よつばさんが入室しました
よつば->(Ev本部 大会議室 夕方
よつば->(広い部屋は静寂に包まれ、薄暗い照明の中、ひとつのモニタだけが点灯している
よつば->………(黙って立ったままモニタを見つめる、長身のメイド姿
よつば->………。
クレスさんが入室しました
クレス->(自動扉の駆動音と、響く足音
よつば->(カチ。キーボードを操作し、モニタを消す
よつば->――あら。クレス君?(笑顔で扉の方を向く
クレス->は、はいっ…!(おどおどした様子で中へ
よつば->どうしたの?てっきりペア訓練に行ったんだと思ってたわ。
クレス->ぁ、、はい……っ。トレーニングルームに行ってきましたっ
クレス->けど、三獄姫さん、…忙しそう、だったので…。お邪魔かなって思って、戻ってきたんです
クレス->イクスせんぱいは、今は別の用事があるみたいですし…
よつば->ああ、アタシもさっき行ってきたわよ。トレーニングルーム。
よつば->コンソール確認して帰ってきたけどね。アハ、残念よね。(だがこちらはどこか楽しそうに
クレス->……、あ、あの、(おずおずとよつばを見上げて
クレス->ボクと……トレーニングしていただけませんかっ?
よつば->あら?(口元に手当てて笑って
クレス->えっと、ボク達はペアじゃないですけど…、麗せんぱいはシーフォせんぱいとチームですしっ
クレス->…あの、ボクなんかが相手じゃ、物足りないかもしれないですけど…っ
よつば->ええ、いいわよ。勿論。(ニコ、と
よつば->……だけど、
よつば->――アンタ、どこまで本気でやってくれるの?(クレスを見下ろし、笑って
クレス->――えっ?(キョトンと
クレス->そんな、全力で本気に決まってます…っ! ボクはこのナンバーズの中でいちばん未熟ですし…
よつば->………(黙ったまま
よつば->……いつもなら、そうね、で済むんだけど。
クレス->……ぇ?(ポカンと
よつば->自分から引き寄せた警戒よ。ちゃんと受け止めなさいな(クレスから顔を上げ、少し離れながら
クレス->ぁ、ぁの……っ?どういうことですか……っ?
よつば->(カツン、)だって、わざとでしょ?
よつば->この部屋で初めて会った時。知ってるのに知らないフリをした。
よつば->アタシの事、ね。 …いえ、正しくは、
よつば->「知ってるのに知らないフリをしている」フリをした、のかしら。
クレス->………え?
よつば->だからわざとらしくスクリーンに映して見せたんでしょ。「今ここで調べていました」「データであなたを知りました」ってアピールの為に、(くるりと振り向き、デスクに凭れるように
よつば->……本当は、
よつば->Evに関わるずっと前からアタシの事知ってるんじゃない? どういう縁かはわかんないけど。
クレス->―――……
クレス->……どうして、そんな風に思うんですかっ?(俯き
よつば->…理由が他に思い付かなかっただけよ。
よつば->メリット見当たんないもの。あえて浮かぶとすれば、正体を隠した上で警戒を植え付けたかったのかしら、って。
クレス->……ボクは、クローバーさんに、信用されていないんですね……(俯いたまま
よつば->それが思惑通りなんじゃないのかしら?
よつば->……それに、
よつば->アンタ、アタシの事嫌いでしょ。
クレス->―――
よつば->…わざわざ罠に突っ込んできたのよ。責めるなら良いチャンスだと思うけど?(クレス見て笑って
クレス->……分かっちゃう、ものなんですね。
よつば->…自分を偽ってる人間ってわかりやすいもの。それがマイナスの感情なら、尚更。
クレス->………(俯いたまま
クレス->―――
クレス->あははっ! それって同族嫌悪?(顔を上げて目を見開いて笑い
よつば->、
クレス->あははっ!ハッキリしなよっ!(先程の脅えていた様子は何処へやら
クレス->だから『キミ達』はダメなんだよっ。偽るくせにどこかで後ろ暗さを感じてる。堂々と偽れない。
クレス->「偽り」を逃げの手段としてしか扱えない――本当につまんないよねっ!
クレス->そうだね、合ってるよっ。ボクはキミの事が嫌いさ!
クレス->あの家の中でも、いっとうキミはつまんない。自分は何も偽ってないってフリをしたがってるんだ。
クレス->完全な逃避だよ。苦しむ事すら避けてさ。―――生きてて楽しいの?そんなの。
よつば->………(無表情でクレスを見下ろし
クレス->偽る事の何が悪いの?
クレス->何に抵抗があるの?何がそんなに難しいの?
クレス->素晴らしいものだよ、偽りは――いくらでも、自分の可能性を無限に生み出せるんだ
クレス->―――こんな風にねっ!!(右腕が炎鬼化
よつば->、っ
クレス->(炎を纏い地面に振り下ろす 床が破壊され、炎を纏った破片が前方に襲い掛かる
よつば->――、(後ろに飛び退き、
よつば->トレーニング、は嘘じゃないのね!(傍のデスクを蹴っ倒し、ガシャンと両者の間に
クレス->――はいっ! お願いしますっ クローバーさんっ(ニコッと
よつば->そう。(地に手を付き軽く屈むと、 ガシャン、と音がする
よつば->それなら受けてあげる!(取り出すは、長い棒のような何か?
よつば->―――(と同時に、甲高く弾けるような音
クレス->――、(近付こうと前傾姿勢になったところで、ハッと上を向き
クレス->(バッと後ろに飛び退く――同時に響き渡るガラスの破砕音
よつば->(クレスが顔を上げると、その姿はプロジェクタースクリーンの向こう側に
よつば->(薄暗い部屋に幾つかの閃光 散弾銃がスクリーンの布を破って迫る
クレス->っっ(E4C――チェンジ。
クレス->(片目にモノアイが転送――光線銃で散弾を全て撃ち落とす
よつば->(小さな散弾の中に、ついでのようにピンポン玉大の塊が投げ込まれる
クレス->――(これは―撃ち落とさないっ(その『目」を持ってすぐさま判断し、軽く飛び退く
よつば->(床に落ちた瞬間――― 炸裂
よつば->(爆弾に非ず、煙幕。瞬く間に部屋が白煙に包まれ、お互いが視認できなくなる
クレス->――っ、(着地、すぐさまモノアイのモードを変更
クレス->(明瞭になった視界で周囲を見渡す――いない。
クレス->(――視界<サイト>の範囲外―!(後ろを振り向こう、としたところで――
クレス->―――( タ ゙ ンッ
よつば->――(銃声はひとつ、に聞こえた。
よつば->(煙が晴れ―――……
よつば->(その二つの弾丸は、それぞれクレスの両肩を貫いている
クレス->……あははっ!
クレス->……さすが、強いんですねっ。…クローバーさん…(己を抱くように血塗れた両肩を抑え
よつば->…戦闘で後れを取ってちゃ、SP枠の意味が無いでしょ?(淡々と
よつば->…ソレに、アンタの本気がその程度だとは思えないけど。(半目で笑い
よつば->(ガシャン、と手にした厳ついスナイパーライフルを折り畳む
クレス->……あははっ。…でもボク、負ける事は嫌いですから…
よつば->ええ。チーム戦では期待してるわ。(ニコ、と
クレス->そうじゃないですよ。…(掌で血を塗りつけるように腕を解き
クレス->…負けたと思ってない、ってことです。
よつば->……そうね。アタシも勝ったと思ってないわ。
クレス->あははっ。…でも、正直予想外でした。
クレス->思ってたよりずっと、ちゃんと戦えるんですね。……欠陥なんて無いみたいに。
よつば->――、アンタ……
クレス->あははっ!「誰も知らない筈なのに」って顔してますねっ(子供らしい笑みを浮かべて
クレス->そうですね、家の人間にだって隠し通してるんだもの。でもね、ボク――……
クレス->――趣味なんです! 情報収集! (ニコッと
よつば->―――…、(クレスの笑顔を、光の無い瞳を見下ろし
よつば->そう。(諦めた様に溜息を吐く
クレス->――…ってっ? 反応それだけですかっ?(逆に焦ったように
クレス->「どうして解ったの!?」とか、「アナタって何者!?」とかっ、そういうの全然無いんですかっっ(すっごい納得行かなそうに
よつば->動揺するメリットがあるならそうしてるけど?(正しくは、動揺を見せるメリット、か
よつば->何か要求があるんなら自分から言ってくるでしょうし、
よつば->単に嫌いなアタシに嫌がらせがしたいってだけなら、それこそ思うツボじゃないの。(肩竦めて
クレス->――……あははっ、やっぱりつまんないヤツ。
よつば->ごめんなさいね、思惑通りに行かなくて。
よつば->ま、その反応見る限り、目的は後者で合ってるのかしらね?
クレス->……(むぅ、と
クレス->ま~~、仕方ないかなっ。(はあああ、とこちらも大きな溜息をつく
クレス->ちょっとは面白いとこ見られるかなって思ったけど……そうだね、キミはそういう偽り方しかできないんだもん
よつば->そりゃ決まってるじゃない。 アタシ、アンタの事何も知らないのよ?
よつば->アンタが隠してるからね。そんな相手を愛せないでしょ。自分を曝け出したりなんかできる訳無いじゃない。(笑顔で続ける
よつば->自分だけが偽ったままなんてフェアじゃないってことよ。(背の壁を後ろ手に押して歩き出し
クレス->――あははっ
クレス->ボク、今の『偽り』は結構好きだよ。
よつば->―――(頭だけ振り向いて
よつば->………ええ。アタシも、
よつば->今のアンタの方がよっぽど好きだわ。(笑って言い残すと、扉から外へ
よつばさんが退室しました
クレス->…………
クレス->……心外だなぁ。嫌がらせだなんて。(照明が破壊され、ほとんど暗闇となった部屋で一人
クレス->……このボクが、そんなみみっちい事で動くワケないじゃない。(笑う
クレスさんが退室しました
最終更新:2012年05月24日 21:09