この世界における「勇者」とは、一般的には
魔王を倒すため
パリオン神に異世界から召喚された者を指す。
転移した時点で「勇者」の称号を持ち、
パリオン神から
ユニークスキルと聖なる武器を渡されておりそれなりに力を持った状態で召喚される。
世間では魔王は勇者でしか倒せないと思われているため、
サガ帝国の手厚い支援と加護が与えられており
基本的に1度に一人しか召喚されないため、勇者は世界に一人しかいないと認識されている。
しかし、実際には下記の通り一般人が「勇者」の称号を獲得することがごくまれに起こるため、2種類に大別される。
どちらも
魔王を倒すことで「真の勇者」の称号を得られる。
真の勇者
勇者の称号を持つものが魔王を倒すと「真の勇者」の称号を得る。
真の勇者の称号を得た時に、「勇者」の称号が変化するのか新たに取得するのかは明言されていない。
過去の勇者の従者など一部の人間がその存在を知っており、その勇者が魔王を倒した証として取り扱われている。
また、下記の
ユイカの欄に詳細を記すが、勇者の称号を持っていなくても真の勇者の称号を得る可能性がある。
召喚された勇者
サガ帝国の秘術により、異世界から召喚された者たち。
作中の世界では、一般的に勇者といえばこちらを指す。
魔王の周期ごとに、魔王を倒すために
パリオン神の秘術を持って
サガ帝国で召喚される。(この世界では魔王は、勇者か竜にしか倒せないと思われている)
そのため、「今代の勇者は〜」とか「先代の勇者の従者」などといった言われ方をする。
召喚された時から「勇者」の称号を持ち、聖剣を持ったうえで召喚される。また、確定条件と作品中で明言されていないが、全ての勇者が
ユニークスキルを持っていることから、転生者と同じく
ユニークスキルを持って召喚される模様。
サガ帝国の旧都にある勇者の丘に専用の魔法陣があり、この召喚魔法陣で異世界より呼ばれる。この魔法陣は
パリオン神の加護で普通の手段では傷つけられないようになっている
魔王を倒し、「真の勇者」の称号を得ると再度
パリオン神と交流し、元の世界に戻るかこのまま残るかを選べる。
過去の勇者の中には、現地に残り日本の文化を伝え生涯を過ごした者もいる。
召喚された時点で、元の世界と比較しても不自然に高いレベルを誇るが、容姿や年齢などは元の世界にいた時と同じとなる。
召喚時に
パリオン神の加護を受け、
ユニークスキルと先天性
スキル(ギフト)を与えられている。
魔王を倒すと、元の世界に戻るか、この世界に留まるかの選択肢を与えられる。
なお、勇者召喚を行うには、莫大な魔力と
神への祈願が必要となる。
作中で判明している(
サガ帝国の)勇者は以下の9名。他にも、ハヤトの先代の勇者の従者が作中に出ているが、勇者自身の名前や活躍、逸話などは特に何も語られていない。
現地産の勇者
非常に稀だが、召喚されずとも一般人が「勇者」の称号を得ることがある。
ゼンは「勇者の称号は死線の先にこそあるのだよ」と話し、
サトゥーも概ねその通りと考えているようだが詳細な条件は不明のまま。
概ね、「格上の相手、勝てるかどうかわからない相手に対して何かを守るために立ち向かい勝利した時に入手」することが多い模様。
WEB版では下記の4名だが、
サトゥー一行を除けば実質一人である。また、意外なことに異世界人でない(本当の意味での現地産)勇者はポチだけである。
1章にて上級魔族と戦い勝利した時に取得。レベル差もあり、苦戦するような敵ではなかったが、流星雨での勝利を覗くと初の実戦であり、戦闘用の
スキルもまだ無かったことや、領兵を守りつつ正体を隠しながら戦わなくてはならなかったりと、少なからず苦戦した。最後は悪魔の自爆で集結しており、多大な被害が出た中で勇者の称号を得たので、「皮肉なのだろうか」と語っている。
作中で唯一、「死線」を超えるような描写がない。が、
サトゥーの称号に関してはおかしなことは今回に限ったことではない。
7章にて
黄金の猪王を倒した時に、「真の勇者」の称号を得る。
実際には
ルモォーク王国で召喚された異世界人。しかしその記憶を封じ、普通の人として暮らしていた時に、15章で魔物から子供を庇う為に戦い勇者の称号を得る。しかし、本人がそのことに気づくことはなく悲劇へと続く…。WEB版ではその性格を含め、取り扱いが大きく変わった人物。
14章にて単独で
下級竜を打ち倒したことで勇者の称号を得る。竜はボチの騎竜となり、
リュリュと名付けられる。なお、勇者になったことは当人にはしばらく内緒とされた。さらに15章では「真の勇者」の称号を得て(当時仲間内では唯一)、猫忍者の
タマと揃って犬勇者と
サトゥーに呼ばれるようになる。
15章の
イタチ大魔王?とザイクオーン神との戦いに割り込み、ザイクオーン神に致命傷を与えたときに、他の多くの称号と共に取得。
なお、ポチ共々、異世界の地球に行く
イタチ帝国の
転生者から神の欠片を貰い受け、魔物に与えて即席魔王を作り出し、それを倒すコトによって真の勇者の称号を得ている。
例外?
ユイカ
ユイカ1号(いわゆるフォイルニス)は、かつて襲ってきた勇者や魔王を倒したという。
実際に「真の勇者」の称号を持つことから、魔王を倒したことを真実であろうと
サトゥーは認めている。
しかし、
ユイカの称号には「
ゴブリンの魔王」はあっても「勇者」は無く、それなのに「真の勇者」はある。
これは、「魔王」の称号持ちが魔王を倒すと真の勇者の称号を得るのか、作中に描かれていないだけで「勇者」の称号を持つのか不明。(どちらの称号も持っていない
サトゥーの仲間が魔王を倒しても「真の勇者」を取得していない)
考察
唯一作中で明言されている、「死線の先にこそある」だけが条件ならば、数百年の歴史の中で現地産の勇者がもう少していもいいだろう。
また、書籍版に限るが「
ジョンスミス」も人を守るために格上の相手に自ら立ち向かっている(上に異世界人)ので、ある程度の条件を満たしているようだが勇者の称号を得ていない。
作中での解明が待たれるところである。
その他
この世界の物語の一つに、架空の勇者「オリオン・ペンドラゴン」が登場するものがある。
カリナ・ムーノのお気に入りの英雄譚で、サトゥーのいた世界のアーサー王物語とギリシャ神話を混ぜたような内容。その名前も、アーサー王の父である
ユーサー・ペンドラゴンとの関連が疑われている。
サトゥーの家名や
オリオン・ムーノの名前はこの人物に由来する。
書籍版のみの登場する勇者
最終更新:2025年01月14日 00:17