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勇者の資格

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(おれは、あの乃亜って子によって生き返させられたのか?)

 辺りを散策している少年、勇者ダイがここに来る前の最後の記憶はキルバーンの発動させた黒の核晶と心中したことであった。
 愛する地上を守り命を散らしたはずの自分が生きてこの場に居ることは、海馬乃亜の力によるものだとダイは考えていた。

(乃亜は「神」を名乗っていたけど、おれ達の世界や竜の騎士を生み出したという神々と関係があるのか? そもそもおれが死んでからどれくらいの年月が経過したんだ? 分からないことが多すぎる……いや、考えても仕方がないか。今は連れてこられた人を守ることを考えないと……)

 ダイは、子供達をこのような殺し合いに巻き込み命を弄ぶ乃亜への怒りと、殺された二人を救うことが出来なった悔しさを抑え込み、人々を守る決意をした。

 しばらく探索を続けると、うずくまっている少女を発見した。
 頭上に天使の輪のようなものが浮いている、髪の長い少女であった。

「君、大丈夫?」

「……ひっ!」

 ダイが話しかけると、少女は怯えたような声を上げた。

「大丈夫だよ。おれは殺し合いには乗っていない。みんなを守りたいんだ。おれの名前はダイ。君は?」

 ダイは怖がっている彼女を安心させるために、優しい口調で少女に語りかけた。

「……アリスです……もしかして、その格好……」

 伸びかけに答え、ダイの方を見た少女アリスは、ダイの格好を見つめていた。
 その姿は、アリスが数々のゲームで見てきた勇者そのものであったからだ。

「おれは勇者なんだ。だからアリスも他のみんなも守ってみせるよ」

「やっぱり勇者……よかった……」

 勇者の姿を見て、アリスは安堵した様子であった。
 ダイは、アリスを落ち着かせられたことに安心するも、次にアリスから発せられた言葉は、ダイの想像とはかけ離れていた。

「勇者ダイさん……アリスを倒してください」

「……え?」

「アリスは、世界を滅ぼす魔王です。だから、勇者の手で滅ぼされなくちゃいけないんです」

 ――――つまり、「アリス」。あなたは――この世界を滅ぼすために生まれた「魔王」なのよ。

 ――――この世界に貴方は存在してはいけない。

 アリスは自分が何者なのか分からなかった。
 分かっているのは大切な友人であるモモイに怪我をさせてしまったという事実だけである。
 モモイが今無事なのかは分からない。しかし、アリスの支給品にモモイの銃があったという事実が、モモイの安否に対する嫌な予感をアリスの中に張り巡らされた。


「アリスは、勇者になりたかったんです……でも……」

 ――――貴方は己を勇者と読んでいるけど……「勇者」とは、友人に剣を向ける存在かしら?

 ――――むしろ、貴方のやったことは悪役(魔王)ではなくて?

「アリスは魔王でした。友人を傷つけてしまいました。次にアリスが暴走したら本当に世界を滅ぼしてしまうかもしれません。だから……!」

 ダイにはアリスの事情を知る由はなかった。しかし、アリスの言っている事が本当であると直感で理解していた。
 なぜなら、アリスの姿がテランにて出自を知ることになった過去の自分と重なっていたからである。

「……アリスの事情を詳しく知っているわけじゃないけどさ、アリスは世界を滅ぼしたいわけじゃないんでしょ?」

「はい。だからアリスは消えてしまうのが正しいのです。大切な人を傷つけたくないから……」

「きっとアリスの大切な人はそんなことを望んでないよ」

「……でもきっとアリスの正体を知ってしまったのでアリスのことを嫌いになってしまったと思います……アリスは友人に嫌われるのが辛いです!」

 ミドリやユズは、アリスを魔王と呼んだリオに反発していた。しかし、世界を滅ぼす存在だと知ったアリスのことを好きで居てくれるのだろうか?
 いや、きっと嫌いになっていくだろう。
 アリスにはそれが耐えられなかった。

「おれも、自分が竜の騎士っていう『すべてを滅ぼす者』だと言われた時があったんだ」

「……え?」

「おれは自分が人間じゃなかったら大切な仲間からも嫌われてしまうと思っていたんだ。でも、そんなことはなかった。おれがどんな存在であっても仲間だと思ってくれたんだ。きっと君の友人も同じことを考えていると思うよ」

「……でも……アリスは……魔王で……」

 ――――勇者がなんだ!!? 竜の騎士がどうした!!? おれにとって……ダイはダイだっ!!!!

 ダイはかつての仲間、ポップの言葉によって救われたことを思い出す。
 次はきっと、おれがこの娘を救う番なのだろう、とダイは考えていた。

「どんな存在であろうが、アリスはアリスでしょ?」

「……! でももしアリスが暴走したら……」

「その時はおれがアリスを止めてみせるよ」

「……あなたは本物の勇者なのですね」

 様々な名作ゲームをプレイし数々の勇者を見てきたアリスであるが、アリスにはダイがゲームの勇者達に勝るとも劣らない存在であると感じた。

「おれにはアリスも本物の勇者に見えるよ」

「アリスには勇者を名乗る資格なんて……」

「勇者に資格なんて無いよ。正しい心を持っていて誰かを救えるなら立派な勇者だ」

 少し会話しただけであるが、ダイはアリスの中にある勇者の素質を見抜いていた。
 きっと、これから多くの人々を救ってくれる存在になってくれるだろう。
 だからこそ彼女は魔王にしてはいけない。

(アリスに必要なのは心の支えだ。おれでは力不足かもしれないけど、できる限り支えになってあげよう)

「アリスも……勇者に……?」

「だから、一緒にこの殺し合いを止めに行こう!」

「……はい」

 ダイについて行けば、自分がこれからどうするべきなのか分かるかもしれない。
 そう感じたアリスは、勇者ダイとともに行動することに決めた。

 【天童アリス@ブルーアーカイブ-Blue Archive-】
[状態]:健康、不安(大)
[装備]:ユニーク・アイディア
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2
[思考・状況]基本方針:誰も傷つけない
1:ダイと行動する
2:モモイ……ミドリ……ユズ……無事なのですか?
[備考]
 参戦時期はメインストーリーvol.2『時計じかけの花のパヴァーヌ編』第2章第10話の後です

  【ダイ@DRAGON QUEST -ダイの大冒険-】
[状態]:健康
[装備]:はがねのつるぎ
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2
[思考・状況]基本方針:勇者として人々を守る。
1:アリスと行動する
2:俺は生き返ったのだろうか?
[備考]
 参戦時期は本編終了後です。

  【ユニーク・アイディア@ブルーアーカイブ-Blue Archive-】
 アリスに支給されたアサルトライフル。
 アリスの名付け親であり親友のモモイが愛用している銃。

  【はがねのつるぎ@DRAGON QUEST -ダイの大冒険-】
 ダイに支給された剣。
 ダイの大冒険に限らず、ドラクエ本編から外伝に至るまで様々な作品で活躍している。

「王女」よ……あなたは自分の運命から抗うことを選んだのですね。
 しかし、誰も存在理由から逃れることは出来ません。
 「王女」、それが私達が迎える運命です。
 この殺し合いの場は、私の認知領域に存在しない不可解な現象……。
 ですが、奇しくもこの現象は「王女」に存在の目的と本質を理解させるのに相応しいでしょう。

 ……「王女」よ、あなたの力は世界を滅ぼすために存在します。
 それでもなお抗い続けるのだとしたら、私が本来あるべき王座に「王女」を導かせていただきます。

  【Key@ブルーアーカイブ-Blue Archive-】
[状態]:???
[装備]:
[道具]:
[思考・状況]世界を滅ぼす
1:王女(アリス)を導く
[備考]
 アリスの別人格です。
 アリスの肉体や精神にダメージを負った際やアリスが無名の守護者と呼ばれているロボットと接触した際に人格を乗っ取る事ができます。
 人格を乗っ取った場合、アリスの人格を内部データベースの深層部に隔離することで、簡単には表に出てこれないようにすることが出来ます。

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