アットウィキロゴ

ミラージュRnd.15 イザR [イザ イザ(妬) ハイネ]

イザさんが入室しました
イザ->(――どこかの街、どこかの場所
イザ->(ゴールデンドーンの新拠点。その一室
イザ->(古びた廃ホテルから引っ越したここは、物々しい風情の洋館
イザ->(個人の一室ですらやたらと豪勢で、呪術めいた怪しい調度品が並べられている
イザ->……ふぅ。(古びた―アンティークのようなテーブルに広げられた書類から視線を上げ
イザ->(二十二憐星燈の「案内係」、【隠者】イザは一息吐く。
イザ->(戦線。引っ越し、新メンバーの参入。【世界】への取り次ぎ。普段自由すぎる分、ここの所は仕事が多かった
洋館さんが入室しました
イザ->―ん、(軽く伸びをし、天井のランプ―これもやたらとデザイン的な舵手を仰ぎ見る
洋館->(不意に、足音
イザ->……
洋館->(僅かに開いた扉越しに、誰かが立っている
イザ->……(姿勢を戻し、扉の方を向く
洋館->(僅かな、判断の付かない一瞬の静止
洋館->(人影は背を向けると、再び歩き出す
洋館->(一瞬だけ映る灰紅色の後髪
イザ->…施錠はしてたはずなんですけどね。(さも平常通りに呟くと、
洋館->(ズン、と心の底を抜き出すような感覚が襲う>イザ
イザ->―――、
イザ->………チッ(小さく舌打ちすると
洋館->(一瞬の寒気――イザの居るランプの灯が消える
イザ->(なんでもない様子で立ち上がり、扉から外へと
イザ->…、(扉を出た所で静止し
イザ->……もしかしてポルターガイスト的な余興ですか?(笑って、まるで誰かに話しかけるように独り呟く
洋館->(通路のランプが、順を追って消えていく――遠ざかるように。
洋館->(曲がり角のランプが消える瞬間、人影が歩いて行くのが映る
イザ->………(この、感覚には覚えがある
イザ->……(それでも。誘われるまま、消えるランプを追って歩いて行く
洋館->(革靴の乾いた音が響く
イザ->(カツン、カツン、全く同じ足音を、2人分鳴らしながら
洋館->(曲がり角の先も暗闇の通路――ただ、一箇所だけが仄かな灯りを燈している
イザ->(まるで別の次元を通ったような――そんな闇を抜け
洋館->(灯りの下は大書斎の扉
洋館->(二枚組の大きな扉の片方が、僅かに開いている
イザ->………(扉を見つめ
イザ->……はぁ、なんだか癪ですけど。(ゆっくりと歩み
イザ->…どうせ、逃げられないんでしょう。(僅かに開いた扉の取っ手を握り、ゆっくりと押す
洋館->(錆びた音と共に扉が開く
洋館->(開いた先は、薄暗闇の大書斎
洋館->(天井から下がったランプの幾つかは消えており、活きているランプも点滅して心許ない
イザ->……(大書斎をぐるりと見回し
イザ->部屋にまで来るお客さんは珍しいですね。 どちら様ですか? (その広い空間に投げかける声
洋館->(何か、本でも落ちるような音が奥から響く
イザ->………あのですねー。
イザ->もうつられて歩いたりしませんよ? 思わせぶりな演出は程々にしとかないと。(笑みを浮かべ
洋館->(再度、ランプが点滅
イザ->…帰ってもいいんですか?
洋館->(イザの後方でランプが点滅した次の明燈、影が映っている
洋館->(男性が一人、扉横のボロ木のテーブルに座っている
洋館さんが退室しました
イザ->……おやおや。(笑顔のまま、そちらに視線を
イザ(妬)さんが入室しました
イザ(妬)->(少し、あの時とは雰囲気が変わったか。 薄い灰と紅を混ぜたような髪。
イザ(妬)->(目深に伸びた前髪で、瞳や表情は判らない
イザ->……(それはそうだろう、と思う。きっと自分も変わった。
イザ(妬)->(テーブルに座り、膝を背に分厚い書物を広げている
イザ(妬)->……幻獣、及び精霊の人工化について(かなり年季の入った本だろうか、呟くように読み上げる
イザ(妬)->上位種との交雑種についての稟議……
イザ->ぃゃぁ、ちょっと構ってちゃんすぎてびっくりしちゃいますね。……(その内容に言葉を止め
イザ(妬)->先の抗魔対戦より、龍種の兵器化が模索される中、上位種との交雑種を提案(淡々と、呟き続ける
イザ->……
イザ->なんでしょうね。そのファンタジーなお話は。
イザ(妬)->項番十迄、龍因子との交雑は困難を極める。
イザ(妬)->項番二十迄、幻獣種との交雑も、困難を極める。
イザ(妬)->項番二十三にて、事件発生。施設を当施設に移す
イザ->……、……
イザ(妬)->項番五十迄、最下級の幻獣であれば元素体のネクローシスを抑えることに成功する。
イザ(妬)->それは所謂、ケンタウルスや、ミノタウルスと遜色がなく、兵器性に優れるものではないモノとする。
イザ->――…
イザ(妬)->項番一二六。ある交雑種の適応化に成功。それは、人種の処理能力を持ちながら、交配種の適性のみを適応した全く新しい種族の誕生ともいえる。
イザ(妬)->項番一三〇を以て、当研究を封印するものとする。この理論、設計が後世の研究に役立つことを祈り、理論の全てを以下に記載するものとする――
イザ(妬)->(風でページがめくれ、床に落ちる
イザ->―…、(は、と視線を落とし
イザ->……(膝を落とし、そのページを拾い上げる
イザ(妬)->(落ちた書物の見開き――記載された幻種は掠れて見えないが、何か不規則な線の
イザ(妬)->(ゲル状を思わせる不定な何か
イザ(妬)->……「だからどうした」
イザ->―――…(一瞬、その不快な物体に釘付けになり
イザ(妬)->……「一次大戦の後からずっと研究していたなんて、ご苦労様ですね」
イザ->……本当ですよね。(その紙を真っ二つに破り、ぐしゃりと
イザ(妬)->君は、そう言うんだろう?(髪が揺れる
イザ->いやー、よくできた物語ですよ。化学ファンタジーってヤツですかね。(ぽいっと床に投げ捨て
イザ(妬)->(白目の無い、真っ黒な眼球――瞳は紫色と金色を絵の具混ぜしたような混沌
イザ(妬)->本当。こんな本は、ここ以外、何処にも保管されてない。
イザ(妬)->ホント……(これ見よがしに本を持ち上げ、離す
イザ(妬)->(バサササッ
イザ(妬)->君も趣味が良い。
イザ->……何のお話ですか?(笑ったまま首を傾げ
イザ(妬)->理解する必要なんて無いよ。する気も無いんだろ ぅ?(同じように髪を揺らし
イザ->嫌な言い方ですねー。性格悪いって言われません?
イザ(妬)->君ほどでも無いよ。(装飾蝋を持つと、書物に落とす
イザ->良い勝負だと思いますけどねぇ(その様子を眺めながら、肩竦めて
イザ(妬)->(瞬く間にページに燃え移り、書物が火に包まれる
イザ->…(床におちたそれを拾い上げ
イザ->……これも、お願いします(指で持ち上げ、燃え盛る書物の上に落とす
イザ(妬)->(小さいながらも燃え尽きるのに時間が掛かるのか、小さな灯りが二人を煽り照らす
イザ(妬)->……気分は?(焚き火を見ながら
イザ->……どうでも。って感じです。
イザ(妬)->……その生き方をしたのは、いつから?
イザ->……あなたなら解るんじゃないんですか?
イザ(妬)->さぁ……少なくとも顔を出したのは僕が消されてからだろうね
イザ->(炎を見つめる金色の瞳 以前とは違い、前髪はその色を隠すほどには長くない
イザ->……おかしいですね。あなたは僕の事を、全て知ってるんだと思ってました。
イザ->僕の今までの人生全て、我が事のように感じているんだと。
イザ(妬)->…そうだね。でもそれも、君が僕を踏み躙るまでの話さ。
イザ(妬)->今は出来損ないの君の出来損ない。君の全てを感じることはできても、君の全てを知ることは出来ない。
イザ->へぇ。めんどくさい生物ですねぇ。(笑って
イザ->対象によって定義も存在も変わる?スライム人間なんぞよりよっぽど研究する価値がありそうですよ。
イザ(妬)->へぇ、そう。
イザ(妬)->劣って認められない、はみ出者の僕に価値があるなら、面白い世の中だ(濁った瞳で火を見遣り
イザ->……はは。(笑って流す
イザ(妬)->見下して、
イザ(妬)->目を背けて、
イザ(妬)->耳を塞いで、
イザ(妬)->口で流して、
イザ(妬)->心を偽って、
イザ(妬)->……君は、随分と死に物狂いで生きてるんだね。
イザ(妬)->必死に、必死に。
イザ->……。(表情を失くしたまま、彼を見下ろし
イザ(妬)->……あれから大分経つのに、君はまだ生きてる。
イザ(妬)->……ハハ、そんな君が(乾いた笑い
イザ(妬)->僕は、妬ましいよ。
イザ->……意味がわかんないですね。(ふ、と笑みを浮かべて
イザ(妬)->どうして? 僕の気持ちが判らない?
イザ->虚勢に覆われた、必死で、滑稽で、無様な姿に憧れる?冗談じゃないですよ。
イザ->……僕はもっと、よいものに産まれたかった。
イザ(妬)->……
イザ(妬)->なら僕は、君よりよいものに産まれたかった。
イザ->……ま、しゃーないですけどね。こんなキモい身体でも、産まれちゃったんですから。
イザ->………あなたはまだいい。…いつでも生まれ変われる。
イザ(妬)->僕は僕<イザ>だよ。(ピシャリと
イザ->今この瞬間はね。(笑ったまま
イザ(妬)->他でも誰でもない。僕は、僕だよ。
イザ->……そうですか。贅沢なことです。
イザ(妬)->(傍らの別の本を取り出す――何やら童話の本。表紙に大きく主人公が描かれている
イザ(妬)->でも僕は、君じゃない。
イザ->仰る通りです。(その本に視線を移し
イザ(妬)->いくらでも脚本が書ける、脚本が続く……
イザ(妬)->脚本が酷くて、瀕死寸前で断末魔にのたうち回っていても、脚本は続く。それを―――希望がないと、君は笑うんだ。
イザ->そりゃ、話ですからね。 他人の話。他人の脚本。他人の人生。
イザ(妬)->そんな君が羨ましいよ。羨ましいって、贅沢だって。
イザ->あなたには人を笑う事ができませんか?そんな気休めもできない?
イザ(妬)->蔑むってことかい?
イザ->はい。(ニコッと
イザ(妬)->ああ、そうだね。誰かの不幸で頬の張りが緩むなら、良いんじゃないかな
イザ(妬)->自分を甘やかすより、ずっと。
イザ->いちいち鼻につく言い方ですねー。誰に似たんでしょうか。
イザ->……まあ、貴方は、その脚本すら判然としない。ぶつぶつ途切れて、きちんと描けない。
イザ->…それが不満だー、って、言いたいんでしょうか?
イザ(妬)->残るのは灰だけだよ(見遣って
イザ->誰もが行き付く先ですよ。あなたは何も特別じゃない。
イザ(妬)->……
イザ->……だから、(徐々に燻ってゆく灰を眺め
イザ->僕の姿でそんな風にぶつくさ言うの、止めて貰えます?自分の事みたいにムカつくんです
イザ(妬)->……一緒だね。
イザ->はい?(笑ったまま
イザ(妬)->黄金の騎士や、灰色の勇者や、救済の剣とかと、一緒。
イザ->……これまた懐かしい話を。
イザ(妬)->そうやって、自分で培った凄い価値観で、僕<イザ>を押し潰そうとする。
イザ(妬)->そうやって、弱い僕を、虐めるんだ。僕には、手札が何もないのに……
イザ->……ははっ(乾いた笑い声をあげる
イザ->そうですか、あなたからすれば僕もあっち側か……ははっ(おかしくて堪らない様子で
イザ(妬)->ああ、そうだよ(テーブルから降りる
イザ(妬)->これ見よがしな路線の上で(一歩前に
イザ->そうですね。なんて愚かな弱者でしょう。つまんない、ちっぽけな命未満。(くっくっと
イザ(妬)->これ見よがしに踊って
イザ(妬)->出てきた服を着続けて、決まった分岐を渡り続けて(また一歩
イザ(妬)->そんな、君<イザ>が、僕は、たまらなく妬ましい(額が触れるような距離で
イザ->―――…(その目を見つめて
イザ->………寄るなよ。気持ち悪い。
イザ(妬)->(混沌を模したような瞳で、金眼を見詰める
イザ->触るなよ。ぶにゅってなるから。(淡々と
イザ->ろくでもない身体に産まれて、ろくでもない運命に翻弄されて、ろくでもない羨望に苛まれて――……
イザ->……たいへんお可哀想なことだよ。
イザ->……だけどね。僕はおまえに同情なんかしない。憐れんだりなんかしない。
イザ->アイツ等なんかとは違うからね。(白目の無い、混沌の瞳をじっと見て
イザ(妬)->……(濁った瞳は瞬きもせず
イザ->―――ざまあみろ。
イザ->―――産まれて来なきゃ良かったね。 イザ。 (今までで一番はっきりとした、満面の笑みで
イザ->(放った言葉は、誰に向けられたものだったのか
イザ(妬)->――ぁ、 ぁあ……、……
イザ(妬)->(イザの肩に手を掛けるが、ぐにゅりと歪み沈む
イザ->―――…さすがは僕だ(それを見、ハッと蔑むように笑う
イザ->やんなるくらい、打たれ弱い…………(沈んでゆくゲル状の身体を見下ろしながら
イザ(妬)->(オリジナルに沈んでいくように、形が瓦解していく
イザ->………もう二度と、(どろりと溶けるように瓦解する身体を受け止め、
イザ->――……僕なんかに産まれるなよ。(ポツリと、呟く
イザ(妬)->――、ザ は
イザ(妬)->――僕<イザ>は――っ
イザ(妬)->(ブツンッ
イザ(妬)->(一瞬で瓦解し、床に霧散する
イザ(妬)->(木目の上に、鈍い金属音
イザ->―――、(は、と
イザ(妬)->(シルバーのリングが転がり
イザ(妬)->(のたうつように回転していたそれが徐々に弱っていき
イザ(妬)->(床の上で静止する
イザ(妬)さんが退室しました
イザ->………(腰を落とし、そのリングを拾い上げ
イザ->(本が焼けて燻る灰の中に、ぽいっと投げ込む
イザ->(――振り返らず、扉の方へと
イザ->………
イザ->………くそっ(チ、と舌打ちする
イザ->(己の苦悩も。葛藤も。全て己の中だけに閉じ込めておくと決めた。
イザ->(もう二度とあんな無様な姿は晒さない。それが自分を守る為の最良の手段だと――
イザ->――っ(乱暴に扉を開き、大書斎の外へ
ハイネさんが入室しました
ハイネ->――(どんっ …と、なるはずもなく
イザ->、(ぶつかった身体が衣服の布越しに、ぐにゃりと歪む
ハイネ->――きゃっ、
ハイネ->……ちょっとぉ、、(たたらを踏み、数歩下がり
ハイネ->気持ち悪いじゃない!
イザ->――――
イザ->――ああ、(ふ、と俯いていた顔を上げ、
イザ->すみませんね、前方不注意でした。当たってもダメージ無いもので。(ハイネに笑ってみせる
ハイネ->もぉ。ちょっとは周囲に及ぼす被害を考えなさいよ。傍に居るだけでキモいんだから触るなんてもっとやばいわよ。
イザ->それはそれは失礼しました。(変わらず薄笑いで
イザ->…それにしても、ハイネさんが書斎に用ですか?不思議な事もあるんですね
ハイネ->…何よその扱い。私だって本くらい読むわよ。ココなんにもなくて暇なのよ。
イザ->そうですか。…あれ、大事な遊び相手はどうしたんです?
ハイネ->紅茶買いに行ってるの。……って、何よ?(すれ違いざまに振り返り、睨む
イザ->いえいえ。それは何よりです。(ニコ、と
イザ->それじゃ。(そのままハイネから視線を外し、歩き出す
ハイネ->……(その背を睨み、こちらも書斎への扉を開く
ハイネ->…ひどい顔ね。元々かしら。
ハイネさんが退室しました
イザ->(薄暗い廊下 だがいつも通りにランプは灯っている
イザ->………、(カツン、カツン、と来た時のように一人分の足音を鳴らしながら
イザ->………あーあ。……最悪だ。(笑いながら、溜息と共に零す
イザ->(……傷付く事に救われるだなんて。
イザさんが退室しました

タグ:

ログ
最終更新:2012年05月24日 21:16