アヤメ : (エリア⑦。
アヤメ : (仮想都市セントラルシティ南西部。
アヤメ : (エリア⑥のビル街ほどではないが、セントラルの中でも都会風の街並みが続く
アヤメ : (キットルカーリットに続く場所柄か、高層ビル街と言うよりかは
アヤメ : (少々うらぶれた雰囲気でもある。
アヤメ : (夜には彩られるであろう電光看板は、真昼の今は明かりを落としている。
アヤメ : (そんな、雑然とした街通りの中で。
アヤメ : ―― 。(滑空。
アヤメ : (背中にはエネルギーの疑似翼。建物から建物へ、滑るように飛び移り
アヤメ : (息を潜め。周囲を窺い。 気配が無い事を確かめ、
アヤメ : (再び、建物から建物へ。 物陰を維持しながら進む。
アヤメ : ―――。(そうそうたる選抜メンバーによるバトルロワイヤル。
アヤメ : (の、最終戦。
アヤメ : (そんな大舞台にあっても緻密な作戦会議が行われなかったのは、
アヤメ : (己の持てる力に誇りと自信を抱き、自由に、堂々と戦う。そんな亜人種達の集まりという
アヤメ : (チーム柄、によるものだろうか。
アヤメ : (鳥賀陽さんはその気になればそういう所詰める方だろうけど、まあ。
アヤメ : (一緒に働いて戦う事もあるこだまさんはともかく、私と、……叉羅さんを交えて戦略ガン詰めするのは、
アヤメ : (気が引けるよね。多分…
アヤメ : (とはいえ。
アヤメ : (この錚々たるメンバーの、堂々たる亜人達の中で、
アヤメ : (自分がまあ、普通。もとい、「戦える一般人」の範疇である事は、ちゃんと自覚してる。
アヤメ : (つまり何って、「自由に堂々と」戦うのは、流石に無策かな?って事。
アヤメ : (フォーデンでの経験を活かして…だけじゃいまいち心許無いし。
アヤメ : (チームの中じゃその道に長けてそうな鳥賀陽さんに立ち回りを訊きに行ったりして。
アヤメ : (一応私なりに準備をして。 そして、試合は始まった。
アヤメ : (――まあ、せっかく選んでもらえたし。 …観に来てくれてる人も、いるし。
アヤメ : (せっかくだし、真面目に頑張って、ワンチャンいいとこ見せたいよね。
アヤメ : (うん。
アヤメ : (察知されないように。できればこちらから敵を見つける。
アヤメ : …(相手を叩きのめすんじゃなく、風船を割る事が「勝利」の条件。
アヤメ : (まあ、そうだよね。力勝負の大会だったらきっと此処に選ばれる事も無かったし。
アヤメ : ――……(さて。少しずつ街の方に進んでるけど。
アヤメ : ……(そろそろ、出会うかな。 誰かと。
月見里 : ………
月見里 : (アヤメェの飛ぶ先の街方面
月見里 : (3階建の小さな事務所の小窓から
月見里 : (ぴょこりと一瞬、赤色の風船が見える
月見里 : 一旦…
月見里 : ここかな…
月見里 : (地味目な事務所の3階にて、国民的RPGの主人公ばりに引き出しをガサゴソ漁っている女の子
アヤメ : 、!(視界に赤色が現れ
アヤメ : …!(見つけた、、しかもあの色、トップ独走中のフォーデンチームじゃん…!
月見里 : (ガサゴソ
月見里 : (試合開始から今に至るまでこの月見里あかりが何をしていたのか。
アヤメ : (向かいの建物に入り、五段飛ばしで二階に駆け上がり、
アヤメ : (二階の窓から、身を潜めつつ事務所の窓を窺う
月見里 : (2回戦の瑠璃ちゃんの闘い方に感銘を受けて、籠城場所を探していた。
アヤメ : え。(なんか家探ししてる背中
アヤメ : (何してんの……??
月見里 : (月見里あかりはミーハーであり、アーティファクターであり、自分の事をジャイアントキリングの素質アリと、思っている。
月見里 : (が。
月見里 : (真正面からプロファイターを打ち倒す力が無いのは理解している。
月見里 : それなら…私の【チカラ】を活かすなら…
月見里 : (『月牙』の真の力を発揮するのは、相手に傷をつけた時。
月見里 : 闘いを終えて、満身創痍の相手を横から掠め取る。正直コレになっちゃうのよねぇ…
月見里 : (本人的に100点満点の回答ではないが現状の及第点。
月見里 : というわけで、籠城場所として地味目の事務所に来てみたんだけど………
アヤメ : (って…あれ、月見里さんだ……
月見里 : パッとしないわね。やっぱり武器庫まで粘るべきだったかな…?
アヤメ : ――…。・・・(……しまった。拙い。
月見里 : でもなー、セントラルに武器庫なんて、無いよねぇ…
アヤメ : (記憶の中のオネエ「も~ほんと皆順調でびっくりしちゃうのよ!あの月見里ちゃんとか――・・・」
アヤメ : (記憶の中のオネエ「……ぁ! ごめんなさい、本人より先に言う事じゃなかったかも!やっぱ秘密ね秘密!」
アヤメ : ・・・
アヤメ : (すっごい話聞きたい………!!!
アヤメ : (ま、待て。落ち着けアヤメェ。そういう胡乱な恋バナは試合が終わってからでも出来るはず。
月見里 : んーーー? 爆弾とまでは言わないけど、もっとなんか…(ガサゴソ
アヤメ : (今はこの戦いに集中しよう……!!(煩悩を振り切り、武器庫もとい引き出しを漁る月見里を見て
月見里 : うーん。
月見里 : よく考えたら春慶さんや瑠璃ちゃんと違って、ここに籠城してても周りの状況わからないのよね。
月見里 : これじゃ仕掛け時難しい…
月見里 : いや、灰簾さんみたいに実況を頼りにすれば戦闘の形跡は終えるかも…?
アヤメ : …、(片手には既に光と闇のダブルセイバーが展開されている。じり、と窓を睨み
アヤメ : …不意打ちだけど。(逆の手を引くと、ぐぐぐ、と引っ張られるように光の刃が半月状にしなる
アヤメ : 悪く思わないでね。 そういう――試合だから!(自分の居る建物の窓を蹴り開け――
アヤメ : (同時に手を離し――弓からエネルギーの矢が発射される!
アヤメ : (白黒の光と闇のエネルギー矢。幾つもに拡散し、弱めのホーミング効果まで付いてる! …まるで油断の無い心無い不意打ち!
月見里 : ーーー?
アヤメ : (事務所の窓ガラスが次々と割れ――次々に矢が飛び込んでくる
月見里 : (窓が砕けたその瞬間を
月見里 : やばっ!!!?(その身が先に感じ取る
月見里 : (咄嗟に机の影に隠れながら砕け散っていく机の裏で叫ぶ
月見里 : 『月牙』ぁっ!!(咄嗟に頭と心臓付近に飛んでくる矢だけ月牙で打ち合って
月見里 : (残りの矢は四肢を貫いていく
月見里 : 痛っっぅ…!!
アヤメ : ――!(初撃じゃ獲れなかった。 月見里さん相手は、多分長引かせるほど良くない… けど、!
アヤメ : (焦って深追いする方が危険。あくまで距離を保って……)(再び弓をつがえ――矢の先が灰色に光る
月見里 : っっ…(窓が割れた瞬間反応できてコレ、はマズったなぁ
月見里 : (窓に『月牙』予め置いておいて、割れたら体が気付くようにしてたんだけど…
月見里 : こんっなしこたま撃ってくるとはね・・・!
アヤメ : (―…追い詰める!)(高威力な一本のエネルギー矢を発射。物陰となるテーブルを破壊する
月見里 : っひゃあ!!?
月見里 : (テーブルが破壊されて縮こまっている姿が露わに
月見里 : 『月牙』っっ!!(10本の月牙を一気に具現化して床板に突き刺す
アヤメ : ――さあ、これで逃げ場は、 ―― !
月見里 : いや逃げるってばあ!(床をくり抜いて階下へと向かう緊急手段
月見里 : ・・・(のつもり、だったが、
月見里 : (『月牙』10本突き刺してもくり抜けない。頑丈な事務所の床。
アヤメ : ――(何かやる気だと思ったけど…、? それなら…!
アヤメ : (一方的に攻撃を続けられる、今が好機…!(再び弓をつがえ、
アヤメ : (直進し、拡散する、雨の様に細やかな光の矢を発射する
月見里 : 動かざる事山の如しっ!!(月牙10本を三角布陣に並べて防壁化
アヤメ : …やるね!(拡散する分威力は弱い 月牙の防壁に矢が防がれる
月見里 : っ~~!防ぐのが精一杯
月見里 : だから傷ついた人を漁夫取り作戦だって言ってたっていうか、
月見里 : 私は後半戦ユニットだからぁ~~!(めっちゃ嘆きながら事務所内を見渡す
アヤメ : …(距離がある分、威力は伴えない。あの数の武器を自在に使いこなせるなら防がれちゃうか。
アヤメ : (…でも、焦らない方がいい。近接戦はフォーデンで慣らしてる相手に分がありそうだ。
アヤメ : (なら… やる事は… ……結局ワンパターンになっちゃうけど!(三度弓をつがえる
アヤメ : (リスクが少なく、かつ可能性の高い作戦を……続ける!
月見里 : っっ、あった!(砕けた事務所の戸棚から何かを拾う
アヤメ : 根比べに…付き合ってよ!(再び発射するは複数の闇の矢。ゆるい追尾機能付きで、微妙にタイミングをずらしながら月見里に迫り来る
月見里 : っ、また!(窓に向かって何かを投げながら
月見里 : 動かざる事山の如しっ!!(月牙10本を並べる防壁を展開
アヤメ : 、―!(何か投げてきた!?
月見里 : (窓に向かう途中で、矢の矢に撃ち抜かれ破壊される
月見里 : (発煙筒。自分の居場所を外の味方に知らせる為の避難用具だったが…その目論見も崩れる
アヤメ : 、っ!(反射的にバックステップし窓から離れる。不意の反撃に対応できるようにこの距離を保っていた
アヤメ : (爆弾――とかじゃ、なかったけど!(撃ち抜かれ発生する煙で、反対側の景色が見えなくなる
月見里 : そ、それならそれで!(室内に発煙筒の煙が噴き出す
アヤメ : っ…く!(次の動きをどうするか、一瞬判断に迷いが生じる
月見里 : っっけほっ、、げほ!!
月見里 : (事務所内の煙にむせる
アヤメ : …、と、とりあえず!(やるだけやって損は無いと、煙の充満する室内に向け複数闇の矢を撃ち込む
アヤメ : (ワンパって言うなワンパって。格好付けて色々試すほど戦力に余裕無いから!
月見里 : 『月牙』ぁ~!!(何も見えない中闇雲に『月牙』山を維持
月見里 : (ーー月牙刀って知ってる?
月見里 : (ーーーこんな形で三日月になってる刀なんだけどさ。
月見里 : (それでお山を作るとどうなるかっていうと………ちょっと隙間が開くのよね!
月見里 : あ!(煙の中、『月牙』山をすり抜けてきた闇の矢が
月見里 : ぱぁん(月見里の頭上の風船を貫く!
アヤメ : ―――!(破裂音が耳に届き
月見里 : けほっ、げ、っっ、そ、そんなぁ~~!!
月見里 : (煙の中、体が虹に溶けていく
アヤメ : ………、、、(ぜー、ぜー
アヤメ : …… やっ、、、 (た………!
アヤメ : 、、……(脱力し、壁に寄りかかって
アヤメ : ......ま、ま~……これで。
アヤメ : フォーデンでの借りは返せたんじゃないかな?…なんて。(とか何とか。
アヤメ : (本当はへたりこみそうなくらいだが、放映されてると思うとカッコつけ癖が抜けない17歳乙女である。
アヤメ : 、、、………
アヤメ : ……これで終わり、って訳じゃ無いし。ちょっとしたらこの建物も出ないとね。
アヤメ : (…でも。うん。ちょっと。 ちょっとね。
アヤメ : (ちょっっっとだけ。 休憩してからにしよう……
最終更新:2023年07月02日 10:21