■エピソード
・異母兄弟ヘザー、ヒースとの関係性
幼少期に弟を政争で亡くしたため、自分を慕ってくれるヘザーと
ヒースのことは異母兄弟ながら実の弟妹のように可愛がっていた。
王宮で特に冷遇されていたヒースの資質を見抜いていた数少ない一人でもある。
立場上毎回助けられるわけではなかったものの、ランジアにできる範囲で蔑ろにされがちな彼が適切な待遇および教育を受けられるように裏で手を回していた。
時にはランジアが自らヒースに教えを説くこともあった。
とはいえ、育った環境に雲泥の差があるため政治に関して意見が合わないことも少なからずあった。
今回は兄弟間で考えに埋まらぬ溝ができてしまい、ヒースがランジアと決別することとなる。
ヘザーは唯一の王女として大事にされていたのでランジア寄りの思考になっている。
・ニケとの関係性
ニケとは王都の高等教育機関である王立アカデミーの同期にあたる。
アカデミーにいた頃の二人はお忍びで出かける程度には親密だったものの、立場上表だっての交際はできなかった。
国益になる縁談相手としてニケを狙っていたものの、この当時からランジアが想いを寄せていたのもまた事実。
国益と私情が噛みあってしまったので周りに関係を認めさせるために長い年月をかけて水面下でかなり手を回していた。
シリークの風習を利用して想いを伝えようとする程度には本気だった。
もっとも、当のニケはランジアの想いを王族の気まぐれとしか思っておらず彼が本気だとは思っていなかった模様。不憫。
・シリークの海でニケに助けられた過去がある
王子時代に国王と公務でシリークの視察に訪れた際、王太子派の策略で崖から荒れ狂う海へ突き落とされて死にかけたことがある。
その時は溺れかけているところを目撃したニケが継承したばかりの操水術で彼を救出したため事なきを得た。
意識が朧げだったため自分を助けた人物の素性は覚えていないが印象的な暁光色の赤髪が見えたことだけは記憶に残っていた。
後にアカデミーでニケと再会した際に彼女が命の恩人ではないかと察したものの、とある理由でニケ本人にその記憶がないため確証が取れずやきもきしている。
・派手なものは苦手
普段の暮らしぶりは王族の割に質素。王族としての礼儀作法は叩き込んであるものの王侯貴族特有の文化は苦手。
貴族特有の文化をあまり好まず、パーティーなどの華々しい場面への参加は最低限に留めている。
パーティーより市井に潜ることの方が好きで、かつてはヒースやニケと共にお忍びで城下町を巡ることも多かった。
・隠れ甘党
甘味を好む理由については「手早くエネルギーを摂れるから」と主張しているものの、甘味を口にする際の表情が若干緩んでいることからそれだけが理由ではないことは周りに察されている。