障子の向こうから聞こえる雨音は少し弱まったようだ。
しん、と静まり返った部屋の中、二人の吐息と布の摺れる音がやけに大きく聞こえる。
しん、と静まり返った部屋の中、二人の吐息と布の摺れる音がやけに大きく聞こえる。
しどけなく開かれた足へと手を掛けると、半兵衛の太腿の内側を撫でるように膝に移してそのまま押し広げた。
既に身につけていたものは全て取り払われている。
ふと視線を落とせば、青白い肌の中でそこだけが紅く淫蕩な色をしていた。
秘所へと指をさし込むと、蜜を滴らせた粘膜が深く絡みつく。
二本に増やして奥を掻き回すように蠢かすと、半兵衛は白い喉を反らして短く悲鳴を上げた。
「や…何して……」
己の股間に相手の視線が向けられている事に僅かな羞恥を感じ、半兵衛は頬を染めて顔を背けた。
「…まだ触れてもいないのに、ここまでとはな」
それほどまでに飢えていたのかと、元就は冷たく笑いながら白銀の髪の合間から覗く赤く染まった耳朶を食んだ。
淫猥な水音を聞かせるように少々乱暴に指を動かすと、彼女の細い肩が小刻みに震える。
「は、ははっ……ああ、そうだよ…この体は君にしか許していない…その冷たい手に触れて感じているのさ」
狂ったように笑い出した半兵衛の甲高い声が耳につく。
乱れた前髪の間から覗く紫瞳の奥に昏く揺らめく炎を見た。
「……下らぬ」
情事の最中とは思えない冷たい声に半兵衛は苦笑した。
既に身につけていたものは全て取り払われている。
ふと視線を落とせば、青白い肌の中でそこだけが紅く淫蕩な色をしていた。
秘所へと指をさし込むと、蜜を滴らせた粘膜が深く絡みつく。
二本に増やして奥を掻き回すように蠢かすと、半兵衛は白い喉を反らして短く悲鳴を上げた。
「や…何して……」
己の股間に相手の視線が向けられている事に僅かな羞恥を感じ、半兵衛は頬を染めて顔を背けた。
「…まだ触れてもいないのに、ここまでとはな」
それほどまでに飢えていたのかと、元就は冷たく笑いながら白銀の髪の合間から覗く赤く染まった耳朶を食んだ。
淫猥な水音を聞かせるように少々乱暴に指を動かすと、彼女の細い肩が小刻みに震える。
「は、ははっ……ああ、そうだよ…この体は君にしか許していない…その冷たい手に触れて感じているのさ」
狂ったように笑い出した半兵衛の甲高い声が耳につく。
乱れた前髪の間から覗く紫瞳の奥に昏く揺らめく炎を見た。
「……下らぬ」
情事の最中とは思えない冷たい声に半兵衛は苦笑した。
足を抱え上げられ、半兵衛の細い体が折れるのではないかと思う程に揺さぶられる。
汗ばんだ肌を摺り合わせ、戯れるように腕を絡めて彼女は元就の背に爪を立てた。
血が滲むほどに強く、消えない痕を残そうとしているかのようにも見えた。
「…は……あ、あぁ!」
一際高い声を上げて白銀の髪を振り乱す。
そんな半兵衛の顔を眺めながら、彼女の薄い唇がある名前を紡いでいる事に気付く。
声には出さずに唇の動きだけで呼ぶ。
虚ろな瞳は宙を彷徨い、間近にある元就の事など見ていなかった。
「……もっと素直にその名を呼べばどうだ、竹中」
今更、別の男の名を聞かされても気にはせぬ、と。
喘ぐ半兵衛の唇を塞ぐように口付けながら元就の感情に乏しい声が囁きかける。
「いったい…何の事、かな?」
ふっと冷静な光が戻った紫瞳が挑戦的な笑みを浮かべて見上げてきた。
「…嘘吐きめ」
半兵衛の片足を肩に担ぐように位置を変えると、一旦、己の雄をぎりぎりまで引き抜き、一気に深く突き上げる。
華奢な体が大きく跳ね、白銀の髪が散り、半兵衛は声にならぬ悲鳴を上げて果てた。
「あ……っ!」
同時に胎内へと白濁とした欲望が吐き出される。
ぐちゅり、と繋げられた所から零れるそれは蜜と入り混じり、半兵衛の太腿を伝い落ちた。
ぬるっとした独特の感触に眉を顰めながらも、ほう、と熱く息を吐く。
「……まだ、こんなものじゃ足りないよ」
胸を激しく上下させながら荒い呼吸を整えながら、だらりと落ちた半兵衛の手が元就の薄い胸板を押すように添えられた。
「熱が…治まるまでは付き合ってくれるだろう?」
秀麗な顔へと細い指を添えて、口付けをねだるように首を傾げる。
「…ねえ、元就君……」
絡んできた指をそのままに、元就は興味が失せたとでも言いたげな目を向けた。
「貴様の自虐的な趣味に付き合えと?」
「そうだよ、だって君は容赦がないからね」
だから選んだのさ、と屈託無く笑う半兵衛の声に、ぞくりとする闇を感じた。
「……悪趣味な女め」
「それに…もう次はないだろうし」
妙に穏やかな半兵衛の口調に違和感を覚えながらも、身を屈めて何度目かの口付けを交わし、元就は燻る熱に身を投じることにした。
汗ばんだ肌を摺り合わせ、戯れるように腕を絡めて彼女は元就の背に爪を立てた。
血が滲むほどに強く、消えない痕を残そうとしているかのようにも見えた。
「…は……あ、あぁ!」
一際高い声を上げて白銀の髪を振り乱す。
そんな半兵衛の顔を眺めながら、彼女の薄い唇がある名前を紡いでいる事に気付く。
声には出さずに唇の動きだけで呼ぶ。
虚ろな瞳は宙を彷徨い、間近にある元就の事など見ていなかった。
「……もっと素直にその名を呼べばどうだ、竹中」
今更、別の男の名を聞かされても気にはせぬ、と。
喘ぐ半兵衛の唇を塞ぐように口付けながら元就の感情に乏しい声が囁きかける。
「いったい…何の事、かな?」
ふっと冷静な光が戻った紫瞳が挑戦的な笑みを浮かべて見上げてきた。
「…嘘吐きめ」
半兵衛の片足を肩に担ぐように位置を変えると、一旦、己の雄をぎりぎりまで引き抜き、一気に深く突き上げる。
華奢な体が大きく跳ね、白銀の髪が散り、半兵衛は声にならぬ悲鳴を上げて果てた。
「あ……っ!」
同時に胎内へと白濁とした欲望が吐き出される。
ぐちゅり、と繋げられた所から零れるそれは蜜と入り混じり、半兵衛の太腿を伝い落ちた。
ぬるっとした独特の感触に眉を顰めながらも、ほう、と熱く息を吐く。
「……まだ、こんなものじゃ足りないよ」
胸を激しく上下させながら荒い呼吸を整えながら、だらりと落ちた半兵衛の手が元就の薄い胸板を押すように添えられた。
「熱が…治まるまでは付き合ってくれるだろう?」
秀麗な顔へと細い指を添えて、口付けをねだるように首を傾げる。
「…ねえ、元就君……」
絡んできた指をそのままに、元就は興味が失せたとでも言いたげな目を向けた。
「貴様の自虐的な趣味に付き合えと?」
「そうだよ、だって君は容赦がないからね」
だから選んだのさ、と屈託無く笑う半兵衛の声に、ぞくりとする闇を感じた。
「……悪趣味な女め」
「それに…もう次はないだろうし」
妙に穏やかな半兵衛の口調に違和感を覚えながらも、身を屈めて何度目かの口付けを交わし、元就は燻る熱に身を投じることにした。