... : ・・・・・・
【塔の中】 : ・・・・・・
女性 : ・・・・・・
【塔の中】 : ・・・・・・
【塔の中】 : (むかし。むかし。
【塔の中】 : (仲の良い双子が沢山いました。
【塔の中】 : (むかし。むかし。
【塔の中】 : (その中に独りだけ。
【塔の中】 : (1人の女の子が居ました。
【塔の中】 : (女の子は
【塔の中】 : (自分だけ1人じゃ寂しいし
【塔の中】 : (皆と同じぐらい
【塔の中】 : (優雅に。
【塔の中】 : (生きていたかったので
【塔の中】 : (【理想】
【塔の中】 : (の存在を創り出して
【塔の中】 : (じぶんは、塔の中に、こもって、その小窓から、【理想】の子を、見届ける事に、しました。
【塔の中】 : (【理想】は舞台を演じます。
【塔の中】 : (舞台の脚本は滅茶苦茶で
【塔の中】 : (とても【理想】や【優雅】だけで続かないけど
【塔の中】 : (【理想】の わたし は
【塔の中】 : (優しい皆んなに助けられ、愛され、救われながら、
【塔の中】 : (ゆうがにいきてみようとしていたのです。
【塔の中】 : ・・・・・・
【塔の中】 : ーーーーーー
藍住麗 : ・・・・・・
藍住麗 : ……
藍住麗 : (爆発。
藍住麗 : (紅椿家にある爆発物だろう。
藍住麗 : (自分で使った記憶は無いが、よく兄弟が使っていた。
藍住麗 : ……
藍住麗 : ・・・・・・
藍住麗 : (その爆発に、2人は身を投じている
藍住麗 : (あんなにも
藍住麗 : (愉しそうな笑顔で。
藍住麗 : ・・・・・・
【塔の中】 : ーーーーーー
【塔の中】 : (2人はずっと、わたしに、優しく、
【塔の中】 : (2人はずっと、【理想】に、厳しく、
【塔の中】 : (導いて、くれていた。
【塔の中】 : ・・・・・・
【塔の中】 : ぁは。
【塔の中】 : ・・・・・・
【塔の中】 : 綺麗。
【塔の中】 : ーーーーーー
藍住麗 : (爆発によって
藍住麗 : (あの2人は死んだ。
藍住麗 : (全力で闘い、全力で愉しみ
藍住麗 : (【理想】が障害を乗り越えて駆け付けると信じて/
【塔の中】 : /私がこの後も生き延びて動くと願って)
藍住麗 : ・・・・・・
【塔の中】 : ーーーーーー
【塔の中】 : 動かなくっちゃ。
【塔の中】 : ・・・・・・
【塔の中】 : 2人が、2人なのは、ずっとわかっていた、事じゃない。
【塔の中】 : ううん。むしろ。むしろ。
【塔の中】 : 久々に全力で、2人になれたのじゃない。
【塔の中】 : その2人の闘いに
【塔の中】 : 私/【理想】が、
【塔の中】 : ・・・・・・
【塔の中】 : 違う、、、邪魔なんて、、違うってば。
【塔の中】 : 邪魔なんてしてない。
【塔の中】 : あの2人はあの2人のままあの2人の世界でも、
【塔の中】 : 私/【理想】が来るって
【塔の中】 : 信じて、闘ってた。
【塔の中】 : ・・・・・・
【塔の中】 : ならば、
【塔の中】 : それならば、
【塔の中】 : それならば、演目を続けなさい
【塔の中】 : 演目を続けるのよ【藍住麗】
【塔の中】 : だって、そうじゃないと、
【塔の中】 : 私(たち。)
【塔の中】 : 我が家<あの人たち>の優雅さに
【塔の中】 : ーーーーーー
MMN : 「中間発表のお時間ですわーーーっ!!!」
藍住麗 : っ、
藍住麗 : (呆けていた。
藍住麗 : (そんな場合じゃないのに
藍住麗 : (まだ演目は続いて
MMN : 「藍住麗様がEE=V=D.C.様を撃破し、ブルーチームに3ポイント目!」
藍住麗 : え?
藍住麗 : ち、ちが・・・・・・
MMN : 「最後の最後まで目が離せませんわー!!!」
藍住麗 : ・・・・・・
通信音声 : 『―――麗さん?聞こえてるー?』(藍住麗?の耳に飛び込む緊張感の無い声
藍住麗 : ・・・・・・
藍住麗 : (耳に。音に敏感なのは。こういう時よかったと思う。
藍住麗 : (思考の沼に入り込むより、今、聞こえる音に呼び戻される。
藍住麗 : 『嗚呼……藍住麗、無傷で生きているよ……』
藍住麗 : (今、この戦場で大事なのは、継戦できるかどうか。
藍住麗 : (戦場での1駒にすぎない兵士として、舞台に並ぶ演者の1人にしか過ぎない自分として、
藍住麗 : (必要な解答が呼び出せた。
通信音声 : 『…ん。そかそか。それは朗報だねぇ。』(割合フランクな返事が返って来る
通信音声 : 『さっきのアナウンスの通り、残りは5人。 3VS2の構図みたいだけど。』
藍住麗 : (残り、5人。
通信音声 : 『とりま麗さんもこっち(エリア?)戻る?』
藍住麗 : ……
藍住麗 : (どう、すべきだろう。
通信音声 : 『あぁ、傍受しそうな兵ももう残ってないからここで喋っちゃうけど 』
通信音声 : 『交戦中にいい感じに漁夫の利狙ってもらうのが、まぁ合理的かなってさ』(言いつつ命令ではなく提案のスタンス
藍住麗 : ……
藍住麗 : (思案。
藍住麗 : (無傷で生き延びた命だ。無駄には出来ない。
藍住麗 : (【理想】の私に出来る演目はなんだろう。
通信音声 : (「藍住麗」への温度感と、この大会への温度感が入り交じる。
藍住麗 : (チームメイトの2人は怪我を負っていて、機動力戦には参戦出来ない。
藍住麗 : (しかし、罠を張っている。籠城作戦だ。
藍住麗 : (その籠城戦の中に、私が紛れても……
藍住麗 : 「いえ……私は……、
藍住麗 : 偵察と撹乱へ参りましょう……この舞台はまだ歩むべき場所が数多もありますから……」
通信音声 : 『ん。りょーかい~』
音声 : 『くすっ……無謀な突進は1点献上するようなモノだよ……』
音声 : 『それでもやるなら……完璧にね……』
通信音声 : 『おっと、手厳しいねぇ職場の上司は~』
通信音声 : 『ま、いい感じに情報手に入れてよろしくねぇ?』
藍住麗 : 「嗚呼っ……ご期待あれ……」
藍住麗 : (自分から言い出した事だ、ここで弱音は吐けない
藍住麗 : 「それでは……またこの音で知らせるよ……」
藍住麗 : (床をつま先で何度かタップし
藍住麗 : (その姿が音に乗って消える
【塔の中】 : ・・・・・・
【塔の中】 : (これが私の、【理想】の、
【塔の中】 : (託された闘い。選んだ生き方。
【塔の中】 : ・・・・・・
【塔の中】 : (この演目に悔いは、絶対に残さない。
【塔の中】 : (演じ切って、みせるわ。
【塔の中】 : ーーーーーー
―― : ――――
燦山 : ――だってさ。 良かったのセンパイ?好きにさせちゃって。 (視点は移り、エリア③。
ニシキ : 任務をこなしてくれるなら文句はないよ……それが完璧ならね……
燦山 : 寛容そうに無茶ぶってくる~~(楽しそうに
ニシキ : くすっ……そういう戦場だからね……
ニシキ : ボクたちの目指す真の勝利の為には……1点が大事な局面でね……
ニシキ : 主催者や観客席への……配慮で明言は避けていたけども……
ニシキ : 今は……1人で一方的にやられるのが1番の悪手だからね……
ニシキ : (MMNやサカイは試合中の3試合合計点を報告しない。
ニシキ : (途中計算は有耶無耶にして最後にどどんと発表するお祭りの趣旨に則ってだ。
ニシキ : (しかし、参加者はそうはいかない。
ニシキ : (特に彼は、
ニシキ : (最初に自慢の戦術を真正面から破られたその時さえも
ニシキ : (合計点のみを計算し、屈辱の敗走だって、即断していた。
燦山 : まあ~…それはそうね?(こまごました事はあまり言わないが、計算していない訳も無い
燦山 : まあおれ、全員やられても全員倒せばいっか~ぐらいに雑に考えてたけどね。今の局面。
ニシキ : 今まで1度も「時間切れ」で決着していないから……あと何刻の時を過ごせば良いかはわからないけど……
ニシキ : 「時間切れ」の決着も……果敢な猛進も……
ニシキ : 罠による籠城も……全てに意味がある均衡した戦場だからね……
燦山 : 時間切れ、って随分ふんわりしてるよねぇ。規定時間明言されてないし、膠着したらーって事だと思ってたけど。
燦山 : まあまあ、まだまだどう転ぶかはわかんないって事だねぇ(楽しそうに
ニシキ : ふふっ……拮抗勝負さ……
ニシキ : 「……」
ニシキ : (細かな位置報告が藍住麗から届く
燦山 : ぉー。働いてる働いてる。
ニシキ : (途中で不意にやられた時でも、その足跡から敵の位置を知る為
ニシキ : (建物の破損跡などから、戦闘規模や負傷具合を探るため、
ニシキ : (超聴覚に頼った索敵だけでなく、機動力を活かした地道な状況報告
ニシキ : ふふっ……キミの方の教えも活きてるんじゃないかな……
燦山 : はて。なんかしましたっけねぇ?(頬杖気味に
ニシキ : してたし……してるよ今も……
ニシキ : でも……あんだけ働かせるならこちら側も……
ニシキ : 完璧な布陣にして……待ち構えないとね……
燦山 : そうだねぇ。優雅な調査報告を聞きつつ。まだまだコツコツ籠城しますかぁ?
ニシキ : いいとも……それがこの舞台(部隊)の最後の作戦だからね……
燦山 : おー、なんかいいねぇ。最終局面って感じ。
ニシキ : (夢の祭事。ドリームマッチ。
ニシキ : (紅蒼金の三貴族が、当主様の実況と数多の観客に見守られ、亜人連合と対峙する
ニシキ : (なかなかに出来すぎた最終局面だ。
ニシキ : (ただ、それも、副次的な話。
ニシキ : (ボクや、ボクたちはただ、
ニシキ : (罠を貼り、情報を得て、作戦を遂行する。
ニシキ : (皆が、皆、完璧であるために。
最終更新:2023年08月21日 09:56