VRAE : (『Virtual Real Advance Equip』
VRAE : (仮想フィールドステージ『近未来都市』内
春慶 : (――――これは、ペアでの練習を始めてすぐの頃の話。
春慶 : (あの時も今と同じ夜景の中で、近代的な路地を歩いていた。
春慶 : ――繕ってもしょうがないし、必要な事だから、先に言っておくんだけどさ。
春慶 : 今回の大会は、「DDF」の時ほど上手くは行かないと思う。
ほのか : …。何故ですか?
春慶 : 一番大きな理由は…僕の戦い方が対戦相手に知れ渡ってる事かな。
ほのか : そうですね。何故か呼ばれたアイドルは別として。
ほのか : プロファイターやプロゲーマーで春慶さんの事を知らない人はもう居ないでしょうね。
春慶 : DDFはあくまで夢の娯楽的な大会で、全く違う畑の人間…特に呑気な貴族達が多かったしね。(言い草
ほのか : はい。よくわからない人達が沢山おりましたね。
春慶 : そう。だから情報戦の重要度が全然違うんだよね。
春慶 : 僕自身あれから二度もフォーデンでエキシビジョンをやったから、今回は完全に知られてる側だ。
ほのか : …。対戦順は当日まで秘密ですが、対戦相手は試合直前に公開されるんですよね?
春慶 : ああ。そういうルールだったね。
ほのか : …。狙われますね。
春慶 : そう。安全圏に隠れて盤面を揃える勝ち筋が狙い辛い。
ほのか : それでは…。どうしましょう?
春慶 : それを考える為に…わざわざゲームの中に来たってわけ。
春慶 : 色々調べる事はあるからね。このフィールド、どこまで地下に潜っても場外扱いにならないかとか。(床面に片手を翳して
ほのか : …。成程。(街を見渡し
春慶 : ――(翳した手の先の床面が真黒色にひずむ
春慶 : (歪みが広がるように床面に大穴が開き、地下施設の様子が覗ける
ほのか : …。その入り口の穴は…何処でも開けれるのですか?
春慶 : そうだね。一定の条件はあるけど。
ほのか : …。それなら、すぐに穴に入っちゃったら誰も見つけられないんじゃ…?
春慶 : どうかな。DDFだと『第五地層』が能力扱いで持ち込めたんだけど、(言うなり穴から地下施設に飛び降りて、
春慶 : 『VRAE』でもそれが同様に反映されるかは…(地下施設の床に片手を翳す
春慶 : あ。いけそうだな。 良かったよ懐広くて。
ほのか : 行けるんだ…。(地上から見ている
春慶 : (地下施設の床に穴が開き、更に下に広がる地下洞窟空間
ほのか : そんなに奥まで探せるファイター居ないですよ…?(先程までの心配はなんだったの?という表情
春慶 : そう楽観はできないと思うよ。プロファイターは確かに、広く見渡せるリング上での戦いに特化したプレイヤーが多いだろうけど。
春慶 : この世界<ゲーム>では能力を一から組み上げられるんでしょ。
ほのか : edit…プロゲーマー達のキャラクターも警戒しているんですね…?
春慶 : それはそうだよ。彼等の事はあまりよく知らないけど、理詰めで対策を立てるタイプが多そうだ。
ほのか : はぁ…当然と言えば当然なんでしょうけど…
ほのか : 皆さん勝ちに来てますね…
春慶 : 遊戯<勝負事>ってそういうものでしょ。(地下から飛躍して、己のブチ空けた穴に片手を掛けて
春慶 : (懸垂の要領でほのかの居る地上に戻ってきた。普通に。
ほのか : むぅ…ジャンプ力も筋力も…
ほのか : あまり今まで気にして無かったんですけど…
春慶 : ん、何。
ほのか : 春慶さんってもしかして、ステゴロしないだけで…別に出来ないわけじゃないんですか?
春慶 : …。(なんとなく複雑な顔して)…まあ… そうなるね。
ほのか : はぁ…成程。
春慶 : 理論値的には可能、って感じかな。でもまあ…・
ほのか : 成程………。
ほのか : (なんだか納得いかなそうな顔で春慶を見て
春慶 : …将棋武道の時も、さんざ距離詰められてもやらなかったでしょ。(納得いかなそうなほのかに
ほのか : はい。そうですね。
春慶 : 格闘家を相手にできるような物じゃないよ。スペックだけって言ったらいいか。
ほのか : はぁ…まぁ…そうなんです…かね。
春慶 : …(まだまだ納得行かなそうなほのかを見て
ほのか : 勝負事で手を抜く性格で無いのはわかっているので…前に私に抱きつかれてどうしようもなかったのは、実際にそうだったんでしょうね。
春慶 : (ナチュラルに鬼身体能力ムーヴした事に今更思い至る)
春慶 : …正確には君の能力をコピーした月見里さんだけど。
ほのか : それも…ですけど…
ほのか : 初対面でも投げてますよ?(しれっと
春慶 : あぁ………あれ酷かったね。
ほのか : あの…。
ほのか : いや…確かに酷いですけど…。
春慶 : いや、君も酷かったけど僕も大概だった。…まあ、番組っていうか企画っていうか、そういうのだったんでしょ。
ほのか : まぁ………そうでもありますけど…
ほのか : いえ、あの。こんな所で思い出話も恥ずかしいので話を戻しても良いですか?
春慶 : …そうだね。(あんな碌でもない)出会いを振り返るのはこの辺りにして…今の話しようか。
ほのか : 春慶さんの得意戦術がVRAEでも出来る事はわかりました。
ほのか : そして、それが対策されるかもしれない事も。
春慶 : うん。詳しい所はもう少し詰めるけど、殆どDDFと同じ事が再現できそうだ。
ほのか : では…「GBBほのか」は、何をすれば良いですか?
春慶 : そうだよね。何か上手く連携を考えたい。…(ふと考えて
春慶 : …とはいえ、このルールだと…
春慶 : 下手に分散するより、固まってた方がいいかもしれないね。
ほのか : 一緒に地下に潜りますか?
春慶 : そうだね。それが良いと思う。
ほのか : …。
ほのか : 確かにその方が安全かもしれません。
春慶 : 近距離戦になると俄然不利になるからね。カウンター役を任せたい。
ほのか : 私は隣で何をすればいいですか?…応援とか?
ほのか : あぁ、役目……カウンター役?
春慶 : 応援…は別にいいかな。(失礼
ほのか : とことんノラないですね。
ほのか : 例えばマシュラが春慶さんに突っ込んできたとして、体を間に入れてブロックすれば良いんですね。
春慶 : そういう事だね。
ほのか : わかりました。
ほのか : それなら役目がありそうで良かったです。
春慶 : 役目…ね。
ほのか : …。変ですか?
春慶 : …いや、自然だと思うよ。
春慶 : 君は正直不利だもんね。このルール。(言ってしまう
ほのか : そうなんです。
ほのか : マネージャーはエントリーさせませんね。
ほのか : シュウ選手が…春慶さんの相方を思いつかなかったから参加できただけなので………
春慶 : そう?僕はそれだけだとは思わないけど。
ほのか : …?そうですかね。
春慶 : まあ…天野はああいう…情で動くタイプだけどさ。全く見込みの無い選手を舞台に上げる程馬鹿じゃないよ。
ほのか : ………。へぇ。
春慶 : 君の戦いを見て、何か感じる所はあったんでしょ。…ま、そういう事だから、
春慶 : 君の見込みについてももうちょっと精査しようか。
春慶 : 魔人能力の新解釈…だっけ。あれから詳しく調べたの?
ほのか : ……。ふ。(少し笑って
ほのか : ぁ。はい。まだ途中ですが、少し調べを進めていますね。
ほのか : やっぱり…最初に「火球」なんて曖昧な物質を掴んでしまったので、見極めが難しいのですが…
ほのか : 「掴めそうだな。」と思うものは、掴めるみたいです。
春慶 : へぇ…。あくまで術者の感覚で定義されるのか。
ほのか : 一旦そういう感じらしいです。
ほのか : 私は知らなかったんですけど、
ほのか : 火球って隕石みたいな大きな岩が周り燃えてるパターンと、
ほのか : 中心に火を噴射する球があってそれがこちらに向かってくるヴァージョンと、
ほのか : あと…なんか小さい火の集合体が纏めて飛んできてる奴と…
ほのか : 色々あって…三つ目は本来掴めないはずなんですけど…
ほのか : えーっと…私はよくわからなかったので、3つとも掴めたみたいです。
ほのか : (一生懸命説明をしている
春慶 : ふぅん…。面白いね。本人に知識が無い方が適応範囲が広がるって事もあるんだ。
春慶 : この空間って自由に駒出せるみたいだし、色々試してみてもいいかと思ったけど…
春慶 : あくまで本人の感覚優先なら、ほのかさんが「掴める」って思う事の方が肝要なのかな。
ほのか : …はい。T3暫定の推論だとそうみたいです。
春慶 : 成程ね。…。
春慶 : じゃあ…自信持たないとね。(ほのかを向いて笑って、
春慶 : 「相方を思いつかなかったから」なんて言ってないでさ。
ほのか : え?(春慶を見て、驚いて
春慶 : …そういう事じゃないの?ようするに…
春慶 : 君が心の底から「何でも掴める」って思ったら掴めるんでしょ。
ほのか : あ。いえ。今のは春慶さんに驚いただけですけど、
ほのか : えっと、はい。
ほのか : そうなるんですかね…。
春慶 : …何?そんな驚かれる事言ったかな。
ほのか : …いえ、、、別に。。。
ほのか : 鳳凰さんの聖火だって、ラピエルさんのレイピアだって…掴めると思う事が大切という事ですね。
春慶 : そういう事なんじゃない?ま、そう簡単には行かないだろうけどさ。
春慶 : 可能性があるなら、目指さない理由は無いと思うけどね。
ほのか : 簡単には行かない事を簡単に言ってくれますね。
ほのか : でも、もう慣れました。
ほのか : 応援ではなく、選手として出場する以上は。
ほのか : 魔法少女プリプリプリン姫の「光線」とか、掴めなそうなモノさえも掴めるように、鍛えようと思います。
春慶 : あぁ。そのつもりで鍛えようよ。せっかく闘るんだからさ。
春慶 : …さて。そうと決まれば、目下はチーム内実戦かな。
ほのか : はい。好戦的なチームメイト達とバトルですね。
春慶 : …全く血の気が多いチームだよね。まぁ、そのぐらいがちょうど良いよ。
春慶 : (そうして、同チームのライバルとの対決に向けて、修練に励む二人だった
最終更新:2025年12月09日 01:32