戦国BASARA/エロパロ保管庫

影身に添う・弐2

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しかし、再会は思いもよらぬかたちで唐突にやってきた。

小田原城、巨大門前。
本隊に先行して攻め込んだ伊達主従の前に、北条氏政が秘密兵器として投入したのは、伝説の忍だった。
「風魔!」
小十郎と政宗は、声をハモらせて叫んだ。
そこには、出会ったころと寸分違わない風魔小太郎が、悠然と立ちはだかっていた。
「Ok. お前はHired soldierだからな」
先に納得したのは政宗だった。
「小十郎!」
「承知」
小十郎は拳を握りしめて、手を出さないことを約束した。
「やるからには、手加減はなしだぜ! You see?」
「……………」
政宗は刀に青い稲光をまとわせて構えた。
「楽しませてくれよ!」
そう叫んで、大地を蹴る。
一瞬にして詰まった二人の間で、剣戟の音と光が繰り返される。
二人の力は拮抗していた。

風魔が無数の刃に見えるほどの早さで忍刀を振るえば、政宗は六爪を抜いてそれを受け止めた。
政宗が六爪で反撃に出ると、風魔は若干圧されるようになった。
その隙を政宗は見逃さない。
「Hell dragon!」
体勢の崩れた風魔に向かって巨大な青い光玉を放つ。
近距離での技の発動だったが、風魔の素早さなら十分にかわせる。
そう小十郎はふんだが、予想に反し、風魔は正面から光玉をくらって後ろに吹っ飛んだ。
「風魔!」
小十郎は堪らず駆けだした。

政宗と一緒に駆け寄ると、風魔の装束の全面はぼろぼろに焦げていて、鉢金の左半分が割れてなくなっていた。
小十郎が抱き起こして呼びかけても意識はなく、煤けた頬に影を落とす長いまつげはピクリとも動かなかった。
「小十郎、従軍医を呼べ」
「はっ」
「いや、伊達のもんじゃない方がいいな。城下の町医者に診せるんだ」
露わになった風魔の顔を見て、政宗はそう判断した。
「俺は、このまま北条のジイサンを追い詰める」
「しかし、お一人では……」
そのとき、小十郎の言葉を遮るようにして、後続の伊達軍が巨大門前へと集まってきた。
「筆頭!」
「小十郎様!」
「ご無事でしたか!」
「おめえら! Partyの本番はこれからだぜ!」
政宗の鼓舞に掛け声をあげる兵士たち。
兵士たちの目が政宗に向いているうちに、小十郎は自分の陣羽織を風魔にかぶせて、その場をひっそりと立ち去った。

その後、伊達軍は順当に勝利した。
町医者に掛かった風魔は、全身打撲と軽度の火傷と診断された。
骨や内臓に達するほどの怪我はなく、火傷も痕が残らないほどだという。
ただし、頭を打っているため、数日間は絶対安静が必要とのこと。
町医者の二階の一室を借りきった小十郎は、薬の影響で丸一日は目覚めないという風魔を医者に任せて、一旦政宗の元へと戻った。



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