アットウィキロゴ

DDF 幕間「人間の感情はなかなかにアンコントローラブルだわ。」 [イクス VDC]

イクス : ーーーーーーーー
イクス : ーーーーーーーー
イクス : ーーーーーーーー
イクス : (駐屯地。
イクス : (個室。
イクス : (ベッド
イクス : (首元までかける布団
イクス : (天井を見上げている女性
イクス : (ここは夢の世界
イクス : (爆裂四散したわりには
イクス : (原型を留めて復活しているが
イクス : (治療に限界があるのかゲームマスターのいじわるなのか
イクス : (起き上がるほど完調はしていないようだ
イクス : ・・・・・・・・・
VDC : ・・・・・
VDC : (ベッドサイドに座る隻腕の男
イクス : 待たせたわね。
イクス : (全試合が終わってから約9分間
イクス : (「試合を脳内データベースで振り返る」と言い、無言の時を過ごしていた。
イクス : 完敗ね。
イクス : (短く。
イクス : (落胆した様子で、悲しそうに悔しさも隠さず、
イクス : (ただ寂しく呟く
VDC : 無得点ってワケじゃねェけど。そういう話じゃアねえンだろ。
イクス : ええ。
イクス : 不可思議な出力差や、理不尽な多人数戦で負けたんじゃないの。
イクス : 指揮官の立てた作戦の方向性で、チーム戦として完全に負けたわ。
イクス : 堪えるわね。
VDC : そうだな。(あえて、ここは、同意する。
イクス : 本気で挑んで負けて、本気で悲しいのは人生で初めてかもね。
イクス : アナタやピチカートが作ったチームが通用しなかった、
イクス : Evとして立てた作戦が通用しなかった
イクス : 勝利チームやMVPはしっかりと出力差ではなくて作戦で勝っていた。
イクス : 私だけじゃなく、部隊の3人も十分な活躍をさせれなかった。
イクス : ・・・
イクス : 貴族の皆様の前で“私”の活躍を魅せれなかった。
イクス : ・・・
イクス : 負け方にも色々あるけど、だいぶ・・・
イクス : 堪えるわね。
VDC : …悔しさだけを喋るだなんて、珍しいな。
イクス : ええ。そうね。
イクス : 3回戦が控えている以上、嘆いてばかりはいられない。
イクス : 次の試合につながる生産的な、
イクス : 勝率を上げる思考・作戦を並べないと行けない。
イクス : そんな事はわかっているし、私の電脳は、そういう効率的な思考になるようになってるのだけどね。
イクス : ・・・
イクス : 人間の感情はなかなかにアンコントローラブルだわ。
VDC : ッハァ、だいぶわかりやすくヘコんでるじゃアねェか。
イクス : ええ。
イクス : 職業柄はもちろん。
イクス : 花嫁思考の能天気な身分違いの彼女としても
イクス : ココは、絶対に勝たなきゃ行けなかったのにね。
VDC : また………それか。
イクス : ええ。
イクス : アナタに何度慰めてもらっても、このコンプレックスは簡単には拭えないのよ。
イクス : 身分や年収が多少低くても優秀なら、とかそういう問題じゃないわ。
イクス : そもそも論、アナタの姉の方が、仕事も実績も指揮力もある。
イクス : そしてほぼ全ての戦場で、彼女の方が実績を上げる。
イクス : タイマンでも勝ちえない。
イクス : 身分差以前の問題なのよ。
VDC : 100回は聞いたよ。
イクス : 死ぬまで言うわ。
VDC : 死んだ直後だろ。
イクス : 無様にね。
VDC : ・・・・・
イクス : 堪えるわ。
イクス : 1回戦で活躍してくれたピチカート達に礼と謝罪を言わなければならない
イクス : 2回戦で活躍させれなかったエグゼブル達に礼と謝罪とフォローを言わなければならない
イクス : 3回戦で活躍するアナタ達を鼓舞しなければならない。
イクス : それすら、
イクス : 出来ないのよ。
イクス : ・・・・・・・・・
イクス : 起き上がれないのは、ゲームマスターの意地悪なんかじゃなくて、
イクス : 私の心が弱いからね。
VDC : 随分とガチに凹んでいるようだが…
イクス : ええ。そうよ。
VDC : ・・・・・
VDC : 傷口に塩を塗るようで心が痛むンだが………
イクス : 何?
VDC : 風船を割るお祭り交流会で、積極的に他の参列者を抹殺し尽くして、家族の心象を良くしよう!って、、、
VDC : いくら軍人一家の長男相手だからって、そもそも行き過ぎじゃあねェか?
イクス : ・・・、・・・、・・・。
VDC : ・・・・・
イクス : やめて。凹んでる気持ちに恥ずかしい気持ちまで上塗りされて来たわ。
VDC : 「コチラも“あまのはら”を捜索し、」
VDC : 「殺すわ。」
イクス : や、やめて。
VDC : 「自爆する。諸君らの武運を祈る。」
イクス : え。うそ。え。ちょ、ちょっと。その。
VDC : ・・・・・
イクス : っ、、、
VDC : 何事にも真剣なのは良い事だがね・・・
イクス : ちょ、ちょっと手心というものはないワケ?
イクス : あなたの最愛の女が人生で1番凹んでいるのよ???
VDC : ・・・だからこそじゃねェか。
VDC : 考えすぎだよ。EE=IX=Forte。
VDC : 組織も、貴族も、そして俺も。お前を見限ったりなんかしないさ。
イクス : っっ、、、!
VDC : だからーーーーー
イクス : でもっ、私は、!!!
イクス : みんなに認めさせたかったのよ…!
イクス : これっきりしかないこの場で、今日こそっ…!
VDC : 認めてるさ。そんなのとっくに。
イクス : っっっ、、、
イクス : 、、、
イクス : ん~~~!!!
イクス : 煩いわね。説得しないで、もう十分凹んでるから。生産的な意見は求めてないの。
VDC : ッハァ?(カレでも、ちょっと、驚いた顔して
イクス : 負けるより勝つ方が気分良いでしょ。
イクス : 交流会だろうがガチンコだろうが変わらないわ。
イクス : ココ1番の大事な試合で活躍出来なくて、活躍させれなくて滅茶苦茶凹んでるの!
イクス : わかった? もっと優しくして。
VDC : お、おう。
VDC : (まるで不安定な妹達を見ているかのような感じだ。
VDC : (イクスにしても千夏にしても、こんな事は今までない。
イクス : 完全勝利してチームメイトから崇められて、アナタから見直されて、お姉さんから不敵に後方姉面笑いされたかったの。悪い?
イクス : それが叶わなかったから凹んでるの。
イクス : たしかに、たしかによ?
イクス : 冷静に考えれば交流会で殺しを全面に押し出した作戦は正直引くし、
イクス : 秘密組織で秘密隊長で秘密魔人の私が公衆の面前で能力を披露するのは人生を揺るがすナンセンスだわ?
イクス : でも、、、その、、、
イクス : アナタと素敵な結婚をしたいんだから、仕方ないでしょ………
VDC : ッハァ・・・(観念したようにため息をついて
イクス : 電脳だからってロジカルシンキングしかしないと思わない事ね。
イクス : 恋する乙女の電子回路はたまにバグるのよ。
イクス : だから。
イクス : ・・・・・・・・・抱いて。
VDC : ッハァ?
イクス : 慰めて。
イクス : 優しくして。
イクス : そうしたら少しはーーー
VDC : (何かを言いかける彼女の口に唇を重ねて黙らせる
イクス : ・・・・・・・・・っ、
VDC : (ま。これ以上、論ずるのも野暮だ。
VDC : (彼女が可愛いと思ったから堪えきれず抱く。
VDC : (そんな行動にロジカルシンキングなんて存在しねェからな
イクス : 、、、っ。。。!!!(両目つぶって
イクス : (その隙間から涙溢しながら
イクス : (布団から出した2本の細腕で
イクス : (最愛のカレくんに抱いてもらう
イクス : ーーーーーーーーー
イクス : (・・・、次の時こそは・・・、絶対にっ・・・!
イクス : 、、、。。。・・・
イクス : ーーーっ、、ぁ、、ん
イクス : ーーーーーーーーー
VDC : (「愛」以外の思考の存在しない世界へ沈んでいく
最終更新:2023年04月14日 18:03