 : 何にせよ、この街の人々が旧に合議制で動けるなんて思えないわね。
海咲 : 唯我は倒すわ。(そこは曲げない
海咲 : ジジイの弔い合戦だし(海咲だけが、ここにも拘っている。
天芲 : ……ジジイ、自分の手で倒したかったとか?
海咲 : 違うわ。そんなの無理だったから、考えた事も無かった。
海咲 : ただ、ジジイが居なければ私達、衣食住も命もなかったから。
涅根 : ……ジジイは、この世界の掌握権を持ってたからね。
海咲 : …線香ぐらいは上げてあげなきゃね。
天芲 : ……どんなにクソでも親は親、か。
海咲 : …えぇ。
海咲 : 大嫌いだけど。
天芲 : ……正直、私は声も思い出したくないけど。 海咲はそうなのね。
涅根 : ………。
天芲 : 義理堅いというか、筋を通したいというか。
海咲 : 私はそう。
天芲 : その考えを尊重するわ。 唯我がクソだって発覚するまでは殴ったりは出来ないけど。
海咲 : うん。それでいいよ。
天芲 : 出来る範囲でなら協力もする。
海咲 : 、ありがとう。
涅根 : ふーん。よく分かんないね。
天芲 : その代わりカフェや洋服店だとか、街のプロデュースも手伝いなさいよね
海咲 : いいよ。
涅根 : 見てきたような顔で、分かったような口ばっか利く癖にさ。
涅根 : 「首から上を飛ばす」事、止めないんだ?
海咲 : 私にできる事なんて、嫌いな奴を弱らせるぐらいだけど。街づくりに役立つなら。
天芲 : あんた文句ばっかね(はぁ、と目を細めて
涅根 : オマエがふわふわしてるからでしょ、
天芲 : ……。 ?(してる?と海咲に
海咲 : んーん。悩む事ないわ。
海咲 : こんな風に、なりたい未来をみんなで語れる事が素敵な事だもの。
涅根 : 言ってる事意味が分かんないし。アマツの望みと海咲の望み、食い合う部分あるんだから……、(海咲の言葉になんか拍子抜けした
天芲 : そりゃ他人なんだしそうでしょ。
海咲 : 十数年間諦めてた希望を語り合えるのよ。
涅根 : ……はぁ。まー、それでいいでしょ。はいはい。
海咲 : いくらでも夢見て、そして、可能な限り実現していこ。
天芲 : そうね。 とりあえず全面戦争ってノリじゃないことが判って良かったわ。
天芲 : そうなると流石に余裕無さ過ぎるしね。
海咲 : お互いに民間人は避けたいわね。
涅根 : 先方の出方次第じゃわかんないけどね。
海咲 : そうね。
天芲 : そんなこといって、この”ルインズベルト”の方がよっぽど危険じゃない。
天芲 : 民間人を人質に取るのはどっちかしらね。 そうなるのは避けたいわ。
海咲 : ………
海咲 : 大丈夫。大丈夫よ。
天芲 : 唯我が倒されても別に良い。そこまでの男だったって話だし。
天芲 : 逆に倒されなくて本物って可能性もあるかもね。 おっとこれは地雷かな。
涅根 : さっきから嫌味が得意だね。(肩竦めて)
天芲 : 何にせよ無闇に被害拡げたり足引っ張り合って無駄な事は避けたいのよね。
海咲 : そうだわ。
天芲 : 唯我が倒されて新しい市長が立つなら良いと思うわ。 路頭に迷う烏合の衆にならなければ、それでOK。
涅根 : (ネシス圧政時代、民間人を相手にしまくっていたのがこの男児である
海咲 : 先にあの可哀想な娘を倒すか…誘拐するか…仲間にしちゃいましょう。
海咲 : そしたらジジイ亡き今、誰もルインズベルトには攻めて来れないわ。
天芲 : あー…あー。 本来市長の娘?
海咲 : うん。
涅根 : ……イルミナの事?
海咲 : 名案じゃない? どう?
涅根 : (一考する間があって)……別に良いと思うけど。
海咲 : 決まりね。
天芲 : 戦術的にはアリだろうけど、やり方考えないと市長の娘を攫って大顰蹙よ。
海咲 : 大丈夫。彼女も本来コチラ側のハズだもの。
海咲 : …すぐに大人しくなるわ。(微笑み
涅根 : …彼女も閉じ込められてたんだっけね。
涅根 : なら、もしかすると「こっち側」に近い……か。
天芲 : おとなしそうな顔だったけど……実際どうなんだか。
海咲 : うん。きっとそうよ。
海咲 : まずはイルミナを捕らえる。
海咲 : 決めたわ。
天芲 : 早速手伝えない案件だわ。 頑張ってねとも言い難いし。
海咲 : ………そちらに付く貴女が悪いんだから。
天芲 : カフェのインフラ整えてようかしら。 幸い人手もあるし……
海咲 : うん。そうしてて頂戴。
天芲 : (そうして思うかべるなよっとした優男。 自分に似た緑の毛先が……
天芲 : …………ん、??
涅根 : ……は?何?福笑いみたいな顔して。
天芲 : (いやまさか偶然かしらね。どことなく似ているような……
天芲 : (でも名前が白黒クッキー野郎みたいな名前だったし……
天芲 : (名字かー……あー……
天芲 : なんでも無い。こっちの話よ。
海咲 : …? そう。
海咲 : 準備出来たら、ご馳走してね。 ふら・・・なんとか。
天芲 : フラペチーノ!
海咲 : うん。それ。
天芲 : そんなとこかしら。何にせよ時間が惜しいわ。1秒でも。
天芲 : 「水汲み鳥」の聖遺物、もらっていくわよ。 あれもう使ってないでしょ。
海咲 : どうぞ。もういちいちジジイや誰かに許可取らなくていいわ。
海咲 : 弟も直前で手に入れた“アレ” 好きに使ってるみたいだもの。
涅根 : ……あれ。山元、ついに突破したの?あのルーインズ。
涅根 : やったじゃん!
海咲 : してたみたい。皮肉にもジジイが倒されるあの日にね。
涅根 : へぇー…… ……ふーん、そうなんだ。(テンションクソガキに戻して
天芲 : (弟なんて居たのね、と腕を組み直して
海咲 : 強くなってるわ。今から弟に会いに行く?(涅根に
涅根 : ……へぇ。そっか、アーティファクトを手に入れたって事なんだもんな。……
涅根 : ……ま、強くなってるってのなら興味無くも無いね。
海咲 : じゃあ…行きましょ。きっと闘いたがるわ。
海咲 : …またね、天芲。
天芲 : (手のひらひら~で見送り
涅根 : ん。(じゃあ行こ、と海咲に歩んで
海咲 : (扉を開けて、“ルインズベルト”を進んでいく
海咲さんが退室しました
涅根さんが退室しました
天芲 : ……
天芲 : (んー、っと背伸びして
天芲 : …………
天芲 : (「きっと闘いたがるわ。」
天芲 : …………
天芲 : ……(ウズ
天芲 : 闘いたかったな……(ボソ、と
天芲 : ……!(は!と して頬パシパシ
天芲 : 今は先に水鳥水鳥……(もと来た扉の方へ
天芲さんが退室しました

 

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最終更新:2021年04月25日 10:58