クライスさんが入室しました
クライス->――――
クライス->――――
クライス->――――生きている――――
クライス->――――
クライス->――――なら何故動かん。何故何も見えぬ。
クライス->――――我は何故此処に在る――――
クライス->(動かぬ体におぼろげな意識 最後の景色と記憶を辿る
クライス->(抗魔金属の爆破に蝕まれ、死する直前に、皇帝たる彼が示した道は―
クライス->("逃亡" 残された光帝の魔力を用いての移動術
クライス->(目的を十分に達する事なく敵戦力から唯逃亡する敗走の一手。
クライス->(皇帝たるもの逃げるわけには行くはずがない―――が、そんな掟よりも・・・
クライス->(今の彼には守りたかったモノが―――
サカナさんが入室しました
サカナ->(ギィ、と古びたドアの音が鳴り、薄暗い部屋に一筋の光が出来る
サカナ->―――、む、(手には何かわさわさと
サカナ->クライス殿…………?(ベッドで昏々と眠っていた、その男の名を呟くように呼ぶ
クライス->―――【女帝】サカナか。 (ゆっくりとその名を呟く
サカナ->ああ。 目を、覚ましたのだな……(ベッドの傍に歩み寄りながら
サカナ->ふむ、つまり、調合は成功。手順も誤らずに済んだという事か…(手に持ったわさわさを床に降ろす。――魔草だろうか。
クライス->―――…………(体は眠ったまま目だけを開きゆっくりとサカナを見つめる
サカナ->(埃っぽい部屋のあちこちでは、植物が蔓延って幅を利かせ、窓には蔦が絡みつく。
クライス->そうか。 我は、貴様に救われたのだな。
サカナ->ワタシはお主に救われた。報いるのは当然の事だ。
サカナ->(クライスの傷口にぐるぐると巻かれた包帯。その下には恐らく、独自調合された薬が塗ってあるのだろう
クライス->(ゆっくりと上体を起こし
クライス->手間を、かけさせたようだな。(我が身を包む幾百もの白を見て
クライス->薬学の心得も有ったのか―――抗魔の傷を受けた我が身とは思えぬ。
サカナ->ぁぁ、だが暫く安静にしていた方が良いぞ。(身を起こしたクライスに
サカナ->植物に関する事は全て興味があるからな。その道専門とは言えぬが、知識は持っているつもりだ。
クライス->・・・果てない探究心だな。 (素直に再び横になる
サカナ->抗魔金属による損傷だと解っていたからな。薬が効くのか些か不安ではあったが、発想を逆にして金属共和を誘発させる――(何やら説明し始める
サカナ->…、む、しまった。静粛にすべきだな(口元手で押さえて
クライス->いや。 抗魔金属の損傷を治す機会などそうはあるまい。
クライス->貴様の探究心で救われたようだ。
サカナ->ああ。 …
サカナ->……本当に良かったぞ。成功して。(感慨深げに息を吐く。
クライス->どうした。
クライス->自信が無かったのか【女帝】サカナよ。
サカナ->否、そうではない。……いや、(珍しく言いよどむように
サカナ->研究や実験に失敗は付き物だ。だが、今回は絶対に失敗する訳には行かなかった。
サカナ->そういう意味では、自信が無かったと言えるかも知れないな。
クライス->案ずることは無い。
クライス->【皇帝】は死なぬ。
クライス->貴様が居る限り な。
サカナ->――そうだな。(ふ、と柔らかく笑み
サカナ->共に同じ道を歩むと決めたのだ。互いが居る限り、互いは死なぬ。
クライス->――そうだな。(フッ、と笑みを浮かべ
クライス->聡明なる貴様の言うとおり、もう一刻程眠りにつくとしよう。
サカナ->ああ、そうすると良い。(その笑みを見下ろして
クライス->そうさせてもらおう。
クライス->では、あれを閉ざしてはくれぬか。(薄暗い部屋に光差す開かれたドアを差して
サカナ->、ああ、あれか。(扉へと歩き
サカナ->(扉を閉じてしまうと、光が遮られ、部屋は元の薄暗さを取り戻す
サカナ->ワタシも中で少し行いたい作業があるのでな。少し物音がするかもしれぬが、なるべく気を付ける故了解してくれ。(部屋の中に留まったまま
クライス->嗚呼、構わぬ。
クライス->―――…………
クライス->貴様はずっと我の傍らに居ろ。
サカナ->―――(背越しに声を聞き
サカナ->……、クライス、殿。(驚きの表情を浮かべ、ゆっくりと振り向く
クライス->―――…………
クライス->(瞳を閉じ、姿勢清らかに、静かに横になっている
サカナ->……、……(そのままクライスの方を向き
サカナ->(その寝姿に吸い込まれるように、ゆっくりとベッドの傍に近付く
サカナ->(長い睫毛の縁取る瞳を伏せた、その人の顔をじっと眺める
サカナ->……ふむ、(流れる銀髪。白い絹のような肌。普段の威厳が抑えられ、言葉の無い彼の姿。
サカナ->……ここまで美しかったのか。(思った事がつい口に出てしまう。彼女の癖。
クライス->―――…………
サカナ->……やはり、助けられて良かったな。(その顔をじっと見つめながら、ほっと呟く
クライス->―――…………
サカナ->……(ベッドの端に手を付き、真上から見下ろす形に
サカナ->……(この間は、不意を突かれる形になってしまったからな(何やら思案
サカナ->……(今度は、ワタシが驚かせるのも良いであろう
サカナ->――(ゆっくりと頭を下ろし、
サカナ->(その唇に自分のそれを重ねる
クライス->―――ン、、
クライス->、、(眼を開き、頬に手を触れる
サカナ->、――、(触れられ、離すに離せなくなる
クライス->―…………(逆の手でサカナの頭を撫で、口付けを続ける
サカナ->、―――、……(以前よりもずっと長く、深い口付け
サカナ->―、ん、………、(自分から始めた事とはいえ、らしくなく気恥ずかしさが込み上げる
クライス->………(その事を知ってか知らずか、こちらから唇を離す
サカナ->、、……(ば、とベッドから顔を上げ、口許を押さえる
クライス->―――驚いたな。
サカナ->………ふむ、驚いたか。ならば目的は果たせているな。(声は冷静だが、顔赤い
クライス->安静にしておくべき、では無かったのか。(サカナを見上げ
サカナ->……、言われてみればそうであった。
サカナ->すまぬ。お主の顔を見ていたらつい衝動に駆られてしまったのだ。(きっぱり明確に
クライス->む、、、(言いよどみ
サカナ->それに、前回は不意を突かれてしまったからな。……
クライス->そうか。 女医サカナよ。
クライス->(サカナの頬に触れ、上体を起こし
クライス->"安静にしろ"という令、どうやら守れるモノでは無いようだ。
サカナ->――、どういう事だ?
クライス->こういう事だ。 ―――(サカナの顎を引き口付けさせ、
サカナ->―― 、 (ベッドの上に引き寄せられ
クライス->、 (体を抱き寄せ、脚の上に座らせる
サカナ->、――、、クライス殿、?(腕の中で
クライス->案ずる事はない。 共に進む道だ。
サカナ->―――、、 (ようやっと理解 耳まで朱く染まる
サカナ->……、 クライス殿、(きゅっと背中の服を掴み
サカナ->…ワタシは、こ、こういった事には、不慣れで。というか、実経験が不足している故検証が圧倒的に足りない点は否めない、のだ。……(何時になく歯切れ悪く
クライス-> ――(フッ、と笑みを浮かべ
クライス->案ずる事はない。 共に進む道だ。
サカナ->―――…
クライス->共に進む覚悟は良いか? 【女帝】サカナよ(サカナの眼を見て
サカナ->――…ああ。 共に進めば、恐れる物など無い。…そうだな。(クライスの目を見て
クライス->―――…………
クライス->(何度目かまた唇を重ねる
サカナ->――……、……(何度目かになる口付けを受け入れ
サカナ->、、―――(ぷは、と
クライス->(口を離し、彼女を見つめる
クライス->―実経験や検証が足りぬのは、
クライス->、、貴様、だけではない。……(何時になく歯切れ悪く
サカナ->……、、
サカナ->――、、……クライス殿?(キョトンと
サカナ->む、、ふむ………そう、だったのか。(見つめ合ったまま
クライス->―何も案ずる事はない。 (不安を払うように
クライス->―共に進む道だ。 (三度繰り返す
クライス->先見えぬ道程も、我らが探究心で越えて行けば良い。
サカナ->…ああ。(柔らかく笑い
サカナ->…宜しく頼むぞ。クライス殿。(お互いの額を合わせる。
クライス->嗚呼、我が【女帝】 サカナよ。 (その笑みに答える
クライスさんが退室しました
サカナさんが退室しました