ディスティネイトスターズ
霊銀結社の新型魔法やそれを付与した装備の実戦テストを行う、
3人の魔法少女もとい若手魔術師で構成された分隊のこと。
正式名称は先行開発技術試験部隊『星々の到達点(ディスティネイトスターズ)』。
作中ではさらにスターズと略したり三ツ星分隊と呼ばれることもあるがイマイチ浸透していない。
プレイヤーからの愛称は「信号機」、「世界観が迷子」、「ゴっさん風評被害シリーズ」など。
ニヴルヘイムとの戦いに勝つべく結社では日夜新たな魔法や
付与武装(エンチャンテッド)を開発しているが、
その実用性を把握するためには幾度もテストを重ね、実戦で検証する必要がある。
しかし基本的に技術屋肌なインドア派の集まりであり、社屋に引き籠り気味の彼らにとって、
わざわざ野外まで出て身体を動かし戦う行為は非常にめんどくさく、避けたいもの。
そこで、各部署の若手=下っぱに半ば貧乏くじ的にテスト役を押し付け、
ついでに若干の趣味も織り交ぜて専門部署をでっち上げてしまったのが当分隊である。
テストの対象には装備だけでなく『人材』も含まれ、見習い魔術師たちの研修教育の場も兼ねる。
メンバー3人はいずれも結社に所属して日の浅い十代半ばの少女たち。
それぞれ赤・青・黄のイメージカラーで衣装を着飾り、その色合いからついたあだ名が『信号機』。
魔術師の戦闘部隊という触れ込みではあるが、どう見ても魔法少女のトリオである。
衣装は部隊の制服というよりコスチュームであり、各人の担当色でパーティクルエフェクトを放つ。
当たり前のようにフリフリのフリルがあしらわれ、色々ごった煮なブレモンの世界観からすら浮いて見える。
ニチアサ系アニメのコラボキャラと言われたほうがまだ違和感なく受け入れられるだろう。
ごく普通(結社基準)の少女が魔法の武器を与えられ、キラキラした衣装を身にまとい、
悪(大抵はその辺の魔物)と戦うために協力し、時にぶつかり合いながら成長していく……
という、戦時中らしからぬ微妙にヌルついたコンセプトで結成された霊銀結社屈指のイロモノ集団である。
いかなる化学反応の末にこんなキャピキャピな魔法少女が焼き上がったのか真相を語る者はいないが、
公設部署である以上、同社幹部の
『黎明の』ゴットリープが決裁のハンコを押しているはずであり、
つまり
ゴっさんの趣味なのではないかという憶測がまことしやかに飛び交っている。
魔剣ロンダルキアに続くゴっさん風評被害シリーズ第二弾である。
主な活動は前述の通り、実戦を通した魔法や武器の性能検証。
そのため
バルディア自治領の冒険者ギルドと提携し、近隣の魔物討伐などの依頼を請け負っている。
また出不精な結社の魔術師に代わり、遠方まで足を伸ばして希少素材の採集を行うこともある。
これは遠征に伴う兵站管理や、データのない魔物との戦闘訓練も兼ねる。
見習い魔術師からなるスターズであるが、決して単なるお飾り部隊というわけではない。
魔術師(≒技術屋)としては未熟なものの、試験を重ねたことで蓄積された実戦経験は確かである。
近郊の魔物は無論のこと、
ニヴルヘイムの魔族にもそうそう後れはとらないだろう。
加えて、試験のために貸し与えられている結社の装備の性能自体もかなりのもの。
常に最新レイドの装備で身を固めているようなものであり、本人の技量以上の戦闘力を持つ。
なにより、魔術師の総本山たる
霊銀結社の中で、『戦いのために』選りすぐられたメンバーである。
若手の下っ端とはいえ、魔術の資質は結社が太鼓判を押したもの。
事実、彼女たちは異なる属性の魔法を並行して使いこなすことの出来る、稀有な才能の持ち主である。
ストーリーモードでは、
霊銀結社関連のシナリオで彼女たちと深く関わることになる。
新型武器の戦闘能力をテストするため実戦形式で試合を行うクエストを皮切りに、
未熟な魔術師の卵たちを陰日向から手助けしていく。
基本的にコメディ調の明るいシナリオばかりなので、ドロドロした本編に疲れたプレイヤーには概ね好評。
ハイファンタジーな世界観に真っ向から石を投げるものだが、設定の闇鍋感は今に始まったことでもない。
存分に魔法少女との冒険を楽しもう。
魔剣ロンダルキアに関する一連のサブクエストはこのシナリオラインの中にあるので、
水パを重点的に育成しているプレイヤーは必然的にスターズとも仲良くすることになる。
少しずつ成長していく少女たちと一緒に、
ニヴルヘイムの魔神
氷獄のコキュートスと戦う。
デュエルメモリーズとかいう
狂った作品の前にまずこっちをアニメ化すべきだった。
しかし、だからといってスターズ関連のシナリオも狂気具合では負けていない(謎の張り合い)。
シナリオを進める過程でスターズの『四人目のメンバー』として共に戦うことになるのだが、
本ゲームはソシャゲの定番に則り、アバターの性別や年齢をある程度自由に設定できる。
冒険者らしいロールプレイをしようとゴツめの男性キャラでシナリオをプレイすると、
プリキュアに一人だけおっさんが混じっている地獄のような絵図が展開される。
少女たちの冒険に深く感情移入しているプレイヤーほどその衝撃は大きかった。
あまりの異物感に解釈違いを起こし、信念を曲げてまでアバターを女キャラに変更した者も少なくない。
螺旋廻天レプリケイトアニマでは、
霊銀結社の戦力として背景で客演。
いきなり赤青黄色の原色が目に飛び込んでくる様はなかなかインパクトがあり、
スターズのシナリオをプレイしていないと二度見する羽目になることだろう。
以下、メンバー紹介。
◇ルブルム
赤色担当。得意属性は火と風。専用武装は二振一対の大鎌と大槌『スレッジリーパー』。
フェルゼン公国の火竜を母に持つ半竜人であり、
『禁書の』アシュトラーセの異母姉妹にあたる。
高いモチベーションで任務に臨み、周りを鼓舞するが、熱血というより苛烈な性格。
目的の為には手段を選ばず、障害を排除することに迷いがない。若干サイコパス入ってる。
火と風の複合属性として爆発魔法を自在に操り、破壊力特化の専用武装と相まって、
彼女の通った後には敵の骸で赤い華を無数に咲かす。
赤担当ってそういうことじゃねーから。
結社が魔法を普及させることで実現を目指す『平等』に異様なほどこだわり、
貴族など財に恵まれた者を『豚』と呼んで憎悪する。
アカ担当ってそういうことじゃねーから。
◇セルリア
青色担当。得意属性は水と地。専用武装は分割自在の三節棍『トリシエラ』。
ブルースライムの血を引く亜人種で、光ファイバーのように透き通った長髪が特徴。
ローテンションでマイペース。クールな印象を受けるが、実際は割となにも考えていない。
思い付きで行動し、思ったことはすぐ口に出す。そのくせ不器用で考えを言葉にすることも苦手。
意識を保ったまま自分の肉体を自在に液状化させたり固体化させたりする能力を持つ。
いかにもスライムっぽいが、これは種族特性ではなく水と地の複合属性による魔法。
つまりは彼女が努力で身に着けた技術であるが、『スライムだから』と思われている現状に不満を抱えている。
深く物事を考えないが、自分で言ったことはちゃんと覚えているし、やったことの責任はとるタイプ。
◇フラウス
黄色担当。得意属性は光と闇。専用武装は高速回転するチャクラム『エンゼルハイロウ』。
部隊唯一の純粋な
ヒューム。明るく元気で誰とでも気さくに接する陽の気の持ち主。
…であるが、他のメンツが
サイコと頭透明ガールなため、バランスをとるために明るく振る舞うに過ぎない。
本当は静かに読書したり思索に耽るのを好む陰気な性格。気遣いができ、そのため周りに流されがち。
また光と闇の魔法が得意としているが、実際は6属性全てに適正があり、実力も群を抜いて高い。
力を隠しているのは、他の二人の不得意分野を埋め、三人でチームであり続けるため。
実力に反し、『ただ小器用なだけ』と自分に自信がない。自発的に何かするより周りのフォローに回ることが多い。
良くも悪くも芯のある同僚二人を心から尊敬しているが、そんな彼女を二人は友人として大切に想っている。
最終更新:2020年10月23日 22:09