ヤン・ウェンリー聖戦旅団とは前世世界において新帝国歴50年の惑星ハイネセンを闊歩する極右暴力集団である。

概略

 新帝国歴50年(宇宙歴848年)旧自由惑星同盟の首星であった惑星ハイネセンはローエングラム朝銀河帝国においてはサジタリウス腕の経済秩序から除外された存在に落ちぶれた。バーラト星系の自治権を勝ち得た八月党もこの苦境を乗り超えることはできず、人口は往時の四割まで減少し、失業率も全国屈指の高さに至った。旧同盟時代への郷愁、経済的窮乏への不満などが、星都ハイネセンポリス住民の排他的な気質を育み、極右組織の勢力が拡大した。
 こうした極右集団の一つが「ヤン・ウェンリー聖戦旅団」である。空らは旧自由惑星同盟軍の軍服を着用し、手押し車に積み込んだ巨大スピーカーから流れる大音声の旧自由惑星同盟国歌「自由の旗、自由の民」をバックミュージックにハイネセンポリスを闊歩している。その主張は自由惑星同盟復活と反ローエングラム朝である。(1話)

 自由惑星同盟末期の名将であるヤン・ウェンリー元帥から組織名をつけたと思われるが、彼の思想とは全く無縁の集団である。
最終更新:2018年05月12日 18:22