概要
その名の通り魔族の王。魔族が国を攻め立てることも珍しくないこの世界では、神々と同じく魔王の存在も普通のものと認識されている。66年周期で襲来するらしい。
魔物や
魔族の大群を率いて戦いを仕掛けてくることが多いが、中には単独で戦う魔王も居る。
上級魔族よりも圧倒的に強く、勇者か竜でしか討伐出来ない。
その為、魔王が出現する前には、各神殿の巫女に信託が降りる。
概ね3~5年前に
サガ帝国で
勇者召喚という大魔術が行われる。
たいていの魔王は一代限りだが、有名な魔王は何度か蘇っている。復活魔王は精神体としてこの世界に再出現し、濃密な瘴気の淀みで受肉する。
作中に登場した魔王
三大魔王
歴代の魔王の中でも特に強く、また、長い歴史の中で定期的に復活している。
10章のラストで、
迷宮都市のフロアマスター召喚の魔法陣に乗り込んで登場。
2万年前に世界中の神殿を焼き尽くした原初の魔王とは本人の談。
サトゥーを
ある方と間違えて敬語で話す、アリサに
ユニークスキルの
使い過ぎを警告するなど理知的かつ紳士的な魔王。
15章から登場し「首領」と呼ばれ各地で暗躍、騒動を起こした張本人。16章ラストで
サトゥーと戦った。
1300年前に暴れ回り、
パリオン神が勇者召喚の魔法を人類に渡すきっかけとなった魔王。
「狗頭と最強の座を争った」大魔王は伊達でなく、ゴブリン由来+自身の
ユニークスキルで、
他の魔王や勇者の
ユニークスキルを模倣出来るという、与えられたら主人公になれるようなチート能力を見せつけた。
他に登場した魔王
その他
ユイカ
実際には魔王ではないが、周りから魔王呼ばわりされ続け「
ゴブリンの魔王」の称号がいつの間にか出ていた。当然のことながら、上記三大魔王の
ゴブリンの魔王とは全く関係がない。
名前だけ出てきた過去の魔王
- WEB版
- 吸血鬼の魔王:かつて呪いを媒介に吸血鬼を増やしたという記録がある。
- 書籍版
- 蠍人の魔王:無限の軍勢でオーク帝国を苦しめた
- 蠱毒の魔王:疫病と飢饉で中央小国群を幾つも滅ぼし、サガ帝国の人口を半減させた
- 砕嵐の魔王:竜巻を操りシガ王国の都市を幾つも破壊した
+
|
一般に知られていない魔王の秘密 |
魔王になる条件
転生したものが生まれた時から持つユニークスキル。これは使いすぎることで魂を酷使し、魂の器が壊れてしまう。
魂の器が完全に壊れると、体から紫色の魔素が出て理性をなくし魔王と化してしまう。
つまり、転生者および転移してきたものは潜在的に魔王になる可能性があるものたちである。
これは転移時にパリオン神から与えられる勇者も同じで、サガ帝国では召喚した勇者に注意を与えている模様。(作中では魔王化した勇者はいない)
魔王誕生の経緯
WEB版17-11. 再び神界へにおいて、 魔神が
「従来の魔族や魔物による脅威システムだと限界があったからさ。僕への畏れや嫌悪は無駄に増えるくせに、想定したほど神々への信仰値が増えなかったんだ」
「人間同士の戦争抑止には十分だったけど、迷宮ほど瘴気の収集や浄化のシステムとしては機能しなかったし。失敗とは言えないけど、成功とも言いがたい」
と言っている。
魔王については語っていないものの、上記をまとめると魔族、魔物が人(亜人含む)を襲ったのは神々の仕組んだシステムの1つであるということになる。
|
考察
WEB版10-47.
ミスリル証(5)で、
狗頭の魔王は
「いずれ君は真実にたどり着くだろう。だが、決して絶望するな。感情に流されて狂える魔王と成り果てて勇者に討伐されるか、僕のような理性ある魔王となって世界と戦う道を選ぶか、それは君の心の強さで決まる。」
と言っている。
つまり、魔王として知性を持つのか、それとも獣のように怒り狂うかは本人の心次第だと。
余談
WEB版7-23.
誰も知らない夜(5)において、テニオン巫女長より7箇所での魔王の顕現が神殿ごとに伝えられと語られた。
その場所は以下の通りであり、もしこの7か所にしか現れなかったら、上記の
- オーユゴック市 (黄金の猪王)
- 迷宮都市セリビーラ (狗頭の魔王)
- アリサの故国を占領したヨウォーク王国の名前もあった。
- パリオン神国 (鬱魔王シズカ)
- 鼠人族や鼬人族の首長国、
- 最後は他の大陸にある国の名前だった。
自由の光」構成員が、「愚かな勇者め! 聖杯に呪われて魔王へと至るが良い!」と言っている魔王化する条件は魔王信奉団体には伝わっている模様。「
カリオン神の試練、未解決問題の中には魔王に関するものがある。
どちらも
サトゥーは試練の問題としては扱わなかった。
- 『復活する魔王と復活しない魔王の違いは?』
- 「魔王がこの世界に顕現する条件は何か?」
最終更新:2024年12月08日 00:36