朝っぱらから元親が面会を求めていると、鬱陶しそうに小十郎が伝えてきた。
元親はけっこう小十郎のことを気に入っているらしい。
しかし小十郎は手のかかるヤンチャなガキは一人で十分だとぼやいている。
もっとも、元親は浅く広く誰でも気に入る。次から次へ海に出ねぇかと誘い倒す。
言われても本気に取るようなものではないが、元親はその瞬間だけなら何時だって真剣だ。
―――海に出た次の瞬間には忘れきっているが。
だから小十郎のような地中深く根ざす、ゴボウのような気性には合わないのだ。
野菜は土に根付くもの、船は海を漂うものだ。
政宗もいい加減睡眠不足の上欲求不満で面倒だったが、いい気分転換になるかと頷いた。
元親はけっこう小十郎のことを気に入っているらしい。
しかし小十郎は手のかかるヤンチャなガキは一人で十分だとぼやいている。
もっとも、元親は浅く広く誰でも気に入る。次から次へ海に出ねぇかと誘い倒す。
言われても本気に取るようなものではないが、元親はその瞬間だけなら何時だって真剣だ。
―――海に出た次の瞬間には忘れきっているが。
だから小十郎のような地中深く根ざす、ゴボウのような気性には合わないのだ。
野菜は土に根付くもの、船は海を漂うものだ。
政宗もいい加減睡眠不足の上欲求不満で面倒だったが、いい気分転換になるかと頷いた。
……あの後。
「………このやろ………」
政宗は低く小さく、眠りを邪魔しないように呟いた。
肩が痛い。爪で付けられた小傷なんて大したことはない。
渾身の力で握られた、その握力が問題だというのだ。絶対に痣になる。
その本人は気をやったかと思うや気絶した。すぐに気が付くかと思えばそのまんま寝入った。
全く、何から何までこの野郎状態だ。
どういう技なのかは知りたくもないが、確かにSexy、常にないほどここちよく積極的だった。
なら普段の体力バカぶりを発揮してもうちょっとつきあえこの、と額を撫で汗に張り付いた髪をそっと離させる。
今も幸村の体から漂う香りを嗅ぐとくらくらしてくる。
清涼感のあるような、絡みつくような、正体を確かめようと手を伸ばしたくなる香り。
到底一度では満足できないというのに。
まあいいか、と無理矢理目を閉じる。眠れないことは解っているが、他にどうしようもない。
幸村を抱くには無駄に体力を使う。
体が跳ねるたび押さえつける力が。今は体を休めよう。
思えば呆然としていた頃や、硬直していた頃は楽だった。
一つずつ教え込んで、覚えさせて、応えが返るようになったからの事、どちらかと言えば満足なだけのことだ。
戦場よりも疲れ切るが、戦場よりも高揚する。
骨格からしてしっかりした体を引き寄せる。
無意識の動きで、幸村が政宗の腕を抱え込む。自然に乳房がぐにっと押しつけられる。
元から不審ではあったのだ、触られるのは暴れるほど嫌で自分が押しつけてくるのはどういう事だてめぇ、と。
だが、無理を押せば幸村は抵抗する。
たとえば以前膝裏から内太腿を舐めた時はやばかった。
そのまま片足持ち上げた瞬間、顎の下に鋭い膝蹴りが入った。別の方向に昇天しそうになった。
そうやって一瞬の羞恥から拒んだ挙げ句に、あれよあれよという間に原因を忘れた力比べとなるのは目に見えていて、
その力が互角であるだけ下手な真似は出来ない。だから政宗は無理強いをせずに機を窺い続けていた。
政宗は低く小さく、眠りを邪魔しないように呟いた。
肩が痛い。爪で付けられた小傷なんて大したことはない。
渾身の力で握られた、その握力が問題だというのだ。絶対に痣になる。
その本人は気をやったかと思うや気絶した。すぐに気が付くかと思えばそのまんま寝入った。
全く、何から何までこの野郎状態だ。
どういう技なのかは知りたくもないが、確かにSexy、常にないほどここちよく積極的だった。
なら普段の体力バカぶりを発揮してもうちょっとつきあえこの、と額を撫で汗に張り付いた髪をそっと離させる。
今も幸村の体から漂う香りを嗅ぐとくらくらしてくる。
清涼感のあるような、絡みつくような、正体を確かめようと手を伸ばしたくなる香り。
到底一度では満足できないというのに。
まあいいか、と無理矢理目を閉じる。眠れないことは解っているが、他にどうしようもない。
幸村を抱くには無駄に体力を使う。
体が跳ねるたび押さえつける力が。今は体を休めよう。
思えば呆然としていた頃や、硬直していた頃は楽だった。
一つずつ教え込んで、覚えさせて、応えが返るようになったからの事、どちらかと言えば満足なだけのことだ。
戦場よりも疲れ切るが、戦場よりも高揚する。
骨格からしてしっかりした体を引き寄せる。
無意識の動きで、幸村が政宗の腕を抱え込む。自然に乳房がぐにっと押しつけられる。
元から不審ではあったのだ、触られるのは暴れるほど嫌で自分が押しつけてくるのはどういう事だてめぇ、と。
だが、無理を押せば幸村は抵抗する。
たとえば以前膝裏から内太腿を舐めた時はやばかった。
そのまま片足持ち上げた瞬間、顎の下に鋭い膝蹴りが入った。別の方向に昇天しそうになった。
そうやって一瞬の羞恥から拒んだ挙げ句に、あれよあれよという間に原因を忘れた力比べとなるのは目に見えていて、
その力が互角であるだけ下手な真似は出来ない。だから政宗は無理強いをせずに機を窺い続けていた。
―――性感が無駄に高まった今ならば、色々と出来ただろうが。
いいさ、とひっついた幸村を眺める。
一度に全部、しかもムカつく技のせいでなど詰まらないし、空しいだろう。
しかし、頭から水を被った時も思ったものだが、成長した自分の体に無頓着極まりない。
やっぱヤッちまうぞ、こらと腕を僅かに動かすが、幸村は幸せそうに頬まで押しつけて寝ている。
天真爛漫な、子供のような寝姿だ。
放っておくとやたらと寝相が悪いが、人の腕を抱き込むぶんにはじっとしている。
一度に全部、しかもムカつく技のせいでなど詰まらないし、空しいだろう。
しかし、頭から水を被った時も思ったものだが、成長した自分の体に無頓着極まりない。
やっぱヤッちまうぞ、こらと腕を僅かに動かすが、幸村は幸せそうに頬まで押しつけて寝ている。
天真爛漫な、子供のような寝姿だ。
放っておくとやたらと寝相が悪いが、人の腕を抱き込むぶんにはじっとしている。
人の腕が痺れきろうが、朝までこうして寝ているのだろう。
そうして相対した元親は腹立つほどさわやかに元気だった。
「わりっ、元就がちっとやらかしたってな。政宗は……大丈夫じゃなさそうだが、しくじったのか?」
そして、その言葉の違和感。
「少しだ?ざけんなてめー少しじゃねえよ。大体、毛利本人はどうした?」
「あー、元就今、立てねーからなあ……政宗がキレちまうとやべえだろ?」
横に控えている、夜間ぐっすり寝入って朝にはきっちり燃えたぎっている幸村が政宗に視線をよこす。
心配そうで、しかし深刻さはなく、許すと言った政宗の言葉を疑っている風もなく。
「心配いらねぇよ。―――おい幸村、毛利のとこ行ってな。その辺のヤツ捕まえりゃ場所はわかるだろ」
そして言いたいことがあれば言うのだろう。
「わりっ、元就がちっとやらかしたってな。政宗は……大丈夫じゃなさそうだが、しくじったのか?」
そして、その言葉の違和感。
「少しだ?ざけんなてめー少しじゃねえよ。大体、毛利本人はどうした?」
「あー、元就今、立てねーからなあ……政宗がキレちまうとやべえだろ?」
横に控えている、夜間ぐっすり寝入って朝にはきっちり燃えたぎっている幸村が政宗に視線をよこす。
心配そうで、しかし深刻さはなく、許すと言った政宗の言葉を疑っている風もなく。
「心配いらねぇよ。―――おい幸村、毛利のとこ行ってな。その辺のヤツ捕まえりゃ場所はわかるだろ」
そして言いたいことがあれば言うのだろう。




