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約束 [文歌 ルルコス]

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治療室 : ・・・。
治療室 : ・・・。・・・。・・・。
治療室 : ・・・。
休憩室 : ーーー・・・。
休憩室 : (スタジオから少し離れた所にある休憩室
休憩室 : (どちらかというと仮眠室だろうか
休憩室 : (格闘家に合わせたのか広めのベッド…ルルコス1人には少し大きい
休憩室 : (木製のドアが閉まったまま
休憩室 : (ベッドサイドには小さな机
休憩室 : ・・・。
ルルコス : っ、
ルルコス : …っ、ちょっと、、、寝ちゃってた、な。
ルルコス : (両手で瞼を押さえて
ルルコス : (記憶は朧げだが、しっかりとしたフォーデンの医療班に治療された気がする。
ルルコス : (戦闘都市フォーデンの守護なら放っておいても…なんて強がらなくって良かった。
ルルコス : ・・・。
ルルコス : (両手を瞼から、腕へ、腹へ、顔へ、
ルルコス : (綺麗に切り傷を治されているフォーデンの医療班は大したものだ。
ルルコス : (でも傷を治されて、なお、気を失ってしまっていたからこそ、触ってわかる
ルルコス : 痛ってぇ・・・。。。
ルルコス : (フォーデン“天下五剣”・・・という存在がなんなのかはルルコスは全くわからないが
ルルコス : (プロの剣と正面から撃ち合って、最後の瞬間以外は負け続けた。
ルルコス : くっそ…強かったな…アイツ…
ルルコス : …。…。…。
ルルコス : でも、最後…あの時…。
ルルコス : …。…。…。
ルルコス : (考えてもわからない。考えてもわからないが、
ルルコス : (普段出来ない事が出来ていた。
ルルコス : (火事場の馬鹿力にしては都合が良すぎるような…出力が高すぎるような…
ルルコス : (何か…あの対峙した奴の剣の能力…?と、
ルルコス : (奇跡的にミナリアの悪魔の力が噛み合ってしまったのかも?
ルルコス : …。
ルルコス : (でなければ…体から追い出したはずのタルコスの紅眼が急に使えるようになって…??? 別れたはずの骰子の【R】を刀に付与するなんて芸当は到底…???
ルルコス : (突き刺した後の回復と修繕を否定する能力も・・・???
ルルコス : ???
ルルコス : ?????
ルルコス : って、、、
ルルコス : 大バカかボクはーーー!!!!?????!!!!!(突然大声で叫び出す
文歌 : る、、、ルルコスさま!?(ガチャッッと木のドアを開けて入って来る
ルルコス : っは?!(包帯巻き…
ルルコス : (包帯巻き巻きしながら腕とか肩とか自分で触って
ルルコス : (少し気崩したようなでも全然脱いでないような
ルルコス : (露出とは到底呼べないほどの状態だが、
ルルコス : (なんか急に…来られるのは恥ずかしい!感じ!
文歌 : あっ、、す、すみません!
文歌 :  突然叫び声が聞こえて、、目を覚まされたのか何事かあったのか、、その、!
ルルコス : え、あ、(先程まで大声をあげてたのに急に大人しくなっていた子
文歌 : ご、ご無事ですか!?
ルルコス : いや、えっと、う、うん。(心配してくれる文歌を見て余計に別の意味でも恥ずかしくなる。
ルルコス : …大丈夫だよ。フォーデンの医療班、すごいや。
文歌 : 、、そ、そうですか。 それは良かった……(ほっと胸を撫で下ろして
ルルコス : えっと…その
ルルコス : それより…
文歌 :
ルルコス : (文歌の様子を見て、訊いても大丈夫なのか、心配そうに
ルルコス : 、景晴さん・・・は?
文歌 : …兄様でしたら、命に別状は無いそうですよ。 
文歌 : まだ、目を覚ましてはいませんけれど……(陰りを隠せていないが、笑みを見せて
ルルコス : そっ、、、え、、、
文歌 : 「ふぉーでん」の医療班は、凄いですね。(ルルコスと同じ事を言う
ルルコス : うん…。。。
ルルコス : …。
ルルコス : その、
ルルコス : ゴメン。いや、絶対違うと思うんだけど、それでも、その、ゴメン。
文歌 : …、そんな。ルルコスさまが謝る事ではありません。
ルルコス : いや…ただの決闘なら、そうなのかもしれないけど、
文歌 : プリン姫さまが仰いましたように、お二人が戦うと決めたのですから…、…(言いつつ、表情は曇ったままで
ルルコス : ボク、殺してしまう所だった………
文歌 : ………
文歌 : いえ。
ルルコス : 文歌さんの兄を、、あと、少しで、
文歌 : それは、……そうなったのは、やっぱり、・・・文歌のせいです。
ルルコス : な、なんでっ?!
ルルコス : そんなわけなくない?!
文歌 : …秋雲さんが説明してくれました。あの戦いで、どうしてあのような事になったのか。
ルルコス : 説明・・・???
ルルコス : え、説明もなにも…?え・・・?
文歌 : 文歌には、闘いの事は詳しくわかりませんけど……
文歌 : ・・・あの時、兄様は「今までの戦いで受けた傷」が全て開いたのですよね。
文歌 : そして、兄様の内側に封印された呪いが解き放たれそうになったと。
文歌 : ……兄様が呪いを受けたのも、兄様が戦い続け、傷を負い続けたのも、
文歌 : 文歌のせいなんです。
ルルコス : ・・・え?
ルルコス : ちょ、ちょっと待って、それって今日の事じゃなくて…。。。その…?
ルルコス : (話を聞きながら戸惑う
文歌 : ……はい。今日ではなく…
文歌 : もう……10年前の話です。
ルルコス : 10年も…前…?
ルルコス : その…何があったの…?
文歌 : ……兄様は、私を庇って、私が受ける筈だった呪いの半分を肩代わりしました。
文歌 : その代償として、闘い続け、継続的に闘気を得なければ正気を保てぬ身になってしまったんです。
ルルコス : え?!
ルルコス : プロファイターって…闘いが好きでそうなってたそうなってたわけじゃない…の?
文歌 : はい。…いえ、兄様は、闘いそのものはきっと好きだと思うのですけど。
文歌 : この地に落ち着いたのは、そういった事情があっての事です。
ルルコス : そうなんだ・・・てっってか!!(思い出したように
ルルコス : 半分…って事は文歌さんも呪われてるって事!?
文歌 : ……ええ。そうです。
文歌 : とはいえ私には巫子としての才が…『聖』なる力がありましたから。呪いと半分相殺しているというか…
ルルコス : ちょちょちょ、ちょっと、新情報が次々と来る…!
ルルコス : フォーデンの巫女さんって………
ルルコス : 本当に凄いんだね・・・。。。
文歌 : あ。え、えーっと。……その……確かに、急にいろんな話をしてしまいましたね…!?
文歌 : …えっと。文歌は元々はレイゼンの出身なのです。
文歌 : 『呪い』を受けた事で土地を追われ、兄様と各地を旅して…このフォーデンに落ち着きました。
ルルコス : …レイゼンから、『呪い』でフォーデンに…。
ルルコス : その、呪い…フォーデンにさえいれば、安全なの…?そ、そういうものじゃない…??
ルルコス : (恐る恐る質問する。わからない事だらけだけど、わからないままで終わりたくない
文歌 : …文歌に宿る呪いは、大魔の【魂】。その気配に引き寄せられた魔の眷属を、無尽蔵に呼び寄せるもの。
ルルコス : …!
文歌 : フォーデンは守護の気が強く、堅牢な外壁に守られた土地ですから…
文歌 : 此処より安全な場所はそう無いだろう…と言われています。
ルルコス : そっか…その体質でも過ごせる場所の為…!
文歌 : 中でもより正の気が強い西霊神社にお邪魔しているという訳なのです。
ルルコス : なるほど………
文歌 : 対して兄様は、闘い続ける必要がありますから…この街は、2人のどちらにとっても良い場所でした。
ルルコス : 巫女の『聖』と、魔を呼び寄せる【魂】、
ルルコス : あと闘い続ける呪いか・・・。
文歌 : …。
文歌 : …ごめんなさい。病み上がりなのに、身の上話ばかりしてしまって。
ルルコス : あ、いや、ぜんぜんっ!!
文歌 : ただ…その。兄様がああなってしまった事は、ルルコスさまが気に病む事ではないと…
ルルコス : いや、でも、やっぱりそれは違うよ。
文歌 : ……元を辿れば、文歌が、 ……
ルルコス : ボクが挑んだ決闘で…
ルルコス : ボクが「トドメを刺そう」としてしまったから、
ルルコス : ああなったんだ………
ルルコス : だから悪いのはやっぱりボクだよ。
文歌 : ……
文歌 : ・・・でも。
文歌 : やっぱり私、浮かれていたのだと思うんです。
ルルコス : …え?
文歌 : 決闘だなんて、まるで絵物語のようだって。燥ぎ立てて・・・
文歌 : ……兄様が、ルルコスさまが傷を負う事も気にしなかった。
ルルコス : ……・・・っ、っ!
ルルコス : いや、、、ごめん。
ルルコス : やっぱり違うや。
文歌 : 2人には、合意と覚悟があったのだとしても。……私はそんなの、何も考えていなくて。
文歌 : ・・・それが、私には無性に恥ずかしくて、申し訳なくて…
ルルコス : 考えなくても…良い。
ルルコス : ごめん、違うし、でもやっぱりボクが謝るのも違うし、文歌さんのせいじゃない…
ルルコス : あれは。。その…
ルルコス : 男と男の…プロが全力で対峙してくれた「決闘」だったんだ。
ルルコス : …今はただ、景晴さんの無事を信じよう。
文歌 : ………
ルルコス : ………
文歌 : ……ごめんなさい。
ルルコス : …文歌さん?
文歌 : 考えなくてもいいとは、やっぱり、思えないです。…どうしたって、事の発端は私なのにって、思ってしまって。
ルルコス : ………。
文歌 : ……私があんなに燥いでいなければ、お二人が決闘をする事も無かったんじゃないかって。
文歌 : だって・・・
文歌 : ・・・
文歌 : 本当は、わかってるんです。心の何処かで。
ルルコス : ……何を?
文歌 : ……私達は、昨日の今日で、出会ったばかりじゃないですか。
ルルコス : ………。
文歌 : ルルコスさまは、本当はずっと、戸惑っておられますよね。
ルルコス : …な、何に?
文歌 : 私が……ずっと、夢心地で浮かれている事に。
ルルコス : ………。
ルルコス : たし…かに…それは…さ。
文歌 : 物語で見たような、運命の出会いなのかもって。本当にこんな事があるんだって、………でも……
文歌 : ・・・解っています。わかってるんです。本当は。…
ルルコス : 確かに………ずっと戸惑ってたよ。
ルルコス : 可愛い…って言って、その、街に会いに来た…だけ…で。その………
ルルコス : た、確かに、確かに可愛いって言ったし、今でもそう思うし、そうなんだけど…さ…
文歌 : ………
ルルコス : その…急な話だし…、、なんでか周りの人もすごい見守りムードだしっ!
ルルコス : その、、、確かに戸惑ってる、いまも、それは、そう
ルルコス : ・・・だけど。
文歌 :
ルルコス : ………
ルルコス : …えっと
ルルコス : じゃあ…
ルルコス : 文歌さんや…周りが変って思わないように…いや、これも違うか…
ルルコス : ボクの武者修行の極地の為…いや、それも変…
文歌 : ……ルルコスさま?
ルルコス : お兄様の無事を祈願して…いや、それは元々…
ルルコス : あのじゃあ、じゃ、じゃあさっ!
ルルコス : 2つ。
ルルコス : 2つ、お願い事をしてもいい?
文歌 : ・・・?
ルルコス : ズルいお願い事だと思うんだけど…
ルルコス : うーんと。その
ルルコス : 1つ目は・・・
ルルコス : 景晴さんの無事と回復を祈るよ。精一杯願うし祈る。
ルルコス : ボクのせいでも文歌さんのせいでも、さ。無事に回復して欲しいって想いは変わらない。
ルルコス : だから、その、回復する前提で1つ目のズルいお願い。
文歌 : ……はい。
ルルコス : ボクを…フォーデン天下五剣?景晴さんの弟子にしてもらえないかな?
文歌 : ―――えぇ!??
ルルコス : 剣技で負けてたけど、勝負はあんな形になった。
ルルコス : ・・・。
ルルコス : うまく言えないんだけど、
文歌 : で、弟子っ・・・ですか? で、でも、決闘の結果は………(何か色々と混乱して
ルルコス : ボクの『魔眼』の能力が、景晴さんと闘っていた時だけ、
ルルコス : 覚醒状態…みたいな感じになってたんだ。
ルルコス : 出来ないはずの事も、出来ちゃってた…
文歌 : 覚醒・・・
ルルコス : それに剣技は負けてたし。ほんっと負けてたし。かなり負けてた。
ルルコス : だから、
ルルコス : ボクの能力を覚醒できる景晴さんに弟子にしてもらったら、
ルルコス : 剣技も魔眼も鍛えて強くなれると思う。
文歌 : ………
ルルコス : ………。
文歌 : ・・・解りました。兄様にお願いしてみます、私。
ルルコス : っ!!ほんとっ!?ありがとう…!
文歌 : でも、その。いくら可愛い妹のお願いとはいえ、兄様はああいう人なので……
ルルコス : じゃあ…願いを叶えてもらうためにも絶対景晴さんに復活して貰わないと、、、
ルルコス : そ、そう、それが2つ目にもつながるんだけど、、その、、、
ルルコス : 烏滸がましさに溢れすぎているんだけど…
文歌 : 必ず聞き入れてくださるかは保証できないのですけど、私も精一杯、……え??
ルルコス : ボクの魔眼は…回復と修繕を否定する。
ルルコス : それだけじゃなくて、変形も変化も否定する。
ルルコス : ・・・。
ルルコス : ・・・。だから・・・。
文歌 : ……
ルルコス : 景晴さんに稽古をつけてもらって、剣技と魔眼の力をつけたら。
ルルコス : ボクが”否定“するよ。文歌さん達の呪い。
ルルコス : ーーーボクが呪いを解いてみせる。
文歌 : ・・・ !
ルルコス : ーーーーそうして呪いが解けたら、
ルルコス : ーーーーーその時に、
ルルコス : 文歌さん、ボクと恋人になって欲しい。
文歌 :   っ  ぇ、、 、
ルルコス : …。……。それが2つめのお願い。(良い終わり際にめっちゃ赤面して
文歌 : 、 ぇ、  え?  あ、、、ぇ???
文歌 : あ、あれっ?? 戸惑ってる、って………あれっ、?(じわじわじわじわ赤面して段々真っ赤になってって
文歌 : そ、 そんな、、、・・・・・・  平穏を勝ち取ると共に将来を約束し合うなんて・・・
文歌 : まるで、、、  物語の、、、 恋、、、、。。。。。。
文歌 : (今にも倒れそうなくらい動揺して赤面してふらふらしている
ルルコス : っっ、、、(こちらも赤面しながら、
ルルコス : んっ、(ふらふらしている文歌の両手を手に取る
文歌 : っ、!
文歌 : ……、、、。。。
ルルコス : …。。。、、、
文歌 : ・・・本当………に?
ルルコス : 本当に…呪いの否定なんて、出来るかは、まだ、わっかんないけど、
ルルコス : 稽古つけてもらって、がんばって、
ルルコス : 色々その…ちゃんと、ちゃんと、ちゃんと、、、やったら。
ルルコス : 恋人になってほしい。 そしたら、ほら…急、じゃないし。
文歌 : …………、
文歌 : (真っ赤な顔で、瞳を滲ませて、
文歌 : ……… はい・・・ はいっっ
文歌 : 嬉しい、、 私・・・……夢みたい・・・
ルルコス : ……。。、、、(喜ぶ文歌を見て、、恥ずかしそうに、、
文歌 : ・・・っ(握られた両手を見つめたまま、笑顔のままぽろぽろと涙を零す
ルルコス : ぇっ、えっ、、、、え。。(狼狽える少年
文歌 : ご、、、ごめんなさい。。 あんまり嬉しくて……
ルルコス : …う、うん。
ルルコス : えっ…と…、、(おろおろと
ルルコス : ま、、
ルルコス : まだその…まだその、なんにも成し遂げてないから、、、
ルルコス : で、、でもっ、
ルルコス : ……約束、ね。期待してて。
文歌 : ……はい。。
文歌 : ・・・でも。
文歌 : 違うんです。ルルコスさま。……私が嬉しいのは、、
文歌 : ルルコスさまが、いつか文歌達を救ってくださるからではなくて……
文歌 : その想いを抱いて、私に向けてくださった事・・・だから・・・
ルルコス : っ…。。
文歌 : ・・・それは、その。。・・・わかってください、ね。(取られた手を、ぎゅ、といじらしく握り返して
ルルコス : ぅっ、、ぁ。(赤面したまま文歌見て握られた手をもじもじして
ルルコス : 嬉しい、、ボクも嬉しい…ょ…
文歌 : ・・・、、、(ぎゅぅ、と手を握って
ルルコス : ・・・
ルルコス : (あ、、、あんまり、、
文歌 : ・・・(同じく真っ赤な顔で、ルルコスを見つめている
ルルコス : (あんまりにもそんな喜ばれると、、
ルルコス : ・・・約束、ね。
ルルコス : (約束、したのに、、その前に、、、ぅ、、、、
ルルコス : ・・・。・・・。・・・。(じーっと、、、文歌を見つめて
文歌 : 、、、。。。、、、
ルルコス : 、、、。。。、、、
文歌 : ………は、恥ずかしいです。。、ね・・・
ルルコス : うん、とっても。。。
文歌 : はい・・・・・・(どちらも真っ赤な顔で、手を握り合って、
文歌 : (しばらくの間ずっと、恥じらいながら見つめ合っていた。
最終更新:2024年03月30日 22:37