謎の主催者が『殺し合い』の為だけに用意した正真正銘の魑魅魍魎が跋扈し、
阿鼻叫喚の地獄絵図が繰り広げられるバトルロワイアル会場。
阿鼻叫喚の地獄絵図が繰り広げられるバトルロワイアル会場。
その片隅で・・・
「おねいさ〜ん♪オラとおちゃしな〜い?」
「えっと・・・そういうのはちょっと・・・」
「えっと・・・そういうのはちょっと・・・」
参加者の一人が、別の参加者にナンパされていた。
◆◆◆◆◆
「え〜っと・・・とりあえず、お茶するかは保留という事で・・・」
「え〜?」
「え〜?」
超過人口審議研究所、通称『超人課』所属の魔女である星野輝子はお茶の誘いをやんわりと断ったのだが、
それに赤いシャツと黄色いズボン姿の子供―野原しんのすけは不満そうに頬を膨らましたのだった。
それに赤いシャツと黄色いズボン姿の子供―野原しんのすけは不満そうに頬を膨らましたのだった。
(ふ、風郎太みたいな子だなぁ・・・)
しんのすけの様子を見ながら、輝子の脳裏に超人課の同僚であるオバケの少年の姿が浮かんだ。
- と、ここで輝子は互いにまだ自己紹介をしていない事を思い出し、「・・・コホン」と咳払いをすると、
なるだけ心を落ち着かせてから、しんのすけの視線に合わせるように体を屈めて自己紹介を始めた。
「改めまして・・・私の名前は星野輝子。君は?」
「オラ、野原しんのすけ!ふたば幼稚園ひまわり組の5歳児!」
「オラ、野原しんのすけ!ふたば幼稚園ひまわり組の5歳児!」
しんのすけは右手を挙げて大きな声で元気よく自己紹介をした。
その子供らしい姿に、輝子は顔を綻ばせる。
その子供らしい姿に、輝子は顔を綻ばせる。
「うん。それじゃあ、これからよろしくね!しんのすけ君!」
「・・・」
「・・・」
しかし、しんのすけはまたも不満そうな顔をした。
「?・・・どうしたの?」
「水臭いぞキッコおねいさん。オラのことは『しんちゃん』って呼んで欲しいぞ」
「水臭いぞキッコおねいさん。オラのことは『しんちゃん』って呼んで欲しいぞ」
どうやら「君付け」より『ちゃん付け』の方がお好みらしい。
「えっと・・・しんちゃん?」
「・・・ぬぁ〜にぃ?」
「・・・ぬぁ〜にぃ?」
輝子が希望通りちゃん付けで呼んだので、しんのすけは気持ち悪いくらいの笑顔を見せた。
それを見て輝子は顔を引き攣らせたが、すぐに気を取り直し、しんのすけに今後の方針を聞いてみた。
それを見て輝子は顔を引き攣らせたが、すぐに気を取り直し、しんのすけに今後の方針を聞いてみた。
「・・・と、ところで!しんちゃんはこれからどうしたいの?」
「えっ?う〜ん・・・」
「えっ?う〜ん・・・」
しんのすけは腕を組んで少し考えるそぶりを見せると、すぐに答えた。
「オラ、おねいさんとデートしたい!」
いきなり『デートしたい』などとと言われて、輝子は思いっきりズッコケてしまった。
何とか起き上がると、顔を引き攣らせながらもう一回質問した。
何とか起き上がると、顔を引き攣らせながらもう一回質問した。
「そ、そういうんじゃなくって!ここに来る前に、あの主催の人が言ってたような事をするのかってこと!」
「う〜ん・・・だけどオラ、あの人の言ってた事よく解んないし・・・」
「あっ・・・」
「う〜ん・・・だけどオラ、あの人の言ってた事よく解んないし・・・」
「あっ・・・」
しんのすけの何気ない言葉に、輝子はごく当たり前の事を失念していたことに気づかされた。
目の前のしんのすけはまだ5歳の幼稚園児。
そんな幼い子供に「殺し合い」などという物が理解できるはずがない。
なのに、しんのすけはこの場に連れて来られた・・・これはつまり、殺し合いに乗った参加者への生贄ということになる。
その考えに至った輝子は悲しげな顔をしたのだが・・・すぐに明るい表情に切り替えた。
目の前のしんのすけはまだ5歳の幼稚園児。
そんな幼い子供に「殺し合い」などという物が理解できるはずがない。
なのに、しんのすけはこの場に連れて来られた・・・これはつまり、殺し合いに乗った参加者への生贄ということになる。
その考えに至った輝子は悲しげな顔をしたのだが・・・すぐに明るい表情に切り替えた。
「・・・それじゃあ、しんちゃん。お姉さんと街に着くまでデートしようか?」
「おぉ〜!!してみたいぞ!」
「おぉ〜!!してみたいぞ!」
輝子側からのデートの誘いに、しんのすけは年相応に喜んだ。
「よし!それじゃあ・・・」
輝子は立ち上がると、しんのすけの小さな手をしっかりと握った。
「良い、しんちゃん?絶対手を放しちゃだめだからね」
「ほっほぉ〜い!」
「ほっほぉ〜い!」
輝子に元気よく答えると、しんのすけも輝子の手を握り返し、二人は歩き始めた。
「♪〜♪〜」
楽し気に大好きなアクション仮面の歌を口ずさむしんのすけに輝子は優し気な笑みを浮かべた。
この先、どんなに悲惨な結果が待っていたとしても、今だけは楽しい思いをしてほしい。
そしていざという時には自分が『超人』としてしんのすけを守る。
そんな風に思いながら・・・。
そしていざという時には自分が『超人』としてしんのすけを守る。
そんな風に思いながら・・・。
【野原しんのすけ@クレヨンしんちゃん】
[状態]:健康、嬉し恥ずかし
[装備]:無し
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]
基本:おねいさん(輝子)とデートする
1:ほっほーい!
[状態]:健康、嬉し恥ずかし
[装備]:無し
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]
基本:おねいさん(輝子)とデートする
1:ほっほーい!
[備考]:殺し合いについてはよく理解していません。
【星野輝子@コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜】
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]
基本:殺し合いには乗らない
1:いざとなったら、『超人』としてしんのすけを守る
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]
基本:殺し合いには乗らない
1:いざとなったら、『超人』としてしんのすけを守る
[備考]
2期(THE LAST SONG)中盤からの参戦
2期(THE LAST SONG)中盤からの参戦
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