ソフィア : ーーーーー
ソフィア : ーーーー
ソフィア : ーーー
ソフィア : ーー
ソフィア : ー
ソフィア : (夜が明け
ソフィア : (朝日が昇る
ソフィア : (その間
ソフィア : (『道』を歩み続けていた
ソフィア : ………
フレデ : ・・・・・。
ソフィア : (牢屋から解放されてから…街を彷徨い駅を彷徨い酒場を襲い屋敷に辿り着き『道』を進んだ
ソフィア : (休まず動き続けたソフィアの体力は既に限界を超えていた。
ソフィア : (が。
ソフィア : ふふふ。フュンフレデさん。
ソフィア : おはようございます。
ソフィア : 朝日が完全に登りましたね。
フレデ : ・・・・・。ああ、
フレデ : そうですね。朝が来ました。
フレデ : おはようございます。ソフィア様。
ソフィア : ~~~!!!!!
ソフィア : はい。おはようございます。フュンフレデさん。
フレデ : (部屋の窓からそのまま出てきたのだから、当然防寒着など着ていないし
ソフィア : (大切なフュンフレデさんに会えて、重大な決断をして共に行動する事で、完全にハイになり。疲労を消し飛ばしていた。
フレデ : (何なら靴すら履いていない。 自ら敷いた『道』の伸びるままに、
フレデ : (目的地に向かって、ただ進む。
ソフィア : ふふふ。うふふ。ふふふふふ。
フレデ : (そこに、体力や休息の項目を挟むゆとりは無く。……ようするに。
フレデ : (夜中から朝までの数時間を歩き通している。
ソフィア : えへへへへ。あはははは。んふふふふ。
フレデ : ・・・・・。
フレデ : (少し、歩みを緩める。どうやら己の歩行速度は彼女よりも速いようだ。
ソフィア : …!!!
フレデ : ・・・・・。
フレデ : (否、そうする頻度が、少しずつ増えている気がする。
ソフィア : フュンフレデさんっ、、
フレデ : ・・・・・。はい。
ソフィア : 先ほどから少しづつ、
ソフィア : 私を待ってくれて、ます、よね。
フレデ : ・・・・・。そうですね。
ソフィア : ごめんなさい嬉しい。私ごめんなさいとても嬉しくて。足ばっかり引っ張る事になっても嬉しくて嬉しくて嬉しくて私。ごめんなさいフュンフレデさんでも素敵。そんな所がすっごく素敵で。
ソフィア : 勝手に着いていってた事ばかりだったから。
ソフィア : 勝手に同じ方向を追いかけていただけだったから。
ソフィア : 嬉しい。ごめんなさい遅くって。時間を奪って。でも奪った時間さえも愛おしくて嬉しくって。
ソフィア : フュンフレデさんありがとう。待っていてくれて。私に合わせてくれて。
ソフィア : 私と一緒に。
フレデ : ・・・・・ソフィア様。
ソフィア : 一緒に。一緒に私と。私と。
ソフィア : フュンフレデさん。私と一緒に『道』を歩いてくれて。ありがとうございます。
ソフィア : (涙を流しながらにっこりと微笑んでフュンフレデを見つめて歩く
フレデ : (畳み掛ける彼女の言葉の、ほとんどを理解できない。
フレデ : (だが。
フレデ : ・・・・・。謝る必要はございません。
フレデ : 礼を言うべきは、私だと存じます。
ソフィア : まぁ。まぁあ。まああ。まあ!
フレデ : ・・・・・。時間は、
フレデ : 掛かっても構いません。
フレデ : この道に、制限時間はありませんから。
ソフィア : お優しい。。。
ソフィア : ありがとうございます。
ソフィア : でも足ばかり引っ張っていられませんので、私。
ソフィア : まだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだこの『道』を一緒に。
ソフィア : にっ、、
フレデ : ・・・・・
ソフィア : (足から力が抜けたように
ソフィア : (その場に崩れ落ちる
ソフィア : ーーーあれ。
フレデ : 。(彼女の姿が、ふいに視界から外れる
ソフィア : あ。わたし・・・
フレデ : ・・・・・ソフィア様?
ソフィア : (地面に倒れて。
ソフィア : あ。私。
ソフィア : こんな、こんな、所っで、。、、
フレデ : 。。(傍に屈み、ソフィアを見下ろす
フレデ : ソフィア様。・・・・・
馬車 : (静かな朝に蹄の音を掻き鳴らして
馬車 : (迫り来る馬車
フレデ : ・・・・・。・・・・・。・・・ 。、
ソフィア : ・・・! この、音・・・!
フレデ : (近付いてくる蹄と車輪の音に顔を上げる
ソフィア : (地表に倒れてしまっていたまま、馬車の音に耳を澄ます
テーゼ : っ フレデ兄さん!(馬車の椅子から飛び降り、
テーゼ : (2人の元に駆け寄って来る
フレデ : ・・・・・。
フレデ : テーゼクス。
ヴィヴィ : ………。(御者席に乗ったまま
テーゼ : ……探したんだよ。 早朝に姿が消えたって、連絡があって…
テーゼ : …って、、 …ソフィアさん!?
ソフィア : ………昨日ぶりね。(テーゼに横たわったまま話しかけて
フレデ : ・・・・・。
ヴィヴィ : 脱出に成功してるのは驚いたけど。
ヴィヴィ : 体力の限界?
テーゼ : 事情は色々気になるけど…とにかくどこかで休んでもらうのが先だよ。
テーゼ : ソフィアさん、(檻から出てから)ずっと動きっぱなしだったんじゃないか?疲れて当然だよ。
ソフィア : …っ、嫌。いや、私は、まだっ、
フレデ : ・・・・・。そうだったのですね。
フレデ : (何故、ずっと見ていた訳でもないのに、弟はそれが解るのだろう。
ヴィヴィ : そもそも「休めば良い」って話なの?
ヴィヴィ : これ………
ヴィヴィ : (何か言いかけて
ヴィヴィ : ………。
ヴィヴィ : (言うのを辞めて、御者席からテーゼとフレデを見る
テーゼ : ……(彼女の言わんとしている事が、解らない訳では無い。
テーゼ : ………フレデ兄さん。この状況は…
フレデ : ・・・・・。
フレデ : 我々は、シドリー工業地区の、貨物駅舎に向かっています。
テーゼ : え…
フレデ : ・・・・・。命を落とした職員の方々の、弔いをする為に。
ヴィヴィ : ………
テーゼ : ………。そう、なんだ。
フレデ : ・・・・・。
フレデ : 期日は設定されていませんから、
フレデ : ソフィア様には、休息を取って頂くのが、良いかと・・・・・(慣れない様子で言葉を選び
フレデ : 思うのですが。
テーゼ : ………うん。それは……うん。そうだね。
テーゼ : とにかく、一旦場所を移そうよ。ここは…
テーゼ : ……休息には向かないしさ?(早朝の往来である
ソフィア : そんなっ、いえ、私がすぐ立ち上がって………!
ヴィヴィ : これ以上ゴチャゴチャ言うなら、
ヴィヴィ : 轢くよ?
ヴィヴィ : (御者席からソフィアを見下ろす半仮面
ソフィア : っっ…!
ヴィヴィ : ………。
ヴィヴィ : 運んで。(テーゼに
ヴィヴィ : (錆びつく魔人能力を持った暴れ気狂い女なんかに自分の彼氏を触らせたくは無いが、
ヴィヴィ : (病み上がりで筋力不明の不思議男と
ヴィヴィ : (馬車を置いていくわけにも行かない自分
ヴィヴィ : (立ち上がらない限界気狂い女
ヴィヴィ : (選択肢は無かった。。。
テーゼ : …うん。(ソフィアに歩み寄って
フレデ : ・・・・・。
テーゼ : ごめんね。ちょっと抱えるよ。(――――そうして。
ソフィア : っ、、、
テーゼ : (――――場所は移り、すぐ近くの宿屋。
テーゼ : (疲労限界のソフィアをベッドに寝かせ、
テーゼ : (受付で救急箱を借りてきて、
テーゼ : ――――よし、こんなもんかな。
フレデ : ・・・・・。
フレデ : (備え付けの椅子に座らされ、
ソフィア : ………、、、
フレデ : (弟に両足包帯を巻かれている男
テーゼ : ……いやあ、流石に無茶だよ?靴も履かずにってのはさ。(苦笑して
フレデ : ・・・・・。
フレデ : それは、そう・・・・・・、ですね。
ヴィヴィ : (仕方なくなりゆきでソフィアのベッドサイドに椅子を置いて座っている
フレデ : ありがとうございます。テーゼクス。
テーゼ : いいよ。このくらいは全然。
テーゼ : ソフィアさんも……少しは落ち着いた?(ヴィヴィと、ベッドのソフィアの方を見て
ヴィヴィ : 今、寝たわ。
テーゼ : そっか。……
ヴィヴィ : 「寝ている間に消えたりしない」って約束をさせられたけど。
フレデ : ・・・・・。
ヴィヴィ : 体力限界な癖に執念で相当粘っていたわね。褒めてないわ。
テーゼ : はは、でもなんだか……ソフィアさんらしいね。
テーゼ : ……。さて。
フレデ : ・・・・・。
フレデ : お二人は、私を連れ帰りに来たのでしょうか。
フレデ : 思い返せば、・・・・・、
フレデ : 些か、連絡不備でしたね。
ヴィヴィ : ・・・(「そういう問題???」と思ったが、)
ヴィヴィ : ・・・(いちいち突っかかっても埒が開かないので一旦黙って、テーゼを見た
テーゼ : いや。……うん。そうだね。いきなりはやっぱり、皆驚いちゃうしさ?(はは、と
フレデ : 申し訳ございません。・・・・・目的が定まりましたので…
フレデ : ………頭にありませんでした。
テーゼ : そっか。兄さんがそういうの珍しいよな。(だからこそちょっと不安にもなるんだけど…
テーゼ : …皆のお墓参りに行くんだっけ。ソフィアさんと話して、そう決めたの?
フレデ : はい。
フレデ : ・・・・・。ソフィア様が、
フレデ : 後悔と、向かい合っても、良いのだと。・・・・・、いえ、
フレデ : 提案されたのは、確かに、ソフィア様ですが・・・・・
フレデ : ・・・・・。
フレデ : 私が望んだ事です。
テーゼ : …………。
ヴィヴィ : ………
テーゼ : (常に誰かの指示に従う事を妄信しているこの兄が、自分の意志を押し出している。
テーゼ : (敢えて自分の判断を主張している。……もう、それだけでいいんじゃないかって気がしてしまう。
テーゼ : ……(でも、どうなのかな。これもやっぱり……
テーゼ : ……(俺がどっかおかしいから、そう思えるってだけなのかも――……
ヴィヴィ : テーゼ。
フレデ : ・・・・・。
テーゼ : っ。
ヴィヴィ : …。
ヴィヴィ : …行かせてあげても良いんじゃない?
ヴィヴィ : …お墓参りなら。
テーゼ : …え。
テーゼ : (常に厳しく冷静な意見を述べていた彼女がそう言った事に驚いている。
ヴィヴィ : (これが「常識的な判断」なのかは疑問だけど
ヴィヴィ : この…コレ(ソフィア示し
ヴィヴィ : 2人で話してそうなったなら、一旦そこまで、やらせてあげても良いんじゃない?
ヴィヴィ : テーゼも、そうさせたいんでしょ?
テーゼ : ………、ヴィヴィ。…
フレデ : ・・・・・。
フレデ : ・・・
フレデ : テーゼクス。
フレデ : このまま、行かせていただけませんか。
フレデ : ・・・・・お願いします。(頭を下げて
テーゼ : っ、………
テーゼ : …………うん。
テーゼ : 俺も……行かせてあげたい。
テーゼ : 2人が決めた事を、……2人が進む道が、良いものになるって事を……信じたいよ。
ヴィヴィ : ………。
ヴィヴィ : (この狂人の行動が賞賛されるわけではないのはわかっているけれど、
ヴィヴィ : (あそこまでプライドを捨てて必死に“お願い”した結果、
ヴィヴィ : (たった一夜で一緒に外に飛び出す所まで成功している。
ヴィヴィ : (それなら………少しぐらい見逃してあげても良いかもしれない。
ヴィヴィ : そう。
ヴィヴィ : 良いんじゃない?
テーゼ : …うん。
ヴィヴィ : (「馬車で送ってく?」なんて言葉も無粋だろう。
ヴィヴィ : (2人のペースで行けば良い。
テーゼ : …行ってきなよ。兄さん。
フレデ : ・・・・・。
フレデ : ありがとうございます。(再び頭を下げて
テーゼ : ううん。(首振って
テーゼ : ………。(正直、不安だった。ソフィアさんを嗾けたのも、結局自分の思想を押し付けただけなんじゃないかって。
テーゼ : (でも、こうやって、兄さんも外に出てきてくれて、……
テーゼ : (…信じたいな。…信じる事をやめたくない。…想いには、絆には、人を救えるだけの力があるんだって。
テーゼ : …
テーゼ : まあ、そういう事だし。…俺達はそろそろお暇かな、って言いたい所なんだけど…
フレデ : ・・・・・?
テーゼ : ……着の身着のままは流石に無茶かなって… 兄さん、財布とかは持ってる?
フレデ : …。 ・・・・・。
テーゼ : ……スタートだけちょっとお節介してもいいかな!?
フレデ : ・・・・・。
フレデ : はい。・・・・・そうですね。申し訳ありません…
テーゼ : いや…いいんだよ。なんか、…はは、新鮮で。ちょっと嬉しいくらいかも…(――こうして。
フレデ : (一時の休養を経て、2人の道は再び歩みを再開する事となった。
ソフィア : ーーーーー
ソフィア : んっ………
ソフィア : (目が覚めると
ソフィア : (馬車の二人組は居なくなってて
ソフィア : …
ソフィア : …!!!
ソフィア : ………!
ソフィア : ……………
ソフィア : ………
ソフィア : (大切なその人が、私のすぐ近くで、眠りに落ちていた
ソフィア : …………
ソフィア : ………
ソフィア : ………………
ソフィア : ありがとうございます。
ソフィア : 私を選んでくれて。
ソフィア : フュンフレデさん。
ソフィア : (静かに、呟いて
ソフィア : (寝顔をじっと見つめていた
最終更新:2023年11月26日 19:44