海咲さんが入室しました
海咲 : (ルインズベルト内
海咲 : (昼なのか夜なのか
海咲 : (日の光の当たらないこの魔の洞窟ではさしたる意味はない
海咲 : (魔石光に照らされた道を歩む
海咲 : …
海咲 : (いつもの腕組みポーズ
海咲 : (いつから何のためにこのポーズを始めたかもはや覚えていないが
海咲 : (ジジイの隣で愛想良いお人形さんのように振る舞うほど器用ではなかったし
海咲 : (VIPを拷問する時は自然とこの姿勢になった
海咲 : …
海咲 : (立ち止まり
海咲 : (少し思案し、
海咲 : (道を変えて歩き出す
海咲 : (向かう場所は。あの場所。
海咲 : (敵に回したくない「敵」を拉致監禁放置した
海咲 : (誰も近づかない人気の無い。何もない壁の隅
海咲 : …
風谷さんが入室しました
イルミナさんが入室しました
風谷 : あれ。めずらしいね。(片手に何か持っている。
風谷 : (イルミナにこそこそと食事を運んでいたようだ。
海咲 : え・・・?
風谷 : ……どうかした?(にこにこと
海咲 : 風谷、なんで…? いや、それよりその子は…
風谷 : …うん、逃げなかったみたいだね。
風谷 : なんでだろうね。(興味なさげに
海咲 : っ、どうして…?
風谷 : 餓死されても寝覚めが悪いからさ。栄養失調にならない程度には食料を運ばせてもらったよ。(にこにこ
海咲 : 彼女なら簡単に逃げれるように………(風谷のにこにこ見てバツが悪そうに黙る
海咲 : そうね。餓死されたら私も目覚めが悪いわ。
イルミナ : (そしてルインズ産の果実を頬張っている囚われの忘れ形見。
海咲 : ありがとう、風谷
海咲 : (2人に歩いて近づいて来て
風谷 : …別に。キミのためにしたわけじゃないさ。
イルミナ : ……! (ゴク) 海咲さん……!
海咲 : …、イルミナ。
イルミナ : (元来、彼女に残された抵抗といえば、「食事の拒否」「一切の沈黙」「脱獄」である
海咲 : どうして逃げなかったの?
イルミナ : …………、それは……
イルミナ : (監禁が目的であるが故、沈黙は無意味。
風谷 : ネツネに脅された、とかかな。(にこにこ
海咲 : …そうなの?(風谷に
風谷 : しらないさ。でもネツネなら、そうしてもおかしくないなって。
風谷 : 二人がデートしてる間、この子はここで苦しんでたってわけかもね。(にこにこ
海咲 : 別に…デートじゃ…ない…みたいだけど………今はそれはいいわ。
イルミナ : ……。
風谷 : ……。
イルミナ : (ネシスの住民を人質に取られ、脱獄も不可能。
海咲 : 逃げれないの?(イルミナに
風谷 : …キミもさ、何も言わないとこのままほっとかれて死ぬかもよ?(イルミナに
風谷 : (そう言う風谷の声色が若干険しい。
イルミナ : ……”それ”が。 事実であれ、虚偽であれ。ネシスの……街の皆さんを危険に晒すわけにはいきません。
海咲 : …そう。
イルミナ : 私は、長い間何もできませんでした。 だから、だから……せめて、街や、唯我様の足は引っ張りたくありません。
海咲 : そう…長い間…そうよね…
海咲 : …(少し考え、周囲の地面を見渡して、つま先で足踏みをする
イルミナ : ……。 すみません、迂闊でした(その様子を汲み取って
風谷 : …ふふ。(パチパチパチ、と唐突に拍手して
イルミナ : ……ですので、これは、提案です。(懸命に、言葉一つ一つを選びながら
風谷 : …いや、自己犠牲って美しいなってさ。
海咲 : 何…提案って…?
イルミナ : ……。。。(自己犠牲……いえ…… これは……
風谷 : …。(といいつつ、急速に興味をなくしている。
海咲 : …(腕組みのままつま先で地面を足踏みし、イルミナを見つめる
風谷 : …。うん。じゃあボクは行くよ。後は任せるね。(海咲に
海咲 : …待てない?(風谷に
風谷 : ………。(そういう人間がいるとはしっていても、自分の身が危ない状態で他人を思いやれる人間を見ると無性にむしゃくしゃする。
イルミナ : …、風谷さん……。。
風谷 : (そうあってほしかったが、そうではなかった人間を山ほど見てきたからだ。
風谷 : …どうして?(にこにこ
海咲 : まだ…感謝を伝えきれてないから。
風谷 : …。はあ。
風谷 : いらないよ、そんなの。
風谷 : (と言って、ぶおんと消える。
風谷さんが退室しました
イルミナ : ………。(見送る。なにか一言。それは彼の退場のお決まりでもある。
海咲 : そっか………
海咲 : …(消える風谷を見送り、つま先で地面を足踏みして
海咲 : 提案って何?
イルミナ : ……。
イルミナ : ……私を、此処から出して、自由にさせてください。
海咲 : …(イルミナを見つめて
海咲 : 涅根・・・居る?(地面に呼びかけるように
???さんが入室しました
??? : (青黒い地面の一部が、溶けるように穴を空けて
イルミナ : そして今後、例外を除いて一切、街の皆さんに危害を加えないでください。
??? : (浮き上がるように、海咲の隣に現れる――…少年。
???さんが退室しました
涅根さんが入室しました
涅根 : 居るのわかってたでしょ。(現れるのは、イルミナの知る姿。 かつてジェネシスの喫茶で出会った――ルインズベルトの少年。
海咲 : …居たら良いなって思ったよ。
涅根 : …ぁーぁ、ていうかさ。風谷もオレの名前出しちゃ駄目じゃん。
海咲 : …なんで?
涅根 : 益々逃がせる理由が無くなった。 …ま、まどろっこしく無いのはいいけどね。
海咲 : …イルミナ。(涅根にも話すような素振りで、イルミナの名を呼ぶ
涅根 : この人経由でオレの正体が外に知れたら、自由に街歩きなんてできなくなるよ。
イルミナ : ……。交換条件を、出します。(要望を伝えた、となると。
涅根 : ラーメン屋なんて更に遠のくね。…(で?とイルミナの方を向いて
海咲 : …(何かをいうつもりだったが、辞め。
海咲 : 交換条件?
イルミナ : 私の星遺物<アーティファクト>はご存知の通り、ルインズベルトを含む、異世界を繋ぐ戸口となる能力。
イルミナ : この能力で。……いえ、私は意図として、私以外のモノを、ここに招き入れません。
海咲 : …ごめんなさい。
イルミナ : ……遊撃隊の突撃。 これは皆さんが最も避けたい一つの筈です。
海咲 : 少しだけ変えさせて。
イルミナ : ……、何でしょうか。
海咲 : 1つ。貴方を自由にしたい。
涅根 : …海咲それ、本気で言ってる?
海咲 : うん…ごめんね。私が間違ってた。
海咲 : やっぱり「ジジイ」に同じ苦しみを与えられた貴女を敵に見れない。可哀想。
海咲 : …でも、2つ目。街の皆に危害を加えない事は、約束できない。
涅根 : …そうは言うけどさ。この人が「唯我」の味方ってだけで、……(ふむ、と思案し
海咲 : そして、3つ目。貴女の星遺物を無力化させて。
海咲 : 貴女がどう言おうと…私にとって「唯我」達との闘いは避けられないから。
イルミナ : …………。
海咲 : その為に邪魔になる約束は出来ないの。
イルミナ : ……。理解はできます。 ……海咲さんの条件は、以上、でしょうか?
海咲 : ………(涅根見て
海咲 : これなら、良い?
涅根 : …そーだね、この人がもし「誘拐されたー」って触れ回ったら、その時は全面対決だけど。
涅根 : …ま、それもいずれはそうなる事だ。ちょっと時期が早まるってだけだね。
海咲 : 全面戦争は困らないよ。元々そのつもりだもの。
イルミナ : ……お待ち下さい。私はまだ、その条件を呑んではいません。
イルミナ : ……。 私の交換条件には、まだ続きがあります(ゴク、と生唾呑んで二人を見つめ
海咲 : …聞くだけ聞くわ。
涅根 : …。
イルミナ : まず、補足します。 街の皆さんと言いましたが、その対象、方法。あるいはその両方を、要相談とさせてください。
海咲 : 嫌。
イルミナ : 街では、店や催し事で復興してきている最中です。 そういった人たちを巻き込みたくありません。
海咲 : …貴女に決められる事じゃない。
涅根 : …ま、約束できないって言ったしね。(さもありなん、と
海咲 : 勝手に指図しないで。
海咲 : 私が…誰だって殺すと思ってるの?
イルミナ : …………。海咲さん。
イルミナ : 聞くのですか? 聞かないのですか?(初めて見せる、強い意思。
海咲 : 言うことを聞くのは嫌。
イルミナ : (それはつまり、交渉として”対等”であるのか。 捕虜の戯言として扱われているのか。
海咲 : …わかってよ。
涅根 : …。海咲が狙うのは基本的に「唯我とその仲間」。旧ネシスの民は基本的には、だけど対象外だね。
海咲 : (イルミナの目論見も想いも何処まで届いたかはわからない。
イルミナ : ……。 私も申し上げてるのはその通りです。
海咲 : 丁寧ね。涅根。
涅根 : それにオレも。 アンタが逃げ出してないからね、「約束は守ってる」。
イルミナ : ……ええ。お互いの条件に成り立つものだと、信じています。
涅根 : そりゃあね、だってこの人(す、と指を向ける……洞窟の壁面に。
涅根 : 『可哀想』だから。(海咲と涅根の背面側――イルミナには、ちょうど視線の先。空間に穴が開き
イルミナ : ――、
涅根 : (そこから、繋げられた景色が映し出される。――活気に沸く、ジェネシスの街。
涅根 : (イルミナの知らない内に、新たな施設が出来たようだ。 ――闘技場、だろうか?
涅根 : (湧き上がる人々。歓声。熱気。 ――何かのセレモニーの最中なのか。そして…
イルミナ : (あれは……大きな会場……闘技場……?
涅根 : (『さて、この新しい施設の名付け主は―――我らが新市長!王神帝唯我!!』
海咲 : …話は終わり。
イルミナ : 、海咲さん……! 話はまだ……!
涅根 : (声援と歓声の中、華々しいセレモニーの舞台に立ち、何の翳りも無いかのように笑顔を見せる、この街の新たな市長の姿。
海咲 : 貴女を自由には…したいけど、私達も自由で居たいの。
海咲 : だから。
海咲 : わかって。
涅根 : …あんたは、唯我の味方をしたいかもしれないけど。
涅根 : 別に、唯我はあんたの味方じゃないかもね。
イルミナ : ……!
涅根 : ……アンタが居なくなった事、誰も気にしてないみたいだよ。
イルミナ : ―――――。
海咲 : ………
涅根 : ――(そして、空間が閉じられ、いつもの青黒い暗闇に)。 …ほら、街の皆、元気だったでしょ。
イルミナ : (そんな――いえ、、そんな。そんな筈は。
イルミナ : (俯きフルフルと首を振ると、再度面を上げて
イルミナ : ……私が、ここに監禁された、などとは言いません!
海咲 : …そう。
イルミナ : ……皆さんの名前も、素性も、言い渡された話も、口外しません!
海咲 : …星遺物は、無力化させてもらう。
イルミナ : ですから、私を、出入りさせてください!
海咲 : それで…終わり。また街が生まれ変わるときに会いましょう。
イルミナ : 此処に、ルインズベルトに……!
海咲 : ……
海咲 : (海咲の答えは、
海咲 : 「蒼きは青く。深くは暗く。」
イルミナ : 海咲さん……ッ、!
海咲 : 「海に産み堕ちる。」
海咲 : ………「ルーインズ」
涅根 : …(ま。そーなるよね。と
海咲 : 「堕海柵」
イルミナ : ――――――
海咲 : (水球がイルミナを飲み込む)
イルミナ : (そして、躰と意識と、魂が。
イルミナ : (とこしえの深い海に沈んでいく。
海咲さんが退室しました
イルミナさんが退室しました
涅根 : ………(一連を見送って
涅根 : 結局外に出しちゃうわけね。 …ホント甘いな、海咲。(やれやれ、と
涅根 : ……ま、あの人も。
涅根 : ソイツが本当に味方だと信じられるのか、考えて欲しいけどね……(呟きつつ去っていく
涅根さんが退室しました
最終更新:2021年05月21日 02:57