目の前で見知らぬ誰かが死んだ場面を見て、殺し合いの説明を受けた後、数か月前まで住んでいた東京を思い出させるビル街に立っている。
これほどの急展開を経て、雪の降る町に丁度いい冬服を身に纏った少女、野崎春花が行ったことは、胸に手を当て自分が生きているかどうかの確認だった。
これほどの急展開を経て、雪の降る町に丁度いい冬服を身に纏った少女、野崎春花が行ったことは、胸に手を当て自分が生きているかどうかの確認だった。
「私、生きてる……」
彼女にとって、殺し合い云々より自分がここで生きていることが異常事態だ。
親の転勤についてきて田舎の学校に転校した春花は、そこでよそ者を理由にイジメられた。
そしてイジメがエスカレートし、ついに彼女の家が燃やされる事態になってしまった。
両親は死亡、妹は重傷を負い、さらには放火犯であるクラスメイトに放火の隠蔽目的で自殺を強要されてしまう。
復讐を決意した彼女は、自身をイジメていたクラスメイトたちを次々殺害していく。
そして最後には、信じていた少年に裏切られたショックもあって、イジメの主犯だった少女と少年二人と相討ちに近い形でこの世を去った。
そしてイジメがエスカレートし、ついに彼女の家が燃やされる事態になってしまった。
両親は死亡、妹は重傷を負い、さらには放火犯であるクラスメイトに放火の隠蔽目的で自殺を強要されてしまう。
復讐を決意した彼女は、自身をイジメていたクラスメイトたちを次々殺害していく。
そして最後には、信じていた少年に裏切られたショックもあって、イジメの主犯だった少女と少年二人と相討ちに近い形でこの世を去った。
はずだったが、野崎春花はここにこうして生きている。
『なぜか』を、彼女は考えなかった。
物理的な意味でそれを問うても、死者蘇生という超常を体験した以上自分には理解できない何かだろう。
殺し合いに自身を選んだ理由についてなら、火を見るよりも明らかだ。
『なぜか』を、彼女は考えなかった。
物理的な意味でそれを問うても、死者蘇生という超常を体験した以上自分には理解できない何かだろう。
殺し合いに自身を選んだ理由についてなら、火を見るよりも明らかだ。
――主催者は、野崎春花は殺し合いに乗ると考えてここに呼んだ。
それを彼女は確信していた。
彼女は家族を救うため、見も知らぬ人間を殺せると思われたからここにいるのだ。
そして彼女は否定できない。
彼女は家族に生きていてほしい。他の身も知らぬ他人よりもずっと。
その為に殺し合いに乗ることは、きっと誰もが間違っているというだろう。
彼女は家族を救うため、見も知らぬ人間を殺せると思われたからここにいるのだ。
そして彼女は否定できない。
彼女は家族に生きていてほしい。他の身も知らぬ他人よりもずっと。
その為に殺し合いに乗ることは、きっと誰もが間違っているというだろう。
だとしても、家族を愛した少女に罪はあっただろうか。
春花はただ家族といたかっただけだ。それは悪だったろうか。
春花はただ家族といたかっただけだ。それは悪だったろうか。
「スタープラチナ」
春花は自分に支給されたスタンドを呼び出す。
支給品を検めるといきなりDISCが出てきて、しかも使用方法が頭に差すと書かれた説明書きを見たとき、彼女は正直面食らった。
それでもDISCを頭に入れ、試しとばかりに呼び出したスタンドで近くにあるコンクリートの壁を殴る。
すると、壁は見事なまでに砕け散った。
その後、色々試した結果彼女はスタープラチナを当たりと判断する。
本来の持ち主の叔父に『無敵』と称されたスタンドは、彼女にとっても強力だった。
支給品を検めるといきなりDISCが出てきて、しかも使用方法が頭に差すと書かれた説明書きを見たとき、彼女は正直面食らった。
それでもDISCを頭に入れ、試しとばかりに呼び出したスタンドで近くにあるコンクリートの壁を殴る。
すると、壁は見事なまでに砕け散った。
その後、色々試した結果彼女はスタープラチナを当たりと判断する。
本来の持ち主の叔父に『無敵』と称されたスタンドは、彼女にとっても強力だった。
「待っててね。しょーちゃん、お父さん、お母さん」
こうして春花は殺し合いの道を歩き始める。
だが狙いは家族の蘇生ではない。彼女の狙いは過去改変だ。
父の転勤が決まった日、彼女には東京に残る方法があった。
父を一人で送り出すか、家族全員で行くかの二択だった。
彼女は家族愛ゆえについていくことを選んだが、今度は第三の選択肢、一人で暮らすことを選ぼう。
わがままだと言われるかもしれないが、何とかやってみよう。
道は定まった。後はただ進むだけ。
だが狙いは家族の蘇生ではない。彼女の狙いは過去改変だ。
父の転勤が決まった日、彼女には東京に残る方法があった。
父を一人で送り出すか、家族全員で行くかの二択だった。
彼女は家族愛ゆえについていくことを選んだが、今度は第三の選択肢、一人で暮らすことを選ぼう。
わがままだと言われるかもしれないが、何とかやってみよう。
道は定まった。後はただ進むだけ。
かくして、黄金の精神が宿るスタンドは、殺し合いの主催者というドス黒い悪により黒く滲んだシミができる。
野崎春花は辛い過去を背負ってなお、屍を積み上げた末の願いに抗える『正義』にはなれなかった。
自らの弱さを攻撃に変えて、世界を思うがままにすることを企むほどの『悪』にもなれなかった。
野崎春花は辛い過去を背負ってなお、屍を積み上げた末の願いに抗える『正義』にはなれなかった。
自らの弱さを攻撃に変えて、世界を思うがままにすることを企むほどの『悪』にもなれなかった。
なぜなら、野崎春花はただの人間だから。
家族を愛し、友達もいた、どこにでもいる中学生でしかなかったから。
家族を愛し、友達もいた、どこにでもいる中学生でしかなかったから。
【野崎春花@ミスミソウ】
[状態]:健康
[装備]:スタープラチナのスタンドDISC@ジョジョの奇妙な冒険
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本行動方針:優勝して、過去を改変する。
1:NPCってなんだろう……?
[備考]
参戦時期は死亡後です。
スタープラチナのDISCを装備しています。
[状態]:健康
[装備]:スタープラチナのスタンドDISC@ジョジョの奇妙な冒険
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本行動方針:優勝して、過去を改変する。
1:NPCってなんだろう……?
[備考]
参戦時期は死亡後です。
スタープラチナのDISCを装備しています。
【スタープラチナのスタンドDISC@ジョジョの奇妙な冒険】
空条承太郎のスタンド。
最強のパワー、スピードを持つ近距離パワー型スタンド。
更に時間停止能力を持つ。このロワで止められる時間は最盛期の時と同じく5秒。
空条承太郎のスタンド。
最強のパワー、スピードを持つ近距離パワー型スタンド。
更に時間停止能力を持つ。このロワで止められる時間は最盛期の時と同じく5秒。
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