ただの気の迷い [レイヴン サイゼリア]

レイヴンさんが入室しました
レイヴン : (実験棟。
レイヴン : (紅茶を飲みながら、屋外のテーブルで何やら考えことをしている院生魔術師。
レイヴン : ………。
サイゼリアさんが入室しました
レイヴン : ………。
レイヴン : フム。
レイヴン : (あいにくの曇り空だが、曇っている方が元気が出てくるのがキアシスの民。
サイゼリア : あら?(その姿を見つけて
サイゼリア : こんな所に居たのね。空の下にいるなんて珍しいじゃない?(とか言いながら近づいてくる院生魔術師
レイヴン : …………
レイヴン : ………
レイヴン : ああ。
レイヴン : ……。お前か。
サイゼリア : … …?(いつもの毒舌が飛んでくるかと思いきや
サイゼリア : ええ。アタシよ。(見えてる?って感じで手をひらひらさせて
サイゼリア : 随分お疲れ… っていうよりは……
サイゼリア : 何か考え込んでる感じね?
レイヴン : …フン。
レイヴン : ……凡庸な魔術師にしては頭が冴えてるじゃないか。
レイヴン : ……
レイヴン : 失言だ。許せ。
サイゼリア : あら。どーしたのよ。珍しいっていうからしくないっていうか…
サイゼリア : 結構本気で疲れてる…?(逆に心配そうだ
レイヴン : ……フン。「失言だ」という言葉こそ失言だったか。
レイヴン : ……まあいい。
レイヴン : 件の盆暗安穏愚鈍2名だが。
レイヴン : ……少しわからないことがでてきてな。
サイゼリア : そう、それよそれ。無事一段落ついたのかと思ったけど…わからない事?
レイヴン : まずは姉の七光捻くれ盆暗だが。
サイゼリア : ええ。(傍の椅子に腰掛けて、聞きモード
レイヴン : ……薬効反応がこれまでの想定と少し異なる。
レイヴン : …ほんの誤差だが。
サイゼリア : …そうなの?
レイヴン : ……ウム。
レイヴン : 私〈ワタシ〉の検証に誤りはない。
サイゼリア : ニカくん達の報告によれば、彼女は発見時から強い興奮状態にあったって話だけど…
レイヴン : …そうだな。いわばジェネリック品とでも言ったところか。
レイヴン : ……それを無闇矢鱈に摂取した、という感じだ。
レイヴン : ……副作用を気にすることなくな。
サイゼリア : …ん。今までのアンプルとは違うモノな上に、投与量が今までの子達より多かったって事?
レイヴン : ……フン。
サイゼリア : えー…ただでさえ良くわかってないのに益々わかんなくなってくるわね?
レイヴン : ………。
レイヴン : だが。
レイヴン : もう一人の天才崩れ凡人盆暗からは通常と同じ反応が検出された。
レイヴン : ……どういうことだ?
サイゼリア : …そうだったの。…うーん、つまり…
サイゼリア : エミリーだけが、これまでとは違う形でアンプルを投与されたって事になるわよね。
レイヴン : ……そういうことになるか。
サイゼリア : …エミリーにのみ投与の仕方を変える何らかの理由があったか、それとも…
レイヴン : 残念ながら私〈ワタシ〉には支離滅裂な無能どもの行動を推測することができない。
レイヴン : ……適役だな?
レイヴン : …聞かせてもらおう。
サイゼリア : …エミリーだけ、別の勢力から薬を投与された、…とか?
サイゼリア : 余計事態がややこしくなりそうな予想だけどね!…っていうか適役って褒められてるのかわかんないわね!?
レイヴン : ……。
レイヴン : 案ずるな。褒めてはいない。
レイヴン : …別の勢力か。
サイゼリア : だと思ったわ!!(頭抱えて
サイゼリア : …エミリーには何にせよ話を聞かなきゃいけないわよね。…今どんな感じ?意識は戻ってるのかしら。
レイヴン : …意識は戻っているが、まだ朦朧としている状態だ。
レイヴン : ……が、直にはっきりと話せるようになるだろう。
レイヴン : それを待って、問い詰めるか。
サイゼリア : そんな最初から尋問スタイルじゃなくってもね?? …まー、あんまり素直に話すタイプとは思えないけど…
レイヴン : ……フン。なら尋問だな。
サイゼリア : 飴と鞭! 北風と太陽!(思わずビシッとツッコミポーズで
レイヴン : ………。
サイゼリア : まー…色々と噂のある子ではあったけど、こんな事件に巻き込まれなきゃ問題行動を起こす事も無かったでしょうし。
レイヴン : …同情するのか?
サイゼリア : ………。
レイヴン : …フン。
サイゼリア : …じゃあ聞くけど。
レイヴン : 
サイゼリア : レイヴン、アンタは…こんな「秘めた欲求を肥大化させ、暴走させる」薬を打たれても、
サイゼリア : 何もやらかさない…って言いきれる?
レイヴン : …………、
レイヴン : ………
レイヴン : ああ。
レイヴン : それが私〈ワタシ〉だ。
サイゼリア : ………そっか。(ふふ、と
サイゼリア : …アタシは正直、自信無いわ。このキアシスで魔術研究続けて、このやろー!って思う事、山ほどあるもの。
レイヴン : 安心しろ。
レイヴン : ……お前が暴走したら私が止めてやる。
レイヴン : そして、たんまり尋問してやろう。
サイゼリア : ……(きょと、とレイヴンを見つめて
レイヴン : ……………
サイゼリア : …なーーにそれ。フォローしてるつもり??(笑って軽く突っ込む
レイヴン : (居心地が悪そうに視線を受ける。
レイヴン : …ただの気の迷いだ。
サイゼリア : もう。 稀に優しいとコッチまで調子狂っちゃうんだからね?(笑顔のまま
サイゼリア : でも… …ありがと。
レイヴン : …………。(バツの悪そうな顔をする。
レイヴン : ……礼を言われる覚えはない。
サイゼリア : アタシが勝手に言ったのよ。(だからいいでしょ、と
レイヴン : ………フン。
レイヴン : さて。
レイヴン : ……自意識の低い愚鈍どもの様子でも見に戻るか。
レイヴン : ……そういえば。
レイヴン : (机の上に綺麗に包装された箱に入ったケーキが置いてある。
レイヴン : …ちょうど捨てようと思っていたケーキだ。薬物の類は入っていない。
サイゼリア : (あら、と箱に視線を落として
レイヴン : ……喰え。
レイヴン : (と言いつつ、地下牢に続く階段を降りていく。
サイゼリア : …ちょ、ちょっと待ちなさいよ??(ケーキからレイヴンに視線を上げて
レイヴン : ………?(振り返り
レイヴン : …案ずるな。今回も必要のなかったものだ。
サイゼリア : …ぇ。ぃゃ、でも…(ティーセットとケーキと女の子を放り出して去るなんてあるぅ?! ―などと口に出せるわけもなく
サイゼリア : どう考えても働きづめのアンタに糖分補給させたい局面じゃない…?これ。
レイヴン : ………
レイヴン : (あえて聞かなかったフリをして、階段を降りていく。
レイヴンさんが退室しました
サイゼリア : ……
サイゼリア : い、行きおった……!(だと思ったわよ…!
サイゼリア : 全くもー……(やれやれと腰に手当てて
サイゼリア : (…どーしたものかしらね。
サイゼリア : (ケーキなんて日持ちのしないものずっと置いとくのも良くないわよね。アイツの事よ、いつ再び休憩入るかもわかんないし…
サイゼリア : ……そうねぇ。
サイゼリア : ココはありがたく頂戴して、…またお返しに甘味でも用意して持って行きますか。
サイゼリア : それでお相子ってコトで。覚悟しときなさいよね?(と自分を納得させ
サイゼリア : ……
サイゼリア : …っていうか。
サイゼリア : 正直、結構意外だわ。自分でこんなちゃんとしたケーキ買うようなイメージ、全然無かったんだけど。
サイゼリア : ていうか自分用で買って捨てるとかある…?(うーん…?と
サイゼリア : ……?(解けない疑問に首を傾げつつも
サイゼリア : (せっかくの頂き物を楽しむ事に決めた。
サイゼリア : (学内でお一人様ティータイムを愉しむ25歳院生女子、アリなのか?などと深く考えてはいけない。
サイゼリアさんが退室しました
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最終更新:2022年07月15日 02:02