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0006●「神の国」解散、総選挙

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0006●「神の国」解散、総選挙
 自民党幹部5人の密室の談合で生まれた森内閣は、発足当初からその正統性が問われ、不人気であった。そんな森をさらに不人気にしたのがその失言癖であった。00年5月、神道政治連盟国会議員懇談会で、「日本はまさに天皇を中心とする神の国である」と発言して物議をかもした。森は「誤解を生じたなら申し訳ない」と謝罪するも発言撤回要求ははねつけた。さらに翌月、共産党と組む連立政権で「国体」を守ることができるのかと演説し、批判を浴びた。新しい首相の頭の中は戦前的国家主義イデオロギーに染められていることが明らかになった。
 支持率が急降下する中で、森は選挙の洗礼を受けて正統性を獲得する必要があった。6月2日、森は衆議院を解散した。
 6月25日投開票の衆院総選挙では、定数が500から480に減った中で、自民は前回239から233へわずかに減らしただけで、過半数は割ったものの善戦した。新進が消えたため、民主が52から127議席に躍進し第2党となった。新進解消で独立した公明は31で第3党に。今回注目すべきなのは、連立した自民と公明が、初めて緊密な選挙協力を行ったことであった。ほとんどの小選挙区で公明が自民候補を推薦し、巨大な創価学会票が自民に流れた。これらの選挙区では自民候補が学会員の支援をうける見返りに「比例は公明へ」と訴えた。そして数少ない公明の小選挙区候補に対して自民は対立候補を立てず公明を支援した。これにより、地方の組織力の弱まりと森政権の不人気で苦しかった自民は持ちこたえ、一方公明は堂々の国政復帰を果たしたのであった。そして、自民・公明・保守の与党が271議席をとり、安定過半数を達成した。
★2000年
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