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ピンクとウサギと最初の一歩

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「どうして……?」

呟きを漏らす唇は薄く色付き。
ぱっちりとした瞳は潤んでおり。
桜色の髪を夜風に靡かせながら、少女は同じ言葉を繰り返す。

「どうして…あんなこと……」

何故、乃亜と名乗った少年はこんな暴挙に出たのか。
何故、自分達と近しい年齢の少年達を殺したのか。
何故、人を殺しておきながら、あんな風に笑っていられるのか。
一つとして分からない。
乃亜のやった事全てが、環ういにとっては完全に理解の範疇外にあった。

「……っ」

兄弟の惨たらしい最期が頭に焼き付いて離れない。
家族を理不尽に奪われた彼らの悲痛な叫びが、憎しみの声が、何度も耳の奥で繰り返される。
なのに乃亜からは罪悪感や後悔は全くと言って良い程に感じられなかった。
キュゥべえのような無機質さとは違う。
アリナ・グレイの狂気とも違う。
魔女の暴力性でもないアレは、底知れない人の悪意。
兄弟と、ういと、まだ見ぬ参加者達は乃亜の悪意に巻き込まれてしまったのだろう。

「わたしのせい、なのかな……わたしがいるから…」

人が死んだ悲しみ、人を殺して笑って見せた少年への戦慄。
この先も起こり続けるだろう悲劇は、自分が引き起こしたのではないか。
何を馬鹿なと言われそうな考えをするういが思い出すのは、神浜市での大きな戦い。
その原因ともなった、自分自身。

自分が治る見込みのない病気になってしまったから、姉は魔法少女の契約を交わした。
姉を助ける為に自分と二人の親友も魔法少女になったが、自分は回収した穢れの多さに耐え切れなかった。
自分はエンブリオ・イヴへと変貌し、親友たちからは自分に関する記憶が失われた。
そのせいで、二人はあれだけ大好きだった姉とも敵対してしまった。
何よりイヴに肉体を閉じ込められた自分が暴れ回ったせいで、神浜市にも被害が出たのは記憶に新しい。
皆は口を揃えてういは悪くないと言ってくれるけど、簡単には割り切れない。

11歳の少女が背負い込むには重過ぎる罪の意識が、ういの心を蝕む。
乃亜が引き起こした殺し合いも自分のせいだと、背負う必要のないものまで背負おうとするくらいに。

「…っ!え、えいっ!」

俯き唇をきつく結んでいたと思いきや、急にバッと顔を上げる。
丸い頬を両手で叩くと、パチンという小気味良い音。
ヒリヒリした痛みに少しだけ涙目になる、姉が見たら慌てて頬をさすってくれるだろう光景。

「しっかりしないと…!わたしは罰を受けるってもう決めたんだから…!」

自分のやった事を強く後悔するういに、いつになく厳しい顔で姉は言った。
無関係の人達を巻き込まずにで、魔法少女の宿命を回避する方法を見付ける事も責任の取り方の一つだと。
途方もない努力が必要になる、一番難しくて重い罰だけど、だからこそ自分に相応しい。
冷たい魂の水底で、罰を欲していた自分自身にそう言ってみせたではないか。
後悔や罪悪感を完全に拭えてはいなくとも、前に進むと決意したんだろう。
だったら、何時までも長ったらしく自分を責めてばかりではいられない。

まだまだ魔法少女としては駆け出しで、親友たちのように天才的な頭脳も無いけれど。
それでも自分だって魔女から人々を助ける、チームみかづき荘の一員だ。
魔法少女の試験だって高評価をもらって無事に合格出来た。
ならその力を殺し合いを止める為に、もう二度と幼い兄弟のような犠牲を生み出さない為に使おう。

「わたしもお姉ちゃん達みたいに頑張らないと…!」

小さな体に大きな決意を秘めて、ういは歩き出す。

それから十数分が経過した頃、彼女は一人の参加者を見付けた。

「うぅ~~~~…どこなの~~~…?」

道のど真ん中にへたり込むのは、ういと同じ髪色の少女。
大きなリボンが似合う幼い顔は悲し気に歪んでいる。
すぐ傍には引っ繰り返ったデイパックがあり、ぶち撒けられた中身が周囲に散乱。
そうまでしても目当ての物は見つからなかったのか、気落ちしているのが丸分かりだった。

「えっと…だ、大丈夫…?」

初対面で、しかも殺し合いという状況。
迂闊に声を掛けるのは危険だが、無視するのはういの善性が許さない。
それについさっき決意したばかりだ。
困っているだろう少女を放っては置けず、おずおずと様子を窺う。

ういの存在に気付いた少女は暗い顔のまま。
突然声を掛けられたのに驚きはせず、首を傾げて問い掛ける。

「にゃっ?だーれ?」
「えっ、あ、私は環ういって言うの。あなたが何だか困ってるみたいだったから」
「うん…。あのねあのね!未央のウサちゃんがどこにも無いの!ちゃーんと持ってたのに…」

自分で説明してしゅんとする、未央という名らしい少女。
内容から察するに恐らくはお気に入りのぬいぐるみか何かが無くなり、それで落ち込んでいるのだろう。
命が懸かった非常事態に心配するのはぬいぐるみの行方。
状況を理解している者が見たら呆れるだろうが、ういは悪感情を向けたりはしない。
未央を元気付けようと笑みを見せて言う。

「もしかしたらわたしのリュックに入ってるかもしれないから、見てみるね」

背負っていたデイパックを下ろし、中身を一緒に確認する。
やがて出て来たのは大きなウサギのぬいぐるみ。
未央はウサちゃんと言っていたのだし、もしかしてこれかもしれない。

「未央ちゃん!未央ちゃんのウサちゃんってこの子?」
「んーん、違うよ」
「そっか…ごめんね、わたしのにも入って無かったみたい」
「あ、でもこのウサちゃんも可愛いー!」

さっきまでの落ち込みはどこへやら。
星マークが浮かびそうなくらいに瞳を輝かせウサギのぬいぐるみを見つめる。
一目ですっかり気に入ったらしく、それなら譲渡にも抵抗はない。

「未央ちゃん、良かったらこのウサギさん未央ちゃんにあげるね」
「うわーい!ありがとうういちゃん!あ、それじゃあ未央もういちゃんに何かプレゼントするね!」
「い、良いの…?でもわたし、お返しが欲しくてあげたとかじゃ…」
「気にしなくて良いよー。未央がそうしたいからしてるだけだもん」

お礼の為にぬいぐるみをあげたつもりは無いが、あんまり遠慮し過ぎても却って未央を不機嫌にさせてしまう。
折角笑顔になったのに自分のせいで嫌な思いをさせるのは、ういとて望んではいない。
素直に未央のお返しを受け取る事にして、散らばった支給品を見回す。
するとその中に一つ、見覚えがある物が転がっていた。

「これ、グリーフシード…?」
「それが欲しいの?じゃあ持って行って良いよ」
「う、うん。それじゃあ、お言葉に甘えちゃうね。ありがとう未央ちゃん」
「どういたしまして、ういちゃん!」

魔法少女の活動に必要不可欠なソレを貰い受ける。
ここが神浜市かどうか不明な以上、ドッペルが正常に出現するかも定かではない。
穢れを浄化するグリーフシードを確保しておいて損は無いだろう。
自分のデイパックに仕舞い、散らばった道具を未央と一緒に彼女のデイパックに戻す。
彼女の笑顔を取り戻し自己紹介も済ませたけど、大事な話はこれからだ。

「未央ちゃん、未央ちゃんはこれからどうするの?」
「えーっとねー…みんなを探したいかなー」

皆と言うのは未央の友達か、それとも家族か。
最初の部屋で乃亜に集められた者達の様子からして、殺し合いの参加者は幼い少年少女が大半に思える。
という事は親友二人も巻き込まれているのだろうか。
彼女達への心配を今は内心に留めて置き、未央との会話を続ける。

「未央ちゃんのお友だち?」
「うん!えっとまず、クルス君…あ、もうクルスちゃんかな?それからお兄ちゃん…もイヴちゃんと合体したからお姉ちゃんだ」
「が、合体…?」

何やら謎のワードや『イヴ』という自分とも深く関係する名前が飛び出した。
流石に偶然同じ名前だけで無関係だとは思うが、ついつい体が強張ってしまう。
とにかくここに未央の友人がいるかもしれないのなら、一緒に探してあげようと考える。
うい自身も親友達がいるのなら会って無事を確かめたい。

「じゃあ未央ちゃん、一緒に未央ちゃんのお友だちを――」

探しに行こう。
そう続ける筈だった言葉は喉を這いあがる途中で消えた。
会話の最中、突然向けられる敵意。
未央ではない、自分達の背後から感じられる。
緊張の面持ちで振り向いたういが見たソレは、人の形をしていなかった。

孔雀のように色鮮やかながら、地球上のどの生物とも一致しない肉体。
鷹を思わせる頭部もまた、人間とも鳥類とも明らかに違う。
二足歩行ではあるもののこのような生物は見た事が無い。
怪人、そう呼ぶに相応しい存在だった。

(魔女?でも何だか違うような……)

謎の怪人の正体は分からないが、向こうは穏やかな雰囲気ではない。
敵意をぶつけて来る事から、殺し合いに乗った者なのか。
それなら魔法少女として未央を守らなくては。
仲間達を頼れない状況に緊張感が高まるも、しっかりしろと自分言い聞かせ魔法少女に変身。
神浜付属指定の制服から幼さを大いに残す裸へ、新たに魔法少女の衣装を纏う。

「わぁ!ういちゃんそのお洋服とっても可愛い~!」
「えっ!?あ、ありがとう…。そ、それより未央ちゃんは逃げて!」

呑気な未央の言葉に一瞬照れるもそんな場合ではない。
慌てて逃げる用促した直後、怪人は急接近し左手を突き出す。
幼いながらも魔法少女の超人的な身体能力を有し、経験豊富な魔法少女達に特訓を付けてもらった恩系だろう。
未央を引っ張り間一髪のところで避けられた。
敵は速い、本当に僅かでもタイミングがズレていればソウルジェムごと体が破壊されていたに違いない。
鋭利な爪の生え揃った異形の左手の餌食にならずに済み、ういの背中を冷たいものが滴り落ちる。

「こっちだよ!」

怯んでばかりもいられない。
あえて声を出し怪人の意識を自分の方に向けた。
この隙に未央が逃げ、自分は怪人を止める。
ういの目論見通り怪人がこちらを見た、不可思議な力を持つ方を先に殺すつもりだ。

「お願いツバメさん!」

魔力で凧を出現。
魔法少女はそれぞれ固有の武器を装備しており、ういの場合はこの凧がそれに該当する。
怪人目掛けて凧を勢い良く射出、使い魔程度であれば簡単に蹴散らす威力。
しかし怪人は焦る様子を見せずほんの少しの動作で避け、再びういへ接近。
赤い具足を履いたようにも見える足で蹴りを放とうとするも、直前で体を捩る。
今避けたばかりの凧が軌道を変え、背後から襲撃を仕掛けたのだ。

「行って!ツバメさん!」

怪人に突撃を躱された凧はういの手前で急停止。
ういを乗せて空中へと飛び上がった。
固有武装を使っての飛行は他の魔法少女には無いういの強み。
上空からの攻撃を行おうとし、しかしすぐに凍り付く。
怪人もまた翼を広げ浮上、空中というフィールドを動き回れるのはういだけの特権ではない。
翼を振るい急加速、あっという間にういの元へ近付き凧を蹴り飛ばす。

「きゃあっ!」

大きな揺れに堪らず凧は引っ繰り返り、ういは地上へ真っ逆様に落下。
硬い地面に叩きつけられれば、ういの柔らかい体はタダでは済まない。
凧がういを回収しようと急降下するも間に合わない。
数秒後に自身を襲う衝撃へ思わず目をキツく閉じ、

「よっと」

誰かに抱き抱えられた。
予想外の感触に恐る恐る目を開ける。
痛いと感じる暇も無く死んでしまったのかとおかしな事を考えるういが見たのは、

「未央ちゃん…?」
「うん!大丈夫ういちゃん?」

ふにゃりと微笑む未央だった。
そこで初めて自分が未央にお姫様抱っこされているのに気付く。
自分とそう変わらない小さな体なのに力持ちだなぁなんて、頬を赤くし存外呑気に思うもそんな場合じゃない。
困惑からまだ抜け出せていないういを下ろし、未央はムッとした顔で怪人を睨む。

「そこの変な鳥さん!ういちゃんをいじめるなら、未央がブチッてしちゃうんだから!」

指を突き付けぷんすか怒る未央へ怪人は無言。
ただ何となく呆れているのが雰囲気で察せられた。
未央は自分に代わって怪人と戦うつもり。
自分の為に怒ってくれる気持ちは嬉しいけど、危ない真似はさせられない。
そう思って止めようとするういを背に、未央はぐるぐると右腕を回す。

「未央ちゃ~ん……」

殺すか殺されるかの戦いを子供の喧嘩と勘違いしているのか。
小馬鹿にするような目を未央に向ける怪人は、





「パーンチ!!!」





次の瞬間大きく殴り飛ばされた。

「ッ!!!?!」

両腕を交差させて防げたのは運が良かった。
とはいえ両腕からも凄まじい痺れと痛みを感じる。
これが直撃していたら、一体どうなった事やら。

何をされたと言うなら単純明快。
ジャンプして怪人を殴った。それだけだ。
地面が陥没する程の脚力と、怪人でさえ直撃を恐れる腕力を行使してだが。

吹き飛ばされていくのを翼を広げて踏み止まる。
両腕を下ろし、目の前を睨みつけても既に未央の姿は見当たらない。
どこへ行った、今度はどこから来る。
次の攻撃に備えるには敵の位置を正確に探り当てねば。
尤もわざわざ周囲を見回さずとも、向こうから答えを教えられた。

「未央ちゃ~ん…」

声が聞こえたのは怪人の頭上から。
殴り飛ばし地上に降り立つと、間髪入れずに再度跳躍。
先程よりも高い位置へと移動し、真下のターゲットへ右足を突き出した。

「キーック!!!」

防御、いや回避だ。
行動の選択とほぼ同時に動き出すが未央の方が速い。
今度も直撃はしなかったが、蹴りの威力が強過ぎる余り余波だけで地上へ叩き落とされる。
背中からの激突は回避するべく空中で体勢を変えどうにか着地。
顔を上げると真正面には二本足で平然と降り立った未央が見えた。

ういも怪人も思い違いをしていたが、未央は狩られるだけの獲物ではない。
第三次世界大戦後の日本、後にブラックスポットと呼ばれる汚染区域で生まれた特殊能力者。
ニードレス。それが未央の正体だ。
数多く存在するニードレスの中でも一際強力な、物理法則をも覆すミッシングリンク級の能力を未央は手にしている。

それを知らない怪人も未央が油断すべき相手ではないと理解。
殴る蹴るだけが自分の力ではない、証明するかのように左手を翳した。
赤い手に纏わりつく炎。
純粋なパワーでこちらが不利なら遠距離で焼き尽くす。
人間など1分と掛らず焼死体に早変わりの炎を放ち、
未央に当たるより先に消滅した。

「ッ!?」

放った瞬間に炎のエネルギーがどこかへ吸い取られたのだ。
やった張本人がいるだろう方を見ると、再び凧へ乗ったういだ。
ういの固有魔法は回収。
願いでキュゥべえが持つ機能を奪い、自らの固有魔法として魔法少女の穢れや魔力を回収可能な他、敵のエネルギーを吸い取る事も可能。
怪人が炎を放つ際に必要なエネルギーも回収され、未央への攻撃は阻止されたのである。

「未央ちゃ~ん……」

しまったと気付いた時にはもう遅い。
ほんの1秒ですら致命的な隙となるニードレス同士の戦闘を経験した未央が、このチャンスを見逃す筈が無い。

「ヒップアターック!!!」

怪人が最後に見たのは自分へ尻を突き出した未央。
スカートが捲れ、小振りな可愛らしいヒップを包むくまさんマークのフェイバリットパンツ。
顔面に尻が直撃した怪人は、抵抗らしい抵抗も許されずに吹き飛んで行った。

「あれ?どっか行っちゃった?」

自分でやった事ながら威力が強過ぎて、敵を見失ってしまった。
あれでは死んだかどうかも確認出来ない。
失敗を悟った未央へ、慌てたような声が掛かる。

「未央ちゃん!大丈夫!?」

凧から降りて駆け寄るのはういだ。
魔法少女の変身は解除され元の制服に戻っている。
さっきの服も可愛いけど、今の服も可愛いなと未央はほわほわした感想を思い浮かべた。
嘗て所属していた少女部隊の制服が懐かしくなったのかもしれない。

「だいじょーぶだよ。それよりさっきのギューンって吸い取ったのういちゃんだよね?ありがとっ!ういちゃん!」
「うん、どういたしまして。でもわたしも沢山未央ちゃんに助けてもらって…わたしの方こそありがとう」
「ういちゃんはもう未央の友だちだもん。ニューウサちゃんももらったし、普通の事をしただけだよ?」
「そっか…えへへ…」

ついさっき出会ったばかりだが、面と向かってそう言われると嬉しくて顔がつい緩むのを抑えられない。

「それじゃあ、一緒に未央ちゃんのお友だちを探しに行こっか。わたしも、もしかしたら知ってる皆がいるかもしれないし…」
「んい!だったら未央もういちゃんのお手伝いしてあげる!行こ行こ!」
「わわっ、未央ちゃん速いよー!」

手を繋ぎ駆け出す未央に驚きつつも、握り返してういも駆け出す。
これ以上の悲劇を食い止める為に、最初の一歩を踏み出した。


【環うい@マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝】
[状態]:疲労(小)、魔力消費(小)
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、グリーフシード@マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝、ランダム支給品×0~2(確認済み)
[思考・状況]
基本方針:殺し合いを止める。
1:未央ちゃんと行動しお友だちを探す。
2:灯花ちゃんとねむちゃんもいるのかな…?
[備考]
※参戦時期はイベントストーリー「巣立ちは空を見上げて」以降。
※ドッペルが使用可能かどうかは後続の書き手に任せます。

【未央@NEEDLESS】
[状態]:疲労(小)
[装備]:ウサギのぬいぐるみ@クレヨンしんちゃん
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×0~2(確認済み)
[思考・状況]
基本方針:とりあえずクルス君やみんなを探す。
1:ういちゃんと一緒にいて手伝ってあげる。
[備考]
※参戦時期は本編終了後。

◆◆◆


やり方を変える必要がある。
吹き飛ばされてもまだ生きていた怪人は一人考える。

人間の子供なんて簡単に殺せると高を括ったが結果はご覧の有様。
冷静になって考えると乃亜は自分達に殺し合いを命じたのだ。
一方的に狩られるようでは虐殺と変わらない。
だから自分であっても少々梃子摺るような連中を集めたのは、成程納得がいく。

それなら今後は力任せに暴れ回るだけでは駄目だ。
もっと頭を働かせ狡猾に行動する必要がある。
結論付けると自分の外見を変化、鳥をモチーフにした怪人はもうそこには居ない。
赤いチェックの服を着た人間の子供の姿を取る。
一先ず外見でいきなり警戒させるのは悪手。
必要になった時以外はこの姿の方が良いだろう。

優勝する事を決めたのにそう深い理由はない。
元いた場所へ戻って目的を果たすには、最後の一人になるのが一番の近道。
そう思っただけ。
もしかしたら優勝者への願いでもう一体の自分を、右腕だけの不完全な自分と一つになれるかもしれない。
何にせよ勝ち残れば良いだけだ。

「待っててね、“ボク”」

未完成の怪物は成長し、悪意を増幅させる。
その胸に、決して満たされない心とも呼べぬモノを抱えながら。


【アンク(ロスト)@仮面ライダーオーズ】
[状態]:疲労(小)、ダメージ(中)、人間態
[装備]:赤のコアメダル×6(タカ×1、クジャク×2、コンドル×3)@仮面ライダーオーズ
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×1~3
[思考・状況]
基本方針:優勝する。
1:より狡猾に立ち回る。
[備考]
※参戦時期は40話でアンクを吸収する前。
※体内のコアメダルが無事でも首輪が爆発すれば死亡扱いになります。

【グリーフシード@マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝】
魔法少女がソウルジェムの穢れを浄化するのに必要。
一定の穢れを吸い込むと使えなくなり、使用済みのグリーフシードはキュゥべえが回収する。

【ウサギのぬいぐるみ@クレヨンしんちゃん】
通称殴られウサギ。
主に桜田親子のストレス発散に使われる。

【赤のコアメダル@仮面ライダーオーズ】
支給品ではなくグリードの肉体を構成する核となる神秘のメダル。
800年前に当時の錬金術士の手で生み出された。

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