ずい、と政宗の前に鏡が差し出される。
「紋様が傾いでおりましたので。…よくお似合いですな」
「いてえよ、このやろう。もっと優しくしろよ」
平然と言う小十郎を政宗は睨み付けた。
「……お前のと揃いなんだから、当然だろ」
お前もよく似合ってるじゃねえか、と。満足気に付け加えながら政宗は振り返り、小十郎の耳朶に光る元は一対であった装飾品に触れた。
「紋様が傾いでおりましたので。…よくお似合いですな」
「いてえよ、このやろう。もっと優しくしろよ」
平然と言う小十郎を政宗は睨み付けた。
「……お前のと揃いなんだから、当然だろ」
お前もよく似合ってるじゃねえか、と。満足気に付け加えながら政宗は振り返り、小十郎の耳朶に光る元は一対であった装飾品に触れた。
――ガラッ
「「「「あっ」」」」
障子戸を開けると、そこには戸にへばりつくようにした女子が四人。
「そんなところで何してやがる」
政宗は怪訝そうに上から屈んでいるその四人を見下ろした。
「「「「あっ」」」」
障子戸を開けると、そこには戸にへばりつくようにした女子が四人。
「そんなところで何してやがる」
政宗は怪訝そうに上から屈んでいるその四人を見下ろした。
「え、や!だって政宗来るの遅いし、ねぇ!?元親!」
「ばっ、俺にふんなよ!」
「客人を待たせるとは何事か」
「心配して様子を見に来たでござる!!」
一人を除いて慌てふためく三人に、政宗が訝しげな表情で言い放つ。
「あ?別に。お前のとこから入れたぴあすって奴を付けてただけだろ、元親。ゆーしー?」
何事もないと白々しく答える政宗に、辺りが静かになった。
いや、本当のことであるのだか。
「ばっ、俺にふんなよ!」
「客人を待たせるとは何事か」
「心配して様子を見に来たでござる!!」
一人を除いて慌てふためく三人に、政宗が訝しげな表情で言い放つ。
「あ?別に。お前のとこから入れたぴあすって奴を付けてただけだろ、元親。ゆーしー?」
何事もないと白々しく答える政宗に、辺りが静かになった。
いや、本当のことであるのだか。
「「ふーーん?」」
「それにしては随分と甘えておったようだが」
「何つー声を…ね」
「いつもはあんななのか?」
「朝から破廉恥でござるぁぁぁぁあ!!」
「え、なっ何!違っ」
「それにしては随分と甘えておったようだが」
「何つー声を…ね」
「いつもはあんななのか?」
「朝から破廉恥でござるぁぁぁぁあ!!」
「え、なっ何!違っ」
いいたい放題にからかいだす友人たちが、何が言いたいのかを感付き今度は政宗が慌てる。
「なんか顔赤くなってますけどー?」
「朝から何してたんだよ」
「とろけておったくせに何が違うと申すか」
「破廉恥いぃいい!!」
「だからっ別に何でもねぇよ!」
「なんか顔赤くなってますけどー?」
「朝から何してたんだよ」
「とろけておったくせに何が違うと申すか」
「破廉恥いぃいい!!」
「だからっ別に何でもねぇよ!」
いつからそこで聞いてやがった!と。キャーキャーと騒ぐお年頃の女子たちの会話に、やれやれと小十郎はため息を吐いた。
政宗がバタバタと足音を立てて客人である四人を追いかけて廊下を駈けていく。
政宗がバタバタと足音を立てて客人である四人を追いかけて廊下を駈けていく。
一人残された部屋で耳朶に鈍く光るぴあす、とやらを弄ってみる。
大切な主である政宗から初めて賜った大事なもの。
「俺のものっていうしるしだ!」
その言葉が彼女の気紛れからか、子供ならではの独占欲からか、など小十郎にはどうでもいいことで、ただこれだけで十分であった。
振り回されるのも、自分にだけ向けられる子供染みたその我儘でさえも愛しい。
彼女にとって、他のものより少しでも上であるという優越感。それだけでいい。
畑にでも行くか、と。物思いを断ち、小十郎は静かに部屋を後にしたのだった。
大切な主である政宗から初めて賜った大事なもの。
「俺のものっていうしるしだ!」
その言葉が彼女の気紛れからか、子供ならではの独占欲からか、など小十郎にはどうでもいいことで、ただこれだけで十分であった。
振り回されるのも、自分にだけ向けられる子供染みたその我儘でさえも愛しい。
彼女にとって、他のものより少しでも上であるという優越感。それだけでいい。
畑にでも行くか、と。物思いを断ち、小十郎は静かに部屋を後にしたのだった。
「お前、あいつが好きなんだろ?」
「…絶対、言うなよ!?」ようやく追い付き、小さな離れの部屋で隠れるようにして、皆でぎゅうぎゅうと詰めて座り込む。
絶対あいつ気付いてないから、と顔を真っ赤にして涙目に言う政宗はまさに恋する乙女で。
同じ女子の目から見てもそれは可愛らしいものだった。
二人の近しいやり取りに、恥ずかしさのあまりからかってしまったことを悪く思いながら、四人は口には出さずとも羨ましさを感じたのであった。
「…絶対、言うなよ!?」ようやく追い付き、小さな離れの部屋で隠れるようにして、皆でぎゅうぎゅうと詰めて座り込む。
絶対あいつ気付いてないから、と顔を真っ赤にして涙目に言う政宗はまさに恋する乙女で。
同じ女子の目から見てもそれは可愛らしいものだった。
二人の近しいやり取りに、恥ずかしさのあまりからかってしまったことを悪く思いながら、四人は口には出さずとも羨ましさを感じたのであった。




