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  • チェンジ・ロワイアル@ ウィキ
  • すべてがそこにありますように(中編)

チェンジ・ロワイアル@ ウィキ

すべてがそこにありますように(中編)

最終更新:2023年04月07日 23:24

匿名ユーザー

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禁止エリアを抜け市街地に入りそう間もない頃だ。
道端に転がるソレを戦兎達が見つけたのは。

「あれは……」

自動車を停止し、三人が見つめるのは身動ぎ一つしない肉塊。
アスファルトを汚した赤い液体は、降りしきる雨でとうに洗い流されている。
狂気染みた笑みを浮かべた天使と嘆きを露わにしたオランウータン。
見覚えのある死体が二つ、ゴミのように投げ捨てられていた。

「デビハム…ここで殺されたのか……」
「あっちの猿はDIOと一緒にいた奴だよな?」

PK学園での戦闘で甜花をDIOの元まで連れ去り、その後も杉元達を妨害したのはハッキリ覚えている。
放送では貨物船の名で呼ばれ、画像も名前の通り貨物船という意味の分からない存在。
何がどうして船が参加者になったのか気にならない訳ではないが、死んでしまった以上はあれこれ考えても仕方ない。
それにデビハム、悲鳴嶼達を騙してしのぶと行動を共にしていたハムスター。
貨物船のすぐ傍で死んでいるという事は、同一人物が殺害犯なのだろうか。

「胡蝶って女がこいつらに襲われて返り討ちにしたか、DIOの奴に殺されたのか?」

デビハムが本性を現し、更にDIO一派に遭遇し戦闘に発展。
どうにかデビハムと貨物船を殺したしのぶは命辛々逃げおおせた。
或いは、DIOにとってデビハムは生かす価値無しと判断し殺害。
貨物船に関してはデビハムに殺されたか、若しくは役立たずと見なされDIOに始末された可能性が考えられる。

「誰が殺したにしろ、胡蝶の行方が気になる。街を出たか、そうじゃなけりゃまだどっかに隠れてるか。…下手すりゃDIO達に捕まってんのかもしれねぇ」
「ピカ……」

蝶屋敷で世話になった仲間が捕らえられているかもしれない。
悪い予想に善逸の顔は曇るばかり。
また煉獄の時のように手遅れになってしまう。
しのぶが既に死んでしまったとは言い切れないものの、そうなる可能性は否定出来なかった。

「何にしても胡蝶がどうなったかはDIOが知ってる筈だ。本当に捕まってるならそれこそ急がねぇと」

戦兎の言葉に異論は無いのか、杉元も善逸も黙って頷く。
DIOがいる可能性が高いのはこのエリアで最も目立つ施設、PK学園。
しのぶが捕まっているにしろいないにしろ、DIOがいるならほぼ確実に戦闘になる。
甜花を取り戻す為にもDIOとはもう一度戦わねばならないと覚悟していたが、今が正にその時だ。

自動車を発進させ、死体達の横を通り過ぎる。
逝ってしまった者へ足を取られる事も無く、生きている者の為に進み続けた。

やがて目的地へと到着。
色鮮やかなグリーンの校舎は、数時間前に訪れた時とはまた違った印象を受ける。
時間帯が異なるから、理由はそれだけではあるまい。
戦兎達が去った後も戦闘が起きたらしく、校門周辺に破壊の痕が幾つも残されていた。
神聖な学び舎を汚すにも等しい行為。
殺し合いの一施設として設置された時点で、今更な話だが。

車を降りデイパックへ仕舞うと、三人は慎重に校舎の中へ入って行く。
DIOがいるかもしれない以上、いつ戦闘が始まってもおかしくはない。
雨がガラス窓を五月蠅く叩く音を聞きながら、警戒しつつ廊下を進む。

静まり返った校舎内をどれくらい歩いただろうか。
不意に杉元が立ち止まり、背後の二人を手で制止させる。
無言で数歩先にある部屋を指さすと、戦兎達にも言いたい事が分かった。


ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ


いる。
未だこちらから姿は見えなくとも、存在を確かに感じる。
むしろ気付かせるのが目的とでも言わんばかりに、己の気配を存分にアピールしているのか。
喉がヒリつき、緊張の汗を嫌でも垂れ流すこの存在感。
戦兎も、杉元も、善逸も正体を知っている。

警戒を最大限に高め、歩兵銃を構えた杉元が一歩、また一歩と近付き、



戸を蹴破って現れた青髪の少女に投げ飛ばされた。

「う、おおおおおっ!?」

少女が姿を見せ胸倉を掴んだ時点で、既に杉元は反撃に移った。
なのにこうして体が宙を浮き、来た方向へと投げ返された理由はシンプル。
敵は杉元の予想以上に素早い上に力強い。
格好は嘗て杉元が腹切りショーを披露したサーカス団にでも所属していそうな、やたらと派手で奇抜な衣装。
年だって恐らくアシリパとそう変わらないだろう。
そんな少女が牛山もかくやと言う程の怪力と、銃弾の如き速さを発揮したのだ。

初手こそ敵に遅れを取ったものの、瞬時に立て直せるのが杉元という男。
床へ叩きつけられる前に受け身を取り、素早く立ち上がる。
その眼前へ迫るは青髪の少女。
反応が遅れた戦兎と善逸を無視し杉元へと飛び掛かった。
叩き込まれる拳を歩兵銃で防御。
少女の細腕で繰り出したとは思えない衝撃に銃身が軋み、杉元も後方へと押される。

「っ!杉元!」
「構うな桐生!こいつは俺が殺る!」

駆け寄ろうとした戦兎を押し留め、少女の相手を引き受ける。
その間にも少女との攻防が繰り返され、戦兎達とは距離が離されていく。
何者かは知らないが、敵であるなら話は簡単だ。
こいつを殺して、それから戦兎達へ加勢するだけ。

「…っ。分かった!そっちは任せる!」

僅かな躊躇を見せるも、杉元に叫び返し改めて教室へ入ろうとする。
敵はあの少女一人のみではない。
本命とも言える強敵が、部屋の中で待ち受けているのだ。
善逸もそれを理解したのか、ガチガチに震えながら戦兎の後に続く。
扉が蹴破られた場所から足を踏み入れ、即座に気配を放っていた張本人が視界に飛び込んだ。

「数時間ぶりの再会、と言ったところかな?」

学生用の机に腰掛け、優雅に足を組む一人の男。
使い古された勉強机ですら、この男が座るだけで大金を掛けた調度品だと錯覚を抱きそうになる。
爽やかさを前面に押し出した容姿、だが放たれる雰囲気は妖艶な魅力に満ちた、外見とは不釣り合いなもの。
ただそこにいるだけで他者を圧倒し、ひれ伏せねばと思考を麻痺させるだろうオーラの持ち主。
戦兎は知っている。優雅とも言える顔の下に隠された、男の邪悪な本性を。

「DIO…!!」
「そう怒鳴るんじゃあない。彼女も怯えているだろう?数年とはいえ私も貴族の屋敷で教育を受けた身。レディへの野蛮な行為は見過ごせんな」

どの口が言うのかと内心で吐き捨てる。
DIOの隣でこちらに敵意と、形容し難い想いを籠めた瞳をぶつける少女。
やはりと言うべきか、甜花の洗脳は解けていないままらしい。
ならば今度こそ必ず助け出す。
その前に一つ、PK学園に戻って来た目的の事で確認しておかねばならない。

「…DIO、デビハム達を殺したのはお前か?」
「うん?…そう言えばそんな奴もいたか。野良犬のように噛み付くばかりで、薬にも毒にもならん小僧だったな。ああいや、犬ではなくネズミか」

何ともつまらなそうに言うDIOへ、戦兎の表情に険しさが増す。
デビハムとは敵対関係にあったのは本当だが、こうも死者を軽視した物言いをされては不快感が湧き出す。
相手はエボルトと同じ、決して相容れない男だと改めて理解する。
言い方はともかくDIOはデビハムを知っている。
ならば行動を共にしていた人物の行方はどうだ。

「デビハムともう一人別の参加者も一緒にいた筈だろ。そいつはどうしたんだ?」
「…知らんな。運が良ければ逃げ延びた先で生きているだろう」

質問への答えを返すDIOはほんの一瞬だけ表情を曇らせた。
逃げられた事より、しのぶを連れて行ったのが姉畑なのが理由である。
ド変態の分際で自分をコケにした男を思い出し内心苛立つDIOとは反対に、戦兎と善逸は一先ず安堵で胸を撫で下ろす。
DIOと遭遇したがどうにか逃走に成功したらしい。
後は彼女を見つけ悲鳴嶼と再会させられれば問題無しだが、それをやるのはまだ先になるだろう。
目の前にいる邪悪の権化が黙って見過ごしはせず、こちらも大人しくPK学園を出るつもりはない。

「なら、のんびりしてられねぇな。お前を倒して甜花を助ける、それから胡蝶を探さなきゃなんねぇ」
「女の尻を追い掛けるついでで、このDIOを倒すと?余程現実を見れていないらしいな、貴様は」

互いへの敵意を膨れ上がらせながら、ネオディケイドライバーとロストドライバーをそれぞれ腰に巻く。
右手にはライダーカードとガイアメモリ。
両者を仮面の戦士へ変身させる必要不可欠のツールが握られていた。
DIOに倣い甜花も慌てて戦極ドライバーを腰に当て、ベルトが巻き付く。
ポケットからロックシードを取り出し、慣れた動作で起動させる。

『ETERNAL!』

『メロン!』

「変身」

「へ、変身……!」

『ETERNAL!』

『ロックオン!ソイヤッ!』

『メロンアームズ!天・下・御・免!』

真珠色の装甲を纏い、黒のローブを纏った仮面ライダー。
純白のスーツの上からメロンの装甲を纏ったアーマードライダー。
エターナルと斬月への変身が完了し、同じく戦兎も変身を行う。

「変身!」

『KAMEN RIDE BUILD!』

『鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イェーイ!』

赤と青という二色の装甲が特徴的なライダー、ビルド。
ベルト以外は戦兎がこれまで変身していた姿と全く同じになる。
ライドブッカーをソードモードに変形させ構えると、敵もまた己の武器を手にした。

「ピ、ピカ~…(な、何かとんでもないって言うか…俺だけ何となく場違いって言うか…)」

ビルドとエターナル達を交互に見ながら、善逸はついつい縮こまる。
仮面ライダーの存在は病院で戦兎から説明を受け、実際エターナルが杉元と戦う場面も目撃した。
だが変身する瞬間をこの目で見れば驚くのは当然の話。
DIOはともかく、戦兎と甜花が腰に巻いた機械から煉獄並に威勢の良い声が発せられたのも困惑を強めた。
三人が強そうな鎧を着たのに対し、自分は黄色い動物。
可愛らしい外見に反して戦う為の力があるのは分かっているが、どうにも居心地が悪い気がしてならない。

(って、こんな事考えてる場合じゃ無いって俺!)

うっかり緊張感のない内容に頭が支配されかけたのをどうにか思い直す。
DIOは強敵だ、余計な考えで集中を乱したままで勝てる程甘くはない。
正直に言って逃げ出したいくらいに恐いけれど、そのような弱音が通用しないのは承知だ。
青褪め涙目の顔をしながら、されど自分なりに戦う覚悟を決める。

邪悪を打ち砕く正義。
正義を蹴散らす邪悪。
決して相容れる事のない闘争の火蓋が今、切って落とされた。


○


ライドブッカーとエターナルエッジが斬り結ぶ。
教室中に響き渡るは、勉学に励む場には一生縁のない殺し合いの音。
一振りの度に机や椅子が斬り飛ばされ、無惨な残骸が床に散らばる。
両者はそれらへ意識を向けない、敵を倒す一点のみに集中していた。

「無駄ァッ!」
「くっ…!」

リーチの差もあってか一撃の威力はライドブッカーが上。
しかし押され気味なのはビルドの方。
エターナルエッジはリーチこそ劣るが、その分小回りが利く。
ビルドが一振りする間に、エターナルは二撃三撃と手数の多さで攻められる。
ライドブッカーで刃を防ぐだけでは到底凌ぎ切れない。
最低限の動作で身を捩り回避、時には刃が掠めるもその程度のダメージは捨て置く。
最初にDIOと戦った時は鎧武に変身し双剣を振るったが、現在の武器は一本。
にも関わらずあの時よりも、圧倒まではいかなくとも幾分かの余裕を持って対処している。
ビルドの左目部分から伸びた、兎の耳を模したブレード状の部位。
ここにはデータ収集装置が組み込まれており、二度の戦闘でエターナルの能力をより正確に把握しているのだ。
加えて視覚強化装置には敵の気配や動作から次の動きを予測する機能が搭載されている。
別のエリアにて猛威を振るったライダー、アークワン程では無いがエターナルの動きに対し最適解を弾き出す事が可能。
元々変身していたビルドとベルト以外全く同じなのは外見のみならず、備わった機能も同様だった。

「そこだっ!」
「温いわッ!」

ライドブッカーを両手持ちから片手持ちに変え、右手で拳を突き出す。
ラビットフルボトルの成分により、敏捷性を強化されたパンチ。
一発の威力は左拳より低いがスピードを活かし手数で攻める戦法だ。
胴体部分へ連続して叩き込んだ拳は、エターナルエッジで全て防がれる。
素早い拳など自身の、そしてジョースターの小僧が操る異能で見慣れた攻撃。
今更珍しくも無いソレを防ぐなど、エターナルの能力を行使すれば実に容易い。
拳ではなく左手のライドブッカーを振り下ろすも、エターナルエッジで弾き返す。
次の動きへ移らせはしない、優位へ立ち続けるのは自分一人で良い。

「世界(ザ・ワールド)!」

今のがラッシュのつもりならば、何と貧弱なことだろうか。
スタープラチナは元より、波紋を行使したジョナサンの拳よりも生温い。
本当の拳とはどういうものかを、直々に教育してやる必要がある。
出現させるは最強と豪語する黄金色の拳闘士。
世界の名を冠したDIOだけのスタンド。
エターナルから流れ込んだエネルギーが本体と同様に、四肢を蒼く燃え上がらせた。

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!!」
「ぐぅ…っ!」

ザ・ワールドが出現した瞬間からビルドは攻撃を中止。
回避行動を取るべく、右足のバトルシューズに備わったキャタピラで後方へ下がる。
ザ・ワールドの破壊力とスピードは既に何度も身を以て味合わされているのだ。
キャタピラが高速回転し距離を取るが、敵のラッシュもまた異様に速い。
数発が胸部装甲にヒット。
即座に戦闘不能に陥る程では無くとも、殺し切れないダメージが装甲の下の肉体へ響く。

(だったら…!)

回避のみを繰り返しても状況は好転しない。
エターナルが距離を詰めようと踏み込んだ時、ビルドの姿が掻き消えた。
何処へ行ったと視線を周囲に向けるエターナル。
その背後からビルドが斬り掛かる。

ビルドの右側胸部を保護する軽量装甲。
ここには敵の攻撃から身を守る以外にもう一つ、ラビットフルボトル効果を発揮する機能がある。
数秒間だけビルドのあらゆる動作を高速化させられるのだ。
瞬間的なスピード強化でエターナルの背後を取り、ライドブッカーの刀身が背中へと迫った。

「がっ!?」

呻き声が出る、エターナルではなくビルドから。
ライドブッカーが当たったのはエターナルではなく、彼が纏った漆黒のローブ。
背後を見ないままにローブで背後をはたく様に靡かせ、ビルドの攻撃を防御。
エターナルローブは見栄えだけの為に存在するのではない。
強靭な防御力でエターナルを守る盾としても機能する。
攻撃を防がれたビルドへすかさず叩き込まれる、エターナルの回し蹴り。
耐衝撃ボディースーツがダメージを軽減、だが完全に防ぐにはエターナルは強い。
蹴り飛ばされ足が床から放れ、教室の壁に激突。
そこで止まらず壁を破壊し、隣の教室の床へと転がった。

余裕たっぷりの悠々とした歩みで、エターナルがビルドへと近付く。

『KAMEN RIDE!OOO!』

『タ・ト・バ!タトバ!タ・ト・バ!』

立ち上がり様にカードを挿入、新たなライダーへと姿を変える。
鷹の頭部、虎の上半身、飛蝗の下半身。
800年前に錬金術士の手で生み出された、メダルを使ったコンボで変身する戦士、仮面ライダーオーズ。

「姿を変えれば勝てるとでも?」

嘲笑交じりの言葉への返答は、突き出された両腕の爪。
黄色のコアメダルの力で両腕に備わったトラクローは、強化コンクリートも容易く引き裂く。
薙ぎ払うようにエターナルエッジを振るい弾き、胴体へと蹴りを入れる。
両腕を交差させ防御、トラクローから腕へ痺れが伝わった。

「生憎、こっちは勝つつもりでここに来たんだよ!」

次いで放たれるはザ・ワールドのラッシュ。
これを真正面から防御しては、最初の時と同じようにトラクローを粉砕され殴り飛ばされる。
よってここは両脚、緑のコアメダルの力を使う。
緑色のラインが入った脚へ力を集中させ、横っ飛びに回避。
まるで飛蝗のような跳躍力は、その名の通りバッタレッグが発揮可能な力。
小生意気にも避けて見せたオーズへ、二度目は無いとザ・ワールドが接近し拳を放つ。
同じようにバッタレッグの跳躍で再度跳ね上がると、躱した先で待ち受けるのはエターナルだ。
直接仕留めるべくエターナルエッジを突き出し、オーズもまた蹴りを繰り出す。
タトバコンボのオーズは足底の強化外骨格が最も硬い。
バッタレッグの脚力で更に威力を上乗せした蹴りならば、エターナルに押し勝てる。

その自信は呆気なく覆された。

「ぐああああ!?」

オーズの蹴りを真っ向から受けてもエターナルエッジは破壊されず、それどころかオーズを押し返したではないか。
体勢が崩された無防備な所を容赦なくザ・ワールドが狙い、殴打の嵐が炸裂。
床へ叩きつけられたオーズを見下ろしながら、仮面の下でDIOはほくそ笑む。

(玩具にしては中々悪くないじゃあないか)

DIOは戦兎と戦いを始める前に、ヴァニラから献上された装飾品を身に着けていた。
アトラスアンクル、元々はデビハムに支給された装着者の力を強化するアクセアリー。
超人的なジョナサンのパワーを更に上げ、エターナルに変身しより強力となったのである。
今のエターナルは、ブルーフレアの基本的なスペックだけでは計り切れない力を秘めているのだ。

前回の時以上に脅威と化した男を前に、戦兎の戦意は微塵も揺るがない。
傷の痛みを押し殺し、新たなカードを手に取った。


○


「てやっ…!こ、このっ……!」
「ピカ!?ピカチュウ!?(うおっ!?あっぶねぇ!)」

ビルドとエターナルがぶつかり合う一方で、善逸と甜花が変身した斬月による戦いも繰り広げられていた。
とは言ったものの、果たして行われているのを真っ当な戦いと言って良いものだろうか。
互いの得物でしのぎを削り、持ち得る技の応酬で勝利を奪う。
二人の間で起こっているのはそういった戦いのイメージとは程遠い光景。
白い鎧武者が刀を振り回し、黄色い獣が悲鳴を上げながら逃げ続けている。
闘争と言うにはどこか気の抜けた絵面がそこにはあった。

「じ、じっとしてよ……!」

無双セイバーで斬り掛かり、時にはメロンディフェンダーを叩き突ける。
何度も攻撃をしてはいるのだが、未だ掠りもしていない。
ライドウェアの機能で基礎的な身体能力を上昇させ、生身の時からは考えられない動きを可能としている。
それなのに攻撃を当てられず焦りが募るばかり。
斬月に変身したのが呉島貴虎本人だったなら、こうも逃げ続けるのは難しかっただろう。
アーマードライダーの変身者の中でも最上位のバトルセンスを誇るのが貴虎である。
しかし此度の変身者は本来黄金の果実を巡る沢芽市の争いとは何の関わりも無い少女。
バトルロワイアルでの戦闘である程度は斬月の力に慣れて来たものの、歴戦の参加者と比べればまだまだ及ばない。
何より相対しているのは鬼殺隊に所属していた我妻善逸。
気弱な面が目立つ少年であるのは本当だが、呼吸を習得し最終試練も突破した。
下弦のみならず上弦の鬼、更には鬼舞辻無惨との決戦をも生き延びた隊士。
肉体を変えられようと、経験という点では間違いなく甜花よりも上だ。

「このぉ…っ!」
「ピカ~!?ピカチュウウウウウウ!!(どっひえええ~!?恐い恐いめっちゃ恐い!!)」

でんきタイプ故の高いすばやさと、トレーナーとの旅で育まれた能力。
何より善逸自身の経験を活かし斬月の攻撃を躱し続ける。
戦々恐々としている内心とは裏腹に、実際の動きは見事の一言に尽きた。
本人からしたら称賛された所で嬉しく無いだろうが。
時折危うげな場面が訪れはしても、でんこうせっかで華麗に回避。
急激に速さを上げた善逸に翻弄され、斬月は足をもつれさせる。

(生きた心地がしねえよやっぱり~!)

無惨との決戦時よりはずっとマシだが、刀が掠めるだけでもこっちは気絶しそうだ。
でんこうせっかでずっと逃げ続けていれば、今よりも楽にはなるだろう。
しかし後先考えないでわざを連発してしまえば、スタミナ切れを起こしこっちが一気に不利になる。
長い旅で鍛え上げられたピカチュウの肉体であっても、無限の体力があるのではないのだから。
逃げ回っていてるだけでなく、敵を攻撃しなければ何時まで経っても戦いは終わらない。
鬼との戦いの時とそれは同じ、分かってはいても攻撃できない理由があった。
現在戦っている相手は悪鬼ではなく、DIOに洗脳された女の子。
変身しているとはいえ、幾ら何でもそのような相手に容赦なく電撃はぶつけられない。

(って言ってもなぁ…)

斬月の攻撃は避けられるが、こちらから攻撃は不可能。
仲間達もそれぞれの相手で手一杯だろうし、現状は手詰まりだ。

(……今はとにかく逃げ続けるしかね――っ!?)

思考は善逸自身の意思とは無関係に、強制的に打ち切られた。
斬月が急に無双セイバーを振るうのを止めたかと思えば、構えたまま動かなくなる。
何のつもりだという疑問は無双セイバーの、刀で言うと鍔に取り付けられた銃口を見た瞬間に解消。

「ピッカ~!?ピカピイイイイイイ!(嘘でしょ~!?待ってほんと待って!)」

それがどういう武器なのかは善逸も知っている。
日輪刀を主武装にする鬼殺隊で使っていた者は少なかったが、鬼以外の命を一瞬で奪うには十分な威力。
どうして刀と一体化しているのかという困惑はさておき、焦る善逸の言葉を斬月は聞き入れる気が皆無。
トリガーを引き、黄色い体を青くした善逸へ銃弾が発射された。

「こ、これでワンキルゲット……!」

無双セイバーのマズルが火を吹き、小気味良い音と共に銃弾が飛び出す。
ゲームセンターのガンシューティングで鍛えた腕前を発揮する時だ。
敵が下級インベス程度なら、全弾急所へ命中しただろう。

「ピカチュウウウウウウウウ!!!(おたすけえええええええええええ!!!)」

だが参加者の中でも上位の素早さを誇るピカチュウだ。
でんこうせっかで銃弾を躱し、ただの一発も掠らせない。
黄色い残像が教室中を動き回り、弾は外れたと理解させられる。

「うぅ~…!また失敗……!」

悔しくて堪らないが切り替えていかねばならない。
トリガーを引いても聞こえるのはカチリと乾いた音だけ。
弾切れを知らせる合図、刀身部を保護するエナジーチャンバーにも残弾は表示されていなかった。
スライド部分を引き弾を補充。
グリップ内に内蔵された大容量のパワーセルがエネルギーを供給、弾が再装填される。

「よ、よし、もう一回……」

今度こそ命中させようと銃口を向け、黄色い体がどこにも見当たらない。

「え…?ど、どこ……」

キョロキョロと視線をあっちこっちに移動させる。
その時斬月の聴覚センサーは背後からの物音を拾った。
バッと振り向けば案の定、そろりそろりと移動中の善逸と目が合う。

「ピガッ!?(あっ!やばい!)」
「見つけた…!に、逃げるな……!」

あっさりと見つかった焦りは再び向けられた銃口で吹き飛ぶ。
ピカチュウは素早く、野生で過ごしていた頃よりも体力はある。
だが銃で撃たれて無事でいられる肉体構造はしていない。
はがねタイプのポケモンならばまだしも、アーマードライダーの装備で攻撃されれば死に至って当然だ。
間違っても被弾を許す訳にはいかず、善逸は逸る心のまま動いた。
駆け出した先は真正面の斬月、その足と足の間。
股の下を潜り抜けて銃弾を躱し、慌てた斬月が両脚を閉じた時にはもう彼女の背後に回った後。
変身しており着ているスカートもライドウェアの下に隠れているが、股下を通られるのは羞恥があった。
DIOから愛を囁かれた時とは別の理由で顔を赤くし、メロンディフェンダーを背後へ振り回す。
高い防御力を持つシールドは、小賢しいネズミを叩きのめす鈍器としても機能する。
床に叩きつけられたメロンディフェンダーを跳んで回避、伸ばした前足が偶然避けた先にあるものに触れた。

「ひゃんっ!?」

むにゅりと、装着者にフィットした為かライドウェア越しでも感じる柔らかさ。
偶然にも甜花(肉体的には甘奈)の尻の感触が、ピカチュウの小さな前足へと伝わった。

「ピカ…ピカ!ピカピカアアア!(あっやわらけ…待って!違うって!わざとじゃないから!」

おかしな鎧を纏っているとはいえ、年頃の少女の体に触れてしまったのだ。
だらしなく顔を緩めるも、今それは非常にマズいと弁明する。
残念ながらポケモンの言葉では甜花に伝わらないし、聞き入れる気も無い。

「こ、この…へ、へんたい……!なーちゃんの体に、え、えっちなことしないで……!」

股下を潜られた時以上の羞恥と怒りで、甜花の顔は茹でタコのように赤一色へ染まる。
自分がされても嫌なのに、よりにもよって大切な妹の体へセクハラ染みた真似をされた。
仮面越しとはいえ顔に精液をぶっかけ、腕に切り傷を付けた姉畑と同じだ。
見た目は可愛いが中身は許し難い変態に違いないと確信、もう一つのロックシードを取り出す。

『メロンエナジー!』

『ミックス!』

『メロンアームズ!天・下・御・免!』

『ジンバーメロン!ハハッー!』

クラックから出現した巨大メロンがもう一つのメロンと合体。
二つで一つのメロンを頭から被り、展開し陣羽織に似た装甲へと変化。
無双セイバーを握り締めていた右手には新たな武器、ソニックアローを装備。
デビハム相手にも変身したジンバーメロンアームズの斬月が、今再び降臨。
怒りに沸き立つ心へ急かされるまま、エネルギー矢を放った。


○


『KAMEN RIDE!ZERO-ONE!』

『飛び上がライズ!ライジングホッパー!』

『"A jump to the sky turns to a rider kick."』

ライダーカードのデータをディケイドライバーが読み取り姿を変える。
オーズから別の、元は変身者も使用するベルトも戦う敵も全く違うライダーヘと。
黒地のパワードスーツの上から纏った蛍光イエローの装甲。
四肢を走るは妖しく輝く真紅のライン。
赤いレンズの瞳が浮かぶのは、バッタを模した仮面。
令和という新たな時代に君臨した始まりの戦士、仮面ライダーゼロワン。
飛電インテリジェンスの若き社長が、人間とヒューマギアとの架け橋になるべく戦った姿。

「次から次へとよくもまぁ姿が変わるものだな。大道芸でもする方が似合っているぞ?」
「そうかよ。だったらお客さん達が安心して笑えるように、あんたにはご退場願おうかな」
「間抜けな猿ほど口も回るらしい。獣の躾などもう懲り懲りだ」

戦兎に支給されたバイク、ライズホッパーの持ち主がゼロワンらしい。
ゼロワンに付いて知っているのはそれくらいで、直接の面識は無い。
何もかもが未知数なライダーだが、未知の力を試すのはフルボトルの実験の時からそうだ。
ごちゃごちゃ考えるよりも使ってみる方が手っ取り早い。
どこぞの筋肉馬鹿ならそう言うのが目に見えて、相棒らしい姿に小さく笑みが零れる。

「何に姿を変えようと、このDIOが勝利する未来に変わりは無い!」

先手必勝、急接近したDIOが右手を突き出した。
握られているのはエターナルエッジ、仮面ライダーWや上位の力を持つドーパント相手にも振るわれた魔刃。
アトラスアンクルで強化されたパワーも加わり、脅威の度合いは増している。

だからこそ、命中を確信した刃が躱された事には驚きを隠せない。

「何ィ!?」

黄色い閃光が迸った、そんな錯覚をエターナルは抱く。
刃が装甲へ到達する僅か数ミリ手前で、ゼロワンの姿が掻き消えた。
否、消えてなどいない。
自身の真横から急激に膨れ上がる敵意を察知。
視線は正面へ向けたままで、エターナルエッジを横に大きく振るう。

「はっ!」
「ぬぅ…!?」

今度は刃から手応えを感じはしたが、それは相手を斬り裂いたのとは違う。
エターナルが振るったナイフへとゼロワンも蹴りを放ち激突。
刃は欠けず脚は斬られていない、互角のパワーで弾かれ合った。

「このDIOへ薄汚れた足を向けるなど、身の程を知れッ!!」

エターナルエッジを逆手持ちに変え振り下ろす。
ゼロワンの頭部へ突き立てる刃はしかし、空を切りヒュンという音が空しく鳴るのみ。
外したと目に映る状況を脳が理解するのを待たず、反射的に振り下ろしたのとは反対の腕で防御。
ほぼ同時に腕へ蹴りが叩き込まれた。
スーツの下で身に着けたアトラスアンクルと、手首に装着した蒼いブレスがエターナルの腕力を増幅、腕に掛かる重みを押し返さんとする。

「うおっと…!」

伸ばした脚を押されてよろけるゼロワンへ、すかさずエターナルエッジを振るう。
体勢を整えるまでの短い隙だが、エターナルが一撃入れるには十分な時間。
それもやはりと言うべきか当たらない、不安定な体勢から跳躍しエターナルの頭上を跳び越えた。
三度も躱されればエターナルとていい加減に分かる。
今の姿になってから敵のスピードが段違いに上がっている事を。

ゼロワンの能力を理解したのはDIOだけでなく、当然変身している戦兎自身もだ。
この短い攻防で判明した事だが、ゼロワンは脚力が突出して高い。
エターナルの攻撃を回避する敏捷性とジャンプ力は勿論のこと。
蹴りの威力もこれまで変身したライダーより上だ。
脚力へ特化したピーキーな性能は、変身者によっては使いこなせず宝の持ち腐れだろう。
と言っても戦兎には問題にならない。
元の世界でビルドへ変身していた頃より、ラビットラビットフォームというスピード重視の強化形態にもなった事があるくらいだ。
それと同じ感覚で戦えば、そうゼロワンの能力に振り回される事も無い。

大体の性能を理解したなら、後はひたすら攻めれば良い。
接近したエターナルの蹴りを再度跳んで回避。
脚をピンと伸ばし頭上から踵落としを繰り出した。

後方へと身を引きエターナル、だが完璧に避けるのは叶わず踵が命中。
ズキリと左肩を襲う鈍い痛み。
ショルダーアーマーがダメージを軽減、折れてはいない為問題無く動かせる。
それはそれとして痛みを与えられたのには不快感が湧き出し、エターナルエッジを突き刺すも既にゼロワンの姿は無い。
再び真横からの攻撃を察知、今度は拳を放って来たが腕を翳し防御。
蹴りを防いだ時程の重みは感じられない、どうやら腕力はそこまで高くないらしい。
敵もまた拳による攻撃は効果的でないと察したのだろう、腕を引っ込めると同時に片足を鞭のように振るった。

「ザ・ワールド!」

エターナルの胴体を狙い蹴り飛ばす筈の一撃は、出現した拳闘士の拳に相殺される。
ゼロワンのスピードと蹴りの威力は良く理解した。
しかし破壊力とスピードに優れているのはゼロワンだけではない。
自身が操るスタンドもまた、有象無象の追随を決して許しはしないのだから。

今度はエターナルが攻めに入る番だ。
ザ・ワールドの拳がゼロワンを狙い打ち、敵は黄色い残像を残して回避。
躱した先で蹴りを放つべく足を床から浮かせかけるも、一手早くザ・ワールドが拳を放つ。
攻撃は間に合わない、回避を優先したゼロワンは跳躍。
エターナルを見下ろす位置に来た所へ、同じく飛び上がったザ・ワールドが殴りかかる。
ゼロワンもまた蹴りを放つがこれは迎撃の為ではない。
ザ・ワールドの拳を蹴った反動を利用し床に着地、視線の先ではザ・ワールドが同じく降り立った。

視線が交差するのは一瞬のこと、互いの片足が跳ね上がった。

「オオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!!!」

蹴りと蹴りの応酬。
膝で薙ぎ払い、爪先で貫き、足底で粉砕する。
ゼロワンが持ち得るキック力の高さは知っての通り。
ザ・ワールドも元々の破壊力に加え、エターナルのエネルギーを流し込まれ強化されている。
幾度も脚を叩きつけ合い、未だ敵へは一発も届いていない。
両者徐々に速さを増し、教室中へ破壊の痕が深く刻まれていく。
勝敗を分けるのは第三者による横槍だった。

「ぐっ!?」

ゼロワンの横合いから突き出される刃、エターナルエッジ。
スタンドを動かしている間は本体がフリーになる。
正真正銘の殺し合いにスポーツマンシップを持ち込む馬鹿はいない、刃を防ぎ意識が逸れた隙を見逃しはしない。
ザ・ワールドの蹴りが連続して胸部装甲を叩き、軋ませる。
蹴り飛ばされるゼロワンだが、このまま黙って倒れはしてやらないとカードを手にした。
それを見たエターナルも迎え撃つべく、ロストドライバーからメモリを引き抜く。

『FINAL ATTACK RIDE!ZE・ZE・ZE ZERO-ONE!』

『ETERNAL!MAXIMAM DRIVE!』

ディケイドライバーに挿入されたライダーカード。
エターナルエッジのマキシマムスロットに装填されたガイアメモリ。
どちらも必殺のエネルギーを解放し、脚に纏わせる。
先手を取ったのはゼロワン、急加速し放たれるのは威力をより強化したキック。
エターナルもまたパワーを底上げした脚を振り上げ、爪先でゼロワンの膝を蹴り上げる。
宙へ浮くゼロワンをザ・ワールドが追撃、エターナル同様マキシマムドライブのエネルギーを纏わせた右脚が放たれた。
これを紙一重で躱したゼロワン、胸部装甲を脚が掠めるもザ・ワールドへ左脚を振り下ろす。
床へザ・ワールドが叩きつけられエターナルへとフィードバックが襲う。
痛みに顔を顰めるもゼロワンは待ってくれない。

「はああああああああっ!!」
「無駄ァッ!!」

ゼロワンとザ・ワールドの蹴りが激突。
相手を押し返さんとパワーを集中し、エネルギーが迸る。
戦意は二人とも劣らない、されど勝利へ傾いたのはゼロワンの方か。
背後へ僅かによろめいたエターナルの胸部へ叩き込まれるゼロワンの足底。
とはいえタダではやられないのがDIOという男。
ゼロワンの蹴りが直撃する寸前にザ・ワールドを傍らに出現、ラッシュを放った。

「ぐあああああっ!」
「チィ…!!」

殴り飛ばされるゼロワンだが、エターナルもまた痛みに呻く。
蹴りの衝突である程度威力を削いではいたものの、中々に堪えるダメージ。
だが無様に膝を付くのは自身のプライドが許さない。
痛みを噛み殺しながら仁王立ちし、床へ転がるゼロワンを見下ろす。
梃子摺らされたがもう好きにさせてはやらない、近付きトドメを刺そうとし、

『KAMEN RIDE!FOURZE!』

敵はまたもや新たな姿に変わった。

白をベースにオレンジ色のラインが入った、宇宙服を思わせるスーツ。
特徴的な頭部はまるでスペースシャトルのよう。
エニグマ事件で共に最上の野望を阻止した仮面ライダー、その名はフォーゼ。
天ノ川学園高校の平和と青春を守るために、十二星座の使徒と戦った戦士。

『FINAL ATTACK RIDE!FO・FO・FO FOURZE!』

フォーゼへの変身が完了し終えると即座に別のカードをドライバーに叩き込む。
左足にはドリルモジュール、右腕にはロケットモジュールを装備。
元々はNo.1と3のアストロスイッチを使用するが、ディケイドはカードの効果でモジュールを出現させる。
ロケットモジュールが火を吹き加速、真正面のエターナルへとフォーゼを押し出す。
足先ではドリルが高速回転し火花を散らしている。

「ぬぉっ!?」

エターナルローブを翳し防ぐも、すぐに失敗だったと悟る。
ローブに阻まれダメージ自体は皆無だが、フォーゼが蹴りを放った勢いまでは止められない。
ロケットモジュールが噴射しエターナルへ押し出される力も増加。
押し返そうにもフォーゼの体勢は全く崩れず、そればかりか押し出す力の上昇は留まる所を知らない。
フォーゼの背部にはジェットパックユニットが搭載されている。
推進剤を噴射し体勢を制御、ロケットモジュールの噴射へ加速力を上乗せしていた。
抵抗は無駄とばかりにエターナルの足が床から離されてしまう。

「貴様…!!」

怨嗟の声が空しく漏れ、DIOは背後のガラス窓へ激突。
背中から教室の外へ押し出されてもまだ止まる気配が無い。
雨が降り続ける屋外へ蹴り飛ばされる。
放って置けばそのまま学園の敷地外へと吹き飛んで行くだろう。
尤もそうなる前に空中で体勢を整え着地。
正面を睨むとエターナルを追って外に出て来たフォーゼが、生意気にもこちらを睨み返していた。

「DIO様…」

フォーゼへ攻撃を仕掛けようとするも、聞こえたのは少女の声。
横を見やれば、校舎内で杉元を相手にしている筈の部下がいた。

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