燦山 : (エリア③
燦山 : (黄金色に燃え盛る麦畑
燦山 : (選手2名、氣と魔術による撃ち合いが続いていた
燦山 : ―――(ねぇ。 覚えてる?
燦山 : (や。ホントに話しかけてる訳じゃ無いから、覚えて無くてもいいんだけどさぁ。
燦山 : (君と知り合って――あぁ、家の関係で生まれた頃から知ってはいたんだけど――同じ学校通うようになった時だっけ。
燦山 : (や。紅椿家の軍隊で合流した頃だっけ?まぁいいや。
燦山 : (とにかくおれ、その時初めて君と戦って、わりと真正面から敗けたんだよね。
燦山 : (当然だと思う?そりゃそうかもねぇ。皆そうだと思うよ。
燦山 : (けどまぁおれ、なんだかんだ自分の事結構戦えると思ってたからさ? こー、けろっとやられちゃったの、結構新鮮で。
燦山 : (まぁずっと弐棋くんとか居たし、一番優秀だとかは全然思ってなかったけどね。
燦山 : (最強とか最優とか、目指す気も無かったし。 …ぁー、こういうとこかな?
燦山 : (そんでさ。その時言われたんだよね。君に。
燦山 : (「もっと本気で戦れよ」 ―――ってさ!
燦山 : ―――――
燦山 : ――……ははっ。(エリア? 黄金色に燃え盛る麦畑
燦山 : …何だろうねぇ、本気って……(今大会最強のアタッカーと、ギリギリの撃ち合いを続ける。続けている。いた。
燦山 : (考えずとも解る。 戦局は徐々に悪化してる。
燦山 : (…小道具<アイテム>使いの良い所は、戦力を外付けで補強できる所だけど。
燦山 : (悪い所は、その多くが使い捨て…って所で。
三獄姫 : ッハッハァ!!!(笑っている
三獄姫 : (氣使いは装飾魔法やら小道具使いやら罠師に比べたら燃費は良いかもしれない。
三獄姫 : (それでも上限はある。無限ではない。
三獄姫 : まだまだ逝くぜオイ!!!
三獄姫 : (ただ、この三獄姫が、戦場でスタミナ切れする所を誰も見た事が無い
燦山 : …まったく!楽しそうだねぇ!(同じく笑う
三獄姫 : “三弾銃”(遠距離戦で削りきって倒す。基本方針は変わらない。
三獄姫 : (いっそ踏み込んであの愉しそうな笑い顔を蹴り壊してやれば話は早いかもしれないが、
三獄姫 : 体力1の風船ゲームでそんな真似出来ねぇよなァ?させねェよ!
燦山 : おっと、まだまだいらっしゃる!(カードを片手に備える 結局このワンパ…シンプルな最適解を捌き続けるのが難しい。
三獄姫 : “三罪波”ッ!!!(さざなみのようにうねる氣弾の掃射
三獄姫 : (燦山の“頭”1発狙いから削り取る方針に変えて打ち続けている。
燦山 : ――【火上加油】!(カードを手前に翳し、横薙ぎに仰ぐと
燦山 : (フィールドに広がる炎が波のように燃え上がり、 “三罪波”の氣弾と衝突する
燦山 : っ!(魔術発動後、輝いていた札が風に崩れるようにして消えていく
三獄姫 : ッハァ!!!やっぱりなァ? まだまだ大仕掛けを残してるじゃあねェの!!!
燦山 : あぁ、…言ったじゃん?「本気で遊ばないと損だ」…って!
燦山 : (だから、せめて粘る? …札が尽きるまで。…増援が到着するまで?
燦山 : (それって、それが――…… 「本気」?
燦山 : (――… 何かそれって、…… いや。でもさあ。
燦山 : (「他に策は無い」……まあ、それは、そう―――
三獄姫 : ッハァ!!!はっはっはッハッハァ!!(大きく笑って
三獄姫 : くだらねェ事考えてねェよなオイオイオイ???
三獄姫 : テメェが本気で何か構えてるからこそ、オレ様がテメェを仕留めきれねェ!
三獄姫 : オレ様がテメェを仕留めきれねェ間にもよオ! 戦場はグチャグチャと動きやがるッ!
三獄姫 : だったらテメェを見逃して罠を仕掛け続けさせるか? 冗談じゃアねェだろうよ!!!
三獄姫 : (わかりきったはずのお互いの戦術的狙いとパワーバランスを改めて口にする。
燦山 : ――――…
三獄姫 : オレ様の”本気“を受け続けろよ。”本気“でな。
三獄姫 : ・・・出来るモンならなァ!!!(三本の指を前に束ねて構える
燦山 : …はは、どしたの?急にそんなに褒めてくれちゃって。(…あぁ、全く。 多分、こういう所なんだよなぁ。
燦山 : (本気で立ち向かって。本気で砕け散って。そしたらきっと綺麗さっぱり。 …そういう儀式だと、心のどこかで思ってたけど。
燦山 : そうだよねぇ~。おれほっとくと何するかわかんないキャラだもんね?(…そうじゃないんだよね。
燦山 : 放っておけないよね、獄姫ちゃんも!(おれは、最初から、今の今まで、ずっと本気で戦ってる。
燦山 : ところでさぁ。
燦山 : (指を構える三獄姫に、へらりと笑みを向けて
燦山 : うちの藍住麗さんがお宅のよつばさんを撃破したそうですよ!
三獄姫 : ・・・っはぁ???(燦山を睨んで、聞き返すように
燦山 : だからぁ、うちの藍住麗さんが、お宅のよつばさんを倒したってさ!
三獄姫 : っはぁ~~~?! なァにが「うちの藍住麗」だ! ぶっっ殺すぞテメェ!!!
燦山 : いや~どんな運びだったのか気になる所だよねぇ。あの2人何か興味深いカンジだもんね。(へらへら笑いながら喋り続け、片手を後ろ手に
燦山 : あら?そこなの? 何をおっしゃるお姫様?
燦山 : 今あの子はおれ等の味方。「うちの藍住麗さん」じゃない?
三獄姫 : んなこたァわぁってンだよ憎まれ笑顔!
三獄姫 : ただテメェがそう口走るのが気に食わねえってだけだ!!!(3本指の先から放つ漆黒の貫通氣弾
燦山 : ぇぇ~何それ?金鳳花麗さんになっちゃうとかそういう心配?(減らず口を叩きながら、右手後ろ手のまま――左の袖から隠しカードを取り出し左手を前に
燦山 : 【三字砲火】!(一枚のカードから即座に繰り出す3つの火炎砲 貫通氣弾に向かって飛んでいく
燦山 : 大丈夫大丈夫! どっちかっていうと蒼菖蒲麗さんの方がありうると思うよおれは!
三獄姫 : っはぁ!? そン時ァ(左手を前に構え直し
ニシキ : くすっ……その時は……(左腕に飛んでくる鎖
ニシキ : 「蒼菖蒲六孤」……だよね……(地上から三獄姫を見上げて微笑む糸目男
三獄姫 : っはぁ!? 勝手に(右手から放つ氣弾で鎖を撃つ
燦山 : あ~ それ言っちゃう? デリケートな所を。(突然現れたその声に、ものすごく楽しそうに、笑っている
藍住麗 : 嗚呼っ……勝手に決められちゃあ困るね……(空中から声が聞こえる
藍住麗 : (弾かれた鎖をレイピアで突き返して三獄姫に飛ばす
三獄姫 : ・・・ッハァ?!速すぎねェかオイ?!(戦闘通信をあの野郎から聞いたのは、ついさっきの事…!
燦山 : ―あらあら、まあまあ。 三人寄らば何とやら?
ニシキ : (戦果を上げた優秀な【理想の妹】に目が行くのも無理はないけど、少しはボクの事も気にかけてくれないかな?ほら。だってキミがボクの鎖が届く程度の距離でフワフワしてるワケがないだろう?だからさ。その鎖、繋がってないんだよね。ボクの手元のデモンズチェーンに。“凶鬼”くんに叩き壊された因縁の負け戦の戦利品。壊れた鎖の一部分なのさ。
三獄姫 : ッチィ!!!(麗に飛ばされた鎖片を避ける為に大きく急上昇して回避
藍住麗 : 速すぎる……とはお褒めの言葉を頂き光栄です三獄姫姉様……
藍住麗 : (地面に向かって急落下していく
燦山 : (後ろ手にセッティングした3枚のカードを、漸く前に翳すと
ニシキ : 実際速かったのだとは思うけど……でも……
燦山 : うんうん。一人の選手を複数人で袋叩き。(麗、ニシキに、――それぞれ事前に渡していたカード。 それを忍ばせている箇所が、煌々と輝く
ニシキ : くすっ……そこの軍師君が“正しい”タイミングで情報を伝えたと思うのかな……(笑みを浮かべて燦山を見る
燦山 : 「本気」って感じじゃない?(輝く三点が三角形に結ばれ―――天空の三獄姫をも包囲する魔術陣と成る
燦山 : 【三界火宅<さんがいのかたく>】。
三獄姫 : 三点魔術陣だと…!?(事前の仕込みか!?
燦山 : (語源は、現世を焼く苦しみの炎であるというそれ。炎が、魔術陣に包囲された範囲内を焼き尽くす
三獄姫 : っはぁ!!?
三獄姫 : (やられたーーー!!!
三獄姫 : (攻撃し続けて大掛かりな罠は仕掛けさせねえ!そのつもりで動いてたが、
三獄姫 : (試合が始まる前に既に“仕込み”は終わっていやがったのか…!!?
藍住麗 : ……(燦山の魔術陣の起点の一つとなっている。
ニシキ : ……(同じく一つに。
燦山 : うんうん。(片目に手を当て、三獄姫を仰ぎ見る。彼女の考えは半分当たっている。
燦山 : (ランダムな戦場と戦況に対応できるよう、幾つもの“仕込み”の可能性をバラ撒いていた、という方が近いが。
三獄姫 : (炎の方位陣。焼け死ぬかどうかよりも風船が耐えれるかどうかの採択なら最悪。
三獄姫 : (何処をぶっ壊そうとブチ開けようと突き抜けようと絶対に風船が耐えれるワケが無い。
燦山 : (可能な限り張り巡らせた可能性のどれか、一つでも、“未来”に結実する。――後は、それを。
三獄姫 : ッハァ。(短いため息と共に、何かを口に含む
燦山 : (視つけちゃえば。 って事。――コレは、誰にも内緒だけどね!
三獄姫 : じゃあな。(両手両脚を広げて炎に呑まれる
三獄姫 : (もし普通の人がこの光景を見たら、この女性は炎に焼き尽くされると思うだろう。
三獄姫 : (だが、仮に未来が見えていたとしても、結果は変わらない。この女性は炎に焼き尽くされる。
三獄姫 : (全身が炎に焼かれ、風船に引火し、
三獄姫 : ・・・ぱぁん。
三獄姫 : (と。その風船が割れ、
三獄姫 : (体が虹色に包まれる瞬間。
三獄姫 : ーーー“三全世界”ーーー
三獄姫 : (三獄姫の体に含んだ紅椿家の爆弾と体内に溜め込んだ赤黒い氣弾が
三獄姫 : (花火のように砕け散って周囲を襲う
藍住麗 : っ……!(音速で離脱。三獄姫が何もしてこないとは思っていない。風船の音を聞いたと同時に離脱している
燦山 : ――……(驚く。 と思った? それは甘いと思うなぁ。
燦山 : (『君がタダで退場する筈が無い』。――そうだよねぇ。ここに居る皆が皆、そんな全幅の信頼を持ってる。
ニシキ : ふふっ……綺麗だね……(爆発を見上げて、そんな感想を溢す
ニシキ : (何のためにボクや藍住麗君が姿を晒して……君を上に押し上げたと思っているのかな……
ニシキ : (最後の捨て身特攻の距離を稼ぐ為……単純な策だけどね……
ニシキ : (ま……でも今のボクにあんな大規模な自爆技を封じる力なんて無いし……
ニシキ : くすっ……2人ともよろしくね……(なんて。呑気に爆発を見上げている
燦山 : ―――……ま、、ったくもう!(思わず笑ってしまう そうだよ今のおれコレ避けるの結構しんどいんだよ
燦山 : 無茶ぶってくるなぁ~…!!(札を翳すその仕草すら重く、でもなんだか楽しそうだ
燦山 : ――(麗さん…は退避済、おっけー。それなら。
燦山 : 【以火救火】!(ニシキの方に向けて翳すと、事前に渡していた別の札が反応する
燦山 : (攻撃行為を察知し火炎放射で迎撃する、トラップ型の魔術札
ニシキ : (事前準備の豊富さ……燦山君はドラフト最前列に申し分無いね……
燦山 : (あぁ。おれ? おれはさほら。 これまで粘り倒したりとか、秘密のアレの反動とかでいよいよ限界気味だし。
燦山 : (そもそもポイント取られるんだったら、現状最下位の黄チームに、が一番良いし。
燦山 : (とか。
燦山 : (―…やだやだ。いい感じにそれっぽい言い訳、幾らでも浮かんできちゃうけど。
燦山 : (…そーゆーの、やめるよ。 もう、って言いたい所だけど、せめて今日だけはさ。
燦山 : じゃ、後はなんかなんとか!(言って、自身に襲い来る赤黒い氣弾を――
燦山 : っっっ つ !!!(避けきれず普通に直撃した
ニシキ : ……後は任されるよ。
ニシキ : 良い仕事をしたね……燦山君……
燦山 : やー、やだな~弐棋くん、、(だが。然し。このゲームは風船体力一発勝負。
燦山 : (凶悪な威力の氣弾で身体が粉砕されようが…風船が破壊されなければ退場にはならない。
ニシキ : (【以火救火】の炎の壁と“三全世界”の爆発がニシキの目の前で炸裂し合い、抜け出てくる氣弾は鎖で叩く。
燦山 : 人をもう死んだ扱いしないでよ、って、、…… いやまあ死んだようなものだけど、、(力無く下がった袖からカードが落ちる。氣弾の波状はまだ続く
燦山 : なんか、こー、、 せっかく此処までやれたのに、 、
燦山 : 痛み分けで、終わりたくなくなっちゃってさ……!(落ちたカードが光り、炎柱でが発生。頭上に迫る氣弾のみ相殺する
ニシキ : ふふっ……それは良い心掛けだね……
燦山 : でしょ、 、、 っ、つぅ、、(…そ。君はあっさりそう言うんだよね。おれにはずっと出来なかった事なのに。
ニシキ : だから……後の事は任されようか……(燦山の元まで歩み寄り
ニシキ : 「燦山君は生き延びている……これからエリア?に罠陣を張るさ……」
ニシキ : (身体が砕けた軍師殿の前で、そんなスパルタな通信を送る
燦山 : …
燦山 : っ、、ぷ (思わず、口元押さえて、堪えきれず
燦山 : っは、 あははははは!!! 最高なんだけど、、、 っ、!(爆笑 そして激痛
ニシキ : くすっ……そんな身体で笑うと崩れてしまうよ……?(笑みを浮かべる糸目男
燦山 : いや本当笑かさないで、、 っ、くく、、っ((脇腹押さえて震えてる 体砕けてんですよ
燦山 : (――あーーー面白い。おれがやろうと思ってた事全部解ってんだもん。流石だよ、ホント。
ニシキ : (燦山の近くに腰掛ける
ニシキ : (右肩にはこの戦場に来る前につけられた大穴
ニシキ : (右腕右足には先ほどの“三全世界”の余波か、火傷跡が見える
燦山 : ………、、ふぅ。(漸く落ち着いて
ニシキ : 麗君なら……とっくに五君の所に向かってるね……
燦山 : ……だろうねぇ。てか、最初にコッチ来たのも驚いたくらい。
ニシキ : ふふっ……機動力と諜報力を活かす策だね……
ニシキ : さて……そんなわけでこのエリアにはボクら2人しかいない……
ニシキ : キミの仕込み中に……キツケがてら他愛も無い思い出話でもしてあげようか……
燦山 : はいはい。馬車馬のように、、…ん?
燦山 : 何々急にどーしたの?おれにそういう湿度高そうなの珍しい。(へらりと、あくまで軽く
ニシキ : 別に……普段あんまり喋る時間も無いから良い機会と思ってね……
ニシキ : くすっ……“それだけの事”さ……
燦山 : それだけ…ねぇ? はは、まあいいけど。(袖から出した札を片手に、どうにかこうにか立ち上がり
燦山 : 元気出させる思い出を選んでくれると嬉しいな~?
燦山 : (なんて軽口叩きつつ、更なる“仕込み”を練り始める
最終更新:2023年07月19日 10:46