戦国BASARA/エロパロ保管庫

続・オクラ様は赤面性5

最終更新:

bsr_e

- view
メンバー限定 登録/ログイン
慶次は赤いりんごあめを一つ買って、元就に手渡した。
受け取る時に、少しだけ手が触れた。
慶次は笑っていた。
やはり少し困ったような表情だったのが気になったが、
一ヶ月前まで元就に、よく見せていた、あのおおらかな笑顔に似ている気がした。
元就は、十分だ、と、思った。
これで十分だ。
多くを求める方が間違っている。
己は、女としては、多くが欠けているのだから。

元就は、貰ったりんごあめを舐めた。
慶次の目が泳ぐのが目の端に止まった。
元就は、嫌われたのかもしれない、と、感じた。
はじめての時に、醜態をさらしすぎたか、と、思う。
自分らしくなくおののき、取り乱し、随分とみっともない姿をさらした。
慶次の態度が変わったのは、はじめての次の日からだ。
理由はそれくらいしか思いつかない。

―――――普通の女は、ああいうときにどうするのだろう。
――――――――――おそらくは、もっと、うまくやるのだろう。

ぼう、としながら、考える。

「俺にも少し」

慶次が元就の手をとって、りんごあめに齧り付いた。
丸かったりんごあめに、大きな囓り跡がつく。
驚いて慶次を見れば、視線が合った。
照れたように慶次は笑った。
元就は目を逸らした。
顔に血が集まっているのが分かった。きっと耳まで赤くなっている。
情けない。
元就はそう思う。

「おう、慶次じゃねえか、久しぶりだな!」

聞き慣れない陽気な声に顔を上げれば、見慣れない小男が居た。
狸のような、愛嬌のある雰囲気の男だ。
慶次は一瞬驚いて、それから満面の笑みを浮かべた。

「あれ? ひっさしぶり。どうしたんだいこんな所に」
「おめえの所の祭りじゃねえか、まつ殿に三河土産も持ってきたぞ!
 来たのはいいが道に迷っちまってな、後で案内してくれたら大助かりだ。
 連れともはぐれちまったんだが、見なかったか?
 髪が白くって、目が青くって、背のでかい女なんだがよ…
 ん? そっちの、見ねえ顔だな。おめえのあたらしい女か」

―――――あたらしい女。
――――――――――我の前に慶次殿は。

ウィキ募集バナー