キーブレード

キーブレード()/key blade》

『キングダムハーツ』シリーズの象徴である、限られた者にしか持つ事の出来ない伝説の武器。
鍵のような形状をした剣で、劇中でも実際に「」と呼ばれる事が多い。

鍵の軸と歯に当たる「剣身」と、鍵の頭部(持ち手)に当たる両脇にナックルガードの付いた「柄」で構成され、
柄頭にストラップのような『キーチェーン』を付けている。
この基本的な形はどのキーブレードでも保たれているが、中にはとても鍵には見えない物も多数存在する。

キーブレードを扱うことのできる人物のことを「キーブレード使い」と呼ばれる。
使い手となる条件として第一に「強い心」を持っている事が挙げられる。
ただしこの「強い心」に善悪の区別はなく、条件を満たせば悪しき者が使う事もできてしまう。
また、他のキーブレード使いの心を宿した存在が「共有」という形で資格を得る特殊なケースも存在する。

機能

キーブレードには下記にあげる様々な機能を有する。

あらゆる鍵の開閉
世界の心が秘められた扉の"鍵穴"を始めとした、ありとあらゆる鍵を開け閉めできる力を持つ。
基本的にキーブレードの先端から鍵穴に向けて光線を放つが、
宝箱のような簡単な鍵であれば表面を軽く叩くだけで開錠でき、蓋も自然に開く。
キーブレードでしか開閉できない特殊な鍵穴はもちろん、「開ける」「解く」といった概念を持つものであれば、
コンピュータの電子ロックや神の封印だろうが解放でき、逆にキーブレードで封印を施すこともできる。

戦闘能力
あくまで"剣"であり、決して鈍器ではないが、これを使って攻撃する際には「斬る」ではなく「叩く」という表現が使われる。
一方で、一見刃が全くないキーブレードでも、巨大なビルや敵のバリアをバターのように
切り裂く斬撃を放つことが可能で、石畳などの固い床に突き刺すこともできる。
この事から、いかなる形状のキーブレードであろうが、
所有者の意思によって斬れるか斬れないかを自由に切り替えられると考えられる。
また、使い手の潜在能力を引き出し、
素人であってもそれなりの威力を持った魔法を習得できるようにするマジックワンドのような側面もある。
当然、元から魔法の腕前に長けた者であれば、それに比例してより強力な魔法の行使が可能となる。

召喚
携帯する必要はなく、必要なときは所有者の意思に応じて出現し、必要でなくなれば消える。
呼び出す際に現れるエフェクトは使い手や種類によって変わる。
持ち主の手から離れても、即座に手元にワープする形で呼び戻す事が可能で、
瞬時に逆手持ちに切り替えるという変則的な事も出来る(原作でも、その性質を利用した技や戦法が存在する)。
その他、資格のない者が手にしても直ぐに所有者の手元へと戻るため、他人に奪われる心配もない。

不屈の強度
所有者の心の強さを反映しているのか、基本的に傷ついたり壊れたりすることはなく、
武器や弾などのどんな攻撃も受け止めることができる驚異的な強度を誇る。
しかし、特殊な環境下や所有者の心が傷つき壊れるといった状態になれば、
その人物のキーブレードも破壊される事がある。

念力浮遊や分身
使い手の魔法力が高まった、または元から高い場合、
所有者の手から離れたキーブレードを念力の様に中へ浮かせ、そのまま自由自在に操って攻撃することも可能となる。
基本的に操る者に所有権があるキーブレードに限られる。
またキーブレード自体を複数出現させ、二刀流として戦える者も存在する。
ただし本来は光の分身を生成する程度であり、鍵そのものを複数所持する事は、特殊なケースを除きまず不可能である。

キーチェーンに応じた姿・性能に変化
根元に付けられる「キーチェーン」を付け替える事で、姿形や武器としての性能が劇的に変化する。
名称も変化するが、キーブレードとして持つ共通の機能に変わりはない。
原作にも多くのキーブレードが登場するが、それは同じ鍵が形を変えたのであり、一人で何十本も持っているわけではない。

あらゆる武具や乗り物に変形
持ち主が念じることで、キーブレードを一時的に別の武器や乗り物へと変形させることが出来る。
質量保存の法則を無視した超常的な湾曲変形や分割・融合を行うため、
事実上変化できる物に制限はなく、その種類は鞭・弓矢・大砲・ナックル・爪・ハンマーと非常に多岐に渡る。
特に乗り物へと変わる「キーブレードライド」では、異空の回廊を渡り別のワールドへも移動できる(ただし安全性は低い)。

自身や他者の心を切り離す
キーブレードマスターの力を持つ者だけが、生物の肉体から"心"を取り出す特殊な術を扱うことができる。
この術は自らの心でも他者の心でも取り出すことができ、心の一部だけ取り出すことも可能。
他人の身体を器とし、永遠に現世に留まる事が可能になるとも言うが、
同時に「心に光を持つ者に心を奪うことなどできない」という旨の発言もあり、
この術は闇に堕ちた者だけが行使できる「禁断の呪法」といった側面が強い。


カオスドラマにおけるキーブレード

カオスドラマにおいて初めてキーブレードが登場したのは『復活の「R」 ~in the Reincarnated world~』であり、
劇中ではヒロがその第一の使い手となった。
このキーブレードが由来となった説があるカオスブレードとの関係性は謎に包まれている。
劇中に登場したキーブレード及びその使い手は以下を参照。

種類および使い手一覧
  • キングダムチェーン
使い手:ヒロ
『キングダムハーツ』シリーズを象徴するキーブレードで、王冠を象った剣先とミッキー型のチェーンが特徴。外見は こちら
復活の「R」 ~in the Reincarnated world~』にて、ヒロが初めて手にしたキーブレード。

  • パワーオブヒーロー
使い手:ヒロ
剣身は石板に軸が埋まった様なデザイン。
キーチェーンの持ち手は雷のメダル。太目の青い鎖に繋がれている。剣身部分とメダルにはヘラクレスと書かれている。外見は こちら
強力な一撃を持つとともに雷撃を司る。
意味は「英雄の力」。
復活の「R」 ~in the Reincarnated world~』にて、ヒロが手に入れた第二のキーブレード。

  • エグザミネイション
使い手:ヒロ
全系統の魔法を修得することで得られるキーブレード。
杖をイメージしたデザインで、全体的に青い配色をしている。
キーホルダーの持ち手は緑色の本。外見は こちら
強大な魔力を司り、カオスドラマ本編では微弱な魔力を無効化する描写がなされた。
意味は「試験」。
大乱闘カオスマッシュピード』にて、ヒヨリを人質に取ったムスカへの言動に激昂したヒロのもとに現出した。

  • ウィッシュスター
使い手:ヒロ
剣脊に歯車を組み合わせたからくり細工風のデザイン。鍵の歯には特に大きな歯車が付いている。
複数の歯車が並んだ上部と滑車のついた下部が糸で繋がれており、操り人形の装置がモチーフと思われる。
キーチェーンの持ち手は黄色の星。外見は こちら
意味は「星に願いを」。
鋼の意思』にて、ろろんの願いに反応したカオスエメラルドの力によってヒロのもとへ現れた。

  • 過ぎ去りし思い出
使い手:ヒロ
闇を象徴するキーブレード。
全体的に黒く、同色の剣身には連結した鎖のデザインが施され、鍵の歯は漢字の「闇」が象られている。
護拳はコウモリの羽の様なデザインになっている。キーチェーンはソラのネックレスと色違いの黒い王冠。外見は こちら
Lemniscate』にて、復活したろろんの光を受けたヒロの手に奇跡的に出現した。

  • アルテマウェポン
使い手:AS
刀身は両刃剣の表面に針金細工のような細い線が翼のような輪郭を作る姿。刀身の根本にハート型の空洞が空いている。外見は こちら
カオスブレードの遠縁にあたり、《C.H.A.O.S.》にも近いため、底の知れぬ力を秘めている。
意味は「究極の武器」。
大乱闘カオスマッシュピード』にて、幾多の奇跡が折り重なった末に、彼と彼女の想いを以て生まれた特異なキーブレード。

  • 羽ペン(※名称不明)
使い手:ベール「あなた」
上記に挙げたものとは違い、原作にはないオリジナルのキーブレード。
その造形は鍵でもなければ剣でもない、一見は歯車が装飾されただけの羽ペンであるが、
ペンで描いたものを実体化し、その力を顕現できる万能の力を有する。
僕らの物語』にて、ベールがその身の内に秘めたキーブレードであり、それを渚カヲルにより具現化されたものとして誕生。
だが特異点として十分な覚醒や覚悟が欠如していたベールがレギオンにその追い打ちを喰らい、もはや特異点として完全な覚醒が遂げられない状況の中で、
その運命を垣間見た「あなた」が自らその意思を継ぐことで所有者が切り替わった。
「あなた」が持つ"想い"の力との相乗効果は絶大であり、自分が思い描いたものを自由自在に発動できる力を発揮した。



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最終更新:2023年09月12日 19:47