「GORB!!GORB!!」
「GORB!!GORBGO!!」
「GORB!!GORBGO!!」
森林地帯。耳障りな奇声で威嚇するゴブリン。その群れに囲まれている独特なファッションの青年。
彼の足元には、首を絞め落とされ生き耐えた小鬼の亡骸があった。
止めを刺したのは男ではない。この小鬼は仲間たちの攻撃で骸と化していた。
彼の足元には、首を絞め落とされ生き耐えた小鬼の亡骸があった。
止めを刺したのは男ではない。この小鬼は仲間たちの攻撃で骸と化していた。
(まいったな……何なんだこの生物は? 仲間を盾にしても一向に怯まない…… さて、どうするか)
男の名は豆銑礼、職業は果樹栽培師、レイではなくライと読む。
「単体は弱い……が、数が揃うと厄介だな」
文句を言っても状況は改善しない。
豆銑は盾にしたゴブリンを捕まえた時と同じ要領で、スタンド『ドギー・スタイル』でワイヤー状にほどいた腕を振り回す。
慣性が加わった豆銑のワイヤーは鋭く地面をえぐり、取り囲むゴブリンたちを怯ませた。
豆銑は盾にしたゴブリンを捕まえた時と同じ要領で、スタンド『ドギー・スタイル』でワイヤー状にほどいた腕を振り回す。
慣性が加わった豆銑のワイヤーは鋭く地面をえぐり、取り囲むゴブリンたちを怯ませた。
「GORB!!GORB!!」
「GORBGORB!!」
「GORBGORB!!」
強引に突撃されれば対処できないが、件のゴブリンどもは「自分が最初に負傷するのは嫌だ。お前先に行けよ!」と言わんばかりに、互いに押し付け合うばかりで近寄ってこない。
(一匹ずつ処理するのが確実か……しかし、増援を呼ばれるとまずい)
一か八か、怪物どもが痺れを切らす前に突破を試みる。そう行動に移そうとした直前に、状況は一変した。
「GOB!?」
離れていた一匹の小鬼の脳天に、ずぶりと突き刺されるナイフ。
「!?」
寸分違わず脳裏に貫通した刃は、瞬時に小鬼の生命を絶えさせる。
生き絶えた仲間に驚く小鬼。豆銑の視線の先には、殺戮者がいた。
生き絶えた仲間に驚く小鬼。豆銑の視線の先には、殺戮者がいた。
「……ゴブリンだな」
加勢したのは、薄汚れた鎧という装いの不審者だった。
「GORB!?GORB!!」
我に返った小鬼が怒りのままに襲い掛かるも、男は地面に落ちていた棍棒を使い、瞬く間に怪物たちを処理していく。
豆銑に注目していた怪物たちは背後からの奇襲に対処できず、あっという間に駆逐された。
豆銑に注目していた怪物たちは背後からの奇襲に対処できず、あっという間に駆逐された。
(スゴいな…… 淀みが一切ない。その道のプロか?)
警戒する豆銑に構うこと無く、鎧の男は流れるような手順で死体に止めを指していく。その動作は一切の淀みがなく、洗練された手腕であった。
血生臭い光景だが、熟練の職人芸といっても過言ではない男の腕前に、豆銑は『敬意』を感じた。
血生臭い光景だが、熟練の職人芸といっても過言ではない男の腕前に、豆銑は『敬意』を感じた。
「騙し討ちは小鬼の常套手段だ。死体は必ず確認しろ」
ゴブリン。サブカルチャーに疎い豆銑でも知っている、有名なモンスター。
この醜悪な怪物たちがまさにそれだったらしい。
この醜悪な怪物たちがまさにそれだったらしい。
「……小鬼(ゴブリン)だと?」
「ああ」
「確認するが……本当に、この生き物は『ゴブリン』なのか?」
「ああ」
「なるほど……『ゴブリン』?」
「ああ」
「しつこいようだが……本当に『ゴブリン』? ヨーロッパ地方発祥の、緑の小人のイメージで、悪戯好きの妖精の?」
「『悪戯好き』なんて可愛げがあるモノではないが、そうだ」
「本当に『ゴブリン』? スタンド能力ではなく?」
「スタンドが何なのか俺は知らん。が、間違いなくコレはゴブリンだ」
「そうか…… ゴブリン……なるほど」
にわかには信じがたいが、実物が転がっているのなら信じざるを得ない。
実在するゴブリンを、一切の動揺無く始末できる男。人間嫌いの豆銑でも興味をそそられる。
実在するゴブリンを、一切の動揺無く始末できる男。人間嫌いの豆銑でも興味をそそられる。
「俺はゴブリンを殺しにいく。お前はどうする?」
「……自己紹介がまだだったな」
「わたしの名は『豆銑礼』。レイではなくライだ。職業は専属の果樹栽培師……」
「……ゴブリンスレイヤー。冒険者をしている」
義務的な名乗り。律儀な様子に苦笑する。どうやら『小鬼殺し』は自分に負けず劣らず変人らしい。
「……(小鬼殺し、おまけに職業が冒険者、か)」
見間違う事もない不審者だが、その実力は証明済み。ならばとるべき選択肢はひとつしかない。
「こんなタチが悪い生物がうろついているんじゃあ、単独行動は危険だ。
暫く同行させて欲しい。君についていった方が生存確率が上がる」
暫く同行させて欲しい。君についていった方が生存確率が上がる」
「何ができる?」
「『ドギー・スタイル』」
豆銑の体が、林檎の皮を剥く時のようにワイヤー状にほどける。
「ほう……」
見たことのない『魔法』に、さしものゴブリンスレイヤーも驚いていた。
「こんなことができる。見た目より頑丈で、縛り上げたり飛ばしたり……まぁ応用も効く。君のゴブリン退治にも、ある程度は協力しよう。その方が合理的だ」
「わかった」
必要最低限の情報交換だったが、互いの利害も一致している。
小鬼殺しと果樹栽培師は、小鬼の巣を目指し前進を始めた。
小鬼殺しと果樹栽培師は、小鬼の巣を目指し前進を始めた。
【豆銑礼@ジョジョリオン】
[状態]:健康、疲労(小)
[装備]:スタンド『ドギー・スタイル』
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×3
[思考・状況]基本行動方針:生存優先
1:ゴブリンスレイヤーと行動する。
2:定助は無事だろうか……
[備考]
時間軸はプアー・トム撃破後。
[状態]:健康、疲労(小)
[装備]:スタンド『ドギー・スタイル』
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×3
[思考・状況]基本行動方針:生存優先
1:ゴブリンスレイヤーと行動する。
2:定助は無事だろうか……
[備考]
時間軸はプアー・トム撃破後。
【ゴブリンスレイヤー@ゴブリンスレイヤー】
[状態]:健康
[装備]:ゴブリンスレイヤーの装備@ゴブリンスレイヤー、小鬼から奪った装備(粗末な棍棒や短剣)、並行世界のディエゴのナイフ@ジョジョの奇妙な冒険
[道具]:基本支給品
[思考・状況]基本行動方針:ゴブリンを殺す。
1:殺し合い……ゴブリンではないのか?
2:スタンド……便利そうだ。
[備考]
時間軸はゴブリンロードを討伐した後。
[状態]:健康
[装備]:ゴブリンスレイヤーの装備@ゴブリンスレイヤー、小鬼から奪った装備(粗末な棍棒や短剣)、並行世界のディエゴのナイフ@ジョジョの奇妙な冒険
[道具]:基本支給品
[思考・状況]基本行動方針:ゴブリンを殺す。
1:殺し合い……ゴブリンではないのか?
2:スタンド……便利そうだ。
[備考]
時間軸はゴブリンロードを討伐した後。
【ゴブリンスレイヤーの装備@ゴブリンスレイヤー】
鉄兜と安っぽい革鎧、鎖帷子と円盾のセット。ランダム支給品扱い。
鉄兜と安っぽい革鎧、鎖帷子と円盾のセット。ランダム支給品扱い。
【並行世界のディエゴのナイフ@ジョジョの奇妙な冒険】
並行世界のディエゴが所持していたナイフ。複数本セット。
並行世界のディエゴが所持していたナイフ。複数本セット。
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