燦山 : (夢のドリームマッチ・最終戦。
燦山 : (エリア③。
燦山 : (仮想都市セントラルの実際の地理に忠実に、
燦山 : (フォルフラント側へと繋がる平野部に差し掛かる場所。
燦山 : (つまりまあ、大概牧歌的な景色である。
燦山 : (そんなわけで、彼が今居る場所も…
燦山 : (平野部へと広がる、やたら広大な一面金色の麦畑―――
燦山 : (の傍にある、農作業者用っぽい掘っ建て小屋だ。
燦山 : 「はーい、こちら燦山。エリア?に転送確認。」(これまでの試合映像や周囲の景色との位置関係から、転送位置はあっさり割り出せた。
燦山 : 「今の所周囲に敵影ナシ。暫し待機しまーす。」
燦山 : (予定通りに通信。元軍人とはいえいちいち畏まるつもりはない。
燦山 : (そして、先程の蒼菖蒲弐棋くんと同様に、敵を探しに走り回るつもりも毛頭無い。
燦山 : (そりゃそうでしょ。弐棋くんですら「不得手側」になるくらいのスピードファイター大盤振る舞い。
燦山 : (初手から無闇に動き回っても良い結果はあんまし期待できないよね。
燦山 : (だから、まあ。地上空中自在に動き回り、積極的にポイントを稼ごうとする――……
燦山 : (否、――『稼がなきゃならない』、そんな方々に
燦山 : (自らお越し頂こうっていう算段なわけだ。
燦山 : … さーて。吉と出るか凶と出るか。
燦山 : 良い札、引けるかな?
三獄姫 : (遠くの空を飛ぶ人影
三獄姫 : (紅黒い氣を纏って飛ぶ人影は高速で燦山の方向へ飛んでくる
燦山 : ―――(急速に迫り来る気配を感じ
三獄姫 : 「ッハァ!! 見つけたぜ軍師さんよォ!!」(空中で、通信しながら指を構える
燦山 : ―― ははっ。(小屋の中で俯き笑う
三獄姫 : (自エリア内で燦山を発見した事をチームメイトのVDCよつばスコットに伝える通信だが、もはやソレを隠す気もないボリューム
燦山 : (――何だろな、この感じ。
燦山 : (読みがハマり、最も望ましい札を引けて、嬉しくて溜らない。それと同時に――…
三獄姫 : 挨拶代わりだ。”三貫通”ッ!!!(三本指から放つ紅黒い氣弾が小屋へ向けて放たれる
燦山 : … ぁーぁ。始まっちゃった。 (誰にも聞かせない、通信されない独り言
燦山 : ―――(紅黒い氣弾が小屋の木壁に着弾すると―― 爆散!
三獄姫 : ッハァ!!(爆散を見て笑む
燦山 : (”三貫通”の元の威力に上乗せられた爆発 四角形の小さな魔力光が幾つも次々発生し――爆発に乗り、広がる麦畑のあちこちに飛び散っていく!
三獄姫 : っはぁ??単なる防御陣じゃアねェなテメェ??
燦山 : (魔力を帯びた四角形の光――札術カードが、事前にフィールド中に配置された別のカードと術式乗算を起こし。
燦山 : 【烽火連天】。(地上から空中へと噴き上げる火炎砲となり、次々と三獄姫に襲い来る
燦山 : ――ははっ、そりゃそうでしょ?(爆炎が晴れ、掘っ建て小屋の残骸の中から姿を現す
三獄姫 : ッハァ!!? この距離で反撃だと!!?(火炎砲から距離を取って離脱しながら
三獄姫 : “三弾銃”ッ!!!(三方向に広がる氣弾で火炎砲を打つ
燦山 : 楽しいお遊戯の時間だよ。それにお誂え向きの相手だ。(空を見上げて、楽しそうに笑いながら
燦山 : 本気で戦争(あそ)ばなくっちゃ損だよね!(手元のカードを口元で扇状に広げて
三獄姫 : (普段であれば炎との撃ち合いにわざわざ距離は取らない…ただ、相手はあの軍師燦山だ。
三獄姫 : (防御を攻撃に転ず。攻撃さえも攻撃待ちの罠とする。不用意な踏み込みは危険だ。
三獄姫 : っはぁ? ずいぶん気合いの入った宣言だなァオイ??
燦山 : (――無理矢理近付いて来ない。軍人としての冷静な判断? …いいや、きっと違う。
三獄姫 : オレ様と本気で戦争(あそ)ぼうだなんて妄言………そんなもん、嬉しくなっちまうよなァ!!!
燦山 : (団体戦ゆえの守備思考?…ううん。きっとそうでもない。
三獄姫 : (両手を水平に突きだし、指を広げ、
燦山 : (…警戒されてる。此方の軍略が、君の自信を僅かに後退させている。 ぁぁ、それって…
三獄姫 : “十死散”ッ!!!(十の指から放たれる不可解な軌道を描く銃弾のような氣弾
燦山 : ……そうだねえ。嬉しくなっちゃうよ!(片手に広げたカードから1枚を選び取り それが発光する
三獄姫 : (大外を通って回る紅黒い氣弾はそれぞれ着弾タイミングをズラして小屋へと向かって飛んでいく
三獄姫 : (このDDF<戦争>にはタイマンにおける必勝法がある。
三獄姫 : (相手の射程外から一方的に撃ち続ける。
三獄姫 : (2回戦でつむりや春慶が実施し、エグゼやイクスが実施出来なかった策だ。
燦山 : 【火宅之境】!(輝くカードを地面に叩き付けると、周囲の小屋の残骸が火柱を挙げて燃え上がる
燦山 : ――ぁーもう体張るのガラじゃないんだけ、 どっ(所謂炎盾だが、彼女の『氣弾』相手はそれのみでは不十分だと
燦山 : (彼は知っている。 【火宅之境】の展開と共に駆け出し、―靴底に仕込んだカードが光る
燦山 : 【赴湯蹈火】(仕込まれた特殊な術式により――彼の足は『炎を踏む』。
燦山 : (吹きあがる炎の上に飛び乗り、氣弾の連続から大きく軌道を逸らす
三獄姫 : ッハァ!!二弾仕込みしてやがったか!?
燦山 : そりゃああんな大見得切っといて、一瞬でやられたらつまんないでしょ!(そのまま三獄姫の方に向け跳躍 足場の無い空中だが
三獄姫 : (ドラフト1位指名の彼女は機動力、判断力、回避力に優れるが、特にこの射程距離と攻撃力の両立が脅威
三獄姫 : (遠距離から防御不能の弾丸を打ち込み続ければ、つむりの雨を防いだドーム等の戦法も使えない一方的な蹂躙
三獄姫 : …んな事ァ知ってて向かって来てやがるンだよなァ?(跳躍する燦山を見て笑みを溢す
燦山 : ああ。そうだよ。 ――(見下ろす一面の麦畑、さながら散りばめられた星が光るように。
燦山 : ――『せっかく弐棋君を出し抜いて、こうしてご対面できてるんだし?』(無線通信。イツキ、藍住麗、そしてニシキに向けて。
燦山 : 『楽しく燃えちゃおうよ、獄姫ちゃん!』
燦山 : ―――(直後。 エリア?に広がる麦畑が火の海となる。
三獄姫 : ッハァ!!! 派手に逝こうじゃアねェの!!!
三獄姫 : ーーー(そもそもで言えば、
三獄姫 : (誰を獲っても1点になるなら、「撃ち合い」になるコマを狙うべきじゃない。
三獄姫 : (それこそ機動力を活かして他の敵を探しに行くべきだ。
三獄姫 : (しかし、そうしない理由も勿論ある。
燦山 : (【燎原之火】。――フィールド全域が炎上状態。燃え盛る炎の中から次々と火柱が興り――
三獄姫 : (相手は軍師燦山。「撃ち合い」よりも「罠の設置」と「戦略」が本命。
燦山 : (燦山にとっては空中での足場の形成。 三獄姫にとっては――引っ切り無しに襲い来る火炎砲となる!
三獄姫 : (軍師燦山を長期戦に残すわけにはいかない。
三獄姫 : ーーー(そして、なにより・・・
三獄姫 : テメェを見て逃げ出すワケァ無えだろうがよ!!!
三獄姫 : (火炎砲に向けて、右腕三指から氣弾を撃ち続けて跳び、
燦山 : え~?何何?嬉しい事言ってくれるじゃない?(へらりと笑いながら
三獄姫 : (火炎へ届く距離で三指を束ね、氣弾を固定化、指先から伸びる長距離の剣と化す
三獄姫 : (固定化した氣弾を振り払いながら、炎の渦を斬り払うように放つ、技ーーー
三獄姫 : ”三“ ”斬“!!!
三獄姫 : (襲い来る炎を斬りふせる「具氣」の一撃
燦山 : ――!
燦山 : ぁーぁ。頑張って仕込んだのになあ!(炎が斬り伏せられ、楽しそうに軽口。
燦山 : (そもそも簡単に攻撃が通る相手だなんて思っちゃいない。それじゃなきゃ、此処まで。
三獄姫 : っはぁ???オレ様に「十指」も「具氣」も使わせてンだぞ??
三獄姫 : もっと誇れよ?(笑みを浮かべる愉しそうな表情
燦山 : いやー、いいねえ。そういう誉め言葉素直に受け取っちゃうタイプだよおれは。(本当か?
燦山 : まあ、それならお褒めに預かった記念に。…もっと色々使って貰っちゃおうかなあ!(再び手元のカードを広げる
三獄姫 : っはぁ? オイ、使わせてンのはオレ様の方だぜ??
三獄姫 : その札、枯渇するまで戦争(あそ)んでやっからヘバんじゃアねェぜ!!!
最終更新:2023年06月29日 09:44