一応注意
へんたゐの人とネタが被ってたので書きました
やっぱり霊夢が死ぬので注意
へんたゐの人とネタが被ってたので書きました
やっぱり霊夢が死ぬので注意
「ゲホッ、ゲホッ……」
博麗霊夢は、死の床に伏せっていた
無理も無い。御年百を迎えた。幻想郷の人間の平均寿命を考えれば、驚異的な長寿だ
「霊夢、元気にしているかしら?」
音もなく部屋に現れたのは、八雲紫だった
霊夢と初めて会った時から、その美貌に衰えなど全く見られない
恐らく、霊夢が逝った後も、それは変わらないのだろう
「ゲホッ……これが、元気に見える?」
「さあ、病に冒されたことがないから分からないわ」
「……嫌味を言いに来たのなら、帰って欲しいのだけれど」
「弱音を吐くなんて、貴方本当に弱っているのね」
「当たり前じゃない。だからこうして寝ているのよ」
そう答えるだけで、霊夢は苦しそうにしている
紫がふと部屋の中を見渡すと、酒だの果物だのと、様々な品物が置かれていた
見舞いの品だろう。彼女の人望が、これでもかと言わんばかりに見て取れる
「随分色んなのが来たのね」
「全く、私がいなくなれば退治されないと思っていい気になって……」
「あの白黒は?」
「さあ、しばらく見てないわ。……人間を止めたのが、堪えたみたいだったわ」
霧雨魔理沙は、妖怪として生きる道を選んでいた
「『お前が死に掛けてるのを見ても、何とも思わなくなってる自分が悲しい』ですって」
「悲しい、って思ってるようじゃ、妖怪としては半人前ね」
「そういう貴方は?」
「悲しいわ。ああ、悲しくて涙が出そう」
「……つまらない芝居は止めて頂戴」
そう言う霊夢の表情は、辛そうに歪んでいた
彼女は、やはりまだ人間だったのだ
「貴方は特別だから言うのだけれど」
「……何? 貴方が私を特別と言うなんて、天変地異の前触れかしら」
「貴方も生き延びる術はあるのよ」
「興味ないわ。博麗霊夢は、人間として生き、人間として死ぬのよ」
紫の表情は変わらない
恐らく、その回答も想像が付いていたのだろう
誰よりも妖怪から愛された人間である、博麗霊夢
そんな彼女は、しかし人間であることを愛しているのだ
「やっぱり、人間は良く分からない」
「妖怪なんかに分かられてたまるものですか」
そう言って霊夢は笑った
深く皺の刻まれた、老いさらばえたその笑みを、紫は美しいと思った
「後のことは私がやるから、安心してお逝きなさいな」
「ええ、ありがとう……死ぬのに安心も何もない気もするけど」
「あら、人間は死ぬ時に未練や後悔があるものだと聞いたけれど」
「そうね……人並みに、子を生してみたかったかしら」
「巫女のくせに?」
「巫女でも人間の女なのよ」
霊夢の眼が遠くを見つめる
彼女の思いの馳せる先は何か……
紫には分からなかった
「折角の機会だから、一杯どうかしら」
「なに、末期の水って?」
「そんなところね」
「まだ死んでないわよ」
そう言いながら、紫がどこからともなく取り出した杯を横になったまま受け取った
もはや、半身を起き上がらせる力も、残されていないのだ
紫がその杯に、手近にあった見舞いの酒を注ぐ
「既に開けてあるなんて、用意がいいのね」
「あの飲兵衛の呑み残しよ」
呑み残し、と言うが、彼女が酒を残すはずがない
同じ酒を呑む事もまた、魂を分かち合う儀式なのだ
「ん……ふぅ、こんな少しも呑み切れないなんてね」
「歳は取りたくないわね」
「貴方が言うと、やっぱり嫌味よ」
力なく霊夢が差し出した杯に残った酒を、紫が飲み干した
「これが最後になるだろうから聞いておくけれど、他に言い残すことはあるかしら?」
「……今更、わざわざ言うようなことではないでしょうけれど」
「何かしら?」
「幻想郷を、お願い。私たちの愛した、この世界を」
「言われなくても」
紫が笑い、つられて霊夢も笑う
先ほどまで辛そうにしていたのが嘘のように、霊夢の表情は穏やかになっていた
「それじゃあ、行くわ」
「ええ。さようなら、八雲紫」
「さようなら、博麗霊夢」
幻のように影が消える
博麗神社が、静寂に包まれた……
博麗霊夢は、死の床に伏せっていた
無理も無い。御年百を迎えた。幻想郷の人間の平均寿命を考えれば、驚異的な長寿だ
「霊夢、元気にしているかしら?」
音もなく部屋に現れたのは、八雲紫だった
霊夢と初めて会った時から、その美貌に衰えなど全く見られない
恐らく、霊夢が逝った後も、それは変わらないのだろう
「ゲホッ……これが、元気に見える?」
「さあ、病に冒されたことがないから分からないわ」
「……嫌味を言いに来たのなら、帰って欲しいのだけれど」
「弱音を吐くなんて、貴方本当に弱っているのね」
「当たり前じゃない。だからこうして寝ているのよ」
そう答えるだけで、霊夢は苦しそうにしている
紫がふと部屋の中を見渡すと、酒だの果物だのと、様々な品物が置かれていた
見舞いの品だろう。彼女の人望が、これでもかと言わんばかりに見て取れる
「随分色んなのが来たのね」
「全く、私がいなくなれば退治されないと思っていい気になって……」
「あの白黒は?」
「さあ、しばらく見てないわ。……人間を止めたのが、堪えたみたいだったわ」
霧雨魔理沙は、妖怪として生きる道を選んでいた
「『お前が死に掛けてるのを見ても、何とも思わなくなってる自分が悲しい』ですって」
「悲しい、って思ってるようじゃ、妖怪としては半人前ね」
「そういう貴方は?」
「悲しいわ。ああ、悲しくて涙が出そう」
「……つまらない芝居は止めて頂戴」
そう言う霊夢の表情は、辛そうに歪んでいた
彼女は、やはりまだ人間だったのだ
「貴方は特別だから言うのだけれど」
「……何? 貴方が私を特別と言うなんて、天変地異の前触れかしら」
「貴方も生き延びる術はあるのよ」
「興味ないわ。博麗霊夢は、人間として生き、人間として死ぬのよ」
紫の表情は変わらない
恐らく、その回答も想像が付いていたのだろう
誰よりも妖怪から愛された人間である、博麗霊夢
そんな彼女は、しかし人間であることを愛しているのだ
「やっぱり、人間は良く分からない」
「妖怪なんかに分かられてたまるものですか」
そう言って霊夢は笑った
深く皺の刻まれた、老いさらばえたその笑みを、紫は美しいと思った
「後のことは私がやるから、安心してお逝きなさいな」
「ええ、ありがとう……死ぬのに安心も何もない気もするけど」
「あら、人間は死ぬ時に未練や後悔があるものだと聞いたけれど」
「そうね……人並みに、子を生してみたかったかしら」
「巫女のくせに?」
「巫女でも人間の女なのよ」
霊夢の眼が遠くを見つめる
彼女の思いの馳せる先は何か……
紫には分からなかった
「折角の機会だから、一杯どうかしら」
「なに、末期の水って?」
「そんなところね」
「まだ死んでないわよ」
そう言いながら、紫がどこからともなく取り出した杯を横になったまま受け取った
もはや、半身を起き上がらせる力も、残されていないのだ
紫がその杯に、手近にあった見舞いの酒を注ぐ
「既に開けてあるなんて、用意がいいのね」
「あの飲兵衛の呑み残しよ」
呑み残し、と言うが、彼女が酒を残すはずがない
同じ酒を呑む事もまた、魂を分かち合う儀式なのだ
「ん……ふぅ、こんな少しも呑み切れないなんてね」
「歳は取りたくないわね」
「貴方が言うと、やっぱり嫌味よ」
力なく霊夢が差し出した杯に残った酒を、紫が飲み干した
「これが最後になるだろうから聞いておくけれど、他に言い残すことはあるかしら?」
「……今更、わざわざ言うようなことではないでしょうけれど」
「何かしら?」
「幻想郷を、お願い。私たちの愛した、この世界を」
「言われなくても」
紫が笑い、つられて霊夢も笑う
先ほどまで辛そうにしていたのが嘘のように、霊夢の表情は穏やかになっていた
「それじゃあ、行くわ」
「ええ。さようなら、八雲紫」
「さようなら、博麗霊夢」
幻のように影が消える
博麗神社が、静寂に包まれた……
文中では分かりづらいですが、こっちの霊夢は老衰なので、霊夢は年老いてシワクチャになってます
魔理沙のことは、まぁ突っ込まないでください
魔理沙のことは、まぁ突っ込まないでください