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男女反転3話

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datui

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灯台上不幸


「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

 夜の闇夜に、早くも少女の声らしい悲鳴が響き渡る。それはこれから幾度となく発生するであろう悲鳴のほんの皮切り。
 この殺し合いにおいて、彼女は始めての被害者に…。

「お、落ちる、落ちるーーーーーーーーーーーーーー!!!」


 被害……者に……。


「ああああああ!とりあえず!とりあえず!こんな事を言っている場合じゃないと思う、けど!女には叫ばなければいけないときがある!
 ですよね、そうですよね!だから叫ぶよ叫ぶぞ叫びますよ三段活用!!」


「不幸よーーーーーーーーーーーーーーー!!」


 +++++


「お、おかしい……なんで上条ちゃんはスタートわずか2秒でたった今死の危機に瀕しているのでせう?しかも原因が誰かに殺されそうなわけでなく、主催側の凡ミス!
 ひどい、ひどすぎる!上条ちゃんは猛烈に今泣きたい!でもすいません嘘つきました!もう泣いてるわよちくしょー!誰か助けてええええええええ!!」

 最悪の状況の中、私は叫んだ。もう叫ぶしかできることがなかった。



 あの最悪の説明の後、私はここへ飛ばされた。
 『瞬間移動(テレポート)』か、『魔術』かはわからない。けど、室内のようなところからここに一瞬で移動したのは事実だった。

 そしてその私の足元に何もなかったのも事実だった。
 混乱して落ちながら私はなんとか近くにあったてすりにしがみついた。手すりにしがみついて見上げると、その先にあったのは灯台の灯だった。
 それで私は今ここにいるのが灯台を昇ったあたり、その外周の柵付近だと気付いた。
 もっとも、気付いたところでそれは私の現状を救うには何の役にも立たない。私は柵にしがみついて足が宙ぶらりんになっている。
 足元を見る気にはならなかった。波の打ち寄せる音が足元から聞こえ、なおかつ目の前には灯台。
 下になにがあるかなんて予測は尽くし、下にクッションが敷いてあるということがないであろうことも予想が付いてしまった。
 私にできるのはもう不幸を嘆く事だけ。


 昔からそうだった。私の右手に宿る異能≪幻想殺し≫(イマジンブレイカー)。レベル0でしかない私にある能力。
 異能ならばどんなものでもこの右手で触れれば打ち消せる。レベル5の雷も、魔術によって生まれた炎の剣も、神のシステムも、殺せる右手。
 これは最近知ったことだけど、私の右手は私の幸運や加護も消してしまうらしい。それゆえ私は不幸なのだ、というのがうちの居候のがきんちょの仮説だ。


 神様だって殺せるくせに、その右手は今せいぜいここから落ちない様にする位しかできない。
 手がしびれてきた。このままじゃ、私は海にまっさかさまだ。海ならまだいい。岩に叩きつけられたらまず即死だろう。

「く、そぅ……」

 私は恨んだ。
 自らの不幸も、こんなふざけた事を開いたあの二人も、殺された少女を救えなかった自分にも。
 こんな状況で、できるのはそれだけのはずだった。



 開いたドアから誰も飛び出してこなかったら。


「っ……」


 素直に助けを求めようとした私の口が、止まった。
 不安がよぎった。
 殺し合い、その単語が私の喉を動かさない。

 何やってんのよ私の口!助けを呼びなさいよ、呼ばなきゃ!
 第一、 相手が殺す気なら私なんて………。

 そうだ。自分が何を叫ぼうが関係ない。今の状況からして、私の状態はまな板の上の鯉以下だ。殺すのなんてたやすい。私の手を少し蹴るだけでいいんだ。


「あっ……!」

 せめて願った。
 相手が殺す気の人物でないことを。
 なけなしの幸運に。殺されていないことを祈る、幸運に。


「大丈夫かね少女! 安心したまえ、この私が来たからには心配要らない!」

 私はつい顔が緩んだ。暗くてよくは見えないが、どうやら助けてくれるらしい。
 ああ、よかった! 日ごろ不幸だ不幸だと嘆き続けてきたけど、こういう時くらいは神様は温情を下さった!ありがとう神様!
 上条当華(かみじょう・とうか)は貴方に感謝します!帰ったらインデックスのがきんちょに飯を大盛りで差し上げます!
 ふりかけだってかけます!猫まんまだって大盤振る舞いさせていただきます!

「あ、ありが……」

 私を捕まえようと身を乗り出してきたその人物にお礼を言おうとして、私の顔は凍った。凍りついた。石になった。
 なんでもいい。とにかく私の口が動かなくなったのだからどっちでもいい。ただしさっきとは理由が全然違う!
 なぜなら

「礼はいらない。民間人の少女を助けるのは軍人の務め!
 そしてなにより、ここで見捨てるのは武士道に反する!
 このミス・ブシドー!そんなことは決してできない、かのガンダムと決着をつけるまでは!
 というわけで少女、今から助ける!」



 鬼のような仮面に陣羽織みたいな服を着た、外国人の女性だったからだ。



 はい、私 上条当華は今叫びたいであります。ええ、叫びたい。うん、叫びたい。
 お願いです叫ばせてください神様。いいですね?いいですよね?はい、叫びます。
 同意してくださった方はぜひご一緒にお願いします。はい、さんはい。



「不幸よーーーーーーーーーーーーーーー!!」
「ははは、元気だなあ少女よ!!」

【I-10 琴ヶ崎灯台・最上部外周/1日目 深夜】
【女化上条当麻『上条当華』@とある魔術の禁書目録】
 [状態]:健康、右腕に≪幻想殺し≫
 [装備]:なし、学校の女子制服
 [持物]:基本支給品一式、不明支給品1~3
 [方針/目的]
  基本方針:?
  1:助けに来てくれたのが変な仮面女だなんて不幸よー!
  2:誰か助けて

【女化ミスター・ブシドー『ミス・ブシドー』@機動戦士ガンダムOO 2nd season】
 [状態]:健康
 [装備]:鬼の面、陣羽織、カスタムアロウズ女性制服
 [持物]:基本支給品一式、不明支給品1~3
 [方針/目的]
  基本方針:ガンダムと決着をつける。
  1:目の前の少女を助ける
  ※仮面は固定支給であり、ランダム支給品とは別枠です。

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