「まったく、なんだって私がこんな変なイベントに……」
その男は、路傍のベンチに腰掛けて愚痴を漏らしていた。
逆立った髪にとがった耳や鼻。青白い肌。そしてクラシックな黒いマント。
いかにも「吸血鬼でござい」という風貌の彼は、実際に吸血鬼である。
名はドラルク。高貴な血筋が全くの無駄になっている、クソザコ吸血鬼である。
逆立った髪にとがった耳や鼻。青白い肌。そしてクラシックな黒いマント。
いかにも「吸血鬼でござい」という風貌の彼は、実際に吸血鬼である。
名はドラルク。高貴な血筋が全くの無駄になっている、クソザコ吸血鬼である。
「だいたい私の拉致を許すなんて、ロナルドくんはいったい何をやってるんだ。
私の安全を確保するなど、最低限の義務だろうに」
私の安全を確保するなど、最低限の義務だろうに」
ドラルクの愚痴は、同居人への文句にシフトしていく。
そのまま延々としゃべり続けそうなドラルクであったが、ふいにその口が止まる。
誰かが近づいてきていることに気づいたからだ。
現れたのは、金髪で眼鏡をかけた男だった。年の程は、初老程度に見える。
そのまま延々としゃべり続けそうなドラルクであったが、ふいにその口が止まる。
誰かが近づいてきていることに気づいたからだ。
現れたのは、金髪で眼鏡をかけた男だった。年の程は、初老程度に見える。
「やあ、どうも。静かな夜ですな」
まるで殺し合いの最中であることを忘れたかのように、ドラルクは気さくに話しかける。
それに対し返ってきたのは、射貫くような視線だった。
それに対し返ってきたのは、射貫くような視線だった。
「万が一間違ってたら大問題だから、いちおう聞いておくが……。
貴様、吸血鬼か?」
貴様、吸血鬼か?」
ぶしつけな質問に、さしものドラルクも眉をひそめる。
「たしかに私は高等吸血鬼(ヴァンパイアロード)だが……。
ずいぶんな態度じゃないか。ひょっとして、吸血鬼ハン……っ!」
ずいぶんな態度じゃないか。ひょっとして、吸血鬼ハン……っ!」
ひょっとして、吸血鬼ハンターか?
そう言いたかったドラルクだったが、それは叶わなかった。
男が、持っていた剣をドラルクの胸に突き立てたからだ。
そう言いたかったドラルクだったが、それは叶わなかった。
男が、持っていた剣をドラルクの胸に突き立てたからだ。
「ならば死ね」
男が、ゆっくりと剣を抜く。
それとほぼ同時に、ドラルクの体は塵となって崩れ落ちた。
それとほぼ同時に、ドラルクの体は塵となって崩れ落ちた。
【ドラルク@吸血鬼すぐ死ぬ 死亡】
◆ ◆ ◆
「初っぱなから吸血鬼に出くわすとは……。
幸先がいいのか悪いのか」
幸先がいいのか悪いのか」
夜の街を歩きながら、男は独りごちる。
彼の名はアレクサンド・アンデルセン。
ヴァチカンの闇の仕事を請け負う機関「イスカリオテ」の一員であり、最強の吸血鬼とも渡り合う実力を持つ化物専門の殺し屋である。
彼の名はアレクサンド・アンデルセン。
ヴァチカンの闇の仕事を請け負う機関「イスカリオテ」の一員であり、最強の吸血鬼とも渡り合う実力を持つ化物専門の殺し屋である。
「とにかく、この場に化物がいるのは確認できた。
ならば俺の使命は、その全てを殺し尽くすこと。
そして異教徒も殺し、このふざけた催しを開催したやつも殺し、同じ神を信仰する者と共に生還する。
まあ、最後のははじめからいないのならその方がいいが……」
ならば俺の使命は、その全てを殺し尽くすこと。
そして異教徒も殺し、このふざけた催しを開催したやつも殺し、同じ神を信仰する者と共に生還する。
まあ、最後のははじめからいないのならその方がいいが……」
独白をひとまず終えると、アンデルセンは手にした剣を改めて握り直した。
◆ ◆ ◆
一方、先ほどのベンチ。
残された塵は少しずつ動き、やがて元のドラルクの姿を取り戻した。
残された塵は少しずつ動き、やがて元のドラルクの姿を取り戻した。
「あーっ、痛かったーっ!
あいつ、聖なる武器使ってやがったな! おかげで再生に時間がかかっちゃったじゃないか!」
あいつ、聖なる武器使ってやがったな! おかげで再生に時間がかかっちゃったじゃないか!」
完全に再生したドラルクは、何事もなかったかのような力強さで叫ぶ。
彼は一般的な吸血鬼どころか、人間よりも脆弱である。
人間ならば多少痛い程度のダメージでも、あっけなく死ぬ。
だが彼は、死んでもすぐに生き返ることができる。
ここまでのドラルクの言動に今ひとつ緊張感がなかったのも、そのためだ。
彼にとって「死」とは日常であり、殺し合いなど別に恐れるようなことではないのだ。
彼は一般的な吸血鬼どころか、人間よりも脆弱である。
人間ならば多少痛い程度のダメージでも、あっけなく死ぬ。
だが彼は、死んでもすぐに生き返ることができる。
ここまでのドラルクの言動に今ひとつ緊張感がなかったのも、そのためだ。
彼にとって「死」とは日常であり、殺し合いなど別に恐れるようなことではないのだ。
「今度会ったら、絶対仕返ししてやる……。ん?」
ドラルクはそこで、足下に自分のデイパックが落ちているのに気づく。
元々はベンチに座ったとき傍らに置いていたのだが、刺された衝撃で落下してしまったらしい。
元々はベンチに座ったとき傍らに置いていたのだが、刺された衝撃で落下してしまったらしい。
「そういやあいつ、私の荷物は盗まないでいったんだな……。
うっかりさんなのか、真面目なのか……。
まあいいや、そういや中身をまだ見てなかったし、ここで確かめておくか」
うっかりさんなのか、真面目なのか……。
まあいいや、そういや中身をまだ見てなかったし、ここで確かめておくか」
軽い気持ちで、ドラルクはデイパックを開ける。
すると、一番上に何かが書かれた紙が置かれていた。
そこには、こう書かれていた。
すると、一番上に何かが書かれた紙が置かれていた。
そこには、こう書かれていた。
『あなたがこの会場内で死ねるのは、10回までです。
11回死ぬと、もう再生できなくなります』
11回死ぬと、もう再生できなくなります』
「マジで……?」
ドラルクの脳内に、日常が崩れ落ちる音が響いた。
【ドラルク@吸血鬼すぐ死ぬ】
[状態]健康、残機9
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考]基本行動方針:殺されるのは慣れてるけど、殺すのは無理
1:これが本当だったら、やばすぎない?
2:吸血鬼ハンター(アンデルセン)に再会できたら、仕返しする(具体的な方法は考えてない)
[備考]
[状態]健康、残機9
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考]基本行動方針:殺されるのは慣れてるけど、殺すのは無理
1:これが本当だったら、やばすぎない?
2:吸血鬼ハンター(アンデルセン)に再会できたら、仕返しする(具体的な方法は考えてない)
[備考]
- 制限により、10回までしか死ねません。11回死ぬと再生不可能になり、死亡者扱いとなります。
- 制限により、塵になっても首輪は外せません。
【アレクサンド・アンデルセン@HELLSING】
[状態]健康
[装備]破邪の剣@ドラゴンクエストシリーズ
[道具]基本支給品、ランダム支給品0〜2
[思考]基本行動方針:化物は殺す。異教徒も殺す。主催者も殺す。
1:カトリック信者は保護する。
[備考]
[状態]健康
[装備]破邪の剣@ドラゴンクエストシリーズ
[道具]基本支給品、ランダム支給品0〜2
[思考]基本行動方針:化物は殺す。異教徒も殺す。主催者も殺す。
1:カトリック信者は保護する。
[備考]
- 参戦時期はロンドンでの決戦に赴く前。
- ドラルクを殺したと思っています。
【破邪の剣@ドラゴンクエストシリーズ】
シリーズおなじみの、中盤で頼りになる剣。
道具として使うとギラの効果があり、閃光を放って敵を攻撃出る。
シリーズおなじみの、中盤で頼りになる剣。
道具として使うとギラの効果があり、閃光を放って敵を攻撃出る。
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