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救済の道程 [イクス トラン ルーチェ]

イクスさんが入室しました
イクス->(ポウフェナ戦線より一週間…
イクス->(襲撃が街に残した傷跡は大きく…
イクス->(少数精鋭超法的正義組織の側面を持つEvは、
イクス->(隊員の戦果以前に、任された街の復興義務があった…
イクス->散々たる結果ね………(モニターを見ながら珍しくため息
イクス->隊員の増強、設備の強化、全スタッフのメンタルケア、対応プランの練り直し、
イクス->*「進行率20%」
イクス->一週間たっても殆ど終わってないなんて、この組織も限界かしら?
イクス->(モニターをいじりながら愚痴る。その目に諦めの色は無い。
イクス->でも、隊員ばかり構ってる場合じゃないのよ。
イクス->(モニターを操作し、内線モードに切り替える
イクス->「EE=XVI=Tranquillo、すぐに来なさい。」
イクス->(メディカルスタッフ、その最先端EE=XVI=Tranquilloを呼びかける
トランさんが入室しました
トラン->『――了解。』(無線越しに響く声
トラン->(ごく簡潔な遣り取りを終え、通信を切る
トラン->…やれやれ、ポウフェナから連れ戻されたと思ったら、か。(回転椅子から立ち上がり
トラン->(メディカルルームから出て目的の部屋へと向かう
トラン->(――ドアの前で足を止める。『№9』の表記
イクス->「早く入りなさい。」(ドア上部から流れるイクスの声
トラン->「型通りの遣り取りは必要無いか」(ドア前の端末に向かって
トラン->(自動ドアが開き、ほの暗い部屋の中へと
イクス->(トランの入室を確認後、分厚い鉄製自動ドアが閉まり厳重な電子ロックが掛かる
イクス->すべての通信機器を切りなさい。録音も禁ずるわ。(挨拶よりまず始めに命令
トラン->…随分大それた任務のようじゃないか。(ポケットに手入れて端末の電源を切る
イクス->えぇ、今から貴方に極秘任務を与えます。メモせず1回で覚えなさい。
イクス->(トランへ近づく
イクス->今回の任務はEv外部のお方の治療と検査。
イクス->先日のポウフェナ戦線を受けて大敗を喫した我々は、
イクス->事後処理としてポウフェナ全域への救助復興活動を行っている。
イクス->貴方は今まで直接外部の方を治療させたことはないけれど、
イクス->他のメディカルスタッフチームから話ぐらいは聞いたことあるでしょう。
トラン->ああ、勿論。……
イクス->情報メディア班には大々的にEvの救助復興活動への支援をアピールさせ、
イクス->大敗の責任を我々のみに押し付けられる事のないように立ち回っている。
イクス->ま、結果を出せればそれが一番良かったのだけれど。(部屋に映し出されたモニターを見て
イクス->(一般向けに公開されたEv復興支援のそれとないPR映像と、内部向けに発表されているポウフェナ戦線戦果が映し出されている
イクス->本題に入るわ。
トラン->……ああ。
イクス->今回の貴方の任務は我が社スポンサーの治療と検査。
イクス->他の隊員にはもちろん、メディカルスタッフチームにも秘密裏に行ってもらうわ。
イクス->今回のポウフェナ襲撃では我がスポンサーである白薔薇家領地も被害範囲に入っている。
イクス->世間的にはほぼ無傷で襲撃を回避した発表をしてはいるものの、一部重症を負った重役もいるわ。
イクス->逆に、今回の襲撃で亡くなった事になり、世間から隠れる事に成功した重役も存在する。
イクス->貴方の任務はこれらの重要人物を秘密裏に治療検査する事。
イクス->もちろん、事件後一週間たった今、生死に関わる重態を検査してもらうわけじゃないわ。
イクス->白薔薇家領地内の優れた医療施設でも見つけ出す事の出来なかった病状や、
イクス->完治することの出来なかった不具合を、この最新設備の揃うEvにて発見治療をしていただく。
イクス->極秘任務よ。理解したかしら?
トラン->……(白薔薇家、か
トラン->解った。つまるところ…VIPの検診をすれば良い、と。
イクス->そうよ。 検診内容治療過程一切の情報は他言無用。 私にすら話すことは許されないわ。
イクス->1時間後に検査は開始されるわ。裏口付近の第二緊急治療室にて貴方は待機。
イクス->相手方の到着を待つ事。
トラン->了解した。(目を閉じて
イクス->第二緊急治療室の情報統制は既に終わっているわ。
トラン->準備が良い事だ。……
イクス->貴方が必要なものを外部から持ち込む事も許可します。その際の情報管理については貴方の責任でコントロールしなさい。
イクス->任務後の終了連絡も結果報告も一切不要。ただし1つでもミスがあれば貴方を殺します。
イクス->以上よ。 期待してるわ。
イクス->(返答も待たず、部屋を出て行く
イクスさんが退室しました(2011/11/04 01:07)
トラン->………(イクスが去ったドアを見て
トラン->……(様々な感情を飲み込み
トラン->……行くか。(外へ
トランさんが入室しました
トラン->(――Ev本部、第二緊急治療室
トラン->(準備を整え、待機するのは若い隊員
トラックさんが入室しました
トラック->(静かに裏口へトラックが止まり
トラック->(コンテナから一人だけ青いドレスの少女が降り立つ
トラック->(少女を一人下ろした後、トラックは去っていった
トラックさんが退室しました(2011/11/04 01:22)
ルーチェさんが入室しました
ルーチェ->…、………(第二緊急治療室のドア前にて止まる少女
ルーチェ->(栗色の髪に水色のリボン、落ち着いた雰囲気の青いドレスに身を包む少女。
トラン->(ルーチェの前のドアが自動で開く
ルーチェ->…、
ルーチェ->失礼しますわ…(両手で鞄を持ち、入室する
トラン->御機嫌よう、青薔薇千恵様。どうぞお入りください(ドアの傍に立ち、手で促す
ルーチェ->……、…(促されて中へ
トラン->鞄をお持ちします(少し近寄り
ルーチェ->近寄らないでください。
ルーチェ->(俯き、トランから離れて部屋の隅へ
トラン->……。失礼しました。(離れ
ルーチェ->…、(俯いたままトランと視線を合わせようとしない
ルーチェ->わたくしに…なにか用ですの?
トラン->…事前に説明を伺っていないのですか?
ルーチェ->いえ、聞いておりますわ…
ルーチェ->「今回のポウフェナ戦線の損傷具合を確認するためより精密な検査を受けろ」と…
ルーチェ->薔薇家でも発見する事の出来ない新種ウィルスなどもこちらの設備では発見できるそうですね。
ルーチェ->その検査を行うのが…貴方様ですか?(顔を上げトランを見る
トラン->その通り。此処には最新の技術と最新の設備が揃っていますから。
ルーチェ->(トランの返答前にすぐ視線を逸らす
ルーチェ->そう…
ルーチェ->その最新技術でわたくしは殺さますのね…
トラン->私が貴女の検査を担当させて頂きます。EE=XVI=Tranquilloと申します。
トラン->…殺される。とは。
ルーチェ->長らく家に帰ってなかったものですから…仕方ありませんね…
ルーチェ->…、………
ルーチェ->わたくしが薔薇家に訪れた日に…ポウフェナ全域は襲撃に襲われました…
ルーチェ->ポウフェナ全域への襲撃を装ってわたくしを抹消するなんて…
ルーチェ->大それたことをしますわ…相変わらず…
ルーチェ->…、(トランの前で独り言のように呟く
トラン->………(情報は見ていたが……
トラン->……それは思い違いというものです。現に貴女は生きている。
ルーチェ->はい…わたくしの居た館は無事襲撃を切り抜けました…
ルーチェ->光り輝く鎧の方がわたくしの館を襲いに来たのですけれど…
ルーチェ->戦闘ヘリや大量の部隊が大挙し、退けてしまったみたいですね…
ルーチェ->あの時の爆破で館ごと巻き込むプランだったみたいですけれど…
ルーチェ->上手く行かなかったみたいね…(一週間前を思い出しながら呟く
トラン->……襲撃の被害はポウフェナ全土に及びました。貴女の住む高級住宅街に限らず。
ルーチェ->そう、あの娘は大それたことが好きだから…
ルーチェ->いつも必要以上に被害を撒き散らすのですわ…
ルーチェ->わたくしにもわたくしがいた館にも一切の被害が無く…
トラン->あの襲撃は二十二憐星燈という集団の行ったもの。
ルーチェ->はい、聞いておりますわ。
トラン->…白薔薇百合恵様の干渉の及ぶ範囲では無いと思えませんか。
ルーチェ->いえ、それは貴方があの娘を知らなすぎるだけですわ…
ルーチェ->組織一つ作り上げるのだって、街一つ壊すのだって…
ルーチェ->あの娘にかかれば造作もない…
ルーチェ->それだけの事ですわ…(鞄を強く握り締め
トラン->……だから、白薔薇家の傘下にあるココの技術で、自分は殺される。と。
トラン->貴女はそうお考えなのですね。青薔薇千恵様。
ルーチェ->はい。 間違いありませんわ…
ルーチェ->…、…おかしくありませんか?
トラン->…何がでしょうか。
ルーチェ->この検査が世間に秘密裏に行われているのも…
ルーチェ->白薔薇家で検出できないウィルスがある事も…
ルーチェ->ここの技術なら情報統制もウィルス作成も全て可能な事も…
ルーチェ->…、
ルーチェ->全ては暗殺の為、
ルーチェ->(目線をトランへ一瞬だけ向ける
ルーチェ->そう、考えるのが必然ですわ…
ルーチェ->…、
ルーチェ->貴方はわたくしに何をしろと命じられているのでしょうか…
トラン->一言で言うと検診です。大方話を伺っている通りかと
ルーチェ->そう、計画通りなのね…
ルーチェ->…、
ルーチェ->…、わたくしを逃がしてはくれませんか?
トラン->……
ルーチェ->…、
ルーチェ->逃がしては、くれませんか?
トラン->……逃げてどうするというのですか。
トラン->…貴女は現状を、きちんと理解しているとは思えません。
ルーチェ->ッ…
ルーチェ->何も知らないくせに……、
ルーチェ->貴方は誰の味方…
トラン->失言かもしれません。ですが……(ルーチェの目を見据えて
ルーチェ->わたくしに理解が足りないと…
ルーチェ->(鞄を強く握り俯いたまま
トラン->あのような惨憺な襲撃が、たかが一人の人間を暗殺する為に、一人の手によって行われたなど――
トラン->馬鹿げた妄想だとしか思えない。
ルーチェ->ッ…全部わたくしの虚言というのですか貴方は…(震えた声で
トラン->……はい。
ルーチェ->ッ………
トラン->自覚は無いでしょう。きっと本当にそう思っている。…それは解ります。
ルーチェ->わか…る?
トラン->…嘘を吐いているような挙動ではありませんから。
ルーチェ->…、う、嘘なんて吐きませんわ、
トラン->…ですが、認識を誤っている。だから結果的に虚言になる。
ルーチェ->わたくしは全てを信じたい、信じれる人を探していたい…
ルーチェ->なのに…世界<ヴァース>はわたしを許してくれない…
ルーチェ->…、
ルーチェ->貴方もわたくしを虚言癖という…
ルーチェ->でもわたくしは嘘を吐いていないという…
ルーチェ->貴方はわたくしを信じていますか?
ルーチェ->(鞄からハサミを取り出し、
ルーチェ->わたくしを信じさせてくれますか?(背の壁を切りつける
トラン->……、何を
ルーチェ->わかるでしょう? 貴方が私を知っているなら…(言いながら奥のベッドへ
ルーチェ->(ベッドのカーテンをハサミで傷付ける
ルーチェ->(鞄から紙を取り出し、切り裂いて床へ撒く
ルーチェ->(トランの元へ進み、
トラン->……青薔薇様…(突然の奇行に戸惑いながら
ルーチェ->貴方なら受け取らないでしょう?(鞄から取り出した雪の結晶の切り絵を渡す
トラン->……。(受け取らず、ルーチェを見たまま
ルーチェ->(トランの目の前で真っ二つに切り裂き
ルーチェ->(切り裂かれた紙をトランへ投げつける
トラン->…、!
ルーチェ->貴方がわたくしの敵ならば…、
ルーチェ->わたくしの力も知っておいでのはず…、
ルーチェ->わたくしの切り裂いたモノなんて…
ルーチェ->この部屋に置いて置けない…そうじゃありませんか?
トラン->………。
トラン->能力の事は解りません。カルテには魔人としか書かれていないので。
トラン->(切り裂かれた切り絵を拾い上げる
ルーチェ->…、
ルーチェ->…なら、その紙を捨てないで居てください
トラン->…了解しました。
ルーチェ->床にばら撒いた紙もそのままに…
ルーチェ->邪魔ならまとめて机の上へ…
ルーチェ->捨てないで、ください…
トラン->…これが、私が貴女の能力を知らないという証明になるのですか
ルーチェ->はい…
トラン->そして、私が貴女の能力を知らなければ、
トラン->私が貴女の敵で無いという証明にもなる…
ルーチェ->…、
トラン->……そうは言えませんか?
ルーチェ->…、
ルーチェ->…、貴方の四肢を斬らせて下さい
ルーチェ->切断はしません…四肢を一部づつ…
ルーチェ->わたくしに斬らせてください…
トラン->…、な。
ルーチェ->その状態なら、一時的に信じられます…
ルーチェ->わたくしは、わたくしの力は信じていますから…
ルーチェ->…、
ルーチェ->…その状態でなら、どうぞウィルス検査でも精密検査でも行ってください。
ルーチェ->そうでないのなら…、わたくしを逃がしてください。
トラン->……(己の腕を見つめ
トラン->解りました。…ですが一つ、お願いがあります。
ルーチェ->…、
ルーチェ->…え?(驚きの声
トラン->……?(驚いたのに驚いた風
ルーチェ->わたくしに四肢を斬られる事に反対はないのですか…
トラン->切断はしないのでしょう?治る傷であれば、構いません。
ルーチェ->少し傷付けるだけ…その場で貴方の手で治していただいてかまいません…
ルーチェ->ですが…、
トラン->…ですが、何をされるかは知っておきたい。
ルーチェ->わたくしが切断しない…と言っただけですよ
ルーチェ->本当に切断しないと考えているのですか?
ルーチェ->わたくしを貴方は信じられるのですか?
トラン->……患者を信頼しなければ、治療はできませんし
トラン->貴女がそこまで悪趣味だとも思えません。
ルーチェ->…、
ルーチェ->わたくしは切り裂いた者の操作権を剥奪することができます。
トラン->……、
ルーチェ->わたくしが貴方の四肢を切り裂けば、
ルーチェ->貴方がそれをいくら治そうとも…
ルーチェ->貴方がいくらわたくしに害を加えようとも…
ルーチェ->貴方はわたくしから逃れる事ができません…
トラン->……成程。持続時間は?
ルーチェ->今日1日です…
ルーチェ->貴方がわたくしへ危害を加えようとしなければ…
ルーチェ->この能力に頼る事もありません…
トラン->危害など加えません。
トラン->これは検診ですし、私は医者ですから。(ルーチェの目をはっきり見て
ルーチェ->(顔を上げ、目が合い、目をそむける
ルーチェ->…、
ルーチェ->両腕を出してください…
ルーチェ->切ります。(震えた声で恐る恐る伝える
トラン->……。解りました(白衣の袖を捲って
トラン->どうぞ。(両腕を差し出す。
ルーチェ->(ハサミで二の腕を突き刺す
ルーチェ->ッ…(引き戻し、逆の腕も刺す
トラン->ッ、―…(痛みに顔を顰める
ルーチェ->っ…(飛び退きトランから離れる
ルーチェ->どうして…
ルーチェ->貴方はわたくしを逃がせば良いだけなのに…
ルーチェ->どうしてそこまでわたくしに…
トラン->……、それは(刺された傷から血が流れ、腕を伝っていく
トラン->貴女がポウフェナでの戦闘の負傷者だから。
ルーチェ->…、
トラン->…私はあの戦いで傷付いた、全ての人々を救いたい。
トラン->……それだけです。
ルーチェ->…、………
ルーチェ->(ハサミを鞄に仕舞い、鞄を床に置く
ルーチェ->それならまず…
ルーチェ->(トランの元へ歩く
トラン->………。
ルーチェ->わたくしを救ってください…
トラン->……はい。(微笑んで
ルーチェ->(顔は伏せたまま…その瞳に涙を浮かべ
ルーチェ->(青薔薇千恵は逃げる事を止めた

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最終更新:2011年11月10日 02:40