???さんが入室しました
??? : (ここは
??? : (夢の外。
??? : (陽の光の届かない、暗い暗い場所。
??? : (飾り気もそっけもない、岩肌の壁と地面が続く。
??? : (まるで爪で引っ搔いたような、黒紫に腐蝕した痕が岩肌の至る所に残る。 古い物もあれば、そこそこに新しい物も。
??? : (――――ここは、
??? : (カリーナ地底 【第六地層】。
???さんが退室しました
春慶さんが入室しました
春慶 : (――「……なんで僕が?」
春慶 : (弟の友人である彼…女からの頼まれ事に、そうすげなく返したのは昨晩の夢の中の事。
春慶 : (実際、こんな役回りに自分が適任だとは思えない。いくら兄弟とはいえ。
春慶 : (覇王堂巌黒家は個人主義者の集団だ。地底鬼人の気質か、その寿命の長さ故に、きょうだい間の年齢が広いからか。
春慶 : (とにかく、兄弟仲は決してベッタリじゃない。…少なくとも自分は、他のきょうだいとそういう距離感で居るつもりだ。
春慶 : (けど。 しかし。 まあ。
春慶 : ……はぁ。なるほどね。
春慶 : (岩肌の、閉ざされた扉の前で立ち止まる
春慶 : 物理的に「閉ざしちゃった」訳か。
春慶 : …これはまあ確かに、透子さんじゃどうしようもないね。
春慶 : 家の誰かじゃ無いと、そもそも干渉権が無い。(言って、扉の前に手を翳す
春慶 : 美倖。
春慶 : 入るよ。悪いけど。(言うと――翳した手の先の岩肌が真黒色にひずむ
春慶 : ("第五地層の到達者"より。【第六地層】へのアクセス。
春慶 : (さながら次元が歪むかのように、岩肌に人ひとり分の漆黒の穴を広げ――
春慶 : (さらにそれが内側から破れるように、中の様子が見える
美倖さんが入室しました
美倖 : …… っ ちょ、、!(慌てた様子の空間の主の姿
美倖 : 部屋片付いて無いんだけど……!?
春慶 : …そもそもそんなに物無いでしょ。(こじ開けた岩肌を通り抜け、中へと
美倖 : ………、……(確かに中は殺風景だ。一応程度に寝られそうな…岩っぽいものがあるくらいの場所。
美倖 : ………(そこにバツが悪そうに腰掛けている、件の人物。
美倖 : ……はぁ。
美倖 : ………透子ちゃん?(侵入…来訪者を見上げる。
春慶 : そうだよ。彼の差し金。(あっさり認めて
美倖 : …もう。お節介。普段は察するだけで放ってるくせに…
春慶 : それだけ心配掛けてるんじゃないの。(やれやれと腰に手当てて
美倖 : い、言っとくけど!ちゃんと出勤はしてるからね!?
美倖 : まあ…
美倖 : …そりゃ、めちゃくちゃ元気ってワケでも無いかもだけど…
春慶 : ……。
美倖 : でも、そんな。……誰だってそういう時くらいあるでしょ。
美倖 : はるちーお兄ちゃんだって最後の詰めでミスって逆転負けしたら絶対地層籠もるだろうし!
春慶 : あのさあ
美倖 : ほ、ほーら図星の反応!それ!
春慶 : そうやって話逸らすのやめてよね。(やれやれと
美倖 : ぅ、…
春慶 : 美倖がこんな閉じ方するのは、まあ……相当久しぶりなんじゃないの。
春慶 : 宝石店員に落ち着いてからは、それなりに順調なんだと思ってたし。
美倖 : ………まあ… そうかも……だけど……
美倖 : ………
美倖 : …… 話、聞いて来いって?
春慶 : いいや。
春慶 : そうは言われてないよ。ただまあ、
春慶 : 君の事情を知らずにああだこうだ言うべきじゃないとは思ってるね。
美倖 : ……
春慶 : ふんわり慰めたり元気付けたりとか。そういうの趣味じゃないし。
美倖 : ……そっか。
美倖 : ……やだな。怒られそう。(はは、と自嘲するように
春慶 : 何。怒られるような事したわけ?
美倖 : ……どーかな。わかんないけど…
美倖 : おにーちゃん、いっつも正論だけど、いっつもキッツいから。
春慶 : まあ。 …そうかもね。(思い当たるフシはまあある
美倖 : ………
美倖 : 「話したくなら話さなくていい」とか…言ってくれないでしょ。
春慶 : 内省で自己解決できる状態ならいいよ。
春慶 : そうは見えないから透子さんが心配して、僕なんかにお鉢が回って来たんじゃないの。
美倖 : ……ほら。やっぱキッツい…(もはや笑って
美倖 : ………、、
美倖 : (両手で顔覆って)ぁーーーーーーすっごいやだかも
美倖 : ………ほんとキツい。無理。吐きそう。
春慶 : ……。
美倖 : ………
美倖 : なんで………
美倖 : 自分の事……こんなに嫌になれるんだろうね。
美倖 : これじゃおにーちゃんに、 皆に心配かけてた、あの頃と変わんないな……
春慶 : …(小さく息を吐いて
春慶 : (美倖の座る、少し離れた隣に腰掛ける
美倖 : ……。
春慶 : ……この間の。フォーデンで集まった日の後に。
春慶 : 何かあったんじゃないか、って聞いたけど。
美倖 : …………うん。
美倖 : ……あたし、 あの日……
美倖 : …「かわいい」って言ってあげられなかったの。瑠璃ちゃんに。
春慶 : …
春慶 : …は?
春慶 : (――「え?僕まさか痴話喧嘩の仲裁に遣わされたの?」が一語に凝縮された「は?」であった
春慶 : え?僕まさか痴話喧嘩の仲裁に遣わされたの?(そして口に出した
美倖 : ちょ、、ち、違う!!!
美倖 : …違うの!それは絶対違うんだけど!…こう…!色々あって!事情が!背景が!
春慶 : ……あ、あぁ。……そう。
美倖 : その反応!!! いやっ……違うのよ!本当そういうのじゃないの!絶対!
美倖 : 説明!…説明させて!!
春慶 : ……(眉間押さえて) あぁ。うん…解った。聞くよ。
美倖 : ……うん。。。(既に疲労感がある
美倖 : ……えっとね、はるちーお兄ちゃんが何処まで知ってるかわかんないけど…
美倖 : あたし、瑠璃ちゃんがもっと可愛くなれるように協力してたのよ。…ジュエリーショップ店員として。
春慶 : ……。まあ。良く一緒に居るんだろうな、とは思ってたよ。
美倖 : そう。…でもまあ、そうしてたのにも理由があってね。
美倖 : あたしが、瑠璃ちゃんの、その……
美倖 : 恋を応援した上で、失恋の片棒を担いだっていうか……
春慶 : …… (は? と言い掛けて
春慶 : ……、はぁ…。
美倖 : と、とにかく!色々…色々よ!傷口広げるような真似して…
美倖 : 負い目があったの。…だから、せめて罪滅ぼしがしたくて。
美倖 : 「瑠璃ちゃんがとっておきの新しい恋を見つける為に、全力で協力しよう」って。
美倖 : ……そう思って、ずっとやってきてたの。
春慶 : ………
春慶 : …出だしから面倒くさすぎない?
美倖 : 言い方!! べ、別に面倒くさくしたくてした訳じゃないし!
美倖 : なんか…色々…巡り巡って…!まあだいたいあたしが悪いんだけど…!(頭抱えて
春慶 : ……。…まあ、今そこ掘ってもしょうがないね。過ぎた事だし。(うん、と気を取り直して
美倖 : …う、うん。それで…。
美倖 : ……
美倖 : …そうして、瑠璃ちゃんを「かわいく」、しようってやってきたのに…、
美倖 : ………、
春慶 : ………あぁ、それで、「かわいいって言えなかった」に繋がるわけか。
美倖 : ………うん。そう…
美倖 : なんか……言われるまで全然自覚無くってね。そりゃ瑠璃ちゃん、自信無くしちゃってもおかしくないのに…
美倖 : それで、……すごく、怒らせたし、へこませたし…
美倖 : 多分、また……傷付けちゃった。
春慶 : ………
春慶 : …聞かれたくないと思うけど。
春慶 : なんで、言えなかったの。
美倖 : …………
美倖 : …………わかんない。
美倖 : ………わかりたくない、っていうか……
美倖 : 言って、って、直接言われたのに、それでも言えなくって…
美倖 : ………なんか……、、、
春慶 : ………
春慶 : ……それってさ、(言うか否か、僅かに躊躇うが
春慶 : 君が彼女を―
美倖 : やめて。
美倖 : 嫌。
美倖 : …聞きたくない。 そういうの考えたくないの!
春慶 : …。
美倖 : …だって最悪よ。そんなの。心底気持ち悪い。最低よ。
美倖 : …ううん、違う。ていうか、違うのよ。なんかそーゆー、のじゃないの。まだ。きっとね。
美倖 : でも、なんか…、もうダメなの。
美倖 : 男である「あたし」が…あの子の事を「かわいい」って思ってるって、
美倖 : それだけでもう無理なの。
美倖 : 自分が気持ち悪くて仕方ない。汚らわしい。おぞましい。
春慶 : …
美倖 : なんか…これまではうまく誤魔化せてたのよね。気付かないフリできた。…恋バナとか、あたし自分の話しないし。
美倖 : ……でも、本人に直接詰められて。 ……なんでだろうって、考えれば考えるほど、
美倖 : 吐きそうなくらい、自分が気持ち悪くなるだけで……
春慶 : ……。
春慶 : 美倖。……それはさ。
美倖 : …なによ。やめてよ、本当………
春慶 : 生理現象だよ。
美倖 :
美倖 : は?
春慶 : 生物学上仕方の無い事でしょ。君の性対象が女性である限りね。
春慶 : まだ君17だっけ。 情動のコントロールが定まっていない繁殖期の雄。
春慶 : 自意識とのギャップが多少出るのは自然な事だね。
美倖 : …は、、ちょ、、、は!? ちょ、、やめてよ!!???
美倖 : 性とか情動とか繁殖とかホントマジで無理ありえない無理なんだけど!!!???
春慶 : そういうとこだよ。(はぁ、と
春慶 : 自らの心と身体が、そういう方向に機能する事を受け入れられないからギャップで死にそうになってるんでしょ。
美倖 : だ、、、っだって、できるわけないでしょ!!?
美倖 : あたしはあの子に……そういう風になっちゃいけないじゃない!
美倖 : こんな、、協力をダシに近付いてただけみたいなの、、ありえない、そんなんじゃない筈なのに…気持ち悪い
春慶 : …それはエモーショナルの部分。身体の理屈とは別個に考えるべきだよ。
美倖 : ぅ、、、、で、でも……でも!
美倖 : はるちーおにーちゃんに言われても説得力無いんだけど!!
春慶 : はあ。
美倖 : だ、…だって… 女の子に微塵も興味ありませーん!感全開だし…… そんな生理現象とかそんな……
春慶 : だからそういう事でしょ。(はぁ、と
美倖 : はぁ???
春慶 : そういう風に振る舞えてるなら、それが僕の姿って事じゃない。
美倖 : …え? ……え???
春慶 : 人間には理性と理屈と常識があるんだよって事。
春慶 : …僕は恋話応援人じゃないからね。ここで「素直に」とか「自分の気持ちを」とかいう作法じゃない。
春慶 : そういうの君が耐えられないだろうし。
美倖 : …………え、えーっと……
春慶 : 「そういうのじゃない」んでしょ。 いいじゃない、それで。
春慶 : 身体機能の一環とか、思春期のブレとか。理屈付けは何でもいいけど。「そういう事」にしといてさ。
春慶 : 後はもう、「どう見られたいか」じゃないの。
美倖 : ………、、それって……
美倖 : …… あたしが、瑠璃ちゃんに…。
美倖 : …………「そういう風になっちゃいけない」 から。
美倖 : 「女の子に微塵も興味無い」ように、見られるように……する……
春慶 : …、…それが、君の希望?
美倖 : ………うん。
美倖 : ……そうじゃないと、耐えられない気がする。
春慶 : そっか。
美倖 : ………(でも、と表情で
美倖 : ……うまくやれるかは、わかんないけど。
美倖 : ………やだな。また傷付けるの…
春慶 : …ま、そこまでは責任取れないからね。近付くも離れるも、君が決める事だよ。
春慶 : でもまあ、一度けじめは付けておいた方がいいんじゃない。
美倖 : ・・・え。
春慶 : 喧嘩別れしたんでしょ。 君がどうするにせよ、一旦着地しとこうよ。
美倖 : …え、、な、何? それは……瑠璃ちゃんと会って話せって事?
春慶 : あぁ。このままじゃどっちも宙ぶらりんでしょ。
春慶 : それこそ彼女の事、「傷付けた」ままなんじゃないの。
美倖 : …………それは、 、……でも、そんな機会なんて。
美倖 : お店にも来なくなっちゃったし…、、……
春慶 : ………。
春慶 : このヴァースには、何かと便利な夢があるらしいね。
美倖 : へ?
春慶 : まあ、腹が決まったら願えばいいんじゃない。(岩場から手を付いて立ち上がって
美倖 : え?…何その…何? メタいやつ??
春慶 : ドラフト12人チーム4組で一試合16人の乱戦大会をやるよ。夢の中で。瑠璃さんと透子さんと他に君の知り合いと家からは京輝兄さんと清根姉さんと沙紗姉さんと僕が出る。観戦は自由参加で夢の中に呼び込めだってさ。まあ良い機会なんじゃない。
美倖 : は???え?何???情報量!
春慶 : 確かに伝えたから。それじゃ。(言うなり岩の壁に手翳して
春慶 : (入った時と同じ要領で穴をブチ開ける
美倖 : え? え?? 急~~~ーーー!!
春慶 : (【第六地層】美倖ルームから出ていく背中
春慶 : …
春慶 : …ま、頼まれ事は果たしたでしょ。(閉じた岩壁を背に
春慶 : …全く。
春慶 : 世話が焼ける弟だよね。…昔から。(零しながら去っていく
春慶さんが退室しました
美倖 : ・・・・・・・・・・
美倖 : ……………
美倖 : どうしよう。
美倖 : ……
美倖 : でも………
美倖 : 、、、
美倖 : うぅ゛、、、
美倖 : 吐きそう……………
美倖さんが退室しました
最終更新:2022年06月26日 22:11