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  • 廻廻奇譚───怨親平等

コンペ・ロワイアル@ウィキ

廻廻奇譚───怨親平等

最終更新:2022年01月10日 14:46

匿名ユーザー

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 重い音を立てながら倒れるロボひろし。
 顔面に叩き込み、中の部品が露出した状態で倒れる。
 散らばる部品があたりへと散らばって音を奏でていた。
 生命が終わりを告げるかのように散らばる部品の動きが止まる。

 真人にとって実に充実な時間だった。
 呪力が通用しない相手で、しかも人でも呪霊ですらない。
 色んな道具を使って、色んな楽しみ方を味わえた。
 ……だったのだが。

「あれ?」

 困惑したのはまさかの彼本人。
 確かに一撃は入った。事実相手は吹き飛んで転がっている。
 だが、それにしては思ってるより威力が浅い……否、これは浅すぎだ。
 確かに顔は損壊して中身が見えるようになったが、
 本来なら潰れる一撃にしては、余りにも浅かった。
 これでは機能停止にするレベルのものではない。

(銃創?)

 よく見ると右腕には無数の銃創ができている。
 ハチの巣とはこのことかと言わんばかりの傷口が。
 この状態だと確かに腕の力が落ちて威力がぶれやすくなるが、
 ロボひろしがビーム以外の銃撃をしようした場面はなければ、
 傷の位置から彼が与えられることはまずありえない。

「ああ、他にもいたんだ。」

 身体を元の姿に戻しながら、
 銃創の風穴を除けば見える参加者の姿。

「ハァ、ハァ……!!」

 余りにも戦場に似合わない恰好。
 余りにも戦場には向いてない表情。
 余りにも戦場に慣れてない魂の揺らぎ。










 一般人、佐々木哲平がまさかのこの場に参加した。










 ───時は少しだけ遡る。

 決意を固めた佐々木は家を出て早々に音に気が付いた。
 あれだけ派手な音をやっておいて、気付かない方が無理と言うものだ。
 最初は殺し合いが始まってるんだと改めて実感して逃げ出そうとも思った。
 だが、そこで戦ってる人が彼女を守っているとしたら。
 或いはこの先、彼女を守ってくれるかもしれない可能性もある。
 どちらかが味方になってくれる人であることを願いながら向かった。
 勿論、気付かれないようにこっそりと物陰から忍び寄るように。

(なんだよ、これ!?)

 想像を絶する状況に、言葉を失う。
 自分の身体を、質量保存も関係なく形を変える人間と、
 一件がらくたに見えるのにとてつもない力を持ったロボット。
 決意を固めた瞬間に出会ったのが、こんな超人的な戦いをする二人。
 この場には露伴と違って敵意を持ったスタンド使いだってありうる。
 バトル漫画のような光景を前にしては、彼でなくても大抵は思ってしまう。
 自分の決意が、どれほどちっぽけなものなのかを。
 一般人にできることなど蹂躙されるだけだと。
 眩暈と共に銃を落としかけてしまう。

(落ち着け! 藍野さんを守るって決めたばかりだろ!)

 元々NPCだなんだので危険な可能性は十分に示唆されていたこと。
 誰も勝てない存在がいれば、殺し合いではなくただの蹂躙になってしまう。
 仮にも参加者。何かしらの弱点と言うものが必ず存在するものだ。
 それにこれだけ戦えるのなら、心強い味方になってくれる可能性もある。
 大事なのは、どちらが『敵になりうるのかを見極めるのか』と言うこの一点のみ。
 漫画家としてこの場で役に立つ数少ない武器『観察と想像力』を武器にする。
 此処で下手に動かなかったお陰で、ゴブリンに気づかれずやり過ごせたのは、
 タマーニラッキー抜きの幸運なのは、彼自身を含めて知らないことだ。

 目まぐるしく動く戦いを一般人なりに必死についていった。
 どちらが危険なのかを判断しようと思ったが、足りない。
 巻き添えにならないようになるべく距離を置いていたせいで、
 会話がうまく聞き取れない距離にいた結果、片方は殺意に溢れた殺戮機械。
 片方は笑顔で生物を簡単に組み替えてしまう文字通りの怪物。
 はっきり言って、どちらも敵としか認識できない状態にある。
 このまま野放しにするのはできないが、果たして撃てるのか。
 相手が危険だとしても、銃の引き金は見た目以上に重い代物。
 仮にどちらかを狙って倒したとしても、残った一方と戦える自信もない。
 そうこうしている間に、殴り飛ばされた側の声が届く。
 吹っ飛んだお陰で、ようやく近くに来てくれたが故に。

『あれ? 手遅れで助けようのない人を模倣したのに躊躇うんだ。』

 片方が攻撃を躊躇った。片方の声が届いた。
 決めかねてるときに、どちらを『撃つべき』か。
 違う。『どちらを守るべきか』を理解して撃った。
 今の言葉を吐く奴が、彼女を殺すかどうかは決まりきったことだ。
 同時に躊躇した彼はまだ理性的。味方になりうる存在も理解する。
 殺しなんてしたくはないと同時に、あれを放っておけばどうなるか。
 そう思って撃ったが、それでもやはり覚悟を持てない一般人。
 首輪を狙わずに手だけを狙うあたり、一線は越えられない。
 もっとも、まだ夜間であるこの状況で赤外線ありと言えども、
 ろくに撃ったこともない銃で首輪を狙うのは無理があるので最適解なのだが。

「残念だけど、俺はこれじゃ死なないよ。
 と言うより君……誰かを殺せないだろう?」

 ビビりまくりの魂の揺らぎ。
 すぐにわかる。戦いなんてものとは一切無縁の一般人だと。
 ガキよりもずっと揺れまくっているのがよくわかる。

(分かってたけど、銃が効いてない!!)

 分かり切っていたことだ。
 人間ならまだしも、あれはもう人間ではない。
 撃ったところで通じるかは怪しいものだと。
 そしてこれ以外に戦える手段など今の彼にはない。
 通用しないと分かっても破れかぶれに撃つも、
 今度は甲羅に変化させた腕で簡単に防がれる。

「今邪魔されるのも面倒だし、殺しちゃおうか。」

 この程度どうと言うことはないが、
 また妨害されるのも癪に障る。
 馬の脚にしてあっという間に接近。
 既に手の届く範囲。無為転変を決めれば即終わりだ。
 その速度に驚き、佐々木は足を段差に引っ掛けて倒れる。
 避ける以前に身動きが取れない。取れたところで彼に避けろとは無理な話だが。
 気合だけで乗り切れるものではないことを身をもって実感させられた。

「え?」

 が、その手が何故か頭に触れない。
 腕が倒れ行く佐々木の動きに合わせずに空振り。
 余りに不可解な動きに、真人が一番驚かされる。

(腕は治したはず。身体が言うことを効かないなんてあるのか?)

 そんなわけない。
 銃創はとうに治したし、あの程度なら大した傷ではない。
 特級呪具でやられたからにしても、手に力が入らないではないのだ。
 意図的に、それをする以外何もできないかのような決定づけられた何か。
 胸につけられたタマーニラッキーが持つ、たった5%の確率。
 この土壇場で彼は引き当てて、それを運よく回避できた。
 だが所詮は一回。5%を二度連続引き当てる確率は0.25%。
 二度目でこの確率だ。一撃イコール死と言う技を相手にして、
 二度連続成功してそこから三度、四度とやられれば確実に回避不可能。
 今度こそその手が佐々木の頭に触れる。

「何処を、見てやがるんだてめえは!!」

 寸前、游雲による殴打が後頭部を直撃。
 顔面のパーツが破壊されロボットらしい部分を見せながらも、
 十分に稼働が可能な状態である彼はすぐに立ち上がっていた。
 多量の血液を噴き出し、呪力が持っていかれ白目を剥く。
 倒れる真人の手は、ギリギリ佐々木の身体に触れずに済む。

「た、助かっ───」

 命があることに安堵する佐々木だが、目の前の光景に再び絶句する。
 倒れている相手に、ヌンチャクを何度も叩き込むロボットの姿。
 何度も何度も、返り血も顧みることなく確実に殺す為の行動。
 悍ましい光景に、声を上げることも逃げることもできない。

(なんて、なんて新鮮なインスピレーションなんだ!)

 本当に冗談抜きで笑えない状態。呪力がある限り死なないが、
 裏を返せば呪力が尽きれば死ぬ。ましてやあれは特級呪具。
 他の呪具とは違う。首輪の制限下でこのまま続けば本当に呪力が尽きてしまう。
 だとしても彼は嗤う。その新鮮さに。

(そうか、これが……!)

 まだ生まれて長くないがゆえに、
 特級呪霊と言う存在故に感じたことのない境地。
 生命の終わりはいくつも、今さっきも見てきた。
 だがそれはあくまで与えたもの。自分は経験したことがない。










 『死』と言うものを。










(領域───)

 死ぬかもしれないと思えた。
 だからこそ見つかるまでに時間がかかった。
 漸く見つけた。探していたモノはそこにあるんだと。
 今ならそのステージに立つことができる。










(いや、まだだ。)

 だが、使わない。
 と言うより、今使うメリットがなかった。
 使ったところで無為転変が通じないのは共通。
 もう一人は一般人。使わずとも簡単に殺せる。
 何より、游雲で受けたダメージはかなりのものだ。
 此処で初めての領域展開をして、呪力を保てるかも怪しい。
 いかに此処では呪力の供給がしやすいと言えども限度がある。
 だからやることは一つだけ。

「!」

 体を縮められたことで攻撃が避けられ、クレーターを作る。
 そのまま真人は縮んだ身体で反撃として自分の血を飛ばす。
 視界を赤く染められるが、彼としては大して影響はない。
 真人が逃げたと思われる足音に視線を向けながら拭き取ると、

「バイバーイ。」

 真人の移動先は、狭い下水道。
 自分の身体をゲル状のような状態で滑り込ませながら手を振る。
 首輪は外せないのか、そんな身体でもその存在が目立つ。

「楽しかったよー。」

「てめえッ!! 今更逃げるんじゃねえ!!」

 下水道に潜っていく腕を叩きつけるが、下水道に既に彼の姿はない。
 何が何でも追跡しようと、近くに見つけたマンホールを探す。
 辺りには見当たらず、同じエリア内を探索の為駆け抜ける。

「絶対に───」

 見つけるのにはそう時間はかからなかったものの、ロボひろしが突然倒れてしまう。
 体力の概念こそないものの、彼には避けようのないものが彼にはある。
 単純な話、そう───燃料切れ。

(クソッ! 何やってんだよ俺ッ! 動けッ! 動くんだよッ!
 殺すんだろうあいつをッ! みさえの、しんのすけ仇だろうがッ!!)

 游雲を使う際に筋力を多量に使うようにしていた上に、
 嘗ての戦いと同じかそれ以上に無茶な動きをしてきた。
 この僅かな短時間でも無理が起きて当然のことだ。

「チクショオオオオオオオオォォ───ッ!!!」

 殆ど動かない身体でできるのは叫ぶことだけ。
 真人の完全な逃走によって、この戦いは決着がついた。





 ◇ ◇ ◇





「失礼ですが……貴方は乗ってるんですか。」

 叫び終わって静かになった戦場にて、
 佐々木は銃を構えながらロボひろしに迫る。
 真人の血を浴びてるのも相まって、人殺しのそれにしか見えない姿だ。
 もっとも、それはロボひろしも浴びてるのでお互い様か。

「……銃を向ける必要はねえよ。燃料切れで俺は動けないんだ。」

 意味はないと言われても、佐々木は銃を降ろさない。
 他の参加者やNPCがいたときの自衛なのはあるにはある。
 だが何よりも、彼を怖がってるがゆえに降ろすことができなかった。
 目の前で怪物であっても攻撃する姿は物語の主人公のような、
 ヒーローみたいな高潔さとは無縁の泥臭いを通り越した、
 推理物とかにある私怨でめった刺しにする犯人のような。
 復讐劇を成し遂げてる最中のダークヒーローのような。
 まともとは呼ぶにはとても無理のある、倫理から外れた行動。
 漫画ならまだしも、目の前でやられて鮮明に残ってる。
 怖くないと思う一般人の方が珍しいだろう。

「答えて、もらえますか。」


 今必要なのはその答えだ。
 この人は敵なのか、味方なのか。
 いや、此処で乗ってるなどと言う奴はまずいない。
 助けてくれる可能性がある相手に反感を買ってどうする。
 はっきり言ってこの質問に何ら意味などなかった。

「……わかんねえんだ。」

「え?」

 しかし、返ってきた返答は予想外なものだ。
 絶対に此処は『はい』と言うはずの状況において違う返事。
 燃料切れでも動く首を、百八十度回転させながらロボひろしは言葉を紡ぐ。

「レヴィちゃん……最初に一緒だった仲間を助けたいし、
 マサオ君って息子の友達がいるんだ。まだ五歳の子供なんだよ。
 息子の友達でなくとも、大人として保護しなくちゃあならないんだ。
 けどよ……あいつに殺された息子を生き返らせる可能性があるって思うと、
 どんなに甘い誘惑だったとしても、どうにかできる自信が今の俺にはねえんだよッ!!」

『ブハッ! 嘘が下手!! 魂が見えなくても揺らいでるのがわかるよ。』

 あの言葉は本当だ。
 今でもその揺らぎが消えたわけではない。
 もし動ける身になったとして、本当に助けるのだろうか。
 レヴィが気を失ってるのをいいことにそのまま首を圧し折る姿。
 起き上がった瞬間、目の前の青年を叩きつぶしてしまう光景。
 あり得てしまう可能性を前に、答えが出てこなかった。
 いままではNOと言い続けることができた答えも、
 一瞬でもYESと言う選択肢が出てしまった現状。
 それはこれからも、機能停止するまで永遠に付き纏うだろう。

 ミルドラースが此方の願いを叶えるかと言ったらNOだ。
 今まで何人もの嵐の如く現れた存在と家族で立ち向かってきた。
 その中において最後まで信用できるような連中なんて、一人としていない。
 これらはひろしの記憶を模したものであって、厳密には彼の記憶ではない。
 だがこれらが判断材料になるかならないかであるなら、なるものだ。

「少し遠くに怪物みたいなのがいるだろ。
 あれが俺の息子のしんのすけだ……あいつに変えられたんだよ。」

 一方で、どれだけ信用できないとしても。
 父と呼んでくれた息子と言うかけがえのない存在。
 大事な子供を、邪悪な存在によって理不尽に殺された。
 今その誘惑を跳ね除けるだけの自信が、彼にはない。
 彼は一家の大黒柱ではあるが正義の味方でもなければ、ヒーローでもない。
 一人の記憶と心を持ったロボ───でも、とーちゃんなのだから。

「……俺も、助けたいって人がいます。
 俺が生き残るよりも、ずっと世間を喜ばせられる人が。
 こんなふざけた殺し合いで死んでいいはずがない人が。
 その人を喪った時、俺も同じような考えをするかもしれません。」

 悲痛な叫びの彼を前に、佐々木も静かに独白する。
 彼は言うなれば、今後もあるかもしれない未来の自分。
 見た目こそSFを頑張って目指したが失敗した見た目のロボットでも、
 ありもしない希望に縋ってしまう、弱い人間のようなもの。
 お互いの立場が逆だった可能性も何処かにあったのかもしれない。

「俺には分かりません。貴方を助けることが正解か、間違いか。」

「だろうな……」

 助けた瞬間襲う可能性だってある。
 助ける理由なんて、どこにもない。
 普通に捨ておくかとどめを刺されるだけ。
 仇も討てないまま、此処で終わりだ。

「だから、今だけでも最善を選びます。」

 彼が思っていたこととは裏腹に、
 動けないロボひろしのデイバックへと手をかける。
 当然、一番困惑しているのはロボひろしだ。

「おい、何をやってんだ!?」

 もしここで彼を放っておくか撃って倒したところで、
 結局のところあの怪物を相手に、自分の手で倒せる気はしない。
 気付いてないとは言えタマーニラッキーなしでは助からなかったのだから、
 今後自分で倒せる確率など限りなくゼロに等しく、
 対抗できる参加者が他にいるのかも不明な状況だ。
 (岸辺露伴は自分と一緒にいる可能性が皆無なので除外とする)

「俺は貴方に助けられた! だからその分を返します!」

「あれは偶然の成り行きだ!
 感謝されるようなことは一つもねえぞ!」

「だとしてもッ!! 此処で見捨てたくありません!」

 唯一戦えてることが証明された彼を助けること。
 自分と藍野伊月が生存できる可能性の一つになる。
 利用目的は確かにあるので偽善ではあるのだが、
 根底にはやはり見捨てられないと言う、良心の呵責。
 盗作云々はともかくとして、彼の性格は基本的には善性だ。
 『僕はともかく君が? 冗談は盗作だけにしろ!』なんて、
 露伴からすればそのことについては嘲笑うのは想像するに難くない。
 完全な悪人とも言えない彼をこのまま見捨てることに、
 酷く気が引けたが故の行動でもあった。

 身もふたもないことを言ってしまえば、
 間違った道を間違ったと理解しながら歩んだ彼にとって、
 若干感覚が麻痺してる、と言えば否定できない。
 行動したらそれに伴って起きることを理解できないのだ彼は。
 来るはずの未来の少年ジャンプが来ないといったような、
 盗作するリスクについて全く考えてなかったのだから。
 普通ならば悪癖だが、此処ではそれが行動の理由となる。
 正しいかどうかは別としてだが。

 デイバックに手をかけたのには、勿論理由がある。
 これだけ暴れられるロボットだ。たった数時間しか動かさない、
 それだけの目的で参加させるとは佐々木的には考えにくかった。
 漫画家として、彼のようなキャラは活躍できるようにしておく。
 となればきっとあるはずだ。彼を動かすためのものが。

「ポリタンク! 灯油が動力源ですか!」

 デイバックから出てきた赤いタンク。
 中を確認すれば独特の臭いは間違いなく灯油。

「……ああ、それだ!」

 これだけのハイスペックを持ちながら、
 動力源は油と言うとんでもないエネルギー源を持つ。
 どこから給油すればいいのかを指示を受けながら補給するも、

「あの、これ何とかならなかったんですか。」

「それについては悪い、無理だ。」

 給油口が尻からと言う、
 絵面的にひどく誤解されやすそうな光景。
 決意を決めた顔は瞬く間に何とも言えない表情へと変わっていった。





 ◇ ◇ ◇





「多分これでいいか?」

 メーターらしき部分がマックスになったので、一先ず給油を終えて戻す。
 終えると同時にロボひろしは立ち上がって、軽く自分の状態を確認する。
 僅かながらの不安もあって、少しだけ距離を置く。

「動けるようだな……えっと、あんた名前は。」

「佐々木哲平、漫画家です。」

「佐々木か、俺はロボひろし……先に謝っておく。
 悪い。助けて貰ったが、今後は俺にも分からねえ。
 最悪の場合、思った通りの敵になるかもしれない。」

 今はただ真人を殺すだけが生きる理由に等しかった。
 そこに野放しに出来ないと言った正義感はなく、
 あるのは純粋に復讐の為だけの、黒い感情のみ。
 復讐を果たした時、どちらへ転んでしまうのか。
 どちらにもなりうると言うことを彼は自覚した。

「そうならないことを、俺は願います。」

 自分のしたことが正しいのか間違いなのか。
 どのような結果で示されるのかは明確には分からない。
 ホワイトナイトを連載しつづけたその時のように。
 正直不安が八割、信用が二割と言ったところだ。
 面と向かってそれを言ってくるだけ相手はまだ理性的で二割。
 力を持った存在が乗るかもしれない可能性の中で、
 不安になるなと言う方が無理な話だ。

「じゃあ、俺は行くぜ。」

 一先ずレヴィを助けて、あの男を見つけて殺す。
 その後優勝を狙うのか、レヴィとの約束を守ろうとするのか。
 今の彼には何も判断できないままで。

「あの。」

「悪い、急いで……」

「いえ、お子さんの支給品だけでも。」

 此処にはいくつもの支給品が置いて行かれてる。
 真人の、レヴィの、真人が殺したRRMの、そしてしんのすけの。
 その中で息子の支給品を自分が持っていくのは何処か忍びない。
 父である彼に持って行ってほしいと言う、気持ちの問題で。

「……あんがとな。」

「後不躾なんですけど、
 藍野伊月と言う女の子がいたら、
 できればでいいので守ってあげてください。」

「アンタの言ってた大切な人か?
 さっきも言ったが、俺はどっちに転ぶかわからねえ。
 保証はしないし、最悪のことも想定してくれ。」

 最悪のこと。
 藍野伊月を彼が殺めると言うこと。
 自分が稼働させた結果がそうなったら、
 死んでも死にきれないかもしれなかった。

「言ったはずです。そうならないことを、俺は願います。」

 それに返す言葉はないまま、ロボひろしはしんのすけのデイバックを回収。
 後のはそっちに任せると言って、ロボひろしは南へと向かう。
 目指すはレヴィの救出。だがその後は彼自身にも分からない。





 この世界は『廻廻奇譚』である。
 本来全く交わることのない者達は、
 奇妙な縁を以って紡がれていく。



【H-6(南部)/早朝】

【ロボひろし@クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶガチンコ逆襲のロボとーちゃん】
[状態]:顔面破損、精神疲労(極大)、真人に対するの憎悪と殺意(極大)、真人の返り血、脚部故障(プロペラ回転での飛行に支障あり)、左手複数貫通穴(ロケットパンチ等には支障なし)、迷い、燃料満タン
[装備]:游雲@呪術廻戦
[道具]:基本支給品、灯油入りポリタンク(電動ポンプ付き)×2@現実、ランダム支給品×0~2、しんのすけのデイバック(基本支給品、ランダム支給品×1~3)
[思考・状況]:基本行動方針:あの男(真人)を殺す。その後は───
1:あの男(真人)を殺す。
2:しんのすけを生き返らせるかの迷い。
3:レヴィちゃんを助ける……助けるのか? 本当に……?
4:藍野伊月って子を見かけたら、どうする?
[備考]
※レヴィが魔法少女だということを知りました。
※真人の無為転変を大体把握しました。
※戦闘により損傷が激しいです。
 脚部のプロペラ以外も故障してるかもしれません。

【佐々木哲平@タイムパラドクスゴーストライター】
[状態]:岸辺露伴への羨望(大)、真人の返り血、精神疲労(中)、不安(大・主にロボひろしに対して)
[装備]:タマーニラッキー@ペーパーマリオRPG、F2000R(残弾・予備不明)@とあるシリーズ
[道具]:基本支給品、ピンクダークの少年@ジョジョの奇妙な冒険
[思考・状況]基本行動方針:死にたくはないが、人殺しもしたくはない。
1:藍野さんを守らないと……
2:露伴にはもう会いたくない。あの怪物(真人)にも。
3:ピンクダークの少年は、凄かった。
4:支給品の回収だけでもしておく。
5:返り血も何とかしないと。
[備考]
※参戦時期は少なくとも四話以降かつ未来で藍野伊月の訃報を知るまでの間です。
※露伴からスタンド、及び能力を説明されました。
※露伴が別の世界の人間だと気付きました。
※哲平は一巻しか読んでいませんが、デイパックの中にピンクダークの少年がまだあるかは次の書き手氏にお任せします。
※真人が呪霊とは知りません(所謂改造人間か人外の類と思ってる)が、
 無為転変については大まかに把握しています、










 下水道の何処か。
 真人は人の形に戻って少し身を休めていた。
 首輪はどうやら身体を弄っても合わせてくるようだ。
 簡単に外れる仕様ではないことぐらい分かっていたことだが。

「あーあ、支給品殆どおいて行ったのは痛いなぁ。」

 使ってみればどれも楽しい代物だった。
 刀はすごい切れ味で、バズーカも中々いい経験だ。
 何よりも変身の指輪で見た相手の表情。最高だった。
 いずれも面白そうなものばかりだったと言うのもあるが、
 特に問題なのは宿儺の指。あれを置いて行ったのは手痛い。
 まだ使う必要もなく、戦いの際に落としてしまうことを気にして、
 デイバックに大事にしまったが、結果的に持ち運ぶ暇がなくなってしまった。
 残りの五本も彼女が宿儺の器になったら、戻ってくるかも怪しいところだ。
 改造人間が移動した自分にちゃんと従って動いてくれるかも不明な状況。
 指の回収は一度諦めるしかなかった。

「でもまあ、得られるものはあったからいいとしようかな。」

 領域展開の兆しは見えた。
 後は使うべき場所を見出すだけ。
 今は一先ず、試そうと思って腕を伸ばす。
 右腕を変化させて、先程の男が持っていたものを模倣する。
 不格好で人肌を維持した状態もあってかなり気持ち悪い銃口、
 そこから見た目通り、弾丸の如く放たれる改造人間。
 本来あるべき世界で彼が未来で行った技術の亜種。

「うん。少し改良すれば連射もできそうだ。」

 人間の兵器を見て学ぶ。
 呪霊らしく、人間らしく狡猾に。
 この場でもそれは変わらない。
 悪意は、呪いは廻り続ける。そう、何処までも。

【???/下水道/早朝】

【真人@呪術廻戦】
[状態]:呪力消耗(大)、喜び
[装備]:大量の改造人間(ゴブリン数体を含む)@呪術廻戦+他、変身の指輪@Fate/Grand Order
[道具]:なし
[思考・状況]
基本行動方針:呪霊として殺し合いに参加する。
1:皆殺し。
2:宿儺の器を探す。
3:領域展開の兆しは見えた。後は試す相手か。
4:改造人間に渡した指、どうにか回収できないかな。
[備考]
※原作16話より参戦です。
※領域展開をなんとなく感じましたが、
 似たような状態にならないとできないかもしれません。
※F2000Rを模して改造人間を弾丸にすることを覚えました。
 やってることはぶっちゃけ原作のサイコガンもどきのあれです。
※数体ゴブリンを改造人間としてストックしています。



※H-6南部の半壊した店内に三代鬼徹@ONE PIECE、
 H-6南部に沖田のバズーカ(弾未装填、残弾不明)@銀魂、
 真人とレヴィのデイバック(基本支給品は殆ど損壊して使用不能)、
 レヴィのランダム支給品×1(指輪のような手ぶらで使えるアイテムではない)
 両面宿儺の指10本セット@呪術廻戦、改造された野原しんのすけの死体、
 空のポリタンク@現実があります。
※H-6のアスファルト、駐車場周辺にクレーターや倒木、廃車などがあります。
※レヴィに宿儺の実験の後、改造人間が戻ってくるエリアに設定されてます



【游雲@呪術廻戦】
レヴィの支給品
呪力を持たない人でも呪霊を祓える武器『呪具』
呪具にも階級があり、游雲は特級呪具に判定される代物
特殊な術式はないがそれ故に純粋な火力重視で、筋力がものを言う武器
特級だけあってまともな呪具でも呪術でも余り通じない硬さを持つ、
特級呪霊である花御にもある程度のダメージが通る程の代物
売ると五億はくだらない超高級品

【変身の指輪@Fate/Grand Order】
レヴィの支給品
ランサーガレスの宝具(ゲーム上ではスキルか礼装扱い)
貴婦人ライオネスから賜った、様々な色に変化する銀色の指輪
変身の魔術が込められており、姿を変えることができる
ガレスはこれを用いて身分を隠して試合に出ていたとか
変身中は当人の力が増減したりすることはなく、
元の力を維持したまま戦うことができる
魔術ではあるので魔力、或いは代替えが必要
真人の場合は呪力を消費して発動する

【灯油入りポリタンク@現実】
ロボひろしが動くための燃料(食用油等でも代用可能)
給油のための電動ポンプも付属。ストックは三つ(一つ消費)
あくまでメーターを満タンにするだけの量が入ってるだけなので、
見た目より量は少ない


051:驚異 投下順 053:とけないこおり
037:殺し抗え、人であるがために ロボひろし 079:幼魚と逆罰
047:惨酷無惨 佐々木哲平
037:殺し抗え、人であるがために 真人 059:喪失の果てに
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