それらしきものが登場・言及される作品
小説
- The Whisperer in Darkness
著者:Howard Phillips Lovecraft
公開:1931年
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邦訳 |
収録書:ラヴクラフト全集1
公開:1974年
訳者:大西尹明
収録書:暗黒神話大系シリーズ クトゥルー9
公開:1993年
訳者:大瀧啓裕
容姿:長さは5フィートほど。胴体は皮殻で覆われ膜状の翼か背鰭と思われるもの、何本かの関節のある脚が備わる。頭部は渦巻き状の楕円形で極めて短い触角に覆われている。
1927年にヴァーモント州で起きた洪水で増水した川で、人間の死体に混じって目撃される。
この生物がスパイとして利用していたとされる男から情報を聞き出したヘンリー・ウェントワス・エイクリイは、エーテルに抵抗できる翼で宇宙を飛行するが地球上での短距離飛行にはあまり役に立たない。金属を得るために外世界から現れ、山の地中深くに採掘場を作る。人間世界の事情を把握するために教養ある人間を連れ去ると語る。
エイクリイと、手紙で意見交換したアルバート・N・ウィルマースの二人は、この生物と地獄めいたヒマラヤのミ=ゴを同一の存在と断定し、既知宇宙の遥か外から暗黒星ユゴスを居留地とし地球に到来したと推測する。
この生物と接触後、態度を一変させたエリクリイは彼らから教えられた事実として体の構造は菌類に近く葉緑素に似た物質を持つ。物質形態の電子の振動率が完全に異なるためカメラに写らない。故郷には光が全く存在しないため光に傷付き混乱する。星間移動できる翼は極僅かな種だけが持つ特色で、他の変種は外科手術や機械的手段を用いる必要がある。テレパシーが会話手段だが外科手術で他生物の会話を真似ることもできる。脳の提出・脳を無くした肉体を生かす技術を持ち、飛行できない種や他生物の脳をユゴスの金属を素材とした円筒に入れ宇宙旅行に同行させることなどを語る。
収録書:新訳クトゥルー神話コレクション5 宇宙の彼方の色
公開:2020年
訳者:森瀬繚
表記:《外なるものたち》(アウター・ワンズ)
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- At the Mountains of Madness
著者:Howard Phillips Lovecraft
公開:1936年
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邦訳 |
収録書:ラヴクラフト全集4
公開:1985年
訳者:大瀧啓裕
なかば菌類、なかば甲殻に覆われた生物。ヒマラヤでミ=ゴ、忌わしい雪男とされる生物と同一のものとされる。
ジュラ紀に〈旧支配者〉と戦い北方の土地からは駆逐したが、海中にいるものにまでは手を出せなかったとされる。
収録書:ラヴクラフト恐怖の宇宙史
公開:1993年
訳者:荒俣宏
収録書:狂気の山脈にて クトゥルー神話傑作選
公開:2020年
訳者:南條竹則
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著者:John Ramsey Campbell
公開:1964年
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邦訳 |
収録書: グラーキの黙示1
公開:2022年
訳者:森瀬繚
表記:甲殻蜥蜴
ユゴスから空間を回転させる輸送塔を利用して地球に訪れる。その際、障壁で肉体の器官を地球に適応したものに変化させる。
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著者:Fritz Leiber
公開:1966年
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邦訳 |
収録書: 暗黒神話大系シリーズ クトゥルー 4
公開:1989年
訳者:後藤敏夫
表記:冥王星人、蟹に似た宇宙を飛ぶ生物、ユゴス星人
ウィルマース教授などミスカトニック大学の一部の教授と協力関係を結ぶ。
ダニッチの事件に際して、教授達を味方につけ旧支配者の侵入を阻止する準備をしたとされる。
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著者:朝松健
公開:1998年
表記:〈ミ=ゴウ〉
著者:Jeffrey Thomas
公開:2003年
表記:crab
頭がなく代わりにイソギンチャクの触手のような器官を持つ、二本の長い脚で歩く蟹に似た怪物。体の前面に腕として機能する複数の小さな脚を持つ。体液は緑色でアロエに似た香り。動物よりも植物に近いと推測される。
Outsiderを遠ざけるとされる五芒星の中心に燃える絵が描かれた紋章の影響を全く受けない。紋章が伝えられるような力を持たないか、この種族が視覚以外の感覚で周囲を認識しているためと考察される。
地底に沈んだBurning Eye教会を占拠し、培養脳が浮かぶタンクを守護していた。この脳が破壊された直後、培養脳を利用したコンピューターを販売する企業Cephalon Corporationの製品が全て腐敗している。
- Necronomicon: The Wanderings of Alhazred
著者:Donald Tyson
公開:2004年
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邦訳 |
公開:2006年
訳者:大瀧啓裕
容姿:全身が白い茸に覆われており、蟹の殻に似た甲殻の顔と鋏じみた手のみが露わとなっている。
植物から芽が出るのに近い形で子を産む。
ユゴスに棲息しているが、故郷は大熊座のアル・ドゥブ・アル・アクバル。
体を覆う茸を唯一の食料としており栽培のために鉱石を集める。茸の成長に関与する月を神聖視しており、月を見ることは禁忌となっている。
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著者:Brian M. Sammons
公開:2006年
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邦訳 |
収録書: ナイトランド 第5号
公開:2013年
訳者:野村芳夫
容姿:昆虫めいた翅翼、クモのような複数の脚を持つ。頭部はフットボール型で触手に覆われている。
ウィルマース教授は、ヒマラヤの雪男神話は彼らに由来していると考えミ=ゴと呼んでいる。
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著者:Elizabeth Bear & Sarah Monette
公開:2008年
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邦訳 |
収録書: ナイトランド 第5号
公開:2013年
訳者:安原和見
表記:ミ=ゴ、菌類生物(ファンガス)
容姿:人間と同程度の大きさ。嫌らしく硬い翼、何本もの脚を持つ。頭部はうねがある卵型。人間なら口のある箇所では触手が蠢いている。
太陽系の外縁、オールトの雲から訪れ太陽系全体でレアメタルを集めている種族。
脳みそを集めており、ブラックマーケットでは彼ら相手の商品として生きた脳みそが取り扱われている。
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著者:静川龍宗
公開:2010年
著者:黒史郎
収録書:
クトゥルフ神話の宇宙怪物 闇にささやく者
公開:2012年
〈脳髄円筒〉で異郷を旅する人間の一族に技術を提供した種族がいたことが言及される。
一族の邸宅に泊まった語り部は、邸内に生える茸に酷似した頭部を持つピンク色の甲殻生物が、半透明の殻の白い幼生体を連れ歩く夢を見ている。
著者:朝松健
公開:2011年
表記:ユゴスの奴ら
著者:友野詳
公開:2012年
表記:ミ=ゴ
〈虹衣の妖琴〉(イリストバイオラ)の暴走の影響で出現。
著者:Jeffrey Thomas
収録書:Eldritch Chrome: Unquiet Tales of a Mythos-Haunted Future
公開:2013年
表記:Ogim
Yuggothと呼ばれる異次元に棲息する種族。物理的な手段では次元を超えることはできず機械、もしくは培養されたと推測される体に精神を投影することで、舞台となる次元の種族と交流を行う。
義体の製造を行う企業Augmentation Conceptsに培養脳が操縦できる機械の体の製造を依頼。同時期にPunktown周辺の街で優秀な研究者達が殺害され脳を抜き取られた遺体で発見される事件が多発している。
著者:T.E.Grau
公開:2013年
著者:黒史郎
公開:2013年
表記:ユッグゴッツ(氷海郡島に住む一団は人間から「ミゴ」と呼ばれる)
容姿:岩肌のような赤銅色の甲殻。胴体の足部に3組の関節脚を持ち、一組の先端は鋏状。頭部は渦が刻まれた楕円形でフード状の殻に覆われる(環境により肉体改造で姿を変えるため生息地域によって姿は異なる)。
雌雄同体の菌類に近い体組織の種族。精神感応で会話を行う。
基本的に夜間や曇天時に活動するが、背中の殻を展開することで日光下でも活動できる。
死ぬと肉体は溶解し地面に染み込むため、世界の下部に沈んだと考え弔う習慣を持つ。
著者:松村進吉
収録書:ユゴスの囁き
公開:2014年
著者:間瀬純子
収録書:ユゴスの囁き
公開:2014年
著者:黒史郎
公開:2015年
表記:月寄
容姿:5,6歳児ほどの大きさの蝦蛄に似た容姿。
木の根元から生える菌類に近い身体構造の化け物。陽光を浴びると甲殻を残して気化する。
月を目指す性質があり、集団で積み重なり自らの甲殻で月まで届く塔「巳辜櫓(みこやぐら)」を作ろうとする。
- The Cthulhu Casebooks - Sherlock Holmes and the Miskatonic Monstrosities
著者:James Lovegrove
公開:2017年
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邦訳 |
公開:2023年
訳者:日暮雅通
表記:ミ=ゴ
容姿:人間ほどの大きさの翼を持つ甲殻類に似た姿。
ジュラ紀の頃に地球に降り立ち採掘した鉱物を母星まで運ぶと原住民の伝説に語られる。
菌類の凝集形態。頭の色を変えてコミュニケーションを行い、人間の言語を模倣することも可能とされる。
元ミスカトニック大学大学院生のナサニエル・ホウェイトリーが捕獲を目論見、目撃情報のあるミスカトニック川上流域で捜索するが発見には到らなかった。
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著者:内山靖二郎/アーカム・メンバーズ
公開:2019年
表記:ミ=ゴ(ユゴスよりのもの)
著者:黒崎江治
公開:2020年
表記:宇宙虫
容姿:全長1.5メートルほど(女王に相当する個体は5,6メートル)の甲殻類に似た外見。頭部は軟質な渦巻き状で、常時緑・紫・ピンクに変色し続ける。胴体は斑模様の濃緑色。細い五対の肢と蝙蝠に似た翼を持つ。
宇宙の深淵から現れ、女王を中心に鉱物資源を採掘できる惑星にコロニーを作る。体組織は菌類に近く、死体は溶解して残らない。光と防カビ剤を苦手とする。写真や映像には映らない。
翼は真空中で機能するが、大気中での飛行には適さない。水で濡れると飛行できなくなる。
流木に似た雷光を放つ武器を所持する。
催眠や外科手術で脳を摘出し他種族を操る。摘出した脳は金属の円筒で保管する。
著者:水城正太郎
公開:2021年
表記:ユゴス星人
容姿:首は長く頭部は先端に触覚のついた楕円状の球形。胴体は甲殻類のようでコウモリのような羽と多数の脚が生えている。最上部の脚の先端は蟹のハサミ状。
脳を飼育し思考を研究する冥王星の幽体生物。脳と引き換えに人間と取引し、脳に埋め込むと異界のビジョンが見えるようになる多面体の欠片を提供する。
著者:杉村修
収録書:
クトゥルフと夢の国
公開:2023年
表記:ミ=ゴ(物語の都合上の表記)
ユゴスから離れた農場星で、食料となる果実ニトロを栽培している。
著者:杉村修
収録書:
郷土クトゥルフ神話「虹と影」
公開:2024年
表記:ミ=ゴ
容姿:甲殻類や昆虫に似て名状しがたい。ザリガニのようなハサミを持つ。
心を持たないが心があるかのように振る舞う宇宙人。
TRPGリプレイ小説
著者:内山靖二郎
公開:2006年
表記:ミ=ゴ、天狗
漫画
著者:矢野健太郎
公開:1988年〜
表記:異界のもの(ミ・ゴウ)
容姿:巨大な海老。頭部を破壊されると繊毛の生えた脳のような器官が露わとなる。
ハストゥールを信奉する風の種族。生き物の皮を被り他の生物に成りすます。
著者:coco
公開:
原作:内山靖二郎/アーカム・メンバーズ
漫画:坂井サチ
公開:2016〜2017年
作画/演出:味鹿七
公開:2018年〜
“The Whisperer in Darkness”の舞台を日本に置き換えた漫画。
その他書籍
- ラヴクラフトとクトゥルフ神話に学ぶ 名状しがたい英単語図鑑
著者:山田剛毅
公開:2024年
表記:ミ=ゴ
ゲーム
公開:2022年
表記:ユゴスよりの菌類(通称:ミ=ゴ)
菌類に似た生態の自我や魂を持たない種族。アリなどの昆虫に近い社会性を有すが女王は存在せず個体間に性能の差はない。
隠岐津クリニックの院長と接触し、病院の地下と実験台の人間を提供された見返りにショゴス細胞を提供した。
解説している書籍
- The encyclopedia Cthulhiana
著者:Daniel Harms
公開:1998年
表記:
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邦訳 |
翻訳:坂本雅之
公開:2007年
表記:ミ=ゴ、ユゴスよりの菌類、外世界のもの
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最終更新:2025年05月04日 21:26