「ぬ、急に言われても、ううむ…そうでござるな、政宗殿、なぜこの年までひとり身でおられた?」
頭をひねった挙句にそれか、と政宗は笑う。
こいつオレのことべつに好きじゃねえよなあ、と喉を鳴らしながら応える。
「人をジジい扱いすんなよ。…まあ、縁談はあったな、元服の後…魔王の妹とかな」
男としての関心がないから、気軽に縁談の話なんか振るんだろ。
「ほう!美女と名高いお市の方でござるか!」
「ah-…まあな。だが、よりにもよって魔王の妹だろ。オレもそんときはうかつに出れねえ。お市の情報を集めたが、…知ってるか?」
興味を引いたようで、幸村も布団の上に転がってほう、どうだったのでござる、とたずねた。
そういやオレ、こんな風にバカ話する相手って久しぶりだよな、と政宗は目を細めた。
そして、やおら不気味な裏声をつくり、うつろな目で平坦に呟く。
「ア…カンジル…コスモヲカンジルワ…オトメザガカエッテキタノネ…」
幸村は面白いくらいに鳥肌を立てた。
「ななななななな、なんでござるかぁぁっ」
「いやー、嘘か本当か、お市の方ってのはそういうことをいきなり呟きだすって聞いてな。奥州の竜ともあろうものが、流石にしっぽ巻いて逃げ出したぜ」
「そ、そそそそうでござったかっ…」
熱血の幸村には思った以上にキいたらしく、両肩を抱えぬぅぅだの、修行が足りぬだの、しばらくうめいていた。
「おーい、大丈夫か幸村ぁー?」
「ぬううう、ま、まこと情けない…政宗殿、今宵は傍にいて下さらぬか」
本当に情けない声と顔だった。政宗はくっくっとひきつけるように笑った。
頭をひねった挙句にそれか、と政宗は笑う。
こいつオレのことべつに好きじゃねえよなあ、と喉を鳴らしながら応える。
「人をジジい扱いすんなよ。…まあ、縁談はあったな、元服の後…魔王の妹とかな」
男としての関心がないから、気軽に縁談の話なんか振るんだろ。
「ほう!美女と名高いお市の方でござるか!」
「ah-…まあな。だが、よりにもよって魔王の妹だろ。オレもそんときはうかつに出れねえ。お市の情報を集めたが、…知ってるか?」
興味を引いたようで、幸村も布団の上に転がってほう、どうだったのでござる、とたずねた。
そういやオレ、こんな風にバカ話する相手って久しぶりだよな、と政宗は目を細めた。
そして、やおら不気味な裏声をつくり、うつろな目で平坦に呟く。
「ア…カンジル…コスモヲカンジルワ…オトメザガカエッテキタノネ…」
幸村は面白いくらいに鳥肌を立てた。
「ななななななな、なんでござるかぁぁっ」
「いやー、嘘か本当か、お市の方ってのはそういうことをいきなり呟きだすって聞いてな。奥州の竜ともあろうものが、流石にしっぽ巻いて逃げ出したぜ」
「そ、そそそそうでござったかっ…」
熱血の幸村には思った以上にキいたらしく、両肩を抱えぬぅぅだの、修行が足りぬだの、しばらくうめいていた。
「おーい、大丈夫か幸村ぁー?」
「ぬううう、ま、まこと情けない…政宗殿、今宵は傍にいて下さらぬか」
本当に情けない声と顔だった。政宗はくっくっとひきつけるように笑った。




