サトゥー

+ (目次 長いので格納)
この物語の主人公。突如異世界に移動させられた日本出身の男性。
移動という表記は後述のように、転生か転移か不明な為。
アニメ版の声優は堀江瞬。

人物

元の世界での本名は鈴木一郎。29歳。職業はプログラマー。典型的なブラック企業に勤める社畜。
家族構成は、田舎の両親と姉夫婦、妹。ヒカルという名前の幼馴染がいる。
影の薄い名前ゆえか、「佐藤」と間違って呼ばれることが度々あった。本人も半ば自虐的に、ゲームなどで使用する自分の名前を「サトゥー」とすることが多い。
体毛が薄く、大学入学後までヒゲが生えなかった*5

この世界での名前はサトゥー。外見年齢15歳。身長158cm。異世界に来た当初はレベル1。
美男子とは言えないが好感の持てる雰囲気*6・温和な人柄・卓越した料理の腕前などの要因から、数多くの女性から好意を寄せられている。
もっともその大半はサトゥーより年下であり、年上好みである彼の琴線に触れることは稀(この点で、ロリコンなのに巨乳美女の仲間に囲まれたハヤト・マサキとは対照的であり、互いを羨んでいる)。ボルエナンの森アイアリーゼに出会って以降、彼女に懸想している。
異世界来訪直後に絶大な能力を手に入れるも、その関心の大半は「観光すること」と「仲間を守ること」の2点に集約されている。それらのための行動の過程で、多くの人々を救い多大な功績を上げているが、地位にも金品にも大した興味がなく、むしろある程度の権力以上のものは不要と考えているため褒章の多くを辞退しており、彼より立場が上の貴族や王族を悩ませる結果となっている。
ムーノ領にて叙爵して以降、「ペンドラゴン」の家名を名乗っている*7

主要な能力

メニュー

サトゥーのユニークスキルの一つ。視界の右上に浮かぶガジェットを指でタップもしくは思考操作することで、ゲームのようなメニューウィンドウが視界に広がる。ユーザーインターフェースはサトゥーが開発していたPCブラウザゲーム「WAR WORLD」と、サトゥーが後輩氏から開発を引き継いだMMORPG「FREEDOM FANTASY WORLD」(書籍版ではFFL)の物を混ぜたような構成で、使い勝手は最新OSのファイラーにも匹敵するとサトゥーは自画自賛している*8。メニュータブに並ぶ項目は「INFO」「MAP」「ユニット管理」「ストレージ」「交流」「ログ」「設定」「ステータス」「装備」「魔法」「スキル」など。
以下に述べる能力のほぼ全てが、この「メニュー」を介して発動することになるため、サトゥーにとって最も重要なスキルといえる。欠点として、展開中は視野が塞がれてしまうこと、またある方法を取らないと表示されっぱなしになってしまう事が欠点として挙げられる。

マップ

周囲の地図と、その中での自分の位置情報を表示できる機能。「レーダー」と併用すると、探索済みの範囲内に存在するユニットを敵・味方・中立と色分けして表示できるようになる。
任意の人物・生物・物品にマーカーをつけることで、その位置をリアルタイムに知ることもできる。ただしその対象がマップ外にある間は詳しい位置情報は入ってこない。

ストレージ

あらゆる物品を、種類数・個数共に無制限に収納できる能力。傍からは対象物が突然出現したり消滅したりするように見える模様。遠距離にある物はある程度近づかないと収納できないが、中級術理魔法「理力の手」で触れればそれも可能になる。
ストレージ内はフォルダを自在に作成でき、中にあるものを分類できる。ドラッグ&ドロップでアイテムにアイテムを使用することもできる。生物は収納できないようだが死体であれば可能。書物や書類であればその内容を表示でき、単語検索機能*9やソート機能*10、OCR機能*11も思いのままに使える。また、ストレージ内部では時間が経過しないという特徴がある。尚、管理者権限を得た後は生物も収納できるようになった*12

交流

魔法道具「ヤマト石」に表示されるステータスを設定できる機能。「鑑定」スキルを持つ者にも同じ情報が見える。
各ステータス(レベル含む)はドロップダウンボックスから選択でき、数値の最大値は現在の本来のステータス値となる。名前や称号等も同様に、過去に取得したことのある物から選択できる(「なし」を選ぶこともできる)。但しユイカ等、よりレアで強力な看破系ユニークスキルの持ち主には、ここに記載されていない情報まで見抜かれてしまう。
これとは別に多目的メモ帳機能もついている。ストレージ内の書物・書類の内容をコピペしたりなども可能。

ログ

自分の身に起こったことを閲覧できる機能。レベルアップ・アイテム入手・受けた魔法やスキルの名前や抵抗できたかどうか等、内容は多岐にわたる。

設定

「メニュー」で表示される画面をカスタマイズできる機能。

魔法

過去に使用したことのある魔法の一覧。ここで選択することで、その魔法を詠唱無しで発動できる。
詠唱が苦手なサトゥーは、手に入れた巻物などで魔法を一度発動させ、ここに登録することで以後使用可能な状態にしている。

ユニット配置

サトゥーのユニークスキルの一つ。自陣と認められた範囲内において、自軍のユニットを自由に配置(=瞬間移動)できる。
自分が支配する地域だけではなく、ある程度の地位を周囲から認められている地域も自陣とみなされる模様。自陣以外でも目視できる範囲内であれば使用できる。空間魔法と異なりMPを消費せず、使用時に慣性がリセットされる*13という特徴を持つ。
当初はメニュー画面内でもグレーアウトしており使用不可能だったが、web版13-1から使用可能になった。

不滅

サトゥーのユニークスキルの一つ。死亡しても復活できる。
このスキルは統合された鈴木一郎の魂が馴染まなければ作動しない為、竜神アコンカグラは自身と眷属を殺させることでサトゥーのレベルを上げ、彼が簡単に死なないようにした。
魔神との戦いで死亡した時に有効化され、その場で復活した。尚、時間が巻き戻るわけではないので死亡から復活までには時間差がある。*14

ユニット作成

サトゥーのユニークスキルの一つ。
死亡していた全ての神々を作成した*15*16以外にも魔界で沈んだ大型虚空艦の再生、武器の合成や複製、仲間達の眷属神化と巨大化等をこのスキルで行っている。*17
竜神アコンカグラからは魂の統合が終わった時点でこのスキルが有効化されことを告げられ*18、サトゥーが神格を得たのと同時に有効化された。*19


主な魔法・スキル

流星雨

異界召喚魔法。発動後、10分ほどのタイムラグを置いて100個の隕石を上空から降らせる。消費MPは1000。周囲への被害も甚大である他、重力加速度を利用しての攻撃であるため、無重力空間では有効な攻撃手段とはならない*20
この世界に移転してきたばかりのサトゥーは、これを3回まで無消費で行使できる権利を持っていた。web版ではこれを1回分だけ、書籍版では3回分とも使用し、竜の谷にいた鱗族や竜族や竜神を殲滅。310という驚異的なレベルと大量の財宝を得るきっかけとなった。遠方からこの流星雨を目撃した人々は、これを「星降り」事件として語り継いでいる。
一度使用した後は「使用済みの魔法」として、メニューの「魔法」タブから使用可能になった。MPの続く限り連射することもでき、狗頭の古王戦ではMP補給を交えて10回連続使用している。

全マップ探査

異界術理魔法。現在いるマップ上の全域を探索済み状態にする。消費MPは10。
この世界に移転してきたばかりのサトゥーは、これを1回だけ無消費で行使できる権利を持っていた。一度使用した後は「使用済みの魔法」として、メニューの「魔法」タブから使用可能になり、サトゥーが初めて訪れる場所では毎回使用している。

宝物庫(アイテムボックス)*21

ストレージと同様、アイテムを収納できるスキル。コマンドワードを唱えることで、術者の目の前の空間に平面の黒い穴が開き、そこを通してアイテムを出し入れする。
収容可能な種類と品数はスキルレベルの値の2乗。スキルレベル1では1個しか入らないが、2まで上げれば4種類のアイテムを各4個まで、10になれば100種類を各100個まで収納可能*22。水のような不定形の物は約1リットルで1個と換算される。ストレージと異なり、宝物庫内では時間が経過する上、アイテムの出し入れには魔力消費を伴うが、ストレージと直接アイテムのやりとりをする分には無消費で行える。
比較的珍しいスキルではあるが市井にも使い手は存在する。冒険者のゲン担ぎとして「他人の宝物庫に手を入れた者は、いつか自分の宝物庫を手に入れる」と噂されており*23、実際にサトゥーはアリサの宝物庫に手を入れることで修得したが、真偽のほどは不明。
スキル使用者が亡くなった場合、その中身は全て亜空間に消滅してしまう*24。アイテムの出し入れは基本的には本人にしかできないが、シャルルルーンなどが使う「強制開庫」スキルも存在する*25他、優れた空間魔法使いが数々の条件を揃えれば、外部から干渉して中身を取り出すことも不可能ではない。
勇者が習得するスキルにも「無限収納(インベントリ)」がある*26。宝物庫と異なり収容数は無限だとされているが、その他の詳細や宝物庫スキルとの差異は不明。

誘導矢(リモート・アロー)*27

術理魔法。「魔法の矢(マジック・アロー)」の発展形。透明な魔法の矢を作り出して発射する。熟練すれば飛距離が伸び、一度に発射できる数も増える。記録上では、建国の魔法使いが一度に49本発射できたのが最大だとされている。
サトゥーはマップに表示された敵にロックオンマーカーをつけて、飛行コースを設定したうえで狙い撃ちできる。本数は最大125本。

天駆*28

術理魔法「立方体(キューブ)」で作り出した透明な立方体を、自分の足の裏に次々と出現させて跳躍していくことで、天を駆けるようにして移動するスキル。消費魔力は「立方体」よりも低くて済む。
web版9-31では、「天駆」スキルと「縮地」スキルの合わせ技である上位スキル「閃駆」を習得している。音速を超える速度での移動が可能な上に、「天駆」と「縮地」をただ交互に発動するだけでは不可能な、流れるような動きができる。
リザは「天駆」を*29ポチは天駆の下位スキルである「空歩」を*30、それぞれ習得している。

理力の手(マジック・ハンド)*31

中級術理魔法の中でも基本的な魔法。見えない手を自在に操る、サイコキネシスに近い能力。術理魔法スキルが高ければ一度に操作できる手が増え*32、魔力操作に熟練すればより遠くまで手を伸ばせるようになる。発揮できる力は非力な魔法使いの腕力と同程度。サトゥーの場合、一度に120本の手を500メートル先まで伸ばし、人間を投げ飛ばせるほどの力を発揮できる。
上級術理魔法には、精密性でやや劣る代わりに強い力を発揮できる「理力の腕(マジック・アーム)」も存在する。

その他

細かな解説は省略するが、これらの他に「無表情スキル*33」「詐術スキル*34」「変装スキル*35」「早着替えスキル*36」「並列思考スキル*37」などを多用している。

その他の能力

  • ユニークスキルは合計4つ。上述の「メニュー」「ユニット配置」の他に「ユニット作成」と「不滅」を有するが、この2つは現時点ではグレーアウト状態で使用不可能のため詳細不明。
  • 何かを凝視することで、対象の情報をAR表示で閲覧できる。鑑定スキルとは別物である模様。
  • 何か行動を起こす度に、該当するスキルを取得できる。ある言語で話し掛けられればその言語のスキルを得られ、地面に簡単な数式を書けば算術スキルを得られ、属性つき魔法を受ければその属性の魔法スキルや耐性スキルを得られる、といった具合。サトゥーはこれをイージーモードだとして喜んでいたが、実際には他の転生者勇者の下位互換だった。
  • スキルレベルを1上げるのに必要なスキルポイントが一律で1ポイントとなっている。一般人や転生者・勇者の場合、スキルごとに必要なスキルポイントが異なり、スキルレベルが上がるほどに次に要求されるスキルポイントも増えていくことと比べて、効率が非常に良い。
  • レベル310の時点で、体力(HP)・魔力(MP)・スタミナ(SP)は3100ずつ、筋力(STR)や知能(INT)の値も99*38となっている。この能力値のおかげで、web版では10kmの距離を90秒(つまり400km/h)で駆け抜けると豪語し*39、書籍版では60km/hで走っても疲労感は無く息切れもしない*40ほどの超人ぶりを発揮している。
  • レベルアップで得た3100という莫大なスキルポイントを、料理スキル・鍛冶スキル・錬成スキル・魔具作成スキルなどに振り分けた結果、作り出す品の殆どが人々の絶賛を浴びる程の逸品となっている。技術の習得や研究にも貪欲で、その腕前は話が進むごとに上がっていっている。
  • 元プログラマーの経歴を生かし、構造化プログラミングの手法を用いて、多くの魔法を開発している。その数、有益なモノからくだらない呪文まで合わせて100個以上。なお本来なら、新規の呪文開発は金貨千枚を費やして行う一大プロジェクトとされている*41
  • 上記の自作の物品に加え、各地で人助けをした功績や、交渉スキル*42や社交辞令スキル*43なども駆使し、幅広い人脈を構築している。その範囲は人族の社交界にとどまらず、国家・種族を越え、神に近しいとされるハイエルフ達、半ば伝説の存在となっているヴァンパイアの真祖や古代王国の王族達、果ては魔王にまで及んでいる。
  • 一方で、元の世界にいた頃からの音痴でもある。その酷さは芸術系スキルレベル10でもカバーしきれず、楽器を演奏しても「上手な人がわざと下手に演奏しているようにしか聞こえない」と評されてしまうほど。物語当初、詠唱スキルをまったく習得できなかったのも、この音痴の影響が大きい。

成長

レベル

web版

  • Lv1 → Lv310*44 → Lv311*45 → Lv312*46 → Lv328*47 → Lv3100*48

書籍版

  • Lv1 → Lv310*49 → Lv311*50 → Lv312*51
公開レベルは、Lv1 → Lv10*52 → Lv30*53 → Lv45*54

爵位

  • ムーノ男爵領にて魔族討伐功績により、web版6章・書籍版4巻で名誉士爵を叙爵*55
  • 迷宮都市の階層の主撃破などの功績により、13章・書籍版17巻で子爵に陞爵*56
  • 魔王殺しの功績により、16章で伯爵に陞爵*57

うちの子たち(チームペンドラゴン)


偽名

他、多数。

正体

数多の世界にいる鈴木一郎の中で一人だけ魔神となった鈴木一郎(ロリコン)を除く全てを束ねた存在。
魔神を止めるため竜神アコンカグラにより召喚されたが、正しくは転生でもある。本人の感覚では数千や数万以上の魂が束ねられているようで、記憶の混濁や未知の経験を知っているのはその影響である。*58

  • 追記ありがとうごさいます (2018-04-15 23:13:53)
  • 補記;ナナは初登場時0歳(外見年齢は18歳くらい)なので見た目で年長組。実年齢は数歳 (2018-10-14 11:58:05)
  • 最終章にて遂に正体判明。合わせてLvも大幅に上がったのでその点だけ追記しました。他にも書くことがたくさんあるのだがありすぎてまとめるのに一苦労・・・あと少しで完結なので、完結後にまとめるかもしれません。現状はここまで (2019-12-21 23:09:52)

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最終更新:2024年12月08日 14:34

*1 web版 3-5で習得。

*2 web版 6-15で巻物入手、web版 6-26で初使用。

*3 web版 7-7で習得。

*4 web版 8-13で巻物入手、web版 8-19で初使用。

*5 web版 1-5.

*6 web版 3-幕間:ゼナ.

*7 この世界の物語に登場する架空の勇者「オリオン・ペンドラゴン?」の姓からとった。提案者はカリナ・ムーノ。web版 6-幕間5.

*8 web版 1-3.

*9 web版 4-9.

*10 web版 6-14.

*11 web版 16-57.

*12 web版 17-51.

*13 web版 14-6.

*14 web版 17-46.

*15 web版 17-51.

*16 web版 17-53.

*17 web版 17-52.

*18 web版 17-46.

*19 web版 17-50.

*20 13-幕間:魔法が使いたい[宝珠編].

*21 web版 3-5で習得。

*22 web版 4-9.

*23 web版 9-幕間:プタの街の災難[後編]

*24 web版 15-11.

*25 web版 13-27.

*26 web版 8-18.

*27 web版 6-15で巻物入手、web版 6-26で初使用。

*28 web版 7-7で習得。

*29 web版 15-1.

*30 web版 14-17.

*31 web版 8-13で巻物入手、web版 8-19で初使用。

*32 一般的には、2本以上の手をうまく操れる魔法使いは稀とされている。

*33 web版 1-5.

*34 web版 1-7.

*35 web版 1-10.

*36 web版 1-10.

*37 web版 14-12.

*38 「FREEDOM FANTASY WORLD」の仕様では、表示上では99止まりだが内部的な値は更に上昇し続けるので、この世界におけるサトゥーのパラメーターも実際には99を超えているのではないか、とサトゥーは推測している。

*39 web版 6-21.

*40 書籍版 1巻

*41 web版 13-6.

*42 web版 1-5.

*43 web版 2-3.

*44 web版 1-2.

*45 web版11-1.

*46 web版12-28.

*47 web版17-34.

*48 web版17-44.魔界侵攻(4)https://ncode.syosetu.com/n9902bn/657/

*49 書籍版 1巻 レベルアップ

*50 書籍版 14巻 プロローグ

*51 書籍版 17巻 カミ

*52 書籍版 1巻 地上へ

*53 書籍版 4巻 新しい家名 ~ 狗頭の魔王討伐前

*54 書籍版 15巻 王都への旅路

*55 書籍版 4巻

*56 web版 13-1

*57 web版 16-1

*58 web版 17-46.