コンペロリショタバトルロワイアル@ ウィキ

愛と誇りと

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匿名ユーザー

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 「何でも願いを叶えてやるから殺し合え…ね。また同じ言葉を聞くとは思わなかったけれど…私が此処にこうして存在しているということからして、嘘偽りは無い…わよねえ」

 手にした扇で口元を覆い、後ろで結い上げた赤髪を揺らして、呟く少女。………少女がいた。

 「あの天然ババアの所為で届かなかった『欲』を、もう一度掴むチャンス!!これは乗らない訳が……ってんな事あるか~~~~!!!!!」

 両の拳を天に突き上げ、少女は小さな体で目一杯の怒りを表現した。

 「同じ魔女ならいざ知らず!幼い子供を殺して、どの面下げて愛する国と民に君臨しろってのよ!!!
 この私を!マリー・アントワネットを!!みくびるんじゃ無いわよ!!!」

 少女の名前は、マリー・アントワネット。フランス革命でギロチンにかけられる寸前に、その欲に目を付けた魔界の女王に見出され、魔女千夜血戦(ワルプルギス)に招かれた絶世の魔女である。
 そして魔女千夜血戦(ワルプルギス)に於いて、ロシアの“大帝”エカチェリーナ二世に敗れ、愛するフランスと民衆の上に君臨するという夢破れ、輪廻の輪より消失した敗北者───の筈だった。
 それが、あの乃亜という子供の力によるものか、こうしてこの場に存在し、新たな戦いの場に駆り出されている。
 だが、しかし───。マリー・アントワネットに戦う意思など微塵も無い。
 魔女千夜血戦(ワルプルギス)に臨むに際して、悪魔女王アグラット・バット・マハラットに与えられた力は健在だ。
 この力があれば、このバトルロワイアルを制する事は可能だろう。

 「子供を殺せ!?それもアイツが無理矢理連れて来た子供を!?そんな事をしたら、私は!私の愛する!!フランスと!!フランスの民に!!決して消えない汚名を被せる事になってしまう!!!
 そんな事をして、フランスに君臨するなんて、出来る訳無いでしょうが!!!」

 だが、そんな事は有り得ない。誇り高きフランス王妃が、誰よりも国と民とを愛し、その為に驕慢な愚女という汚名を被った程のフランスへの愛が、そんな行為を行わせる事は決して無い。

 「そんな汚名を我が国と民に被せるなんて…流石に克服できる訳無いしね」

 彼女は誰よりも臆病であった。だが、勇気と愛とで、生前に自身を襲った恐怖を悉く克服した強い心を持っている。
 それでも、だからこそ、フランスという国と、その民を誰よりも愛するからこそ、マリー・アントワネットは、幼い子供を殺戮するという行為に乗る事は決して無い。
 そんな事をした畜生がフランスに君臨すれば、フランスという国の歴史に、永劫消えぬ汚辱を刻む事になると理解しているから。
 そんな事をする恐怖に耐えられない事を知っているから。
 例え子供達を殺し尽くした事を、己以外に知る者がなくとも、己が国と民とに向かい合う事など決してできない凶行を為した事は変わらない。
 愛する者達と向き合えない恐怖に耐えられない事を知っているから。
 だからこそマリー・アントワネットは戦わない。

 「巻き込まれた子達を守護(まも)って、乃亜とか言う奴もぶっ飛ばして、フランスの名誉を轟かせてやるわ!!」」

 例えその結果、自分が本来辿るはずだった運命を迎えたとしても、マリー・アントワネットは選んだ道を貫き通す。
 死も滅びも恐れない。既に克服した恐怖だから。


 方針を決めたマリーは、取り敢えず支給品を改めてみる事にした。あの乃亜とかいう子供が、一体自分に何を与えたのか興味が湧いたのだ。

 「こんな小さな背嚢に、よくもまぁこれだけ入るものね」

 食料や水を始めとした基本支給品を引っ張り出したあとに、遂に出てきた刀剣を見て、マリーは呆れた様に呟くと、説明書きに眼を通して……。

 「あの餓鬼ッッッ!!!絶対殺すッッッ!!!!」


 ブチ切れた。


【マリー・アントワネット@魔女大戦 32人の異才の魔女は殺し合う】
[状態]:健康 激おこ
[装備]:クイーン・デッド@DEVICE REIGN
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×1~2
[思考・状況]基本方針:巻き込まれた子供達を救う。
1:乃亜は絶対ブッ殺す
※エカチェリーナ2世に敗北して、消滅した後からの参戦です。




【支給品紹介】

クイーン・デッド@DEVICE REIGN
剣型のオーギュメント。ソースとなったのは、1793年にフランス国王ルイ16世の王妃、マリー・アントワネット処刑される時に使用されたギロチンの刃。フランス革命後、ギロチンの刃は、街の鍛冶屋に引き取られ、複数の刀剣に加工された。これらの刀剣は、ルーブル美術館所有のの「アントワネット」と呼ばれる有名な小型ナイフ以外、ほとんどが行方不明になっている。


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