とがめ達に距離を取られ、爆発物を本体・スタンド共に命中しなかったとはいえ近くに投げられ、大きな爆発音を立てられた春花は一先ず大木が数本生えている地帯から抜け出し、開けた場所へと移動すべく早急に走り出す。
スタンドは消耗を抑える為解除したいところではあるのだが、今はアカネに嘘を見破られている。
更にはとがめという同行者もおり、周辺にそれを口で知らされる可能性も高い。
スタンドは消耗を抑える為解除したいところではあるのだが、今はアカネに嘘を見破られている。
更にはとがめという同行者もおり、周辺にそれを口で知らされる可能性も高い。
(私の嘘を見破ったかもしれないあの黒髪の女…あいつは先にでもつぶさなければ…!同行者の白髪女も同じだ!)
それ故に、少しでもスタンド解除の機会を得る為に彼女は先程出会ったアカネ、その次にとがめを優先して口を封じるべくすぐにでも殺害する事を決断する。
やがて大木が群生する地帯を一先ず抜け出した春花は念の為、その場で周辺を見渡す。
その時間は一瞬といってもいいだろう。
その時間は一瞬といってもいいだろう。
勿論、とがめ達の方も黙ってはいない。
「アカネ、離れずわたしに付いてくるのだぞ。」
「…うん、わかってる。」
「…うん、わかってる。」
とがめもアカネも命が惜しい。
─だから共に行動をとる。
─だから共に行動をとる。
実は、支給品の月餅を二人で口にするより前に、とがめ側のランダム支給品でもあった二匹の『蝿頭(ようとう)』にナイフで傷を付け、その片方に月餅の毒味をさせ、更にその効果を試す為にもう一度傷付けるといった事をやっていた。
この殺し合いという状況において、そういった実験は必然となる。
また、最後の支給品である缶入りのオレンジジュースと緑茶も同様に毒味させてからアカネと共に月餅を速く食べる為、それと交互に飲んでいた。
空になった缶を地面に捨てるのはもってのほか。
月餅の入っていた袋に入れて口を閉じ、とがめのデイパックにしまっている。
この殺し合いという状況において、そういった実験は必然となる。
また、最後の支給品である缶入りのオレンジジュースと緑茶も同様に毒味させてからアカネと共に月餅を速く食べる為、それと交互に飲んでいた。
空になった缶を地面に捨てるのはもってのほか。
月餅の入っていた袋に入れて口を閉じ、とがめのデイパックにしまっている。
一方、春花への支給品の一つであるラグマイト鉱石も衝撃を与えれば発光するといった代物。
しかし元々青い鉱物であり、他の人間など知性のある者にに見られている状況で発光させてしまえばすぐ感づかれるのは当然だ。
勿論デンジのデイパックの中身を確認する余裕など無い。
しかし元々青い鉱物であり、他の人間など知性のある者にに見られている状況で発光させてしまえばすぐ感づかれるのは当然だ。
勿論デンジのデイパックの中身を確認する余裕など無い。
とがめとアカネが居る場所の近くには高台があるが、階段や梯子などが無く、また現在は春花をすぐにでも倒す方針に入って居る為にどの道登る目的がなくなってしまっている。
「このような緊急事態だアカネ、
風船は鞄に仕舞うのだぞ。」
風船は鞄に仕舞うのだぞ。」
さすがに風船を誰かへの目印として持つことを一度はアカネに勧めた彼女ではあったが、先程の問答によって野咲春花という殺し合いに乗っていることが判明している他参加者と遭遇してしまった。
その状況で目立つ色の風船を持っていてはまた他のマーダーやその風船に目を付けたNPCに襲われる可能性があるからだ。
その状況で目立つ色の風船を持っていてはまた他のマーダーやその風船に目を付けたNPCに襲われる可能性があるからだ。