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鬼哭街(後編)

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鬼哭街(後編)



「む…………」

ファルは歌を歌いたい!という欲求を必死で押し込みながら、ひたすら東へと向かっていた。
銃が当たり前のように撃たれる荒れ果てた場所(おそらく、どこかの国のスラム街という線が濃厚だろう)だ。
目立つ行為は控えるべきだと本能が判断した。

それに、何故東なのか、よくは分からないが感覚的にそちらの方が適当な気もしたのだ。
ここが何処なのか、全く分からない以上全ての行動から"理由"は消え去る。
ただ己の勘に身を任せるのみ、だ。


が、その前に当面の問題点が一つ。

「困ったわね……」

ファルは不安げに天にて煌く星を見上げた。
光の球は高度を上げ、丁度天辺ぐらいの位置まで上昇している。
ファルは時計を持っていない。故に、今が何時か分からない……とはいえ、太陽があの辺りにあるのならば、正午近い事は理解出来る。
そして、彼女の身体は非常に万物の流れに正直だった。


「お腹が、空いたわ」


スラッとした腹部の辺りを軽く撫で回しながら、ファルはぽつりと独りごちた。

おそらく今は十二時前後だと思われる。
その事実から導き出されるであろう解答、お昼ご飯を食べなければならない。
今自分はお腹が空いてペコペコだった。この瞬間もくうくうと胃袋が悲鳴を上げている。



女の身でありながら、若干はしたない……という気持ちも当然存在するのだ。
こうしてキョロキョロと周囲を伺っている最中ですら、羞恥の感情が身体を焼いてはいる。
が、同時に自然の摂理には逆らえない事も理解はしているつもりだった。


――ひとまず、移動しよう。

流石にこんな場所で食事を取るつもりにはなれない。空腹を我慢してでも、一刻も早く離れるべきだろう。
いつ暴漢が現れるか分からないようなエリアで、呑気に料理を作る気にはなれない。

出来るならば、トラットリアでいつものラザニアでも作るのが適当――


「……あら?」


妙な単語が脳裏に浮かんだ。
ラザニアは分かるが、トラットリア?
普通の言葉ではない。だけど、何となくニュアンスで意味は伝わって来る。
ソレは確か、ご飯を食べる場所だった筈……いや、違う。自分にとっては"作る"場所だった。



もしや×××××××××××××は料理人だったのだろうか。


まさか。自分はこの衣服から察するに、学生……だったのだと思う。
アルバイトでもしていたのではないか。
学生の本分は勉強とはいえ、遊ぶ上で先立つ物は必要になる――――ん?


でも、何となく。
私のアレは、遊ぶ金欲しさで行う片手間の労働……ではなかった気がするのだ。
働かなければ生きていけなかった、そんな予感さえする。


ああ――私は、どうしてそんなにもお金が必要だったのだろう?


ふと、そんな事を思った。


            ▽



「だま…………され、た……?」

このみの胸の奥で膜を貼っていた"恐怖"という感情がポロポロと剥がれ落ちていく。

ファルシータ・フォーセットは言った。
『遅効性の毒をこのみのカレーにだけ混入した』と。
確かに、解毒剤は彼女しか知らない場所に隠してあると言っていた……しかし。
あの時点で彼女が『毒薬を持っていた』事だけは揺るぎない事実の筈だった。

そしてファルが見せた毒薬の瓶は今、自分の掌の中にある。


――"鎮痛剤"というゴシック文体で書かれたラベルが貼られた上で。


綺麗サッパリ毒だけが消えてしまうとは考え難い。
彼女が自分以外の人間に対しても、同様の手口を試みる可能性は非常に高い。
そうでなくても、毒物は有効な武器だ。おいそれと手放すとは思えない。


そして一度疑念の種が芽生えた瞬間、何もかもが屈折して見えて来るのだ。
ずっと頭の隅の中にはあって、ずっと否定して来た仮説。

『ファルさんが、自分に解毒剤を渡すメリットが存在しない』


例えば、彼女の命令を遵守し首輪をこのみが三つ集めてきたとしよう。
しかし約束の時間通りに教会へと赴いたとして、ファルは本当にその場所へ現れるのか?
解毒されたこのみが復讐する可能性は?
仲間を引き連れて来て私刑に遭わせるとは考えないのか?

そして――ファルがこのみを助けた結果、どんな利益を得る?


何もない! これっぽちも有りはしない!
他人に毒を盛り、人形として操ろうとする人間がそんな馬鹿正直に姿を現すものか!
一瞬でも飼い犬に手を噛まれるようなミスを犯す訳がない。

そう既に時限装置のスイッチは押されているのだ。
だったら、こう考えてしまった方がよっぽど気が楽だ。
いや、条件や道具から判断するにこちらの可能性の方が断然高い。つまり、


――あの時、彼女が持っていたのは毒などではなかった、と。

「アハッ、アハハハハ……う、嘘……、嘘……だよね? だ、だって……こ、このみ……バカ、みたいだもん。
 あ……あんなに、がくがく震えたのに。怖い思いだって沢山、したんだよ。刹那さん……とか、さ。
 いっぱいいっぱい泣いて……凄く辛くて……だ、誰も……信じられなくて」

自傷。
改めて鑑みる自身――柚原このみのなんと矮小なる事か。
言葉の刃を心臓に突き付けられ、命を賭して守ってくれた環の意思を継ぐ事も出来ず。
自らを心の檻へと逃がし、蓋をした。引きこもり全てを拒絶した。



「全部、嘘? 私の…………勘違い? 信じてくれた人まで裏切って……その結末が……本当に……コレなの!?
 そんなのっ……酷いよっ!! 酷すぎるよっ、ファルさん!! どこまでこのみを弄べば気が済むの!?」


このみの身体に仕掛けられた毒殺の時限爆弾は完璧な不発。いや、そもそも設置すらされていなかったのだろう。
今は……そうとしか考えられない。


「……許さない、ファルさん」


このみの中の"鬼"は更にその色合を濃くする。
ぺロリと彼女は口の周りに幼い子供の食べ残しのように残った血液を嘗め取った。
それは、半ば無意識的な行動だった。しかし、このみは舌先から伝わって来るその味に思わず眼を見開く。


「あまい、や。せつなさんの、ち……。せつなさん……くるしそうだったなぁ。すてきだったなぁ。きれいだったなぁ」



不思議だった。指の肉を噛み締め、咀嚼した時はまるでおいしくなんてなかったのに。
口の周りに付着した血液が、これ以上無いほど美味に感じられるのだ。

同時に、苦痛に歪む彼女の顔が堪らなく愛おしく感じてきた。
もっと彼女の悲鳴を味わいたい。もっと彼女が苦しむ姿を見ていたい。
出来るならば、専用の檻にでも閉じ込めて泣いて脅える姿をずっと鑑賞していたいくらい――。


「みたい……な……せつなさんのちまみれのかお、ファルさんのちまれのかお。ちは……とってもとっても……あまい。
 もっともっと嘗めて……みたいな」


それは、頬が落ちそうな程味わい深かった。
例えるならば甘美な蜜、だろう。
数万匹の蜜蜂が必死に集めた蜂蜜であろうと、この血の濃厚さには及ばないと思う。
芳醇にして味わい深い。
記憶として存在する"血液"としての苦味や鉄っぽさは微塵も感じられなかった。


「アハハッ、いいね、それ! このみはファルさんに遭う前の……ドライさんに勇気を貰ったばかりの柚原このみに戻ればいいんだ。
 ううん…………違う。このみは…………ドライさんみたいになればいいんだ!」



タマお姉ちゃんが私に残してくれた言葉があった。

『……このみ。駄目だよ、あなたは生きなくちゃ』
『このみ、雄二――頑張って生きてね』

胸に刻まれた台詞。今の私を突き動かす衝動となるもの。
絶対に死ぬ訳にはいかない。


私は私のまま。
柚原このみは柚原このみのまま――絶対に、生き残らないといけないんだ。

絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対――絶対に!!!



「ドライさん……本当に、ありがとうございます。
『銃を持ったら躊躇うな。ありったけの殺意をこめて標的を撃ち殺せ』……その通りでしたね。
 だから、ファルさんっ! 刹那さんっ! そして、言峰さん! 神崎さん! このみは……」


大きく息を吸い込んで、その想いをぶちまける。
















「全力であなた達に復讐するでありますっ!!!」



            ▽



「……くしゅん!」

鼻の辺りに妙な痒みを覚え、思わずくしゃみをしてしまった。
周りに誰も居なかったのは幸いだが……少しだけ、恥ずかしい。


相変わらず、ファルは東へと向かっていた……筈だった。
スラム街を抜け、いつの間にか彼女は森へと足を踏み入れる。
ちなみに、移動を開始した時点の彼女の位置から考えると、明らかに南へ向かっているのだが、コンパスを持たないファルには知る由もない。


自分がどんな人間だったのか。未だに、答えは出ない。

おぼろげながら浮かび上がる輪郭は未だに深い霧に覆われたままだ。
歌、パパとママ、そして生きていくための努力。結局、断片としてのパーツだけしか浮かんでは来ない。
幻想と真っ白な殻にこの心は覆われている。真理に到達する事は適わないのだ。


――いったい、自分はどんな性格をしていたのだろう。


例えば、思慮深く誰にでも笑顔を絶やさない人間、というのはどうだろう。
やさしくお淑やかで誰からも好かれる――そんな、聖母にも似た……、

「……馬鹿ね」


子供が諳んじる夢物語の如く、スラスラと飛び出した愚かな妄想をファルは一笑に切って捨てた。
歳を取ってもサンタクロースを信じている子供ではないのだ。
見えない物に期待を寄せても、裏切られるだけに決まっている。

誰も自分を愛してはくれない。
誰も手を差し伸べてくれたりはしない。
誰も――


「…………痛っ!」


気付けば、ファルは自らの頭を抑え地面に蹲っていた。
一度に物を考えすぎたのだろうか。
それとも、何か自身のトラウマに触れたのか。
案外、加速度的な思考の概算は記憶を失った身には重荷だったのかもしれない。
きっと……そうだ。


今は、どこかで休もう。
そしてお腹一杯に料理を食べて、身体を落ち着かせるのだ。

サラサラと梢を擦り合わせ、森は小さな楽団になって自分を出迎えてくれる。
ゆっくりと春の小川のように流れる凛とした空気が首元をくすぐる。
緑色の風を肺一杯に吸い込んで深呼吸。

……ほら、大丈夫。何も心を惑わせるものはない。



【D-2 森/一日目 昼】


【ファルシータ・フォーセット@シンフォニック=レイン】
【装備:包丁、デッキブラシ イリヤの服とコート@Fate/stay night[Realta Nua] 】
【所持品:リュックサック、救急箱、その他色々な日用品、ピオーヴァ音楽学院の制服(スカートがさけている)@シンフォニック=レイン 】
【状態:重度の記憶喪失、頭に包帯、体力疲労(中)、精神的疲労(中)、後頭部出血(処置済み)、空腹】
【思考・行動】
 基本:自分の記憶を取り戻したい パパとママを探したい
 0:パパ……ママ……
 1:東へ向かう。
 2:自分のことを知っている人間から自分についての情報を得たい。
 3:男性には極力近づかないようにする。
 4:歌いたい

【備考】
※ファルの登場時期は、ファルエンド後からです。
※頭を強く打った衝撃で目が覚める前の記憶を失ってます。
※断片的に気絶前のことを断片的に覚えている可能性もあります(例として“他者を利用する”など)
※当然バトルロワイアルに参加していること自体忘れてます。
※教会に倒れていたこととスカートが裂けてたことから、記憶を失う前は男性に乱暴されてたと思ってます。
※恋人がいるのと歌を思い出しました。


            ▽



「はは……は……」

乾いた笑いを溢す事しか、もはやフカヒレには出来なかった。
少女は、自分のことなどゴミ屑程度にしか捉えていないのだろう。
故にこちらを一瞬たりとも見ようとせずに大演説大会を開催したり、自らの身体に飛び散った血をペロペロと嘗め取ったりしているのだ。

彼女の姿形は「柚原このみ」という少女のままだ。
幼く可愛らしい笑顔の似合う女の子。
だが、その実態は明らかに別の何か。"怪物"と言ってしまっても間違いではないだろう。

(やべぇよ、やべぇよ……!! スバルぅうううう!! 助けてくれよ!! 喰われちまう、このままだと俺喰われちまうよぉおお!!)

なにしろ少女は「血は甘い」と訳の分からない事を口走っていたのだ。
つまり、人さえ喰らうのかもしれない。少なくとも血は啜るだろう。
まさか道端で出会った妹系の少女がカニバリズムを嗜んでいるとは、さすがのギャルゲーマスターフカヒレも度肝を抜かれた。

凄まじい表情で空の鍋を掻き回したり、
鉈を持って追いかけて来たり、
鋸で鮮血の結末だったり、
日記で逐一こちらの行動を見られていたり、
愛玩人形の身体に魂が転生しても兄のことを愛していたり、
同棲を始めた彼女は幼い兄弟を飼育する誘拐犯だったり、
クランクアップした映画を見ていたら撲殺されたり、
少女は狂ったくらいが気持ちよかったり、
人肉を喜んで食べに行ったり、
あの女の臭いがしたり、
ねーちんだったり、
腹を切ったり、

二次元の……既にヤンデレとかキモウトとかそういうレベルでは無い。
完全に鬼――オーガ――の領域である。


戦って勝てる相手ではない。眼で、雰囲気で、殺されてしまう。
デイパックは奪われたものの、腰には未だビームライフルがあるとはいえ、その戦力差は絶対的。
つまり、このままこの場所に居ればいつ殺されるか分かったものではないのだ。

「ああ、そういえば」
「――ッ!?」

そこまで考えた時、クルリとこのみが首だけを回して、腰が抜けたように地面に座り込むフカヒレを見た。


「本当の名前……聞かせて欲しいな。"誠くん"?」
「は、はいっ! 先程は偽名を名乗るなど、大変失礼な真似を……!」
「名前、教えて?」
「申し訳ありません! 鮫氷新一と申すであります! シャーク、いや侮蔑のニュアンスと共に『フカヒレ』と呼んで頂いて結構であります!」
「そう、フカヒレさん……」


完全にこのみに威圧されたフカヒレは、何故か自衛官のような口調で立ち上がり、敬礼と共に自己紹介。
初めから有って無いようなだった彼のプライドは、このみの膝蹴りで地面に沈められた時点で消滅していた。
このみはどうでも良さそうな表情のまま、彼を一瞥。そして、



「フカヒレさん。このみの……仲間に、なってくれませんか」


彼には想像さえ出来ないような言葉を投げ掛けた。


「な……は!? ど……どうして、ですか?」
「だって、このみは皆と力を合わせて戦わないといけないんです。タマお姉ちゃんとタカくんとユウくんの恨みを晴らさないといけないんです。
 それにファルさん達に復讐するのに、このみ一人の力じゃ不安で不安で…………。
 しかも、フカヒレさん"も"人を殺す事に戸惑いはないみたいですし……いいパートナーかな、って。
 ほら、普通何人かで行動したりするじゃないですか。とりあえず、このみもそうして見るべきだと思うんです」


このみは舌を出しながら、小さく「えへへ」と嗤った。
笑顔、というよりも顔面の筋肉運動とでも言った方が適当な歪み切ったものであったが。
その証拠に彼女の瞳は一切の光を失い、暗澹とした虹彩を刻んでいる。

「も、もし……断ったら……?」

恐る恐る、フカヒレは尋ねた。
一瞬このみは何を言われたのか分からないような空虚な表情を浮かべた後、ニコリと満面の笑みを浮かべた。


「ええとねーちょっと困るけど、その時はやっぱり、」


瞬間、全ての表情を消し去りつつ、












「殺しちゃうと思う」



と小さく呟いた。



「喜んでお供させて頂くでありますっ!!」


そして――寸分の逡巡もなく、フカヒレは吼えた。
己の運の無さと見事に"地雷"を踏みつけた受難を恨みながら。


            ▽


「よろしくね、フカヒレさん」


このみはフカヒレの顔を見もせずに、半ば義務的に言った。
仲間……という関係ならば挨拶ぐらいはしておくべきだと思ったのだ。

このみがフカヒレに同行を申し出たのには理由がある。
彼女にはあくまで自分は「柚原このみ」として行動したい、という強烈な欲求が根底に存在するためだ。

いかに彼女が鈍感であるとはいえ、自らに明らかな変化が訪れている事は薄々ながら理解している。
血があんなにも美味に感じられたのもそうだし、恐ろしい速さで躯が動くのもそうだ。
邪魔な人がいたら殺してしまえばいい、という思考に歯止めを掛ける事も出来ない。
現にフカヒレにしても、彼がこちらに敵意を露にするようならば、眉一つ動かさずに捻り殺す意思は明白だった。


でも、だからこそ、このみは自らに残った汚泥のような『人間らしさ』に縋り付いていたかった。
もはや何もかもが手遅れなのは分かっている。
手の施しようがない末期状態に足を踏み入れている事も確実。


そう……ここであえて宣言しよう。


柚原このみは、鬼だ。
妄執と生への渇望に取り付かれた幽鬼。血まみれの復讐鬼である。

だが、人間であった時の事を捨て去る事など出来ない弱い存在でもある。
それは、やっぱりタマお姉ちゃんの影響がとても強い。
タマお姉ちゃんが生かしてくれたのは『柚原このみ』であって、意識を失った動く肉の塊ではないのだ。


歩むは修羅道。
心の底から頼れる相手などいない孤独な旅路。
それでも、幾つもの想いを背負って進まなければならない。

たとえ――もう、哭いて叫ぶための胸を貸してくれる相手がいないとしても。


あいつらの肉を引き裂いて、血を啜り、骨を砕き、絶叫の渦に身を埋め、復讐を遂げるまで――立ち止まる事はないのだから。



            ▽




間違った舞台、誰かが選択を誤った世界。
煌星のような輝きを放ちながら闇にその核を支配された街。
復讐の鬼と化した一匹の"鬼"が大地を駆ける。
瞳を真っ赤に血走らせ、手足となる男を引き連れて。


鬼が追い求めるは記憶を失った少女。
自らを覆っていた殻を失い、少女は真実の自分へと手を伸ばした。
誰にも理解された無かった、いや自身さえ理解していなかった本質――歌を歌うこと、愛されること。

器だけになった少女は何を思う。そして、どんな言葉を口ずさむ?
彼女を包み隠していた被膜は消え失せ、丸裸の少女が佇むだけ。

溢れ出す想い――それこそが彼女の全て。彼女がひっそりと抱えていた秘めたる願い。



鬼の住む街。鬼が哭く街。
人は足を踏み入れることさえ出来ぬ妖なる魔都。


鬼は嗤い、少女は歌う。


ここは神に祝福されなかった者達の集う街。
人が人でなくなる場所。真実の自分と出会う場所。



――鬼哭街



【C-2 中心部/一日目 昼】

【柚原このみ@To Heart2】
【装備:包丁、イタクァ(5/6)@機神咆哮デモンベイン、防弾チョッキ@現実】
【所持品:支給品一式、銃弾(イタクァ用)×12、銃の取り扱い説明書、鎮痛剤(白い粉が瓶に入っている)】
【状態:悪鬼侵食率30%、リボン喪失、右のおさげ部分が不ぞろいに切り裂かれている、倫理崩壊】
【思考・行動】
基本行動方針:何を犠牲にしても生き残り、貴明と環の仇を討つ。
0:柚原このみのまま、絶対に生き残り、主催者に復讐を遂げる。
1:ファルと世界に"復讐"をする。
2:気に障った人間は排除する。攻撃してくる相手は殺す。
3:フカヒレは今は仲間として適当に利用する。歯向かったり、いらなくなったら殺す。
4:最悪、一日目終了時の教会でファルを殺す。
【備考】
※制服は土埃と血で汚れています。
※世界の名を“清浦刹那”と認識しています。
※ファルの解毒剤の嘘を看破しました。見つけ出して殺害するつもりです。
※第一回放送内容は、向坂雄二の名前が呼ばれたこと以外ほとんど覚えていません。
※悪鬼に侵食されつつあります。侵食されればされるほど、身体能力と五感が高くなっていきます。
※制限有りの再生能力があります。大怪我であるほど治療に時間を必要とします。
また、大怪我の治療をしたり、精神を揺さぶられると悪鬼侵食率が低下する時があります。


鮫氷新一@つよきす -Mighty Heart-】
【装備】:エクスカリバーMk2 マルチショット・ライオットガン(5/5)@現実、ビームライフル(残量70%)@リトルバスターズ!
【所持品】:支給品一式×2、きんぴかパーカー@Fate/stay night[Realta Nua]、シアン化カリウム入りカプセル、
      スペツナズナイフの柄 、ICレコーダー
      ゲーム用メダル 400枚@ギャルゲロワ2ndオリジナル、37mmスタンダード弾x10発
【状態】:疲労(大)、背中に軽い打撲、顔面に怪我、鼻骨折、右手小指捻挫、肩に炎症、内蔵にダメージ(中)
【思考】
基本方針:死にたくない。
1:このみが恐ろしいので、逆らわないようについていく
2:知り合いを探す
3:清浦刹那、ツヴァイ、ドライ、アイン、菊地真、伊藤誠を警戒
【備考】
※特殊能力「おっぱいスカウター」に制限が掛けられています?
 しかし、フカヒレが根性を出せば見えないものなどありません。
※渚砂の苗字を聞いていないので、遺跡で出会った少女が古河渚であると勘違いしています。
 また、先程あった少女は殺し合いに乗り、古川渚を名乗る偽者だと思っています。
※混乱していたので渚砂の外見を良く覚えていません。
※カプセル(シアン化カリウム入りカプセル)はフカヒレのポケットの中に入っています。
※誠から娼館での戦闘についてのみ聞きました。
※ICレコーダーの内容から、真を殺人鬼だと認識しています。
※ゲーム用メダルには【HiMEの痣】と同じ刻印が刻まれています。カジノの景品とHiMEの能力に何らかの関係がある可能性があります。
 B-2中心部に回収出来なかったゲーム用メダル@現実が100枚落ちています。

【エクスカリバーMk2 マルチショット・ライオットガン@現実】
全長780mm。総重量4,235g。
イギリスのワロップ・インダストリー開発のリボルビング・グレネード・ランチャー。
特大サイズのリボルバーのような、シリンダー型の大型弾倉を備えている。
撃発・発射はダブルアクション式だが、かなりトリガープルが重いので、指を二本かけて引けるようにトリガーの形が工夫されている。


126:鬼哭街 投下順 127:雨に煙る
時系列順 127:雨に煙る
柚原このみ 140:調教
鮫氷新一 140:調教
ファルシータ・フォーセット 144:瓦礫の聖堂

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