戦国BASARA/エロパロ保管庫

通草7

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nozomi

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――懐かしい。
日だまりの様な温かさと野原を渡る風の匂いがする。その中に顔を埋めると安心した。
頭を撫でられる感触がして、くすぐったい心地良さに満たされる。
もっと撫でて欲しくてその温もりに身を擦り寄せると、あやす様に背中をポンポンと叩かれた。


娘は自分の膝の上に乗っている橙色の髪を見詰めながら、
佐助の擦り寄って来る動作は猫の様だし、全身ではしゃぎ喜ぶ姿は犬みたいだと思った。
先程種を飛ばした時は子どもの顔で、眉尻を下げた時の笑顔は老成している。
(何故この人は正反対のものばかり持っているんだろう?)
そっと向うを向いている佐助の顔を覗き込み、思わずハッとした。
あらゆる感情を切り捨てた冷たい能面がそこにある。先程までの良く笑う男とは
全くの別人だった。
これが佐助本来の顔なのかもしれない。
能面から厳しさや気難しさを感じて娘は戸惑う。気安く砕けた態度ですっかり忘れていたが佐助は
歴とした年上の男だ。
そう意識した途端、心臓が大きく跳ね上がって頬が燃える様に熱くなった。
乞われたとは言え男に膝を貸すなんて、何と軽率で取返しのつかない大それた事をしているんだろう。
早鐘の様な鼓動が佐助の耳に届かないか不安でたまらない。
「妙」
「は…はいっ」
振り返らないまま突然名を呼ばれ、思わずうわずった声が出る。
「落ち込んだ時、また此所で膝貸してくれるか?」


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