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決戦03 運命は星が決めるのではない [ハルマ アリセ エリス]

キアシス : (キアシス
キアシス : (リーズベルト大学 本校舎
キアシス : (放送室。
ハルマ : (放送設備の前に陣取り、備付のマイクに向かって
ハルマ : 先生!!!エリス先生!!!(一心不乱に叫び続ける男
ハルマ : (自身の魔術を最大限活用すべく、大声を街中に轟かせ
ハルマ : (ただ一人の名前を呼び続ける
アリセ : うるっさぁーい!(バァン
ハルマ : ぬぁ!!?
アリセ : ちょっと!?何やってんですかぁ!?(部屋の後方、入口の扉を叩き開けて入ってくる
アリセ : (放送委員会の後輩女子
ハルマ : ちょ、、織琴!?何故此処に!?
ハルマ : 見ての通り今オレは重大な使命の真っ最中だ!
ハルマ : 手がというか口が離せないので後にして欲しい…お前も教授も任せて送り出してくれたじゃないか!?
アリセ : いやあれから状況変わりすぎなんですけどぉ…!
アリセ : この建物、巨大生物の地割れチョップ受けて、おまけにドラゴンも暴れてて。…つまり倒壊寸前なんですよぉ!
アリセ : もしかして外の様子全然気付いてないんですかぁ…!?
ハルマ : 何!?何やら外がやかましいとは思っていたが…
ハルマ : 負けないぐらいに声を張り上げて振り絞って轟かせねばと奮闘していた所だ!
アリセ : ぇーもー自分が意識全集中しててどーするんですか…!
アリセ : もー…とにかく。建物が崩れる前に逃げないとマズいですよ。幾ら呼び付けた所で…
ハルマ : 否!断る!
アリセ : せめて最後まで言わせてくださいよぉこの恋愛脳単細胞…!!
ハルマ : 何と言われても退く訳には行かない!此処でオレが逃げたら!目を逸らしたら!
ハルマ : エリス先生は…今度こそ手の届かない所に行ってしまう。そう思えてならないんだ…!
アリセ : その前に自分がぶっ潰れてたら意味無いって話をしてるんですけどぉ…
ハルマ : という訳でだ! 避難するなら織琴一人で頼む!(マイクに向き直って
アリセ : ぁ~~~…もーほんとやだ… (頭抱えて
ハルマ : 『エリス先生ッ! エリス先s― ― 』(その時、
ハルマ : (大きな地響き 轟音と振動が放送室にも響いてくる
ハルマ : ッ !?(ザ、ザザザピーーーー 
アリセ : ぁ。 やば。
アリセ : (倒れたゴーレムの体が建物に倒れ込んだか? 部屋全体が大きく揺らぐ
ハルマ : 何だと!? 設備に異常が…!?
アリセ : 設備とかいう問題じゃないですこれ!? げ、部屋の壁にヒビが…!(ミシミシミシ、
ハルマ : ぬ、ぬぅ…!(辺りを見回す 押し潰れるように崩れかけた部屋
アリセ : …こっちしかない!(ヒビの入った窓ガラスを指さして
ハルマ : くっ… えぇい、、致し方無いのか…!?
アリセ : 言ってる場合ですかぁ!私は逃げま~す!(ぬいぐるみを窓ガラスに投げ付けて ガシャァァァン!
アリセ : (割れた窓から外――中庭に飛び降りる
ハルマ : …、 …!(未だに放送への未練を捨てきれない様子 だが…
ハルマ : …… くそっ!!(続いて窓から飛び降りる
アリセ : (中庭。
アリセ : (先に落下したぬいぐるみを中心に、地面に円陣が広がっている
アリセ : っ!(簡易防御の付与魔術 落下ダメージを軽減させる
アリセ : っっ痛。 はぁ……(着地して、深々溜息
ハルマ : っ!!(続けて窓から落下してくる
ハルマ : っっつ、! …否、思ったより痛くないな!?
アリセ : …ぁー良かった。流石に放送室と心中はしなかったんですね~。
ハルマ : 気持ちとしては心中したかったんだが。設備も壊れてしまったようだし…
アリセ : 真面目に変な事抜かさないでくださ~い。
エリス20 : (中庭に向けて歩いてくる女性
エリス20 : おやおや…なんだい?
エリス20 : 急に騒音被害〈うるさいの〉が無くなったと思ったら…
アリセ : さ。ここにも長居する訳には… …ぁ。
ハルマ : ――!(声の方向にばっと体向けて
エリス20 : ………。ハルマと何してんだい?噂好き娘。
アリセ : げ。めんどくさそうな…(めんどくさそうな顔してエリスを見て
ハルマ : …エリス先生…!
アリセ : 何してるって緊急避難ですけどぉ…
エリス20 : ふーーーん。
アリセ : 大学もこんな有様だし。…ていうか、
アリセ : 自分のお仲間達が仕掛けた事じゃないんですかぁ?
ハルマ : な、…!(アリセの方見て
エリス20 : おや。なんだい?
エリス20 : 言いたい事があるんなら言ってみな。噂好き娘。
アリセ : …。先輩に渡したっていう櫛<マジックアイテム>、イオン教授に調べて貰いましたよぉ。
エリス20 : ……へぇ。
エリス20 : 早いねえ? それで、どうだったんだい?
アリセ : なぁんと!あの櫛には『術式補繕』の魔術が掛けられてて…
アリセ : 国木田先輩の記憶消去の術式が補完されてる状態でした。
アリセ : つまりー。先輩が記憶を失くしてる、その手助けを…エリス先生がしちゃってるって事なんですよね?
エリス20 : ………。
ハルマ : ……ちょ、ちょっと待て!それはあくまで予想でしかないだろう!?(アリセに
ハルマ : エリス先生の本意を、オレ達はまだ聞いてないじゃないか!
アリセ : そーですねー。じゃあせっかくなら聞いちゃいましょうよ。もう一つの予想も。
エリス20 : …もう1つ、あるのかい?
アリセ : このゴチャゴチャした状況で事件関係生徒の記憶を消去しようとするなんて…
アリセ : 先生ってー、このキアシスを危機に陥れてる…黒幕側の人間なんじゃないですか?
エリス20 : ……・・・・・・。
エリス20 : ふぅーーーーー。
エリス20 : (アリセの言葉に深いため息をついて
ハルマ : ……。……・・・。
エリス20 : なるほどね、噂好き娘。
エリス20 : 大した推理だよ。
ハルマ : ……。先生。
ハルマ : オレは、まだ何も思い出せないけど・・・、
ハルマ : 覚えてる、
エリス20 : ふっ、馬鹿をおっしゃいなさんな。
ハルマ : 「こうなりたくなかった」って、気持ちだけは……覚えてるよ、。。(瞳に涙を滲ませて
エリス20 : 思い出せないけど覚えてるだなんて。ね。滅茶苦茶さ。
エリス20 : それじゃあ噂好き娘。
エリス20 : ハルマはアンタの策略に乗って、アタシの名を呼んでただけかい?
アリセ : いーえ。勝手に大暴走してました。
アリセ : 校舎に巨人がチョップしても建物倒壊しかけても止めようとしないんで、なんとか引き摺り出してきた所なんですー。
エリス20 : へぇ…
アリセ : あのぉ……
エリス20 : なんだい?
アリセ : 止めません? 私への嫉妬に逃げるの。
エリス20 : 馬鹿おっしゃい。
アリセ : そこのクソバカ野郎が無策で突っ込んでくるのに向き合うのが怖いからって、
アリセ : 私に責任おっかぶせるの止めてもらえますかぁ?
エリス20 : アンタ達がベラベラ喋るせいでコッチも困ってるんさね。
エリス20 : 20の分割思考で冷静に考えた答えを聞くかい?小娘。
アリセ : ぁー…。一旦聞いてあげます。どうぞ。
エリス20 : まず、アタシが悪の女幹部だって推理は…当たってるよ。
ハルマ : っ、…!
エリス20 : 「アンプル」を脳にブチ込んで「自由」を求めた悪女。それが「エリス」さね。
アリセ : ……ふぅ~ん。
ハルマ : …、……本当に…、 …。
エリス20 : …でも、
エリス20 : そのアタシを捕まえる為にアンタもハルマも準備出来てたわけじゃないんだろう?
エリス20 : オマケにハルマはアタシの事は思い出しちゃあないと来た。
ハルマ : ……、、それは…
エリス20 : そんなら…(哀しそうに目を伏せて
エリス20 : 悪の女幹部として、小煩い目撃者2名を抹殺する。
エリス20 : それが1番スマートじゃないかい?嫉妬なんかじゃあなくってさ。(アリセに
ハルマ : …!
アリセ : ……。ぁー。
アリセ : (…冷静に考えて。補助型魔術師2名で襲撃者に立ち向かうなんて馬鹿げてる。
アリセ : (でも。でも。でもでもでも。
アリセ : いーですよぉ。アリセもちょっと個人的に、貴女の事ぶっ飛ばしたいと思ってた所です。
エリス20 : やれやれ…血の気の多い娘さね。
ハルマ : …ま、待て!? …っていうか先生「思い出しちゃあないと来た」って言うなら…、
ハルマ : オレが先生の事を思い出せたら、戦わずにいてくれるのか!?
エリス20 : 知らないのかい? 主人公より先に黒幕の影を掴んだモブは殺されるんだよ。
アリセ : あーーーもう恋愛脳はゴチャゴチャ言ってないで腹括ってくださぁい(ハルマに
エリス20 : …。はぁ。そんなわけないだろハルマや。
エリス20 : アタシが悪の女幹部なのは記憶とは関係ない話さね
アリセ : はぁ~…こんな弱虫、ブン殴って気絶させて毒気抜いてあげないとわかんないですよ。
アリセ : なんですか?「自由」だから?生徒にちょっかい出して火遊びして、都合が悪くなったら記憶消してさようなら?
アリセ : アリセちゃん品行方正なのでぇ、ちょっとそーゆーの無理だな~って。
エリス20 : ・・・・・・・・・。
エリス20 : ………。
エリス20 : そうさね。「自由」だからねアタシは。
ハルマ : …!だからそんな言い方するなよ!オレ達が先生の、、
エリス20 : (言われたい放題で全く覇気が無い
ハルマ : ……先生の、何を分かってるって言うんだ……(自分で言って、自分で傷付いた顔をして
エリス20 : お黙りハルマ。
エリス20 : …アリセ、のが今のアタシの事をよぉーくわかってるみたいだよ。
ハルマ : ……、、、っ
ハルマ : ――嫌だ!オレは黙らない!!
アリセ : ぇ、何コイツ…(小声
ハルマ : このまま倒されて、なかった事にされて――…先生の舞台上から消え去る。
ハルマ : ……それだけは、絶対に嫌だ。
ハルマ : だから……戦う。 先生を止められる手段が、今それしかないなら…
エリス20 : ……聞き分けの悪い子さねえ。
ハルマ : そうだよ!オレが優秀だった事なんて一度も無いからな!!
ハルマ : 叫んで足掻いて喚いて――先生の心に残り続けてやる!!
アリセ : …。(何にも覚えてないって言ってるのに。感情だけは覚えてる?
アリセ : (それにしても猪突猛進っていうかバカの一つ覚えすぎる…!
エリス20 : ………。
エリス20 : 心に残るだけなら、死んだっていいね。
ハルマ : 嫌だ!視界にも残る!!
エリス20 : …お望み通り抹殺してあげるよ。悪の女幹部の最後の一仕事だ。
ハルマ : ――もっとずっとちゃんと!オレの事を見てくれ――エリス先生!!!(大声で叫ぶ
ハルマ : ――『スタンドアップ!ブラザー!』(届けたい、気付かれたいと強く願う気持ち それこそが彼の魔術。
エリス20 : …見てやるよハルマ。アンタがくたばるまでね。
エリス20 : (エリス=ペルスネージュ。「100の分割思考」と「分裂魔術」の使い手。
ハルマ : そうだぞ先生!さっきから織琴と話してばっかりで!
アリセ : は?
エリス20 : (先の闘いでその性能は80%削られているが…分割思考の真骨頂は能力ではなく、思考能力を使った勉学でひたすらに覚えた魔術知識。
エリス20 : 記憶もないのにヤキモチかい?困ったもんさね。
ハルマ : オレは…確かに何も覚えてないし、現状についてだって、何も分かっていないのかもしれないけど!
ハルマ : けどっ、、先生はこれまでずっと!オレを見てくれてたんじゃないのか!?
エリス20 : 見てたさ。
ハルマ : じゃあ…なんで突き放すんだ!?
ハルマ : オレが記憶を失くしてしまったからか!?
エリス20 : 学校でもアタシの家でもね?夜道だってバーだって連れ回したよ。
エリス20 : そんなコトも忘れちまって訊いてくるんなら教えてやるよハルマ。
ハルマ : なんでそんな事忘れるんだ!?どうなってるんだこの頭は!?(頭抱えて
アリセ : え、えぇ……
エリス20 : アンタはどうしょうもないバカだけど、
エリス20 : 夢に向かって真っ直ぐな未来あるガキさね。
ハルマ : …!何だって…?
エリス20 : 代々お世話になった大貴族を抜け出して、『自由』を求めて世界転覆を企てるイカれババアの事なんか忘れた方がマシさ。
アリセ : ……
ハルマ : …忘れた方がマシ?
ハルマ : それは・・・本気で言っているのか?
エリス20 : ………は。
エリス20 : 本気に決まってるだろうハルマ。
エリス20 : じゃなきゃ記憶喪失になったアンタに櫛を残して置いてきやしないよ。
?????19 : アリセ。貴女もそう思いますよね?
エリス01 : (エリス。幼くなったエリスはハルマを見つめ続けている。
アリセ : うーん。アリセもそう思いますけど。
アリセ : 冷静に考えて未来無さすぎですし。
アリセ : でも…
天使??19 : (光り輝く6枚の翼。ロリエリスの後ろに佇む姿。
アリセ : どうしょうもないバカは全然そんな風に思ってないみたいで。困りましたね。
ハルマ : 当たり前だ!マシな訳無いだろ!!
偽ミカエル19 : ええ。ええ。ニンゲンは愚かな生き物です。
偽ミカエル19 : (エリス100の極めた分身魔法に、得意技の光魔法を組み合わせた種族再現変身。
ハルマ : オレの事を見てくれる人がいたのに!オレだけを特別に想ってくれていたのに!
ハルマ : だって、それはオレが、ずっとずっと、何よりも欲しかったモノの筈で・・・ッ、、
エリス01 : はぁ………恋は盲目…よく言ったものさね…
エリス01 : グズグズ泣いてる場合じゃないよハルマ。アンタはコレからアタシと闘うんだよ?
エリス01 : 悪の女幹部。『自由』を求めしエリス100とね。
偽ミカエル19 : 大天使ミカエルは救済します。(唱え始める。詠唱。
偽ミカエル19 : どうしようもないバカを。血気盛んな噂好き娘を。
偽ミカエル19 : 闇夜に太陽光は届かない。それならば光を。光を。光を。天使の光を。(6枚の翼が発光し、右手人差し指と中指にその光が集う
アリセ : ぅゎ。始まっちゃった。 ちょっとどーすんですか…!?
エリス01 : ハルマ。記憶のないアンタとは違ってアタシは覚えてる。アンタの魔法もその特徴も。
エリス01 : アタシ(エリス01)だけ夢中にしても、分割する思考は止められない………(哀しそうに呟く
ハルマ : っっっ、、(涙をぬぐう事もせず、前方のエリス達に向かってゆっくりと歩き出す
アリセ : (ぁ。ダメだコレ。策とか何も考えてない。
偽ミカエル19 : 救世の光は…汝の道を示すでしょう。(指先から広がる光が弓の形を為し、
偽ミカエル19 : 『救世のホーリーアロー』…!(ハルマとアリセに向かって2つの光の矢を放つ
ハルマ : …先生。(光が弓と化し、矢が放たれるのを見て尚歩みを止めず
ハルマ : 分かった。
ハルマ : じゃあ。
ハルマ : 殺してくれ。(2本の光の矢が両方ともハルマに突き刺さる
エリス01 : …は?
アリセ : はっ・・・!?
アリセ : ちょっと。待って待って待って無敵技とか持ってましたよね…!?(狼狽の声も遠く
偽エリス19 : (なんで2本ともハルマの元へ…?アタシはミカエルになりきっていた。それならハルマの方を注目していないはず…?なのに…?アタシは…変身して分裂しても…ハルマから視線を切れなかった??
エリス01 : バカなのかい?アンタは。
エリス01 : アタシに殺されて…どうすんだいハルマ?
ハルマ : ――分からない。オレには脳が一つしかないから・・・、(2本の矢に貫かれて
ハルマ : …ッだって、、だってどうしたらいいんだ…!?
ハルマ : どんなに言い繕ったって、オレがとても大事な事を忘れてしまっているのは本当じゃないか…!
ハルマ : 今のオレが何を言ったって、、先生には届かないなら…、
ハルマ : 先生が一番に向けてくれる殺意<視線>を貰えるなら・・・、それが一番良いじゃないかって…
エリス01 : ……っ、話がメチャクチャだよハルマ。
エリス01 : アンタの理想の恋愛観はそんな支離滅裂だったかい?
エリス01 : 殺し合う為に女を選ぶような戦闘狂になんて目覚めた記憶もないだろう?
アリセ : いやホント滅茶苦茶すぎるんですけどぉ…!(見知った先輩の想像を上回る狂人ぶりに普通に引いている
ハルマ : あぁ!そうだよ!戦いたくなんかない!
ハルマ : じゃあ…他の形で先生はオレを見てくれるのか!?
エリス01 : はぁ………。少し落ち着きなハルマ。話がこんがらがりすぎだよ。
エリス01 : (戦闘モードに入ったばかりなのに、毒気が抜けてしまった
エリス20 : (偽ミカエルも吸収されて、エリス20の姿に戻り、眼鏡を上げる
ハルマ : ……ッ落ち着いてなんか… ッ(両膝を付く 普通に矢が二本ブッ刺さって辛い
エリス20 : (ハルマに近づいて行き
エリス20 : 全く…ちゃんとした闘いにならないじゃないか。(両手で弓矢を握る
ハルマ : ……。戦わないと……ダメなのか?
エリス20 : 治癒の光…救済のホーリーアロー……(光の矢がエリスの手に吸収されていき、ハルマを突き刺した傷が直っていく
ハルマ : …!(傷が修復されていく
エリス20 : アンタが記憶を亡くした話、アンタがアタシに診られたい話、
エリス20 : アタシが自由を求めた話、アタシが悪の女幹部としての散りざまを探してる話。
エリス20 : それらは全部違う話さね………。
アリセ : (治した?どういうつもり…? いや…
アリセ : (…もう理屈じゃなさそう。どっちも支離滅裂だもん…
ハルマ : …ただでさえ頭がぐちゃぐちゃなのに、難しい話をするな。先生は…。
エリス20 : 簡単だよハルマ。
エリス20 : 別に殺し合いをする前から…アンタの声に引っ張られてノコノコやって来たじゃないか。
ハルマ : …(立ち上がって、エリスを見て
エリス20 : ………。
エリス20 : ハルマ、別に闘いたくなかったら、
エリス20 : 闘わずに………
エリス20 : 先生を見逃しちゃあくれないのか?
ハルマ : …そうしたら、先生はどこに行くんだ?
エリス20 : 悪の女幹部として、この街で最後の一仕事さね。
ハルマ : …それじゃあ同じじゃないか!そこで勝っても、敗けても…、
ハルマ : 先生はオレの前からいなくなってしまう…!
エリス20 : ………そうだよハルマ。
エリス20 : アンタは一度も聞く耳を持たないけれど、ずっと言ってるだろう。
エリス20 : 『自由』を求めて世界転覆を企てるイカれババアの事なんか忘れた方がマシさ。
エリス20 : アンタは若い。未来がある。少しおバカだけど夢もあって友達も居る。それでいいじゃないか。
エリス20 : 記憶喪失は…神様がくれた運命のいたずらかね?良い機会なんだよ、ハルマ。
ハルマ : っ、嫌だ!それで良くない!
エリス20 : ………。
ハルマ : 何もっ、、覚えてない癖にって、思うだろうけど……、
ハルマ : オレの心が嫌だって言ってるんだ!! 先生が良いって言ってる!!
エリス20 : ………困った問題児だよ、全く。
エリス20 : 噂好きのお友達さん、なんとかしてくれないもんかね?
アリセ : えーっと。論破は大得意なアリセちゃんですけどぉ。
アリセ : こんな話通じない奴に話通すの無理ですね~(呆れ顔でハルマを見て
エリス20 : …同感だねえ。
アリセ : あぁでも、水を差す話はできますよぉ。盛り上がってる所すみませんけど…
エリス20 : へぇ。気になるね。なんだい?
アリセ : 記憶は多分、戻りますよ。 イオン教授の見立てですけど。
エリス20 : ………あの偏屈宗教教授め。
アリセ : 元々はルウィア教授が自分用に組み立てた術式なのでぇ、後で専門家に診てもらえばなんとかなるみたいな感じでした。
アリセ : エリスせんせーにとっては良い事なのか悪い事なのかですけどね~?
エリス20 : 悪い事に決まってるだろう?
ハルマ : …でも、今すぐには戻らない。
エリス20 : アタシが無事に悪の本懐を遂げたとしても、ハルマの心に禍根を遺す事になっちまうじゃあないか。
ハルマ : 先生と話せるのは、今しかないのに。それが悔しくてしょうがない…!
エリス20 : ………。
アリセ : …埒あかなそうなのでもうアリセも混ざっちゃいますけどぉ、
アリセ : エリス先生、国木田先輩の事殺せないですよね。戦いたくもない。せっかく弓当てたのに治しちゃいましたし。
エリス20 : ………。
エリス20 : (答えない。でも…
エリス20 : さぁ…『自由』な悪の女幹部だからね……。
エリス20 : (2人の意見が食い違ってるなら、ぶん殴って押し通れば良い。原初の理屈であり、悪の理屈でもある。
エリス20 : (なのに攻撃すれば避けないし、攻撃が当たれば治すし、全くお互いに相手を倒そうとする気配がない。
エリス20 : (じゃあ逃げれば…?いや、街中に響く声で捕まえられる。
エリス20 : (お互いの思想の実現をお互いの魔法が縛ってる。
エリス20 : (キアシスの拗れ方は実に面倒くさい。。。
エリス20 : ……。
ハルマ : …。先生……
アリセ : お互いに戦いたくないんなら、裏切ってコッチについちゃえばいいんじゃないですかぁ?
エリス20 : バカ言え。そしたらハルマがアタシを忘れて暮らす…ってのが無理になるじゃないか。
アリセ : ぁ。そこなんだ。(少し驚いて
アリセ : ぇ。記憶失っても粘着してくるバカ相手にそれはもう諦めた方がいいんじゃないですか?
ハルマ : そうだ!!織琴の言う通りだ!!
アリセ : (…はぁい。私アリセ。
アリセ : (キアシス中を巻き込む大乱の最中、
アリセ : (人の話を聞かない強情な狂人の先輩と、人の話を聞かない強情な狂人の先生の痴話喧嘩に巻き込まれて大ピンチ!
アリセ : (全く収拾が付かないわ!一体どうなっちゃうのー!? …です。
アリセ : (はぁ………
エリス20 : 困ったもんさね。
アリセ : ホント。困ったもんですよ。
エリス20 : いっそ八首でも襲ってやろうか。
ハルマ : …突然だな!?
エリス20 : 他の防衛機関ならリー大職員のアタシを無碍にしないで監禁監獄尋問地獄。
エリス20 : でも八首の…ココスとか無秩序な奴なら何も聞かずにボコボコにでもするんじゃないかね、
エリス20 : 悪の女幹部は、正義の味方に倒されました。終わりとしては陳腐だけど、分かりやすいもんさ。
ハルマ : っ、何だ、何なんださっきから!
ハルマ : オレが先生を忘れるとか、オレから離れていくとか、倒されて終わるとか!
ハルマ : 先生は……ここで終わってしまいたいのか!?
エリス20 : っっ、そんな大きな声じゃなくても聞こえとるよ。(片耳押さえて
エリス20 : ここで、
エリス20 : 終わりにしようじゃあないか。
ハルマ : …なんで!!
エリス20 : ………何回説明させるんだい(困った顔でハルマの頬を撫でる
ハルマ : 何回説明されたって、、、分からないから聞いてる…!
アリセ : ぁ~……(遠い目して
ハルマ : せ、先生が八首を襲うっていうなら!
ハルマ : オレも先生の味方に付くぞ!?
アリセ : …何言ってんですこの人?
ハルマ : 何だ、、そのっ……何処に行ったって着いてってやる!って事だ!
エリス20 : ………。
エリス20 : ふぅ。どうしたもんかねアリセ。
エリス20 : その場合、少なくとも目撃者の噂娘の事は、
エリス20 : ハルマが口封じに倒してくれるんかね?
アリセ : あのー…巻き込まないでください。今更ですけど…
アリセ : …ところで。先生はなんでそんなに散る事に拘ってるんですか?
エリス20 : 聞き捨てが悪いね。
アリセ : この大声粘着男をフるのは好きにしたらいいと思いますけど、
エリス20 : あんまり説明するのも格好が悪いけど、そうも言ってられないね。
アリセ : さっきから死にたがってるようにしか聞こえないですもん。『自由』を手に入れた悪の幹部が?
エリス20 : ……。ま。変な話さね。
エリス20 : じゃあ噂娘。もう少し巻き込まれて話を聞いてくれよ。(オレンジの光で椅子を三脚作り出して
エリス20 : (椅子に座って話を続ける
エリス20 : アンタはアタシを『悪』だと思うかい?
ハルマ : …!(椅子に座って
アリセ : …ぅぅ、長丁場になりそ…(しぶしぶ椅子に腰かけて
アリセ : …『悪』ですか。実際黒幕の一味として何をやってたかアリセは知らないですけど…、
アリセ : 大学祭実行委員会に入り込んでスパイやってたって事ですよね。
エリス20 : …そうさね。
アリセ : 国木田先輩とは裏生徒会時代に色々あったんでしょうか。まー…
アリセ : 『悪』ですね。キアシスの崩壊に加担するのも、保険医が生徒に手を出しちゃうのも。
エリス20 : ……。そうさね。悪の女幹部だからねぇ。
エリス20 : 回答に異論は無いよ。ハルマも無いね?
ハルマ : 、、 ……、(何か物言いたげだが
ハルマ : ……そう、なるんだろうな……。(記憶の抜けている部分も多いが、そこに関して異論は無い。
エリス20 : …。あぁ。
ハルマ : (…先生のやった事は、正しい事ではない。…『悪』…
エリス20 : それじゃあ、ハルマは「悪」かい?噂好き娘。
アリセ : うーーーん……
アリセ : 『アンプル』の薬効で暴れた生徒って相当数いるんですよね。その全員が『悪』として裁かれるかっていうと…
エリス20 : そう。ハルマは被害者さ。
アリセ : されないんじゃないかなー…?って感じですよね。『イリゼ』みたいな凶悪なのならともかく…
エリス20 : 『悪』なんかじゃあない。
エリス20 : 『悪』じゃあないんなら、
エリス20 : 悪の道に引き込むわけにはいかないね。
ハルマ : ……そんな!でもオレは実際…、
ハルマ : ……、
ハルマ : で、でも!
エリス20 : だから、コイツの前から、アタシは消えるのさ。
ハルマ : オレは…… 先生が…、先生が『悪』だと分かっていて…
ハルマ : ずっとそれを、皆に黙っていたんじゃないのか…?
エリス20 : ん……?
ハルマ : そ、そうじゃなきゃ辻褄が合わないだろ?オレは騒ぎを起こした後、大学祭実行委員会で活動していたんだから…
ハルマ : 先生の正体を知ってて皆に黙ってたんだ。……だったらオレも共犯だ!
ハルマ : だったらオレも『悪』だろう!?
エリス20 : 『悪』になんてどうするハルマ。
エリス20 : アンタに悪は似合わないよ。
アリセ : まさか自分で同じ色に染まろうとしますか…?(呆れ顔で
ハルマ : ――せ、先生だって! 『悪』なんか全然似合ってない!
ハルマ : …本当の『悪』は、自分で散ろうとなんかしない!
ハルマ : 距離を置こうとか、、自分のやった事のケジメを付けようとか、そんな事考えたりしない!
最終更新:2026年06月02日 01:39