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彼女の願い、越えるべき壁

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匿名ユーザー

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彼女の願い、越えるべき壁 ◆OmtW54r7Tc


「は、スーパーデラックスか…まあいい、星のカービィとの戦いの前哨戦だ」

そういってコロコロカービィは、不敵にニヤリと笑う。

「ぶっ潰してやるよ…きらきらきっずのようにな!」
「え!?」

コロコロカービィの発言に、星のカービィは目を丸くする。
そんな彼女に対して、スーパーデラックスは怒りの表情でコロコロカービィを睨みながら話す。

「聞いての通りだよ、姉ちゃん。あいつは仲間を…きらきらきっずを殺した。なんの躊躇もなくね」
「そ、そんな…そんなの嘘よ!」

スーパーデラックスの言葉を、星のカービィは否定する。
信じたくなかった。
同族を同族が殺したなどと。
きらきらきっずを殺したのがコロコロカービィだなどと。

「嘘じゃねえよ」
「コロコロカービィ…」

しかし、そんな彼女に無慈悲な言葉を投げかけるのは、コロコロカービィ本人だった。

「俺はあいつを殺した。きらきらきっずだと奴が正体を明かすのも構わず、無抵抗で逃げ回るあいつを追い回してな」
「なんで…なんで!」
「優勝するために決まってんだろうが!その為だったら、同族だろうと関係ねえ!」
「ああ…うあああああああ!」

コロコロカービィの告白に、星のカービィはその場に崩れ落ちる。
そんな彼女を悲しげに見やりながら、スーパーデラックスは言う。

「…姉ちゃん、こういうわけだよ。あいつは僕達のことなんて歯牙にもかけちゃいない。説得なんて不可能なんだよ」
「……………」
「安心して、姉ちゃんの手は汚させない。こいつは…僕がここで倒す」

そう言うとスーパーデラックスは、再びコロコロカービィの方を向いて、彼の姿を睨みつける。

「きらきらきっずの仇!消えろぉ!」

スーパーデラックスは、『全てを0にする能力』を、コロコロカービィ目がけて放つ。

「は!当たるかよ!」

しかし対するコロコロカービィは、放たれた攻撃をあっさりと回避する。
その後もスーパーデラックスの攻撃が続くが、コロコロカービィはその全てを回避していく。

(くそ…一発でも当たればこっちの勝ちなのに)

(直観だが、あの攻撃はやばい。当たるわけにはいかねえ)

きらきらきっずの『全てを0にする能力』は、その能力を受けたものを文字通り0にして消滅させる。
いわゆる一撃必殺技だ。
この殺し合い会場をまるごと消滅させることも可能なほどの広範囲攻撃も可能だが、当然そんなものを使うわけにはいかない。
故に彼が今使っているのは、先ほどプラズマエネルギーを消滅させるのに使った単体攻撃。
効果範囲が狭いこともあり、スピードのあるコロコロカービィに当てるのは難しかった。

「それならこっちもスピードで勝負だ!」

スーパーデラックスは能力を『ワープスターを操る能力』と入れ替える。
ワープスターを出現させるとその上に乗り、コロコロカービィ目がけて突っ込んでいく。


「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」


プラズマを纏ったコロコロカービィの巨漢と、スーパーデラックスを乗せたワープスターが、激突した。

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とっとこハム太郎2は、二人の戦いを眺めながら思案する。
自分にも何かできないかと。
ポケットモンスター緑との戦いでは、戦いに介入した結果逆にピンチになってしまった。
今回も、同じことが起きるかもしれない。
だが、それでも。

「コロコロカービィ…スーパーデラックス」

星のカービィが、悲しげに戦う両者を見つめている。
そう、彼女の為にも。
自分が、なんとかしないといけない。

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スーパーデラックスとコロコロカービィは、激突を繰り返していた。
両者のパワーは互角…だった。
つい先ほどまでは。

「おらああああああ!」
「くっ…」

戦いは徐々に、コロコロカービィに戦況が傾きつつあった。
彼の転がる能力は、転がれば転がるほどそのパワーとスピードを増す。
プラズマの相乗効果もあり、今やそのパワーとスピードはスーパーデラックスのワープスターを優に越えていた。

「どりゃああああああ!」
「うわあああああああ!」

そうしてついに、コロコロカービィの攻撃はスーパーデラックスに直撃することとなった。
スーパーデラックスの身体は吹っ飛ばされ、それと共にワープスターも消える。

「終わりだああああああああ!!」

勢いもそのままに、コロコロカービィは倒れたスーパーデラックスに向けて転がる。
とどめを刺す為に。
だが。

「な!?」

突如、彼の動きが止まった。
彼の身体は、地面に空いた穴にすっぽりとはまっていた。

「な、なんだこの穴は!?」
「この穴…まさか!?」

突然の事態に戸惑いを見せるコロコロカービィ。
スーパーデラックスも同様だ。
しかし、戦いをボーっと見ていた星のカービィだけは、穴の正体に気づいた。
以前、ポケットモンスター緑との戦いでも助けられた『彼』の穴掘り芸。
そう、この穴の正体は…

「もぐちゅー!」

とっとこハム太郎2だった。
彼は、コロコロカービィに気づかれないように、密かに周囲に大きな穴を幾つか掘っていた。
穴を掘っている間は「しーちゅる」のハム語で気配を薄くしていたので、誰からも気付かれることはなかった。
地面を転がるコロコロカービィを狙っての作戦だったが、上手くいくかはかなり博打だった。
しかし、ハム太郎2の作戦は結果的に上手くはまり、ここぞという所でコロコロカービィの動きを止めることに成功した。

「くそ!こんな穴!」

コロコロカービィは穴にはまりながらもがくが、なかなか抜けることができない。

「今度はこっちの番だ!」

そうこうしている間に、スーパーデラックスは起き上がっていた。
ピンチから一転、チャンスが訪れたのだ。

「くそ!ピカチュウ!」
「ピカ―!」

コロコロカービィはピカチュウに指示を出し、電撃をスーパーデラックスに放つ。
しかしスーパーデラックスはそれをあっさりかわすと、再び出現させたワープスターでピカチュウの身体を吹っ飛ばした。

「これで邪魔者はいない…とどめだ!」
「ち…くしょう!」

スーパーデラックスは、能力を『全てを0にする能力』に入れ替える。
そうして、その能力の波動をコロコロカービィに向けて放…

「あたーっちゅ!」

…とうとしたまさにその時。
スーパーデラックスの身体は衝撃を受け、狙いがそれて地面を削りとるだけに終わった。

「な…何するんだよ!?」
「……………」

とっとこハム太郎2は、コロコロカービィをかばう様に立ちはだかる。
その行動に、スーパーデラックスは勿論、コロコロカービィも、星のカービィも驚きの表情を見せる。

「どいてくれ!」
「やーのん!」
「そいつをかばうっていうのか!?」
「いえーちゅ!」
「…ああもう、まどろっこしい!」

今のままではまともな会話ができない。
そう判断したスーパーデラックスは、ハム太郎2に向けて持っていた『ワープスターを操る能力』のスターを投げつけた。

「!?」

スターを飲み込んだハム太郎2は、代わりに別のスターを吐きだす。

「な、何するのだ…て、僕、普通にしゃべれるようになってるのだ!?」

彼が吐きだした能力は、『ハム語しか話せなくなる能力』。
これにより、とっとこハム太郎2は…この殺し合いが始まって以来初めて、普通の言語を取り戻した。

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「とっとこハム太郎2だったっけ…なあ、なんでそいつを殺すのを邪魔するんだよ」

会話が可能になったことで、スーパーデラックスは改めて聞く。
何故、邪魔をするのか。
どうして、コロコロカービィをかばうのか。

「決まってるのだ!この人が死んだら、星のカービィちゃんが悲しむのだ!」
「私…え……?」
「カービィちゃんは仲間思いのいい子なのだ!そんな子が目の前で仲間が殺し合ってて、それでどっちかが死んだりしたら…悲しくて、立ち直れないのだ!」
「ハム太郎君…」
「僕は彼女に命を救われたのだ!だから、彼女が悲しむようなことは…見過ごすことなんて、出来ないのだあ!」

ありったけの想いを伝えるハム太郎2。
彼の想いに対する、スーパーデラックスは…

「きみの考えはよく分かったよ。僕も姉ちゃんが悲しむ姿は見たくない」
「じゃあ…!」
「だけど!あいつはきらきらきっずを殺した!もう仲間なんかじゃないんだ!」
「そんな…!」
「僕はあいつを許さない…邪魔をするっていうなら容赦は…」


「させないわ」


スーパーデラックスの言葉を遮り、発せられた女性の声。

「殺させないわ…ハム太郎君も、コロコロカービィも」

星のカービィが、コロコロカービィをかばうように、スーパーデラックスの前に立ちふさがった。

「姉ちゃん…なんでだよ!そいつは…きらきらきっずを殺したんだ!」
「ええ、分かってる。だからずっと迷ってたの。どうするべきか…倒すしかないのかって」

スーパーデラックスとコロコロカービィが戦っている間、彼女はずっと悩んでいた。
どちらにも死んでほしくない。
だけどコロコロカービィはきらきらきっずを殺していて。
そのことになんの惑いを見せることなく、自分やスーパーデラックスにも敵意を見せている。
そんな彼を…受け入れることができるのかと。

「だけど…ハム太郎君の話を聞いて目が覚めたわ。そうよ、私は…私の願いは…あなたやコロコロカービィ…仲間を、大切な弟を、守りたい!この願いだけは譲れない…絶対に!」


―あいつは、俺の弟なんだ……弟を守るのは、兄ちゃんの務めだ……

―弟や妹を、大事にね


思い出すのは、自身が殺した者達。
彼らは、立派な兄であり、姉であった。
弟や妹たちのことを本当に大切に想っていた。
ここで諦めてしまったら…それは、弟や妹を想いながらも、自分のことを止めようとしてくれた彼らへの侮辱だ。

「私は諦めない。あなたも、コロコロカービィも…死なせない!」


「ふざけんな!」


星のカービィの言葉への激昂。
それは、コロコロカービィによるものだった。

「何が弟だ…俺は、あんたのことを姉だと思ったことなんかねえ!」
「コロコロカービィ…」
「俺にとっての兄弟は…生まれてくるはずだった『コロコロカービィ2』…それだけだ!」
「そんなことないわ!あなただってカービィシリーズの…」
「うぜえんだよ!そういうの!」

コロコロカービィは吼える。
認めない、認めてやるものか。

「てめえらはいいよなあ…続編が、弟分がいてよお」

本編シリーズの星のカービィやスーパーデラックスは勿論のこと、ハム太郎2にも続編が存在する。
コロコロカービィにとって、この場にいる全員、憎悪の対象だった。
そしてその中でも一番に強く憎しみを抱くのが…星のカービィだった。

「星のカービィ…俺はてめえが憎い。カービィシリーズ本家…その頂点として、幾つもの弟分を持ってるてめえが羨ましくてたまらねえ」
「あなただって私にとって…!」
「俺は!てめえを越えねえと…倒さねえと、この鬱憤を晴らせねえんだよ!」

憎しみをぶつけるコロコロカービィ。
そんな彼にひるむことなく、星のカービィは言い返す。

「あなたの考えは分かったわ。コロコロカービィ…あなたの望み通り、戦ってあげる。ただし!条件があるわ!」
「条件だと…?」
「もし私が勝ったら…私達に協力しなさい。3DSを倒す為に」

星のカービィの言葉に、コロコロカービィは一瞬ポカンとした顔をした。
そうしてしばらくすると、クックと声を殺して笑い出した。

「いいだろう、その話、乗ってやる」

星のカービィの話を、コロコロカービィは受け入れた。
どの道、彼女に負けるようでは優勝など夢のまた夢だ。
従うふりをして彼女を騙し討ちで殺したところで…心が晴れることはない。

「そういうことよ、スーパーデラックス、ハム太郎君…あなたたちは、手を出さないで」
「分かったのだ!」
「…………ああ、くそ!」

悪態をついたスーパーデラックスは、ハム太郎2の持つ『ハム語しか話せなくなる能力』のスターを、彼の口に押し込む。

「もごっ!?」

ハム太郎2は、再び本来の能力を取り込み…代わりに『ワープスターを操る能力』が吐きだされる。

「めちゅーっ!」
「姉ちゃん、これを!」

ハム語で怒るハム太郎2を無視して、スーパーデラックスはスターを星のカービィに向けて投げる。

「それは『ワープスターを操る能力』…姉ちゃんの本来の能力だ!使ってくれ!」
「ありがとう、スーパーデラックス」


「ピッカッチュウ!」


戦いがまさに始まろうとする中、スーパーデラックスに吹っ飛ばされていたピカチュウが戻ってきていた。
星のカービィに対して臨戦態勢を取るが…

「ピカチュウ、お前は手を出すな」
「ピカッ!?」

現在の主人であるコロコロカービィに待ったをかけられ、戸惑うピカチュウ。

「これは俺と星のカービィ、二人の戦いだ。お前やピッピは使わねえ」
「ピカー…」

ピカチュウは無念そうな表情ながら、しぶしぶと引き下がった。

「さあ、始めようぜ」
「ええ」

星のカービィとコロコロカービィ。
互いの思いをかけた戦いが、今まさに始まろうとしていた…!

「覚悟しやがれ星のカービィ!俺はてめえを認めねえ!てめえを越えて、俺は優勝する!」
「何を言われようとも、もう私は迷わない!コロコロカービィ…仲間として、姉として、あなたを止めるわ!」


【C-3 市街地】

【星のカービィ】
【状態】疲労(小)、ダメージ(小)
【装備】斧
【道具】支給品一式×4、不明支給品×3、す~ぱ~ぷよぷよの☆、サバイバルキッズの☆、サンリオタイムネット未来&過去編のミックス☆、「ワープスターを操る能力」の✩
【思考】
1:コロコロカービィを倒し、止める
2:スーパーデラックスを助ける、はずだったけど……
3:今までの償いの為に戦う
※外見はほしのあきに似た女性です。
※「飲み込んだ相手の能力をコピーする」能力を持っています。

【コロコロカービィ】
【状態】憎しみ、疲労(小)、ダメージ(小)
【装備】モンスターボール(ピッピ)、コピーのもとDX(プラズマ)@星のカービィスーパーデラックス
【道具】支給品一式×2、不明支給品×2、ピカチュウ
【思考】
1:殺し合いに優勝し、続編の『コロコロカービィ2』を誕生させる
2:星のカービィを倒す
3:新作や続編を作られるゲーム達が憎い
※外見は丸々とした体型の巨漢の男です。
※身体を丸めて転がることで超スピードでの移動が可能で、さらに跳ね上がることで周囲にいる者を跳ね上げて転ばせることができます。
 転がるスピードと破壊力は連続して転がり続けることにより上がっていきます

【とっとこハム太郎2】
【状態】ダメージ(中)
【装備】なし
【道具】支給品一式、ハム語辞書@とっとこハム太郎2
【思考】
1:仲間を集める
2:星のカービィ達の戦いを見守る
3:ゼルダの伝説 夢をみる島DXを止める
※外見は5歳くらいの男の子です
※とっとこハム太郎2内で出てきたハム語以外の言葉をしゃべることができません

【星のカービィスーパーデラックス】
【状態】疲労(小)、ダメージ(中)
【装備】『全てを0にする』能力の☆
【道具】なし
【思考】
1:参加者を主催本部へ連れて行く
2:星のカービィ達の戦いを見守る


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